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実験方法 .1 ブラスト砥粒

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5CFRP 板への小径孔加工におけるブラスト砥粒条件の影響

5.1 はじめに

本章では,径の異なる孔に対して使用する最適な砥粒を検討するため,加工孔径および 砥粒の種類・サイズなどを変更し,孔精度と加工効率について考察することを目的とする.

前章までの研究では,事前に孔加工したフォトマスクを用いることにより,厚さ 1~2 mm の

CFRP 板に直径 1~2±0.2mm の小径孔を多数同時加工することに成功している[1].また,

CFRPやGFRPなど機械特性・内部構造の異なる複合材料に対しては,加工の速度が異なる ことや[2],砥粒の種類として比重3.9のアルミナ(ホワイトアランダム:WA)の方が,比重3.2の炭 化ケイ素(カーボランダム:SiC)より加工効率が良いことをなどが明らかになっている[3].

前章まで,直径1~2 mmの孔加工を中心に加工効率に重点を置き,砥粒のサイズは実験 に用いるブラスト装置の最大砥粒径の制約から,WA#320(平均砥粒径 40µm)を主に使用して きた.実験結果から孔精度・加工効率に影響するパラメータには,ノズルの送り・加工圧力・マ スク材の厚さなどがあげられる.しかし,さらに小径を加工するには,砥粒径が重要なパラメー タと予想されたので,本章ではその影響を調べ,最適条件を見出すことを目的とする.

そこで,0.1~2.0 mmまでの孔径を盛り込んだマスクパターンを作り,3種類の径の砥粒を用 意し,それぞれの加工進展状況を観察した.この中で,孔精度および加工効率に注目し,各 孔径に対する最適な砥粒径の比較検討を行った.

5.2 実験方法

73 Table 5.1 Specification of blast medias

Fig.5.1 SEM images of medias (WA#320,WA#600,WA#1200 and SiC#320)

5.2.2 供試体の準備

本実験で使用した CFRP は,炭素繊維の織物シートに熱硬化性樹脂であるエポキシを含浸 させたプリプレグを8枚積層し硬化したものである(表5.2).CFRPの上面へ,あらかじめ用意し た所定の孔径5種類(2.0,1.0,0.50,0.25,0.10 mm)を現象・焼き付けしたフォトマスクを粘着し た4)

Table 5.2 Specification of specimen Media Media diameter

(µm)

Material (purity)

Specific gravity

Hardness

New Mohs Manufacture WA#320 40.0 ± 2.5

Al2O3

(99.7%) 3.9 12

Fuji Manufacturing Co.Ltd WA#600 20.0 ± 1.5

WA#1200 9.5 ± 0.8

SiC#320 40.0 ± 2.5 SiC

(98.7%) 3.2 13

Specimen

;Constitution materials CFRP(cloth) ; CF/EP

Size 250 × 148 (mm)

Diameter of carbon fiber 7.03 (µm) (measured value) Prepreg / manufacturer

Laminated structures / manufacturer

Fabric CF-3K-W3101 / Toho Tenax Co.Ltd.

8ply(1.80mmt) [0 / 90 / 90 / 0]2

2ply (0.45mmt)[0 / 90] /fabricated by GH Craft Ltd.

74 5.2.3 ブラスト装置と加工条件

本実験では, 前章までと同様に砥粒噴射量を任意にコントロールすることができ,一定量 を供給できる直圧式ブラスト装置(ELP-1TR; ㈱エルフォテック)を使用した.加工圧力は,過

去に0.10~0.30MPaで行った実験結果から,マスクの耐久性と加工効率のバランスを考え,本

実験では 0.15MPa(ノズル噴出部で計測)に固定して行った.また,砥粒を噴射するノズルが

CFRP 板全体(63×148 mm)を走査し,加工する行程を 1 パスと定義し,同じ加工パスを複数

回繰り返した(前章 図4.1,4.2参照).送り速度はノズル速度 (X 方向) 8 m / min,コンベア速 度 (Y 方向) 20 mm / minである.各種砥粒を用いて供試体に対し5パスごとで孔形状を計測 し, 30パスまで加工を行った.なお,加工の際に粉砕されて一定重量以下になった砥粒は,

装置内でサイクロン分離器により分離・除去される.また,その後使用済みタンクに入った砥粒 は切屑除去のため,ふるい(目開き 約0.6 mm)にかけ,再度砥粒として使用する.

5.2.4 孔精度・加工効率の評価法

加工孔の孔径測定は工具顕微鏡(MC-B1010C;株式会社ミツトヨ),孔断面形状,加工深さ,

エロージョン摩耗量(削食量ともいう:砥粒による材料の除去量)の観察・測定にはレーザ顕微 鏡(VK-9700,株式会社キーエンス)を用いた.

入口径における孔精度 dpおよび加工効率Veは式(5.1)および(5.2)にて±10%以内を評価A,

±10~20%を評価 B,±20%以上を評価 Cと定義した.孔精度は理想孔径(ノミナル径)に対する

孔径増加分を表し,理想孔径 di ,加工孔の入口径 den を用いて,加工効率は理想孔体積 に対するエロージョン摩耗量の割合を表し,理想孔体積Vi = πdi2 t / 4,エロージョン摩耗量 Vmを用いた(図5.1).

(5.1)

(5.2)

100 ) 1

(  

i en

p

d

d d  

  π

= 

  100

2) ( 100 V V )

(V

2 m i

m

d t Ve

i

75 Fig.5.1 Cross sectional view of the holes and the explanation of dimensions