平成 23 年度大学院情報システム学研究科
1. 専門科目授業アンケート
1.1. アンケートの目的
アンケートの質問項目には,回答選択肢から選んで回答する項目と自由記述する項目がある.
前者の回答は主に時系列変化を見るために集計され,その結果は IS 全体の教育の現状を把握 するための一材料として利用される.また,個々の教員が自身の担当する科目を自己評価する 際の一材料としても利用される.一方,後者の自由記述回答については,IS教員全体にとって 有益と思われる回答を集めて教員全体で情報共有するようにしている.本報告では,主として 前者の集計結果について報告する.
1.2. 集計結果
以下に,授業アンケートを始めた平成 21 年度前期から本報告書執筆時点までに集計の得ら れた平成23 年度前期まで,半期ごとの集計結果を質問項目ごとに示す.なお,グラフ上で示 す値は,科目ごとに算出した回答割合の全科目間における相加平均である(どの科目の受講生 も同数と見なす正規化を適用した値).
1.シラバスと実際の講義内容は合致していたか(回答を1つ選択)
グラフより,「シラバスに合致していない」と回答した割合は年々減少してきている.この 点から,シラバスと実際の講義の間の整合性がとられつつある傾向が伺われる.一方,「シ ラバスと実際の講義が合致しているかわからない」との回答については,減少傾向ではある
2.授業の出席回数(回答を1つ選択)
出席回数については大幅な変動は観察されず,安定的に9割前後を維持している.
3.履修した理由(複数選択可.自由記述欄あり)
本項目以降では複数選択を可能とし,予め用意された項目以外の回答については,自由記述 欄への記述するよう促している.
上記の結果より,主に分野や内容に対する学生自身の興味が,講義履修の引き金となってい ることが伺われる.これに対して,自由記述欄に「単位取得のため」など,消極的理由を記 載する学生は極めて少ない(「その他」選択者のうちのごく一部).以上より,多くの学生は 自らの興味,あるいは研究からの関連性/必要性に基づいて講義を選択しており,学生のニー ズに適した講義が適切に実施されていることが伺われる.
4.進行方法などについてよかった点(複数選択可.自由記述欄あり)
構成・ストーリーについて,徐々に改善している傾向が伺われる.本アンケートでは学生が 記載したアンケート用紙が,匿名化された状態で各講師に返却されることになっている.そ して各講師は毎学期終了後,全てのアンケート用紙に目を通して,選択項目と記述内容とか ら学生の意図を斟酌し,講義内容や進行方法の改善を行っている.構成・ストーリー項目の 改善傾向は,この授業改善が効果を発揮しつつある状況を示しているものと推測される.
5.講義から得られたこと(複数選択可.自由記述欄あり)
割合として「知識・技術」の習得が減少し,「考え方や発想方法」の習得の増加が目立つ.
先行きが不透明な社会情勢に対して,未来を切り開く力として,発想力を重視するようにな った結果ではないかと推測される.
1.3. まとめ
今回のアンケート集計結果では,専門科目の講義は学生のニーズに適した内容で行われてお り,同時に講義に対する学生の積極的な姿勢が伺われる結果となった.また,講義の構成・ス トーリーに関する評価が年々高まっており,本アンケートを通じた講義改善が機能しているこ とが伺われる.今後はさらにデータを蓄積しつつ,ISの規模にフィットした肌理の細かい教育