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年度不動産登記法重要改正点まとめ

・甲区と乙区の区分を登記規則で規定することになり、登記記録は「表題部」と「権利部」に分けて作 成される。(権利部の中で甲区と乙区に分ける)

・すべての土地・建物に、不動産番号を付ける。(不動産番号は、登記事項でもあることに注意)

・出頭主義が廃止され、不動産登記のオンライン申請(または書面による郵送)が可能となった。

すべての登記所でオンライン申請ができるわけではなく、オンライン申請ができるのはオンライン 指定庁のみ。

オンラインの未指定庁では、従来の書面による申請となる。

また、オンライン指定庁では、オンライン申請または書面申請のいずれの方法も可能。

権利の順位は、受付順となり、順位番号は廃止(同じ郵便で届いた場合は、同順位とみなす)

・権利に関する登記を申請する場合、申請書副本による申請が廃止され、別段の定めがある場合を除き、

登記原因証明情報を提供しなければならない。

・オンライン指定庁では、従来の登記済証の制度に代わり、登記識別情報の通知の制度になる。

・保証書の制度が廃止され、以下の制度に変更。

■事前通知制度

登記官は、申請人が登記識別情報を提供することができない場合、

登記義務者に対し、当該申請があった旨および当該申請の内容が真実である旨を、

法務省令で定める期間内に申し出るよう通知しなければならない。

この場合登記官は、その期間内は、当該申出がない限り当該申請に係る登記をすることができません。

■資格者代理人による本人確認

事前通知がなされるべき場合であっても,登記申請の代理を業とする代理人(司法書士等)に よって申請がなされた場合は、当該申請に係る登記をすることができる。

ただし、登記官が代理人から法務省令で定めるところにより当該申請人が登記義務者であることを 確認するために必要な情報の提供を受け、かつ、その内容を相当と認める場合に限ります。

■公証人による認証

事前通知がなされるべき場合であっても,当該申請に係る申請情報(代理の権限を証する情報等)の記 載、または電磁的記録について、公証人から当該申請人が真実の登記義務者であることを確認するため に必要な認証がされ、かつ、登記官がその内容を相当と認めるときは、当該申請に係る登記をすること ができる。

・登記申請に必要な情報

1.申請情報

不動産を識別するために必要な事項 申請人の氏名または名称 登記の目的 その他登記申請に必要な事項

2.登記原因証明情報:権利に関する登記を申請する場合に提供する

3.登記識別情報:登記義務者が本人である事を証明するために提供する(新名義人は通知受取拒絶可)

4.住所証明書:登記権利者が本人である事を証明するために提供する 5.代理権限証書:登記権利者、義務者双方の、司法書士などに対する委任状

1-24 区分所有法(★★★☆☆)

本来はすごく重要な科目ですが、現在は微妙な状況です。平成 13 年よりマンション管理士試 験が開始され、複雑な知識が必要ですので嬉しいことなのですが、出題をそちらに持っていか れてしまいました。難易度が高めで覚えることが多い割には1問しか出題されません。深入り 禁物です。最小限の知識だけを覚えて消去法で正解できたらラッキーというスタンスでいきま しょう(それでもかなりの量ですが…)。

決議要件まとめ

区分所有者および議決権の 各5分の4 以上の賛成が必要

・建替え決議:規約で別段の定め(定員の増減)不可

建替えに賛成の区分所有者は、反対の区分所有者に対して、区分所有権の売渡請求をする ことができます。

区分所有者および議決権の 各4分の3 以上の賛成が必要

・共用部分の重大変更:規約により区分所有者の定数を過半数まで減らすこと可能 議決権の定数を減らすことはできないという点に注意してください。

・規約の設定・変更・廃止:別段の定め不可

一部の区分所有者に影響を及ぼすときは、その者の承諾が必要です。

・管理組合の法人化:別段の定め不可

・専有部分の使用禁止請求訴訟:別段の定め不可

必ず裁判所に訴えるという方法で請求しなければなりません。

・専有部分等の競売請求訴訟:別段の定め不可

必ず裁判所に訴えるという方法で請求しなければなりません。

・占有者に対する契約解除・引渡請求訴訟:別段の定め不可 必ず裁判所に訴えるという方法で請求しなければなりません。

・大規模滅失の復旧決議:別段の定め不可

大規模滅失とは、建物の価格の2分の1を超える部分が滅失した場合をいいます。

区分所有者および議決権の 各過半数 の賛成が必要

・共用部分の軽微変更:別段の定め可能

・行為の停止請求:別段の定め可能

騒音や悪臭などの迷惑行為の停止請求は、区分所有者の1人または数人、もしくは 全員、管理組合法人などが自由にすることができますが、訴訟を提起するには過半数 の賛成が必要です。

