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2.5 臨床に関する概括評価(臨床概括評価)

2.5.5 安全性の概括評価

(1)

爪真菌症患者での安全性の検討

KP-103(IDP-108)の爪真菌症患者に対する安全性を評価した試験の要約を表 2.5.5-1に

示す。臨床薬理試験の

2

試験は、被験者数が少なく、安全性評価期間が短いことから、

DPSI-IDP-108-P2-01

試験、DPSI-IDP-108-P3-01 試験及びDPSI-IDP-108-P3-02試験の

3

試験 により安全性を検討した。なお、DPSI-IDP-108-P2-01 試験とDPSI-IDP-108-P3-01試験及び

DPSI-IDP-108-P3-02

試験は、治験薬の塗布期間が異なるため、試験ごとに安全性を評価す

ることとし、併合解析は行わなかった。

2.5.5-1

安全性を評価した試験の要約

試験番号 試験区分 デザイン 実施国

対象被験者 投与部位

投与方法 治験薬

安全性 解析対象 被験者数

安全性 観察・検査項目

安全性 評価 期間

資料 番号

KP-103 10% 24

・KP-103-03

・臨床薬理試験

・多施設共同、非盲検

・日本

爪 真 菌 症 患 者

(病型及び程度 は問わない)

趾爪

11 4週間滴下

KP-103

5% 17

・一般所見

・臨床検査 6週間 5.3.3.2-1

・DPSI-IDP-108-P1-03

・臨床薬理試験

・単施設、非盲検

・アメリカ

重度の爪真菌症 患者

趾爪

11 4週間塗布

IDP-108 10% 19

・一般所見

(局所皮膚反応を含む)

・臨床検査

・バイタルサイン

6週間 5.3.3.2-2

IDP-108 10%

半閉塞*2 36

IDP-108 10% 39 IDP-108

5% 38

・DPSI-IDP-108-P2-01

・用量探索試験

・多施設共同、無作為 化、二重盲検*1、基剤 対照、並行群間比較

・メキシコ

軽度~中等度の 爪真菌症患者

趾爪

11 36週間塗布

基剤 22

・一般所見

(局所皮膚反応を含む)

・臨床検査

・バイタルサイン

塗布(36 週間)終 30 後まで

5.3.5.1-1

IDP-108 10%

653

( 日 本 人: 184名)

・DPSI-IDP-108-P3-01

・検証的試験

・多施設共同、無作為 化、二重盲検、基剤対 照、並行群間比較

・日本、アメリカ、カ ナダ

軽度~中等度の 爪真菌症患者

趾爪

11

48週間塗布 基剤 213

( 日 本 人: 59名)

・一般所見

(局所皮膚反応を含む)

・臨床検査

・バイタルサイン

・12誘導心電図

52週間 5.3.5.1-2

IDP-108 10% 574

・DPSI-IDP-108-P3-02

・検証的試験

・多施設共同、無作為 化、二重盲検、基剤対 照、並行群間比較

・アメリカ、カナダ

軽度~中等度の 爪真菌症患者

趾爪

11

48週間塗布 基剤 200

・一般所見

(局所皮膚反応を含む)

・臨床検査

・バイタルサイン

・12誘導心電図

52週間 5.3.5.1-3

*1:DPSI-IDP-108-P2-01試験の10%半閉塞群は「評価者盲検」である

*2:治験薬を塗布し、乾燥後に対象爪のみを半透性フィルムで覆い、その状態を一晩維持(約6~10時間)

エフィナコナゾール 2.5 臨床に関する概括評価(臨床概括評価) Page 38

(2)

安全性の評価方法

(2.1)

評価項目及び評価方法

いずれの試験も

KP-103

の安全性は、有害事象、臨床検査(血液学的検査、生化学的検 査、尿検査)、バイタルサイン(収縮期及び拡張期血圧、脈拍数、呼吸数、体温)に加え、

塗布部位の局所皮膚反応で評価した。局所皮膚反応は、発赤、腫脹、灼熱感、そう痒感、

小水疱形成の

5

項目で評価した。なお、DPSI-IDP-108-P3-01試験及び

DPSI-IDP-108-P3-02

試 験 で は 、 ア メ リ カ 及 び カ ナ ダ の 一 部 の 被 験 者 で

12

誘 導 心 電 図 (

ECG, 12-Lead Electrocardiogram)も評価した。

有害事象は、「治験薬を塗布した被験者に発現したあらゆる好ましくない医学的事象で、

必ずしも本治療との因果関係があるとは限らない事象」と定義し、問診、実施医療機関の 関係者による観察又は被験者の自発的報告に基づき収集した。重症度は、「軽度」、「中等度」、

