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年 7 月・放射線研究会

ドキュメント内 ~ (ページ 73-93)

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ご承知のように,医療環境というのは年々変化 しておりまして,患者さんに対する病院側の対応 もずいぶんと様変わりしてまいりまLた。以前は 患者さんというのは病院の指示にしたがって検査 なり治療をうければいいというような,強者対弱 者と言いますか,そういう力関係みたいなものが ありまして,そしてまた医療人というのは患者さ んたちからは大変尊敬されてもおりました。そう いう状況の中で私たちは若い時代を過ごしてきま

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この数年,患者さんに対する医療サービスとい うものが非常にやかましくいわれるようになりま した。特に患者さんに対していろいろいな医療情 報を提供しなければいけないというようなこと,

それから患者さんの入院なり外来なりの周辺の環 境,こういったものが病院側中心のものの考え方 よりは,患者さんのための施設としての配慮が求 められるような時代になってまいりました。

特に医療情報サービスの一環としてインフォー ムドコンセン人これはご承知の通り,患者さん に病気に関していろいろと説明をして,患者さん の同意を得るということが基本になっておりま す。手術にしろ,検査にしろ,いちいちこういっ た事情でこういうことをやろうじゃないかという

ようなことで提案をして,患者の同意のもとにや るというふうになってまいりました。

今日は医療人の

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専といいましても,最近の医 療問題の中からいくつかの間題を取り上げてお話 をしてみょうかと思います。どうしても話題が医 師中心の従来の私たちの考えに傾くかも知れませ んが,その点はご了承いただきたいと思います。

ただいま申し上げました医療環境ですが, これ は病気の予紡から診断,治療,看護,あるいはア フタ ケアに至るまで,いろんな面でずいぶんと 変化が出てまいりました。たとえば予防医学とし ての人間ドックが大変盛んになって来ましたが疾 病の早期発見,早期治療の目的のため喜ばしいこ とと思います。昔はどうしてもできなかった大腸 の検査も何とかこの中に組み入れようじゃない か,特に大腸の癌が大変増えてきましたので,

ドックというからには一番大事な検査の一つであ るということで,こういったものが取り上げられ るようになってきました。

それから診断にしても治療にしても,昔に比べ るとずいぶんと新しい,非常に優秀な機器や薬剤 が増えてきまして,従来癌を完全に治すというこ とは夢のまた夢でしたが,今はそういうことがで きるようになりま

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,たとえば白血病にしま しでも,骨髄移植をやってそれが成功すれば,

60%くらいの白血病は完全に直すことができる という時代です。診断なり,治療なり,そういっ た面で大変昔とは変わってまいりました。

それから看護面でも在宅看護とか訪問看護とか

いう言葉がありますように,患者は昔は入院の姿 のまま治療を続けていたのが,家に帰って看護婦 さんの援助が受けられ酸素吸入も自宅でもやれ る,もちろん悪ければまた再入院するという,入 院と外来の昔からの関係がだいぶ外来に比重が置 かれるようになってきました。また診療とか検査 とか診断,治療,看護,薬剤師の調剤,そういっ た専門技術的なことだけじゃなくて,病院の中の 環境というもの,あるいは先程申し上げましたよ うに,患者さんに対する情報サービスというよう なことが重視されるようになってきました。

これはたとえばの例ですが,患者さんが何回と なくレントゲン検査を受けなければいけないよう な病気があるわけですが,被爆線量というのを大 変心配する患者さんもあります。そういった時に 皆さんには患者さんから相談があるんじゃない か。ドクターに対してはあまり質問はしません が,何かの時に「胃透視をやって十数枚写真を撮 られたけれども,被爆線量はどれくらいなもので しょう」と,相当突っ込んだ質問をなさる患者さ んもいるでしょう。そういったときには数字で説 明してあげてそれぐらいの被爆線量は問題にしな くてよろしいですよということをE古してあげるこ とも必要です。昔は「私たちに任せておきなさい,

大丈夫だから」と言えば, もう患者さんはそれ以 上追求しないという時代でしたが今は情報公開の 世の中です。

それから病院の環境といいますと,患者さんの 屑住性が問題ですから,最近よく横文字で7メニ ティとか,ホスピタリティとか言われますね。患 者さんが病院にいても自宅での生活環境とあまり 大きく変らないような状況の中で療養が受けられ

るということが大事になってまいりました。

最近の新しい病院の建物でしたら,患者さんの ために病棟ではロビーが重視されるし,煙草を吸 う人のためには喫煙室を別個に設けてそこで煙草 を吸っていただくσ 煙車を吸わない人が嫌な思い をせずに済む,そういったことに気を使うように なりました。冷暖房にしましても病院の一方的な 都合で早く切って,患者さんが寝苦しい夜を過ご すということもへって来て,だんだん患者中心の 考え方に変わってきました。

これはあなた方とはあまり関係のないことです

が,夕食の時間は未だに夕方の

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時半,病院の都 合でそういう時間帯に食事をあげておる病院もま だあるように聞いておりますが,だんだん

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時, まあ 7時というわけにはいきませんが, 6時ぐら いまでは病院の方の職員の動員をかけてでも患者 さんのためにサービスをしなきゃあいけないとい うふうになってきました。それから今度は朝の起 床時聞を何とかならないかも問題です。患者の皆 さんは自宅では夜は遅く朝も遅く寝起きなさって いた人が多いと思うのですが病院では夜は

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時 ぐらいには寝ていただいて,朝どうかすると 5時 半くらいから起こして採血が始まる。