・小規模滅失の復旧決議:別段の定め可能

小規模滅失とは、建物の価格の2分の1以下の部分が滅失した場合をいいます。

区分所有者および議決権の 各5分の1 以上の賛成が必要

・集会の召集:規約により、区分所有者の定数も議決権の定数も減じること可能 専有部分を借りている者(占有者)は議決権を持たないので決議に参加することはで きませんが、集会に出席して意見を述べることはできます。

そして、決議の効力は占有者に対しても及びます。これは覚えておいてください。

単独 で可能

・共用部分の保存行為:別段の定め可能

・小規模滅失の復旧:別段の定め可能

1人で直して、その費用を他の区分所有者に請求することができます。決議により 復旧させる場合は過半数の賛成が必要だということと区別しておいてください。

・行為の停止請求(裁判外):別段の定め不可

以下、分かりやすくするために便宜上、

普通決議:区分所有者および議決権の各過半数による決議 特別決議:区分所有者および議決権の各4分の3以上による決議 とさせていただきます。

1.マンションは、[専有部分と共用部分]からなる!

2.専有部分の利用目的は、[住居]に限らない!(事務所、倉庫等も可)

3.もともと皆で共用することが予定されているものを、[法定共用部分]という!(階段等)

4.一見は専有部分だが、規約により皆で使うとされたものを、[規約共用部分]という!(集会室 等)

5.法定共用部分は、[登記]をすることができない!(=法定共用部分は占有部分とすることができない)

6.規約共用部分は、[登記]をしなければ共用部分である事を第三者に対抗することができない!

7.共用部分の各共有者の持分は、その有する[専有部分の床面積]の割合によるが、規約で別段の 定めをすることができる!

8.区分所有者の承諾を得て専有部分を専有する者は、会議の目的につき利害関係を有する場合、

その集会に[出席]することができる!

9.区分所有法は、建物の区分所有者相互間の関係に加え、区分所有者から専有部分を賃借してい る者など、占有者の[権利および義務]についても規定している!

占有者:集会に出席し意見を述べることはできるが、議決権はない。

集会の決議や規約の効力は及ぶ。

他の区分所有者の専有部分の使用請求はできない。

10.区分所有者は、[全員]で管理組合を構成する!(組合の構成員となるか否かの選択権はない)

11.専有が数人の共有であるとき、共有者は、[議決権]を行使すべき1人を定めなければならない!

12.数個の専有部分に通ずる廊下、階段等、構造上区分所有者の全員または一部に共用されるべき [法定共用部分]は、区分所有権の目的とはならない!

13.管理者が第三者とした行為につき、各区分所有者が負うべき責任の割合は、その[共用部分]の 持分の割合による!(規約で別段の定め可)

14.管理者は規約に別段の定めがない限り、[区分所有者]以外の者から選任することもできる!

15.管理者は、少なくとも[年1回]は集会を招集しなくてはならない!

(区分所有者全員の同意があるときは招集手続きを経ないで開くこともできる)

16.区分所有者から専有部分を賃借している者に対し、賃貸借の解除を行う場合は、集会の決議に 基づく[訴え]をもって行う!

17.規約の変更がある区分所有者の権利に影響を及ぼす場合、その区分所有者の[承諾]と集会の特 別決議により、変更を行う!

18.最初に建物の専有部分の全部を所有する者は、特定の規約について[公正証書]により規約を設 定することができる!(共用部分の持分の割合に関する規約等は不可 → P.55 一番下参照)

19.区分所有者は、その有する専有部分とその専有に係る敷地利用権とを[分離して処分]できると 規約で別段の定めをすることができる!(=定めがないと不可)

20.共用部分の保存行為は各区分所有者が[単独]ですることができるが、規約で別段の定めをする こともできる!

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