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審査の手続を学ぶ。

商標登録出願

①書面主義

②先願主義

③一商標一出願 出願公開

金銭的請求権:停止条件付権利、解除条件付権利

審査

方式審査 実体審査

拒絶理由通知

①商標法

15

条の

2

②商標法

15

条の

3

意見書・手続補正書 査定

①拒絶の査定 ②商標登録の査定 分割

変更

補正

要旨変更

補正の却下の決定 補正却下不服審判

補正後の商標についての新出願

5-1. 総論

図 73 商標登録出願(特許庁「出願の手続」1094頁)

109 特許庁「出願の手続」

https://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/syutugan_tetuzuki.htm

5-2. 商標登録出願

5-2-1. 先願主義

①書面主義

商標登録出願 ①書面主義 ②先願主義 ③一商標一出願

商標法5条(商標登録出願)

商標登録を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した願書に必要な 書面を添付して特許庁長官に提出しなければならない。

一 商標登録出願人の氏名又は名称及び住所又は居所 二 商標登録を受けようとする商標

三 指定商品又は指定役務並びに第六条第二項の政令で定める商品及び役 務の区分

図 74 商標登録願(特許庁「出願の手続」552頁)

指定商品又は指定役務を複数指定する場合は、

【第1類】

【指定商品(指定役務)】 化学品,植物ホルモン剤 【第44類】

【指定商品(指定役務)】 雑草の防除 …

のように記載する。

一商標一出願の原則

大学受験ならば入学願書を二 人で一緒に出したりしない。

指定商品又は指定役務は複数記載可能

大学受験ならば入学したい学科を複数記載でき る場合もある。複数合格しても実際に入学できる のは一つの学科だが、商標登録出願においては複 数の指定商品又は指定役務について商標登録を 受けることができる。

図 75 手数料及び登録料一覧表(特許庁「出願の手続」778頁)110

図 76 オンライン手続の場合の願書作成例(特許庁「商標登録出願の手続等のガイドライ ン」1111頁)

110 指定商品又は指定役務を多数記載しても、区分の数が同じであれば同じ手数料、登録料となる。

111 特許庁「商標登録出願等の手続のガイドライン」。現在は削除されている。

http://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/1308-066.htm

出願人が自由に付与すること ができる。

プリペイド方式。都度支払う こともできる。納付金額は値 下げ前のもの。

②先願主義112

同一又は類似の商品又は役務について使用をする商標でない場合には、同一又は類 似の商標であっても原則として商標登録を受けることができる。

協議不成立の場合、特許法と意匠法はいずれの出願も拒絶する一方、先願の地位は 残す114。これに対して、商標法においては、公正な方法によるくじによりいずれかの 商標登録出願人が商標登録を受けることができる115

112 対立する主義として先使用主義。最も先に使用した者に商標権を付与する。最も先に使用した者の特 定が困難である場合には法的安定性を欠く。

113 特許法、意匠法の場合はいずれも拒絶される(特許法39条、意匠法9)

114 創作物に関する権利の帰属をくじによって決めるよりも、パブリックドメインとする方が当事者の納 得性が高い。

115 関連する裁判例として知財高判平成19426日判タ1238282頁〔ガンバレ!受験生事件〕。

商標審査基準 第4-1

1.第5条第1項にいう「必要な書面」に含まれる説明書は、すべての出 願について必要とするものではなく、必要な場合にのみ提出すれば足りる ものとする。

(例)

(イ) 商標の採択の理由を説明した書面

(ロ) 指定商品の材料、製法、構造、用法、用途等を説明した書面、又は指 定役務の質、効能、用途等を説明した書面

(ハ) 願書に記載した立体商標を説明した書面

商標法8条(先願)

同一又は類似の商品又は役務について使用をする同一又は類似の商標につ いて異なつた日に二以上の商標登録出願があつたときは、最先の商標登録 出願人のみがその商標について商標登録を受けることができる。

商標法8条(先願)

2 同一又は類似の商品又は役務について使用をする同一又は類似の商 標について同日に二以上の商標登録出願があつたときは、商標登録出願人 の協議により定めた一の商標登録出願人のみがその商標について商標登録 を受けることができる。

3 商標登録出願が放棄され取り下げられ若しくは却下されたとき、又は 商標登録出願について査定若しくは審決が確定したときは、その商標登録 出願は、前二項の規定の適用については、初めからなかつたものとみなす。

