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GEM RT-LAMP および GEM LAMP 法の検出能力の評価

ドキュメント内 瀬川 太雄 (ページ 107-112)

第 4 章 現場診断に対応した超簡易迅速なウイルス遺伝子検出法の開発

4.2 材料および方法

4.2.5 GEM RT-LAMP および GEM LAMP 法の検出能力の評価

GEM RT-LAMPおよびGEM LAMP法の検出能力は、スピンカラムで精製した RNAまたはDNAサンプルを用いたstandard RT-LAMP およびLAMP法とウイル ス核酸抽出のために高熱処理した RNA および DNA サンプルを用いた modified RT-LAMP およびLAMP 法と比較した。サンプルは、10 %(v/v)FBS、100 U/mL ペニシリン、100 μg/mL ストレプトマイシン添加 DMEM を用いて 10 段階希釈 したモデル RNA および DNAウイルス液を使用した。

GEM RT-LAMPおよびGEM LAMP法において、反応混合液は以下のように調

整 し た 。2 μL の モ デ ル RNA ウ イ ル ス ま た は DNA ウ イ ル ス を 1.1 μL の 10×SILVER bufferおよび 0.25 μLの RNA GEM enzyme を含む11 μLの RNA GEM

反応液(ZyGEM)に添加し、RNA GEM 反応のために 75 °Cで 5 分間処理した。

RNA GEM の酵素活性失活のために95 °C で 1分間の高熱処理後、混合液を氷上

に置き、12 μL の RT-LAMP 反応液または 12 μL の LAMP 反応液(2.5 μL の 10×ThermoPol II(Mg-free)Buffer(New England BioLabs)、1 μLの25 mM each dNTP

(Gene ACT)、 2 μL の 100 mM MgSO4(New England BioLabs)、2.5 μL の 5 M betaine(Sigma-Aldrich)、3μL の PRV LAMPプライマー混合液(40 pmolの PRV FIP および PRV BIPプライマー、5 pmolの PRV F3 および PRV B3 プライマー、

10 pmol の PRV LF およびPRV LB プライマー)、1 μL の 8,000 U/mL Bst DNA polymerase(Large Fragment; New England BioLabs)を各々のチューブに加えた。

standard RT-LAMPおよびLAMP 法において、モデル RNAおよび DNA ウイル

スからの全 RNA および全 DNA の抽出は、それぞれ QIAamp Viral RNA Mini Kit

(Qiagen、Hilden、Germany)および QIAamp DNA Blood Mini Kit(Qiagen、Maryland、

USA)を用いて添付の説明書に従い行った。全 RNA は 60 μLのモデル RNAウ イルス液から抽出し、60 μL の RNase-free water を用いて溶出した。全ゲノム DNA は 200 μL のモデルDNA ウイルスから抽出し、200 μL のnuclease-free water を用いて溶出した。抽出した全 RNA および全ゲノム DNA はそれぞれ使用時ま で-80 °Cおよび-20 °C で保管した。 反応混合液は 12 μLの RT-LAMP 反応液お よび 2 μLの全 RNA または 12 μL の LAMP反応液および 2 μL 全ゲノム DNAを

含む全量 25 μLで調整した。

modified RT-LAMPおよびLAMP 法において、 2 μL のモデルRNA ウイルスま たは DNAウイルス液を 11 μLの nuclease-free water に加え、95 °C で 30秒間の 熱処理を行った。熱処理後、その混合液を氷上に置き、12 μL の RT-LAMP反応

液または 12 μLの LAMP 反応液を各々のチューブに加えた。

全ての方法において、RT-LAMP およびLAMP 反応は恒温槽を用いて 65 °Cで 60 分間行った。使用したプライマーは表 4-1 に記す。増幅産物は 2 %アガロー スゲル電気泳動を用いて確認した。

4.2.6 GEM RT-LAMPおよび GEM LAMP法への血清と糞便の影響の検討

GEM RT-LAMPおよびGEM LAMP法を用いて臨床サンプルである血清や糞便

から直接ウイルスを検出する条件を設定するために、様々な動物種の血清や糞

便成分がGEM RT-LAMPおよびGEM LAMPの検出感度に影響を与えない条件を

調べた。ウシ(n=4)、ブタ(n=4)、ウマ(n=4)の血清および糞便は日本大学付 属農場から、イルカ(n=4)、ペンギン(n=4)、アシカ(血清; n=1、糞便; n=2) の血清および糞便はしながわ水族館から分与された。動物種毎に血清プールを 作製し、使用時まで-20 °Cで保管した。糞便試料は nuclease-free waterを用いて

10 % (w/v)に調整し、2,000×g、室温、10 分間の遠心を行い、糞便試料の上清

を回収し、動物種毎に糞便試料プールを作製し、使用時まで-80 °Cで保管した。

血清または糞便試料を用いて 10段階希釈した 2 μLのモデルRNAウイルスおよ びDNA ウイルス液をGEM RT-LAMPおよびGEM LAMP法のサンプルとして使

用した。GEM RT-LAMP および GEM LAMP法の手順は 4.2.5 と同様の方法を用

いた。増幅産物は反応終了後に 2 μLの 10倍希釈した SYBR green I (Lonza) を加 えて自然光下で目視により評価した。

表 4-1 ウイルス遺伝子検出に用いたプライマー配列

Virus Primer name Primer sequence (5'→3') Use Reference CDV

CDVF GTAGACGAAGGGTCGAAAG RT-PCR

Shin et al., 2004

CDVR GAATCGCCTCAAAGATAGG RT-PCR

CDV-FIP CTTCTCATCTCCGAGTCGGCGATCCTGCTAGCTAAAGCG RT-LAMP

Cho and Park, 2005 CDV-BIP AAGACGTGTGGTCGGAGAATCCTCAGCAATCCTGTTTCT RT-LAMP

CDV-F3 GCTTCCATCTTGGCTCAA RT-LAMP

CDV-B3 CCATGAATCGCCTCAAAGA RT-LAMP

PRV

PRVF GCCAGCCGTACACGCAG PCR

Lee et al., 2007

PRVR CCGTAGCAGAGCTCCCG PCR

PRV-FIP AGAGGTGCACGGGGTAGAGCGGGCACGGTGTCCATCAA LAMP

En et al., 2008 PRV-BIP GGACGTCAACCGGCTCGTGGCGCGGGTACACAAACTCCT LAMP

PRV-F3 CGCCTTCCTGCACTACG LAMP

PRV-B3 AGCGGGCCGTTGAAGA LAMP

PRV-LF ACGCGCCACGCCTCGTGC LAMP

PRV-LB CGACCCCTTCAACGCCAA LAMP

FPV

FPVF GAAAACGGATGGGTGGAAAT PCR

Schunck et al., 1995

FPVR AGTTGCCAATCTCCTGGATT PCR

FCV

FCVF GTACTATGCGTGCCGAAGC RT-PCR Accession No

D31836.2

FCVR TCAAAGGTTCTCATCTCTCTCAG RT-PCR

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