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干1+上

ドキュメント内 1.4 中性粒子生成 (ページ 40-46)

11

÷

ll

÷

500

550      600      650

  wavelength(nm)

700

Fig.3−9 蓄積時間17msにおける励起スペクトル.(●)MALDI法で生成したMB+.

(■)LD1法で生成したMB+.(一)水中での吸収スペクトル.孤立系での極大吸収波 長は620nmで水中での極大吸収波長に比べて,40nmブルーシフトしている.

3.2 A皿。一

 本節では,金微粒子凝集物を試料としたLDIで生成したAu (n=2,7)をリング ヘ蓄積した結果を記す.また,イオン源試料として,金固体とグェン酸保護金コ

ロイド溶液との比較検討を行った.1項でそれぞれの試料の質量スペクトルを示 し,2項でリ シグ蓄積結果を述べる.

3.2.1 質量スペクトル

 Au 実験ではLDI型イオン源試料として,全微粒子凝集体を用いたことは2.2 節で述べた.本項では,金微粒子凝集物を用いることに至った経緯を,金固体と 各種金コロイド溶液の質量スペクトルを示しながら述べる.イオン源試料として,

金固体及び各種金コロイド溶液を用いたときに得られる,負イオン検出の質量ス ペクトルをそれぞれ示す.これらの質量スペクトルはリフレクトロン型質量分析 器で測定を行った.Fig.3−10は金固体(99,999%)試料の質量スペクトルで,n=2 までの金クラスター負イオンが生成していることが分かる.Fig.3−11(i)にクエン 酸保護金コロイド溶液,(i)にポリマー保護金コロイド溶液の質量スペクトルを 示す.(i)の図から,n=5までのクラスターイオンが生成しており,生成量に弱 い偶奇性が現れていることが分かる.(並)の図からは,生成イオン種が多すぎて Au、一のピークを同定できなかった.一方で,リングを用いて金微粒子凝集物を試 料としたときの質量スペクトルをFig.3一ユ2に示す.リングを用いた質量分析(TOF モード)については本節で後述する.この図から,n=33までの金クラスター負イ オンが生成し,よく知られている,電子状 態・クラスターサイズに依存したマジ

ックピーク(n=7,13,17,33)が現れていることが分かる.それぞれの質量スペ クトルを比較すると,金微粒子凝集物試料が最も効率良く金クラスター負イオン を生成しており,この結果からリング実験には金微粒子凝集物をイオン源試料に

用いた.

一d

ω

Φ

1=

2

0      200     400     600     800

        m々

Fig.3−1O 金固体レーザーアブレーションの質量スペクトル.

(i) (i)

.き

…≡≡

3

5

b

…≡…

0    200   400   600   800  1000  1200   0     200

       m佃

400    600    800   1000 m/Z

Fig.3−l1質量スペクトル.(□)クエン酸保護金コロイド溶液試料.(□)ポリマー保護 金コロイド溶液試料.

3

13

b

ω

7

x lO x50=

17

㎞、

         0  1000 2000 3000 4000 5000 6000 7000       m々

Fig.3−12金微粒子凝集物レーザーアブレーションで得られる質量スペクトル.電子 状態に依存したn=7とサイズに依存したn=13,17,33のマジックピークを観測し

た.

◇TOFモード

1.3節で述べたように,通常のリング実験においては,周回中のイオンから放出さ れる中性粒子を観測している.イオン源での生成量が少ないもしくは,周回イオ

ンが自発的に中性粒子を放出しにくい場合は,中性粒子観測が困難となる.例え ば,Au 生成ではクラスターサイズが大きくなるにつれて生成量が減少し,従っ て大きなクラスター負イオンの中性粒子観測は困難となる.このような場合の解 決策として,リングにガスを導入することが挙げられる.この手法を用いれば,

残留ガスとの衝突による中性粒子収量を増大させることができるが,周回寿命を 短くする欠点がある.そこで,生成イオンを全て検出できるように,TOFモード

(Fig.3−13)を導入した.この方法は,1O−4DEFを0FFにすることで,入射する全 てのイオン種を検出できる(質量分析器として働く).例として,Au を入射し,

4−MCPで中性粒子と負イオンを検出した時間スペクトルをFig.3−14に示す.この 図から,中性粒子観測では困難だったAu のそれぞれのピーク位置の同定が容易 になり,n=lO以上のクラスターでは差が明確であることが分かる.現在では,

キックパルス発生と同様のパルサーを導入して,DEF1O−4に印加された電圧を任 意のタイミングで0FFにできる仕様となっている.この手法を用いれば,周回ご とにイオンを掃きだしてイオン量の減衰を調べることができ,イオン収量を時間

に対してプロットすると時間スペクトルが得られる.これは,残留ガスとの衝突 で生成した中性粒子観測の時間スペクトルと対応している.また,質量スペクト ル測定に用いたリフレクトロン型質量分析器では,イオンの加速電圧が5kVであ るのに対して,リングイオン源では15kV印加されている.このことは,飛行イ オンの速度を上げるのでMCP検出効率が向上する.例えば,金微粒子凝集物LDI で生成する正イオンを,リフレクトロン型質量分析器で検出した質量スペクトル をFig.3−15に示す.この図から,n=13までの金クラスター負イオンが生成して いることが分かる.同じ試料を用い,TOFモードで測定した場合の質量スペクト ルと比較すると,その差は明らかである.

DE1=10−1

三}

10n

・・・…@■   ・●」一

   ■■■・…       {

  10n  ㎜CP

DE■=10−40FF

Fig.3−13TOFモードのリングの仕様.

Anions

Auデ

b

ω

Φ

Neutrals

O      O.1     0.2     0.3

       Storage time(ms)

O.4

Fig.3−14Au を入射させたときの時間スペクトル.(上)TOFモードにより得られ る負イオン収量の時間スペクトル.(下)1O−4DEFを0Nにしたときに得られる中 性粒子収量の時間スペクトノレ.

b

1≡…

Auデ

i山レレ!

050010001500200025003000

      m!Z

Fig.3−15質量スペクトル.金微粒子凝集物LDlで生成した正イオンをリフレクト ロン型質量分析器で測定した.

3.2.2 A㎜ の蓄積結果

 金微粒子凝集物レーザーアブレーションにて生成した金クラスター負イオンを,

サイズごと(n=2,7)にリングに蓄積し,中性粒子観測を行った.n:2蓄積の結果 を3.2.2.1節に示し,n:7の蓄積結果を3.2.2.2節に記す.

3.2.2.1 A吋の蓄積結果

 質量選別後のAu2一から生成する中性粒子を時間の関数として測定した.このと きに得られる中性粒子収量を2局ごとに積分し,25msまでの蓄積時間に対して 片対数プロットした図をFig.3−16に示す.この図から中性粒子収量の速い短寿命 成分と,長寿命成分があることが分かる.赤線は,短寿命成分を2っ(長寿命を含 めると3つ)の指数関数を足し合わせた近似曲線で,それぞれの寿命はτ1=O.21ms,

τ2=1.22msであった.一方で,すでに報告されている他の金属ダイマー負イオン

(Ag,,Cuゴ)の短寿命成分はブ1関数で良く近似できる[24].これらの負イオンはCs スパッタイオン源で生成されており,イオン源の違いによって短寿命成分に差異 が現れる可能性が考えられるが,詳細については分かっていない.今後,追加実 験を行う必要がある.

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