4 特許庁長官は、第二項の場合は、相当の期間を指定して、同項の協議 をしてその結果を届け出るべき旨を商標登録出願人に命じなければならな い。

5 第二項の協議が成立せず、又は前項の規定により指定した期間内に同 項の規定による届出がないときは、特許庁長官が行う公正な方法によるく じにより定めた一の商標登録出願人のみが商標登録を受けることができる

113

図 77 くじ引き器116

116 写真は、特技懇編集委員会「ギコンくんがいく くじ引き器」特技懇No.276(2015年)82頁より。

http://www.kotobukipat.com/kuji.html

どれくらい珍しいかと言えば、特許庁の話では10年に1度のケースだそ うです(オーバーかと思いますが・・・。)実際、「くじ」が行われた部屋 は人があふれて、立ち見はもちろん廊下で見学していた人たちもいました。

(略)

「くじ」がどう行われるかについて説明します。最初に商標課長が当事者 の本人確認をして、案件番号を読み上げ、手順を説明します。手順・進行 は以下のようになります。

1) まずは、当事者でじゃんけんをします。

2) 勝った方が、先にサイコロを2つ振ります。次に、負けた方が、同じく サイコロを2つ振ります。

3) 2つの目の合計が大きい方から順に、5種類の玉から好きな色の玉を1 つ選びます。

(5種類しか用意されていないので、当事者が6人以上いたらどうなるの でしょうか?)

4) 選ばれた玉をくじ引き器に入れて、商標課長に選任された職員がくじ引 き器を回します。

5) くじ引き器から最初に出てきた玉を選んでいた方が、めでたく商標登録 を受けることができることになります。

博覧会への出品又は出展に基づく特例117

図 78 商標登録願(特許庁「出願の手続」586頁)

117 出願日が遡及する。商標には新規性の概念がないからである。これに対して、新規性喪失の例外( 許法30条、意匠法4条)においては、出願日は遡及しない。

商標法9条(出願時の特例)

政府等が開設する博覧会若しくは政府等以外の者が開設する博覧会であつ て特許庁長官の定める基準に適合するものに、パリ条約の同盟国、世界貿 易機関の加盟国若しくは商標法条約の締約国の領域内でその政府等若しく はその許可を受けた者が開設する国際的な博覧会に、又はパリ条約の同盟 国、世界貿易機関の加盟国若しくは商標法条約の締約国のいずれにも該当 しない国の領域内でその政府等若しくはその許可を受けた者が開設する国 際的な博覧会であつて特許庁長官の定める基準に適合するものに出品した 商品又は出展した役務について使用をした商標について、その商標の使用 をした商品を出品した者又は役務を出展した者がその出品又は出展の日か ら六月以内にその商品又は役務を指定商品又は指定役務として商標登録出 願をしたときは、その商標登録出願は、その出品又は出展の時にしたもの とみなす。

2 商標登録出願に係る商標について前項の規定の適用を受けようとす る者は、その旨を記載した書面を商標登録出願と同時に特許庁長官に提出 し、かつ、その商標登録出願に係る商標及び商品又は役務が同項に規定す る商標及び商品又は役務であることを証明する書面(次項及び第四項にお いて「証明書」という。)を商標登録出願の日から三十日以内に特許庁長官 に提出しなければならない。

3 証明書を提出する者が前項に規定する期間内に証明書を提出するこ とができないときは、その期間が経過した後であつても、経済産業省令で 定める期間内に限り、経済産業省令で定めるところにより、その証明書を 特許庁長官に提出することができる。

4 証明書を提出する者がその責めに帰することができない理由によ り、前項の規定により証明書を提出することができる期間内に証明書を提 出することができないときは、同項の規定にかかわらず、その理由がなく なつた日から十四日(在外者にあつては、二月)以内でその期間の経過後 六月以内にその証明書を特許庁長官に提出することができる。

商標審査基準 第9-2(商標法9条1項の「特許庁長官の定める基準」) (1) 産業の発展に寄与することを目的とし、「博覧会」「見本市」等の名称 の如何にかかわらず、産業に関する物品等の公開及び展示を行うものであ ること。

(2) 開設地、開設期間、出品者及び入場者の資格、出品者数並びに出品物 の種類及び数量等が、本項の趣旨に照らして適当であると判断されるもの であること。

(3) 日本国において開催される博覧会については、原則として、政府等が 協賛し、又は後援する博覧会その他これに準ずるものであること。

(平成24年3月13日特許庁告示第六号)

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