(1)破壊性状 1)タイプ
1
表
13.4-3
に特定変形角時の試験体の状況を示す。1/150rad.加力時にドリフトピンの傾き(曲 げ)が確認された。木部の割れは生じていなかった。変形が進むにつれ、ドリフトピンの傾きが 大きくなり、1/75rad.加力時にドリフトピンの梁材及び柱材へのめり込みが確認された。この時 点でも、木部の割れは生じていなかった。1/30rad.加力時にドリフトピン付近の木部に割れが発 生した。その後一方向に加力し、1/8rad.まで加力した。木部の割れが進展したが、耐力が低下す るような割裂は発生しなかった。表
13.4-3 特定変形角時の試験体の状況
変形角R
(rad.)
試験体記号:タイプ1 1体目
温度;10.0℃,湿度;48%
1/450
1/300
1/200
1/150
・梁材と鋼板の上下ずれ
・ドリフトピンの傾き(梁側)
・ドリフトピンの傾き(柱側)
1/100 ・進展
1/75 ・ドリフトピンの梁材へのめり込み
・ドリフトピンの柱材へのめり込み
1/50 ・進展
1/30
・梁材のドリフトピン位置でのひび割れ
・柱材のドリフトピン位置でのひび割れ 最終
・柱・梁材のドリフトピン位置での割れ
(1)実験前(全景) (2)1/150rad.時
(3)
1/75rad.時(ドリフトピンめり込み)
(4)1/30rad.時(ドリフトピン周りの木部割れ)
(5)実験後(1/8rad.:木部割れの進展)
写真
13.4-2 タイプ 1
の破壊性状2)タイプ2
表
13.4-4
に特定変形角時の試験体の状況を示す。1/75rad.加力時にドリフトピンの傾き(曲げ)
が確認された。木部の割れは生じていなかった。また、梁材と柱材を接続する鋼板(スプライス プレート)の滑りが確認された。変形が進むにつれ、ドリフトピンの傾きが大きくなり、
1/30rad.
加力時にドリフトピン付近の木部に割れが発生した。その後一方向に加力し、
1/8rad.まで加力し
た。木部の割れが進展し、柱側で大きな割れが発生した。表
13.4-4 特定変形角時の試験体の状況
変形角R
(rad.)
試験体記号:タイプ2 1体目
温度;13.3℃,湿度;44%
1/450
1/300
1/200
1/150 ・梁材と鋼板の上下ずれ
1/100 ・進展
1/75
・ドリフトピンの傾き(梁側)
・ドリフトピンの傾き(柱側)
・鋼板と鋼板のすべり
1/50 ・進展
1/30 ・柱材のドリフトピン位置でのひび割れ
最終
(1/8rad.) ・柱材のドリフトピン位置での割れ
(1)実験前(全景) (2)1/150rad.時
(3)1/75 rad.(ドリフトピンの曲げ) (4)1/30rad.(ドリフトピン周りの木部割れ)
スプライスプレート滑り確認
(5)実験後(1/8rad.:木部割れ進展、柱側に割れ)
写真
13.4-4 タイプ 2
の破壊性状3)タイプ3
表
13.4-5
に特定変形角時の試験体の状況を示す。1/150rad.加力時にドリフトピンの曲げ(傾 き)が観察された。1/100rad.加力時で柱梁接続ボルトの引張降伏が確認された。その後、 1/50rad.
加力時にドリフトピンの木部へのめり込み、1/30rad.で柱材でのドリフトピンの割れが確認され た。その後
1
方向に加力し、最終的に接続ボルトが破断した。タイプ 1,2 に比べ木部の割れの発 生は少なかった。表
13.4-5 特定変形角時の試験体の状況
変形角R
(rad.)
