※Aー...430Hz
をヲ
ため と考えられる︒
ユリの最後へ近ずくにつれ
Dの主力音で全体をつ
とである︒
更にかなり強くクレ
ッシェンドを続ける
つみ込むようになる︒
即ちこれが全体的にハルというこ 次に仰のヒンユリについて考える︒これは﹁
AtC﹂
の三
律から成る
︒
速度は川のユリに比べかなりゆったり としながら﹁AとC﹂の二つの主力音
を平等に保
って
い る︒ゆっ
たりとしているため一音
一音
の引きの中でハリ
が表われていると考えられよう
︒二つの主力音を角ばっ
勧進帳
d内 ・ ( ー ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ・ ー ・ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑
証f・ ̲ ̲ ......
=====v
, 一 一 一 一 一 一一一γー」一一L一一一一一一一一一一一一一ーすユつ い に な か あ 白 う
て表
現せ
ず︑
まるみをおびた技法を
ゆったりとしながらも特徴とする︒
後半より最終部では多少テンポが早
くなる︒ヒンユリとは︑ヒンユリを
表現しながらも次に出る音へのアプ
ローチの段階といった要素がある︒
ソリストは次の音を目標としながら
唄うのであってつまりはメラしてい
ることになる︒要するに時間的︑空
間的余裕があって初めて出来る技法
だと考えられる︒
この
ようなヒンユ
リは︑実は我々が随所で耳にしてい
るはずなのである︒特に日本の伝統
音楽の中にはいたるところに存在し
てい
る
︒一
例を上げるならば︑邦楽
の﹁勧進帳﹂の長唄がある︒
その
一
節に︑︒ついに泣かぬ弁慶も:
::
︒ ( 譜
ω )
という箇所がある︒これなどはヒンユリの連続である︒但し邦楽の
ユリ
には
一律・三律・五律と三種類 ヒンユリで歌うことで充分に感情を表現してい
るのである︒更には演歌の中にもそれが随所にみられる
のではないだろうか︒
ω
のユリ上げを考えてみる︒基本的にはω
のユリがそのベ
l
スになっている︒但し異なる点は特にその後半部 あっての連符の中にある︒
この連譜の中でも前半部と後半部は多少ちがう︒
この連符の前半部は﹁
A
tD﹂で入ってゆくが︑途中
より﹁HtDL
とな
っていることが図印で示してあるよ
うに︑下の立日がユリ上げられてしまっている点が異なっ
ている︒このようなことはすべて実唱してみないと理解
しにくい部分ではあるが︑ユリ上げるためにどうしても
しなくてはならない必然性の音が﹁A←⑪Lとな
って
し
まうことである︒仮に﹁AtD﹂でおし通すことは不可
能なことではないだろうが︑まったく味わいのない無表
情の音にしか聞こえてこないと思われるのである︒音が
‑130‑
音に引き寄せられるということは︑次の音を充分意識し
ている表われでもあり︑まさに必然性というよりは自然
なことなのである︒
このような点が特に声明の音楽性として他に類のない
四 智 讃 〈 縁 山 流 〉
句 飢 節 分 中 村 傘 之
ザ
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ユリ上げ 押 当 抑
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谷渡り
主ョ
L‑.ー ヨ当‑‑ 目 ‑ ‑
宅
表現と考︑えられる︒縁山声明とは譜面で表現しきれない
面があってまさに口伝によるところが大きいと考えられ
る︒但し︑その口伝の部分も出来るだけ譜面で表わすこ
とが出来るならば更に考察し説明出来うるのではないだ
ろうか︒従って墨譜・洋譜では詳細なニュアンスについ
ては表現しにくいのである︒今回の考察は
ω i ω
迄を考
察したわけであるが︑更に時間をかけて凶1
