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平均光電子数

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3.2 解析

3.2.2 平均光電子数

光量の決定は後々時間分解能を議論する上で重要であり、後述するクロストー クの確認にも用いる値であるので、先に述べておくことにする。

ここでは各ファイバーでの平均光電子数を求める。MAPMT光電面から放出さ れる光電子数は数個だがそれを増倍するため、それぞれの光電子数のピークに対 しガウス分布を掛け合わせたものとなる。よって、フィッティングはポアソン分布 とガウス分布を掛け合わせた式

F(x) =N

h i=1

√n 2πσi

eμμi

i! exp(−(x−Xi)2

i2 ) (21)

で行った。ここでμはポアソン分布の平均値、nは1ビン当たりのADCチャンネ ル数である。また、i 個の光電子がなすガウス分布の平均値をXi、標準偏差をσi としている。

まずはπからの光電子数を調べる。統計量が少ないので、各チャンネルを足し 合わせることにした。ただし、各チャンネルによってゲインが少しずつ異なるの で、基準のチャンネルに合わせている。合わせるチャンネルと他のチャンネルで のシングルフォトンイベントの平均値の比を規格化因子とした。図37にπでの結 果を示す。

フィットした結果、0.3mmでは0.54±0.03個、0.5mmでは1.22±0.02個となった。

次に陽子の場合を図38に示す。この場合、0.3mmでは0.79±0.05個、0.5mmで は1.62±0.07個となった。

この結果が正しいかどうかを、ファイバー径の違い及び粒子によるdE/dxの違 いを比較することで評価する。径による光電子数の比(0.3mm/0.5mm)はπでは

図 37: 入射粒子がπであるときの各ファイバー径でのADC分布。各チャンネルか らのADC分布を足し合わせた。(左上) 径0.3mmでの1p.e.ピークをフィットし、

(右上)その平均値と標準偏差から式(21) でフィットし平均光電子数を求めた。(左 下)径0.5mmも0.3mmでの1p.e.の結果をもとに同様のフィットを行った。(右下) 径1.0mmのフィット。

図 38: 入射粒子が陽子であるときの各ファイバー径でのADC分布。図の説明は、

図37のものと同じである。

0.44、陽子では0.49となった。予想では0.6となるはずであるが、どちらの場合も 有意な違いがみられる。

これについてはSci-Fiの第一次蛍光による損失が考えられる。粒子がSci-Fiに エネルギーを落とすと、第一次蛍光が起こり、その光を波長変換して伝送、読み 出すが、第一次蛍光がそのファイバーから逃げていく可能性がある。つまり、ファ イバーの径が十分大きければ自身のファイバー内で波長変換するが、径が小さい とき、または第一次蛍光の進む距離が長い場合には、蛍光が逃げていくようなイ ベントや他ファイバーで波長変換するようなイベントがあり得る。この効果によ り、予想とは異なる結果になっていると考えられる。

dE/dxによる比(π/陽子)は0.3mmで0.68、0.5mmで0.75となる。エネルギー 損失を示す、図3を参考にするとdE/dxはπ1.8MeV・(cmg2)、陽子2.65MeV・(cmg2) であるので比は0.7が予想されるが、こちらはほぼ合っていると言える。

得られた平均光電子数をもとに以下に述べるクロストークの確認を行った。

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