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定理 2.1(4) の証明

ドキュメント内 修 士 学 位 論 文 (ページ 33-38)

ところがこれはρα(x) ≡0 inR3\ {0}を意味する.つまりミニマイザーρα≡0 となり,Eα =0となる.しかし明らかに Eα <0なので矛盾する.(Eα <0な のは,たとえば∫

0(x)e−α|x|

|x| > 0となるρ0(x)に対してEα(λρ0(x))を考えれ ば,λ >0を十分小さくとればEα(λρ0(x))<0となる.)

step2.t ≤1, r ∈ (0, ∞)でrtVα(r), r32tρα(r)は狭義減少関数であることを 示す.

式(47)を代入し計算し,再び式(47)を使いVα(r)に戻せば,

r(rVα(r))

= ∂

r (

Z e−αre−αr

r

0

s2ρ(s)sinh(αs)

αs ds

−sinh(αr) α

r

s2ρ(s)e−αs s ds

)

=−αr (Z e−αr

re−αr r

r

0

s2ρ(s)sinh(αs)

αs ds

)

−cosh(αr)

r

s2ρ(s)e−αs s ds

=−αr (

Vα(r)+sinh(αr) αr

r

s2ρ(s)e−αs s ds

)

−cosh(αr)

r

s2ρ(s)e−αs s ds

<0(0<r<∞).

これよりt ≤1ならrtVαは狭義減少関数.r32tρα(r) =(rtVα)32(r)も狭義減少 関数.

step3.t ≤1,r ∈ (0,∞)でrtVα(r),r32tρα(r)は狭義凸関数であることを示す. 補題4.16と,Vα, ραC(R3\{0})から,(∆−α2)Vα(r)=4πρα(r)inR3\{0}. またVαは球対称関数より,∆Vα(r)=(∂r22 +r∂r2∂)Vα(r)なので,

2

r2(rVα(r)) = r2Vα(r)

r2 +2∂Vα(r)

r

= r(−2∂Vα(r)

rr2Vα+4πρα)+2∂Vα(r)

r

= α2rVα+4πrρα>0. (52)

2

r2(rtVα(r)) = ∂2

r2{rt−1(rVα(r))}

= rt12

r2(rVα(r))+2(t−1)rt2

r(rVα(r)) +(t−1)(t−2)rt−3(rVα(r)).

(52)の 2

∂r2(rVα(r))>0とstep2∂r(rVα(r))<0からt ≤1ならば,

2

r2(rtVα(r))>0.

よってt ≤1ならば,rtVα(r)は狭義凸関数.

2

r2(rtVα(r))32 =3

4(rtVα(r))12(∂

r(rtVα(r)))2+3

2(rtVα(r))122

r2(rtVα(r))>0. よって r32tρ(r)=(rtVα)32(r)も狭義凸関数.

step4.α=0でのrtV0(r), r32tρ0(r)が狭義減少狭義凸関数であることを示し ておく.α=0では,

V0(r)= Z r −1

r

r

0

s2ρ0(s)ds

r

s2ρ0(s) s ds. よって,

r(rV0(r))= ∂

r(Z

r

0

s2ρ0(s)dsr

r

s2ρ(s) s ds)

=−

r

s2ρ(s)

s ds<0(0<r<∞).

これよりt ≤ 1ならrtV0 は狭義減少関数.r32tρ0(r) = (rtV0)32(r)も狭義減少 関数.

∆Vα(r)=4πρ0(r)inR3\{0}.また∆Vα(r)=(∂r22 +r∂r2∂)Vα(r)なので,

2

r2(rV0(r)) = r2V0(r)

r2 +2∂V0(r)

r =r(−2∂V0(r)

rr +4πρ0)+2∂V0(r)

r

= 4πrρ0>0.

t≤1でrtV0(r), r32tρ0(r)が狭義凸関数であることを示すのはstep3と同様で ある.

6 定理 2.2(YTF 模型の L

1

ノルム制限付き変分問題の

基本定理 ) の証明 .

6.1 定理 2.2(1)(2) の証明 .

3つの補題6.1, 6.2, 6.3を証明し,これらを使い,定理2.2(1),定理2.2(2)を 証明する.補題6.4を証明し,これを使い定理2.2(3)を証明する.

