300
5. 4 柱状多結晶氷試験片における試験温度の影響
表5.2 および表5.3は, それぞれ200x 50mmCGI試験片と25x 50mmCGI試験 片で得られた実験結果である. 試験調度一100Cについては, 同試験けとも 広範囲な負荷速度(氏1:::::;0. 8...,3. Ox 103kPaJ而/s)での結果を記載してい る. これらの表からわかる通り, CG 1試験片もLGI試験片と同様に, どの 試験温度においても負荷速度ぬが増大するにつれて, 破壊じん性値の最
大値が減少するとともに, そのCOV値も減少している また, 最小値は負 荷速度による規則性はあまりなく, 最大値でみられたような影響は現れ ていない. 中央値を用いて試験温度の影響を見ると, 負荷速度むが約30 k PaJ而/s以上の高負荷速度領域では, 表5.2で示したように破壊じん性値 に及ぼす試験温度の影響はほとんど認められず, 76..., 89 kPaJ而であり,
平均すると 81.9kPaJ而であった.
図5.4は, 25x50mmCGI試験片で得られた破壊じん性値と負荷速度との 関係を示しており, 破壊じん性値の中央値を各試験温度毎に記号を変え て記入している. なお, 低負荷速度領域においてそれぞれ3種の試験温 度(一部の負荷速度で - 50 ocを加えた4種)での実験を行っており, 高 負荷速度領域における試験温度は -100Cの1種にとどまっている. 図に 示すように, K1:::::; 30 kP aJ而/s より低負荷速度領域では, Kc値に及ぼす試 験沼度の影響が明らかに現れている. すなわち, 破壊じん性値の中央値 は -3 0 , -5 , -1 0 ocの)1固に大きくなり, -3 0 ocの場合は負荷速度の影響を それほど受けないことがわかる. また, -5 OOCの結果は 負荷速度が約3 k PaJ而/sの一点での試験ではあるが, その値は-3 0 ocの値と同じであった.
123
「
一方, 負荷速度が100kPaJ市/s以上では, 破壊じん性値に及ぼす負荷速度 の影響はほとんどなく, 中央値の平均は 90.1kPaJ而であった. 図5 .5は,
低負荷速度領域での試験において各試験温度により得られた破壊じん性 値を負荷速度別に記号を変えてプロ ットしたものである. これによると,
上述した試験温度の影響が明瞭にうかがえる上, -3 OOC になると負荷速 度の影響も少なくなり, それ以下の試験調度では破壊じん性値が安定し
そうであることがわかる.
それぞれの試験温度について高負荷速度領域での中央値(90.1kPaJ而〉
を基準にして考えると, 負荷速度が低くなると破壊じん性値の中央値は 増加しているが, その増加量は, -3 0 oc の場合が最も少なく 17kPaJ而
これに続き -5 ocの場合が34kPaJ而, 最も多いのは- 10 ocの場合で48 k P aJ市 となった. また, 表5.3に示した cov値をみても負荷速度によらず-3 0 oc の場合が最も小さく, -5 ocの場合がこれに続き, ー1OOC の場合が最も大 きくなった.
このように, -5 ocでのKc値が-1 OOCでの値よりも低くなる理由として,
-2 ,._, -1 0 oc の温度で起こる結晶粒界の擬似液体相への変遷および粒界す
べりの増加によるという説明(1 1 ) . (1 5 ). (2 0 )・ ( 7 3 ) が挙げられるのかも しれないが, この点についての具体的な検討を行うまでには到っていな い. また, 今回得られた結果が, 一部の他研究者の行った結果と異なる 理由を考察すると, 切欠き形成の際の切欠き先端での転位密度の差や切 欠き先端結晶の結晶判i方位分布の差などが考えられるが, これらの問題 はかなり複雑でありまだ明らかではない
124
表5.2 200 x 50mmCGI試験片の実験結果
Temp. iくI Kc (k Pa!市) C. o. v. T. P.
of Kc Sl ze
(OC ) ( k P a!而/S) max mln 50児 (児)
37. 4 9 1. 0 76. 8 85. 6 7. 09 6
363 96. 5 83. 3 85. 2 6. 26 6
3.42x103 89. 5 79. 2 81. 3 4. 68 6
0.9 107 82. 9 96. 4 9. 9 1 6
3.7 108 79. 5 92. 9 9. 87
34. 4 9 1. 5 73. 8 77. 4 8. 8 1 一10
338 85. 0 78. 4 82. 9 3. 1 8 6
1.81x103 85. 2 78. 0 83. 4 2. 95 7 3.25xl03 84. 9 79. 0 80. 1 3. 89 3
36. 2 92. 1 67. 5 76. 1 1 1. 0 6
30 376 102 86. 3 89. 1 6. 39 6
3.06xl03 85. 8 7 O. 0 78. 3 6. 89 6
125
表5.3 25 x 50mmCGI試験片の実験結果
Temp. iくI Kc (k P aJ而) C. O. V. T. P.
of Kc Sl ze
(OC ) (kPaJ而/S) max mln 50児 (児)
0.8 222 75. 6 1 2 1 3 1. 5 1 9
3. 1 205 83. 9 124 25. 1 1 6
32. 9 143 78. 5 108 17. 9 20
0.8 261 57. 7 128 34. 5 20
1.6 257 73. 9 138 33. 9 1 7
34. 7 183 82. 0 1 1 2 25. 4 16
55. 3 178 65. 5 86. 2 32. 2 1 5
一10
100 103 73. 2 88. 1 12. 4 1 5
291 97. 9 82. 3 90. 1 5. 95 15
1.3x103 113 76. 7 96. 0 9. 40 15 2. 7x 103 101 81. 6 86. 3 5.77 1 5
O. 7 188 83. 1 107 22. 7 1 9
-30 3. 1 149 75. 7 98. 1 19. 9 18
31. 4 143 63. 1 93. 7 16. 7 20
一50 3. 1 127 85. 1 98. 5 16. 2 6
」一一一
126
300
ハUハU 勺Jι
院にのav-)
25x50mm specimen
o :
- 5
Ocß :
-1 0oC
・: -3 0 o
C
マ:ろOOc
-、
u
Xこ
0.1 10 102 103 104
KI ( kPaJffi/s)
図5. 4 Kc '"'-'氏I 線図 (25x 50mmCGI試験片〉
300
Homologous temperature T/ Tm
0.85 0.9 0.95 1.0