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9.2.3 TTAおよびTTA-OPの合成法 [TTA合成法]

ニトリルの加水分解によるカルボン酸の合成 [63]を参考に以下の操作で合成を行った.

50 mLのエタノールに1 g の3-Cyanomethyl-2,4,5-trimethylthiopheneを溶解した.20

mLの水に1.4 g の水酸化カリウムを溶解した.両液を100 mLの三口フラスコ内で混合

し,30時間還流した.還流管を外し,エタノールを蒸発させ水を少量足し濃塩酸でpH 2 以下にした.クロロホルムで3回抽出操作を行い目的物をクロロホルム層に移し,クロロ ホルムをエバポレーターで取り除くことで粗誘導体化試薬を得た.この粗誘導体化試薬を 逆相オープンカラム(コスモシール75C18, 20 x 2.8 cm I.D.; eluent, water–acetonitrile

(80:20, v/v))にかけ,二番目の分画を蒸発乾固することで白いパウダー状のTTAを得

た.得られたTTAをさらにデシケーターで乾燥させた.1HNMR(JNM-GSX400, 400 MHzJEOL),元素分析(CHN CORDER MT-5, Yanaco),および融点測定(MICRO MELTING POINT APPARATUS, Yanaco)により構造確認を行った.

収量 0.46 g.1H NMR(使用溶媒CDCl3, 基準物質 TMS)δ2.03(3H, S, -CH3), δ2.28(3H, S, -CH3),δ2.33(3H, S, -CH3),δ3.49(2H, S, -CH2-COOH).元素 分析(Calculated C: 58.67, H: 6.56, O: 17.37,S: 7.40; Found C: 58.58,H: 6.54).融 点(106 – 107 ℃).

[標準TTA-OP合成法]

0.5 mmol(100 mg)の4-n-octylphenol(OP),約0.5 mmol(100 mg)のTTA,約0.5 mmol(122 mg)の DMAP,約 2 mmol(400 mg)の WSC を20 mL のアセトニト リルに溶解し室温で一日放置した.この溶液を逆相カラム(コスモシール 75C18, 10 x 3.4 cm I.D.; eluent, water–acetonitrile(20:80, v/v))にかけ夾雑物を溶出したのち

100 %アセトニトリルでTTA-OP を溶出させた.この溶液をエバポレーターで濃縮乾

固し,得られたTTA-OPをデシケーターで乾燥させた.1H NMR(JNM-GSX400, 400 MHz, JEOL),元素分析(CHN CORDER MT-5, Yanaco),および融点測定(MICRO MELTING POINT APPARATUS, Yanaco)により確認をおこなった.

収量 105 mg.1H NMR(使用溶媒 CDCl3, 基準物質 TMS)δ0.86 – 0.89(3H, t, J = 6.8Hz, -CH3),δ1.28 – 1.55(14H, m),δ2.11(3H, S, -CH3),δ2.30(3H, S, -CH3),δ2.24(3H, S, -CH3),δ2.55 – 2.59(2H, t, J = 8.0 Hz, Phenyl-CH2),δ 3.68(2H, S, Phenyl-CH2-CO-),δ 6.94 – 6.96(2H, d, J = 8.0 Hz, Phenyl-H),δ

7.13 – 7.15(2H, d, J = 8.0 Hz, Phenyl-H).元素分析(Calculated C: 74.15, H: 8.66, O: 8.59,S: 8.61; Found C: 74.20,H: 8.68).融点(40 – 41 ℃).

9.2.4 誘導体化法の検討

誘導体化手順は,Moritaらの報告を参考にした [60].最初に20 mM TTA,塩基性触

媒として100 mM DMAP,カルボジイミドとして50 mM DCCをそれぞれアセトニトリ

ルで調整し,この条件を基本条件として,TTA濃度,カルボジイミド濃度・種類,塩基性 触媒濃度・種類を決定した.アセトニトリルで調整した50 µLの100 µM OPにTTA, DMAP,DCCをそれぞれ50 µLずつ添加し,2時間誘導体化反応を行った後,反応停止 剤としてメタノールを300 µMを加えた.(誘導体化操作後のOP濃度は約10 µM とな る.)誘導体化試薬と10µM 標準TTA-OP試料を用い,溶離液に10 mMリン酸水溶液– アセトニトリル(2:8, v/v)を用いたHPLC–CL検出(20 µL注入)を行うことで効率よ く誘導体化が進む各試薬の濃度条件を検討した.

最適誘導体化法として,アセトニトリルで調整した250 µLの試料に300 mM DMAP を20 µL,50 mM TTA,50 mM WSCをそれぞれ10 µL加え2時間以上室温で放置し た後,過剰試薬を除去するため20 µLのメタノールを加え10分以上放置し,最後に50 mM リン酸水溶液を300µL加える手順を採用した.得られた試料溶液500µLをHPLC に注入した.

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