補題6.1 各λ∈ [0, ∞)でEα≤(λ)はただ1つのミニマイザーρα, λを持つ.

(証明)(α=0は[5, Section11. 12]参照)step1.定理2.1(1)よりEα≤(λ) ≥ Eα >−∞から,Eα1) ≥Eα2) ≥ · · · →Eα≤(λ)となる最小化列{ρn} ⊂TλT がある.{ρn}は定理2.1(1)の式(38)よりEα1) ≥Eαn) ≥ 103

ρn53CZ

5 2 α12

なので,L53(R3)有界列である.これより部分列(部分列も{ρn}で表記する)

n}とρ0L53(R3)が存在しρn ⇀ ρ0L53(R3)で弱収束する.以上で補題 4.18(1)の仮定を満たすので,ρ0T かつEα(λ)=limn→∞Eαn) ≥Eα0).

次に∫

ρ0 ≤ λを背理法で示す.∫

ρ0 > λと仮定すると, 有界領域 Aで,

∫ ρ0χA> λとなる χAL52 が存在する.一方,λ≥∫ ρn≥∫

χAρn→∫ χAρ0

よりλ≥∫

ρ0となる.この2つが矛盾するので∫

ρ0 ≤λ.これとρ0T より ρ0T≤λ0T≤λよりE0) ≥ Eα≤(λ).

以上ρ0T≤λEα≤(λ)=limn→∞Eαn) ≥ Eα0)とE0) ≥ Eα(λ)か ら ρ0Eα≤(λ)のミニマイザーρα, λ(x)である.

step2.ミニマイザーの一意性とρα, λ(x)が|x|の関数であることをを背理法 で示す.

Eα(ρ)は狭義凸性を持つので,ミニマイザーがρ0とσ0と2つあれば,ρ02 0Tλかつ狭義凸性よりE0)+E0)

2 >E(ρ02 0)となり矛盾.

次にρα(x)は|x|の関数である.もしそうでないと,エネルギー汎関数の回 転対称性から,ρα(x)を直交変換したものもミニマイザーとなり,一意性と矛 盾する.

補題6.2 Eα≤(λ)=Eα(λ).

(証明) step1.0< α <∞として証明する(α=0は[5, Section11. 12]参照)

Eα(λ) ≤ Eα(λ)は自明なので,Eα(λ) ≥ Eα(λ)を示す.∀ϵ >0, ∀ρ∈Tλに対 し,|Eα(ρ) −Eα)|< ϵとなるρT∂λが存在することを示せばよい.∫

ρ=λ の場合はρとしてρをとればよいので,µ :=∫

ρ < λの場合で示せばよい.

g ≥0かつg ∈ L1(R3) ∩L53(R3)かつ∫

g=λ−µとなるgがとれる.t >0と してρt(x):=ρ(x)+t3g(t x)とおくとρtT∂λとなる.1<r53として,

||ρt−ρ||rr =

(t3g(t x))rdx=t3r−3

g(y)dy→0(t→0). (53) step2.

ρtT∂λなので,以下で|E(ρt) −E(ρ)| →0(t→0)を示せば証明が終わる.

|E(ρt) −E(ρ)|

≤ |3 5

t53 −ρ53)dx|+|

t−ρ)Z e−α|x|

|x| dx|+|Dαt, ρt) −Dα(ρ, ρ)|.

(54) 右辺各項が0に収束を示す.式(53)より,

|(

ρt53dx)35 − (

ρ53dx)35|=| ||ρt||5

3 − ||ρt||5

3| ≤ ||ρt−ρ||5

3 →0(t →0). (55) ヘルダーの不等式と式(53)より,

|

t−ρ)Z e−α|x|

|x| dx| ≤ ||ρt−ρ||5

3||Z e−α|x|

|x| ||5

2 →0(t→0). (56)

三角不等式,補題4.14,収束列の有界性より,

|Dαt, ρt) −Dα(ρ, ρ)|

≤ |Dαt, ρt−ρ)|+|Dαt−ρ, ρ)|

C||ρt||5

3||ρt−ρ||5

3 +C||ρ||5

3||ρt−ρ||5

3

C||ρt−ρ||6

5 →0(t→0). (57)

式(54)(55)(56)(57)より|E(ρt) −E(ρ)| →0(t→0). 補題6.3 Eα(λ)はλ∈ [0, ∞)で広義減少関数,広義凸関数.