試験体記号:タイプ3
1体目 2体目
温度;9.3℃,湿度;56% 温度;12.2℃,湿度;47%
1/450
1/300
1/200
1/150
・ドリフトピンの傾き(柱側)
・梁材と鋼板の上下ずれ ・梁材と鋼板の上下ずれ
1/100 ・接合ボルトの伸び
・ドリフトピンの傾き(柱側)
・ドリフトピンの傾き(梁側)
・接合ボルトの伸び
1/75 ・進展 ・進展
1/50 ・ドリフトピンのめり込み(柱側)
・ドリフトピンの傾き(梁側)
・ドリフトピンのめり込み(柱側)
1/30 ・柱材のドリフトピン位置でのひび割れ ・柱材のドリフトピン位置でのひび割れ
最終 ・接合ボルトの破断 ・接合ボルトの破断
(1)実験前(全景) (2)1/150rad.時
(3)1/30rad.時(ひび割れ) (4)実験後(ボルトの破断)
写真
13.4-4 タイプ 3 (1
体目)の破壊性状(1)実験前(全景) (2)1/150rad.時
(3)1/30rad.時(ひび割れ) (4)実験後(ボルトの破断)
写真
13.4-5 タイプ 3 (2
体目)の破壊性状4)タイプ
4
表
13.4-6
に特定変形角時の試験体の状況を示す。1/150rad.~1/50rad.加力時にドリフトピン のドリフトピンの曲げ(傾き)及び木部へのめり込みが観察された。1/100rad.加力時で柱梁接続 ボルトの引張降伏が確認された。その後、1/50~1/30rad.で柱材でのドリフトピンの割れが確認 された。その後1
方向に加力し、最終的に接続ボルトが破断した。タイプ3
同様、タイプ 1,2 に 比べ木部の割れの発生は少なかった。表
13.4-6 特定変形角時の試験体の状況
変形角R
(rad.)
試験体記号:タイプ4
1体目 2体目
温度;12.7℃,湿度;46% 温度;8.4℃,湿度;52%
1/450
1/300
1/200 ・梁材と鋼板の上下ずれ ・梁材と鋼板の上下ずれ
1/150
・ドリフトピンの傾き,めり込み(柱側)
・ドリフトピンの傾き,めり込み(梁側) ・ドリフトピンの傾き(柱側)
1/100 ・接合ボルトの伸び ・ドリフトピンの傾き(梁側)
・接合ボルトの伸び
1/75 ・進展
・ドリフトピンのめり込み(柱側)
・ドリフトピンのめり込み(梁側)
1/50 ・進展 ・柱材のドリフトピン位置でのひび割れ
1/30 ・柱材のドリフトピン位置でのひび割れ ・進展
最終 ・接合ボルトの破断 ・接合ボルトの破断
(1)実験前(全景) (2)1/150rad.時
(3)1/30rad.時 (4)実験後(接続ボルト破断)
写真
13.4-6 タイプ 4(1
体目)の破壊性状(1)実験前(全景) (2)1/150rad.時
(3)1/30rad.時(木部割れ) (4)実験後(接続ボルト破断)
写真
13.4-7 タイプ 4(2
体目)の破壊性状(2)モーメント-回転角関係
図
13.4-6~13.4-9
に各タイプのモーメント-回転角関係を示す。-100 -80 -60 -40 -20 0 20 40 60 80 100 120
-0.04 -0.02 0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1 0.12 0.14
M(kNm)
変形角rad.
図
13.4-5
タイプ1
の荷重変形関係-80 -60 -40 -20 0 20 40 60 80 100
-0.06 -0.04 -0.02 0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1 0.12 0.14
MkNm)
変形角rad.
図
13.4-6 タイプ 2
の荷重変形関係-100 -80 -60 -40 -20 0 20 40 60 80 100
-0.06M(kNm) -0.04 -0.02 0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1 0.12
変形角rad.
(1)1体目
-80 -60 -40 -20 0 20 40 60 80 100
-0.06 -0.04 -0.02 0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1 0.12 0.14
M(kNm)
変形角rad.
(2)2体目
図
13.4-8
タイプ3
の荷重変形関係-200 -150 -100 -50 0 50 100 150 200
-0.04M(kNm) -0.02 0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1
変形角rad.
(1)1体目
-200 -150 -100 -50 0 50 100 150 200
-0.04M(kNm) -0.02 0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1
変形角rad.
(2)2体目
図