これはどういうことかというと, 8時に朝食を 食べてもらうためには,その前に準備もしないと いけませんし,その前には検温をやらないといけ ない。検温をやる前に採血をしよう,そういう段 取りでして,

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人か

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人の病棟の患者の中には 非常に血管の出にくい人もいる,そういう患者さ んに時間をとるから,逆算すると5時半から採血

しようとか,一方的に病院の都合でそういうこと がやられております。

特に病院の医師の都合,患者さんの都合もあり ますが,土曜日あたりでダーッと患者さんは帰っ ていきます。そして日曜日に入院Lて,月曜日の 朝は入院時の検査ということで採血が非常に多 い。あるいは月曜日に入院すると火曜日あたりに 採血が多いということで,月曜,火曜あたりは病 棟では大変忙しい。そういうことから朝がとてつ もない早い時間に患者さんをたたき起こしてしま うということが常日頃行われておったわけです が, こういったこともだんだんと患者さんのため

に改善していかないといけない。

こういった患者サービスというのは,長野県の 篠井病院の新村院長さんが前からよく言っておら れたんですが,一番恰好な題材はベッドですね。

家庭のベyドと病院のベッドというのは全く高さ が違うo病院のベッドは高さが

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センチぐらい あります。これは皆さんが病室にレントゲンを 持っていって患者さんのいろんな検査をする,背 中にフィルムを入れる,撮影をする,そういうこ とをするのにもちょうといい高さでして,またド クターがおなかを診察する時にも看護婦が処置を する時にもちょうどいい高さが

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センチです。

76(76)  百本病院会雑誌 19921

患者さんは,ベッドから下に下りて便所にでも 行こうと思ったら,ベァドの縁からすべり下りる か,踏み台を使って下りるかいずれかしかない。

そうすると夜は患者さんは暗いところで下りよう としまして,その踏み台を踏み外して大腿骨の頚 部骨折をおこした例があります。それから子を骨 折したり,顔に怪我をしたり,いろんなことが起 こります。これもベァドのしからしめるところ で,だから新村先生はベッドを低く Lろとおっ

Lゃる。

低くすると看護婦さんが注射をする時に困ると いうふうなことを病院で言ってたんだそうです が,看護婦さんは膝まづいて注射をすればいいだ ろう,看護服が汚れるとか何とかいうことより は,とにかく患者さんが院内で一番生活しやすい ようにというふうな配慮から,そういうことも言 われるようになった。

最近はベッドはそういう声が強くなったため か,二段に下げたり,それから初めから少し低く

して患者さんがベ yドから離れる時に便利なよう になってきました。要するに患者さんの家庭にお ける生活になるべく近つけるということが患者 サービスの主眼だということです。

患者さんがいろいろと病院に抱く要望について は, これは個人差がありまして,自分が今まで家 庭でやってきたことの延長というふうに考えます と,これは種々様々で,特に仕事を持っておった 人は電話をかける頻度も高いし,地位の高い人に はいろんな人が仕事のことで相談にみえるでしょ

うし,いろんな趣味を持った方については,また それぞれの要求の仕方が違ってくると思います。

それに対する我々の対応というのは,最大公約数 的な,一番普遍的におおよそ満足のできるような ことの対応を考えていかなきゃあいけないし,さ もなければ個室を利用していただくことになりま す。

レントゲンの機器は大層取扱が便利にはなりま したが色々注意しなければならないことがありま す。例えば胃透視の時に胃を圧迫する,圧迫棒と いうんですか,昔のように手袋をはめて患者のお なかを圧迫して写真を撮るより遠隔操作の為被爆 することが少なくなって非常にいいと思うんです が,あれは患者さんを取り扱う時によほど注意を

しないと,うちで回肋骨骨折をおこしたことが あります。患者さんがそんなに押されるまで黙っ て辛抱したのかどうか,そのへん聞き漏らしまし たが,ああいった操作をする時には患者さんに

「おなかを押さえますよ,痛かったらおっ

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やっ てくださLリとか,そういう注意をしないで,

ノぜッとやってしまうと,患者さんはついそういう ことで肋骨骨折をおこしたりというようなことも あるわけです。

機械にあまり頼りすぎる,あるいはそれを信用 しすぎるとそういったエラーも出てきます。患者 サービスの上で注意をしておかないといけない,

便利にはなったけれども一方では患者さんにたい そう迷惑をかけるということを知っておかなけれ ばいけません。

よい病院とは

患者さんが我々に一番望んでおることは何かと いうと,やはりいい治療を受けたいということが 一番だろうと思います。それから早く治りたい,

もう一つはなるべく安い費用で治療を受けたい,

そういったところが主なところじゃなL、かと思い ます。

よい治療を受けたいということについては,こ れはたしかに有能なドクタ 達とパラメヂカノレを できるだけ揃えて,診断,治療面で非常に優れた 医療を行うということが大事な要素だろうと思い ますし昨今のように非常に高価な診断,治療機 器が出揃いますと,あれもこれもというわけには いきませんが,なるべく病院病院によってその特 徴を生かして機械整備をしなきゃあいけません。

それによって患者さんは, こういう病気はここの 病院にというので,患者さんの方が病院を選択し ていくというようなことになるかもわかりませ ん。できるだけ整備というものに我々は力を注が ないといけません。

レントゲンの関係では, CTにはじまって,

MRI, SPECT, DSA, ESWLとfJ入ポエノトロンと か.とにかく億単位の高額検査機械が目白押しに ありまして,こういうものを揃えるということは 病院にとっては大変なことです。しかし必要であ ればそういった整備をしていかなきゃあいけませ ん。

ドキュメント内 ~ (ページ 73-93)

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