(証明) step1.Eα(λ)が広義減少関数であることを示す.

λ < µならばEα≤(λ)=inf{Eα(ρ)|ρ∈Tλ} ≥inf{Eα(ρ)|ρ∈Tµ}=Eα≤(µ). ところで補題6.2よりEα≤(λ)=Eα(λ)かつEα≤(µ)=Eα(µ)なので, λ < µならばEα(λ) ≥Eα(µ).

step2.Eα(λ)が広義凸関数であることを示す.

λ < µとする.補題6.1よりEα(λ), Eα≤(µ)にはミニマイザーがあり,これ をρα, λ, ρα, µとする.Eα(λ)=Eα, λ), Eα≤(µ)=Eα, µ)であり,∫

ρα, λ≤ λ, ∫

ρα, µ≤µである.補題6.1step4で述べたようにEα(ρ)は狭義凸関数なの で,0<t <1として,

tEαα, λ)+(1−t)Eαα, µ) ≥Eα(tρα, λ+(1−tα, µ).

一方,∫

(tρα, λ+(1−tα, µ)dxtλ+(1−t)µなので, Eα≤(tλ+(1−t)µ)) ≤Eα(tρα, λ+(1−tα, µ).

両式から,

Eα≤(tλ+(1−t)µ)) ≤ tEαα, λ)+(1−t)Eαα, µ)

= tEα(λ)+(1−t)Eα≤(µ).

補題6.2より,

Eα(tλ+(1−t)µ)) ≤tEα(λ)+(1−t)Eα(µ).

定理2.2(1)の証明.

定理2.1(1)より全体のミニマイザー ρα があり,λα := ∫

ρα としてραEαα)のミニマイザーでもある.これよりλα < λではEα(λ)はミニマイザー を持たない.なぜなら持つとするとEα(λ)のλについての広義減少性から,Eα は2つのミニマイザーを持つことになり,Eαのミニマイザーの一意性に矛盾 するからである.

またEα(λ)のλについての広義減少性とEαα)が最小値であることから, λ > λαではEα(λ)=Eαα)と一定値になる.

定理2.2(2)の証明. step1.λ ≤ λ0Eα(λ)はミニマイザーを持つことを 示す.

背理法.Eαα)はミニマイザーを持ち,Eα(0)もミニマイザーを持つので,も しある0< λ1 < λαで,Eα1)がミニマイザーを持たないとすると,Eα1)の ミニマイザーをρα, λ1として,λ2 :=∫

ρα, λ1 < λ1となる.(もし∫

ρα, λ11

ならEα1)がミニマイザーを持ってしまうから.)ρα, λ1Eα2)のミニマ イザーρα, λ2 である.よってEα2) =Eα≤1) =Eα1) >Eαα)となるが, これはEα(λ)の広義凸性に矛盾する.

step2.λ≤λαではEα(λ)はλについて狭義減少であることを示す. 背理法. 0 ≤ λ1 < λ2 ≤ λ0 で, Eα1) = Eα2)とすると. それぞれのミ ニマイザーをρ1, ρ2 とし, Eα(ρ)の狭義凸性からEα(λ12 2) ≤ Eα(ρ12 2) <

Eα1)+Eα2)

2 = Eα1)+E2 α2) =Eα2).これはEα(λ)の広義減少性と矛盾する.

step3.λ≤λ0ではEα(λ)は狭義凸であることを示す.

0≤λ1 < λ2 ≤λ0に対し,Eα1), Eα2)のミニマイザーをそれぞれρ1, ρ2

とする.Eα(ρ)の狭凸性とρ12から0<t <1で, Eα(tρ1+(1−t2)<tEα1)+(1−t)Eα2). つまりEα(tλ1+(1−t2)<tEα1)+(1−t)Eα2).

ドキュメント内 修 士 学 位 論 文 (ページ 33-38)

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