間並に同音
部分・他の声明を順次研究と解明を続けていこうと考︑え
ている︒
最後に縁山流四智讃の句頭部分を洋諸に記す︒これは筆者
‑132‑
のオリジナル採譜である︒
(本論文は平成二年度浄土宗教学布教大会における発表要旨
である
声明と音楽
( 一 一 一 )
││縁山流声明の特色と紹介││
縁山流声明は︑
江戸時代に至って徳
川家の庇護のもと
に︑大原流声明を基調とした雄荘でしかも幽遠なはぎれ
よい独特の関東流声明となった︒
お し ゐ た り ゆ り
縁山流声明の博士を見ると︑﹁押﹂・﹁
当 ﹂
・﹁
由﹂
にそ
の 特色があるということができ︑また基本でもある
︒
この
﹁押
﹂・﹁当﹂を基本として種々多様の技法が存在する︒
千葉満定編﹃
浄土宗法式精要
﹄(P
4)によると
押
HE
押︑律押︑シ
ヤクリ押︑ナヤシ押︑
押上ゲ︑押下
ゲ︑
押込
︑︑
¥押
巻︑
キ
あけがらず当日目当︑律当︑軽当︑色当︑三
ツ当
︑
二ツ当︑晩鳥︑
谷渡リ︑柳︑引込ミ︑由リ込ミ︑由リ返シ︑喰切リ︑
由リ
上ゲ
︑
二
重由
︑
三
重由︑知ラセ︑ナヤシ︑律ナ
渡
イ 変 雄 辺
ハネ節︑毛抜合セ︑逆ソリ︑
二重ソリ︑ウキ︑カツギ下ゲ︑
大波
︑ 小波︑払
子下
キ リ キ ラ ズ
リ︑切不切︑山︑大山︑三ツ山︑蝉︑呑節︑小由
三
段上
リ︑
三段上リ︑藤由り︑
以上四十七の技法がある
︒
私が縁山声明の伝承者
・津田徳翁先生から稽古で習
っ
ているのは︑現在のところ三十程である︒
﹁ 押
Lは︑音を強く発声することで︑洋楽でいえば︑
ヤシ
ソ
マク
リ アクセントをつけることである
︒
( 図
1)
﹁ 当
Lは︑音を跳ねて一
瞬切り︑そして︑突きあたる ように強く発声する
︒(図2)
縁山流声明の入門というと︑﹁称讃偽﹂
・﹁
唱礼
﹂の
二曲
をあげることができる
︒こ
の
二つを修得してから︑﹁四智
讃﹂・﹁光明伽陀﹂(前伽陀)といういわゆる声明の稽古
に入る︒
﹁称讃偽﹂は︑初重・二重・三
重と
ある
が︑
初重をとり上げてみる︒出立回は双調︒まず︑南無阿弥陀 ここでは
仏に節をつけて四回唱え(
四念仏
)︑つぎに偽を唱える︒
キリ
キ ラ ズ
句頭のか南無︒と︑︒阿弥︒の聞は﹁
切不
切﹂
︑︒
仏︒
では
﹁ 当
﹂がある︒
﹁切
不切
﹂は︑音は切っても息つぎはしな
いという唱法であり︑︒阿︒は﹁弱い当﹂のようになる︒
︒真報土︒のか土︒は﹁
七ツ押
﹂と伝ゑされているが︑
基本通りに﹁七ツ押﹂で唱えると︑縁山流の派手やかさ
がなくなり︑ぎこちなく聞こえるおそれがあるため︑実
際には﹁押・当・抑・当
・押
・当・押﹂のように唱えら
れることが多いようである︒
﹁浄土宗法要集﹄の﹁称讃偽﹂の譜である︒こ
のように唱えられていた時期もあったが︑現在では︑図
4に示した箇所を図4の博士でとなえている︒ 図3
は ︑
初心者にも理解しやすくしたのが図5の回旋譜である︒
図6は︑平成元年大本山増上寺式師会が創立二十周年記
念事業として︑縁山声明伝承者︑法儀司でもあられる津
た 田徳翁先生の実唱された声明を︑五線譜化して出版され
﹃縁山聾明集﹄の﹁称讃偽Lである︒
図1
押
a~ .... ...
司v
・
F, ・
ご〉
図2
当
F
・ ・ ・ ー ー ‑
1 1 圃・ 1
1 、...・~ I I
a . .
' . . 、 ・ . (
.回 ....v ノ、 I !E. ‑ 一 ‑ 、 、 ー ‑ ー 〆
‑134‑
絡 殺
図 プ
一 二 一 ア フ
あ 明
l 無
常 川
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陀
1 品
市
ヘム﹀司一︑氷山
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