「重度」の

3

段階で判定し、治験薬との因果関係は、DPSI-IDP-108-P2-01試験では、「関連 あり(Related)」、「おそらく関連あり(Possibly related)」、「おそらく関連なし(Unlikely

related

)」、「 関 連 な し (

Not related

)」 の

4

段 階 で 、

DPSI-IDP-108-P3-01

試 験 及 び

DPSI-IDP-108-P3-02

試験では、「関連あり」又は「関連なし」の

2

段階で判定した。なお、

DPSI-IDP-108-P2-01

試験では、「関連あり」、「おそらく関連あり」を副作用として集計し、

DPSI-IDP-108-P3-01

試験及び

DPSI-IDP-108-P3-02

試験では、「関連あり」を副作用として 集計した。

国際共同治験として実施した

DPSI-IDP-108-P3-01

試験でも、国内外で有害事象の収集方 法、定義及び基準は同様であった。

(2.2)

解析対象集団及び統計解析方法

DPSI-IDP-108-P2-01

試験では、治験薬を少なくとも

1

回塗布した被験者を安全性解析対

象集団とした。DPSI-IDP-108-P3-01試験及び

DPSI-IDP-108-P3-02

試験では、治験薬を

1

回 以上塗布し、少なくとも評価を

1

回受けた被験者を安全性解析対象集団とした。

いずれの試験も治験薬塗布後に発現した有害事象を集計し、集計には

ICH

国際医薬用語 集(MedDRA, Medical Dictionary for Regulatory Activities)を使用した。なお、日本語への 翻訳は

MedDRA

日本語版(MedDRA/J, MedDRA/Japanese edition)を使用した(

2.7.4.1

項)。

(3)

曝露状況及び人口統計学的又は他の基準値の特性

DPSI-IDP-108-P2-01

試験では、組入れた

135

名をすべて安全性解析対象集団とし、除外

された被験者はいなかった。塗布群の内訳は、IDP-108 10%半閉塞群

36

名、10%群

39

名、

5%群 38

名、基剤群

22

名であった。治験薬の塗布期間は

36

週間であり、被験者ごとの総 塗布量の平均値は、

IDP-108 10%半閉塞群 57.4 g、 10%群 52.6 g、 5%群 58.7 g、基剤群 59.2 g

であった。平均年齢は

42.8

歳、65 歳以下を対象にしており、すべての被験者が非高齢者 であった。性別は男性

45.9%(62/135

名)、女性

54.1%(73/135

名)であり、メキシコで実 施したため人種は全被験者メスティーソ(1 名は白人との複数回答)であった(2.7.4.1.2 項、2.7.4.1.3項)。

DPSI-IDP-108-P3-01

試験では、組入れた

870

名のうち

866

名(99.5%)を安全性解析対 象集団とした。塗布群の内訳は、IDP-108 10%群

653

名、基剤群

213

名であった。治験薬 の塗布期間は

48

週間であり、被験者ごとの総塗布量の平均値は、IDP-108 10%群

49.3 g、

基剤群

53.2 g

であった。平均年齢は

52.3

歳、高齢者

14.0%(121/866

名)、非高齢者

86.0%

エフィナコナゾール 2.5 臨床に関する概括評価(臨床概括評価) Page 39

(745/866名)であった。性別は男性

74.2%(643/866

名)、女性

25.8%(223/866

名)であ り、男性の比率が高かった。日本人

243

名が組入れられたため、主な人種は白人

64.8%

(561/866名)、アジア人

29.1%(252/866

名)であった(2.7.4.1.2項、2.7.4.1.3項)。

DPSI-IDP-108-P3-02

試験では、組入れた

785

名のうち

774

名(

98.6%)を安全性解析対

象集団とした。塗布群の内訳は、IDP-108 10%群

574

名、基剤群

200

名であった。治験薬 の塗布期間は

48

週間であり、被験者ごとの総塗布量の平均値は、IDP-108 10%群

49.4 g、

基剤群

49.0 g

であった。平均年齢は

50.7

歳、高齢者

12.5%(97/774

名)、非高齢者

87.5%

(677/774名)であった。性別は男性

80.4%(622/774

名)、女性

19.6%(152/774

名)であ り、男性の比率が高かった。人種は白人が

87.9%

(680/774名)であった(2.7.4.1.2項、

2.7.4.1.3

項)。

(4)

有害事象及び副作用の発現率

DPSI-IDP-108-P2-01

試験、DPSI-IDP-108-P3-01試験及びDPSI-IDP-108-P3-02試験の有害 事象、副作用、重篤な有害事象、治験の中止に至った有害事象、塗布部位の有害事象の発

現率を表

2.5.5-2に示す。いずれの試験も有害事象の発現率に関しては、塗布群間に大きな

差はみられなかった。IDP-108 10%群の発現率が基剤群と比較して

2

倍以上高かったもの は、DPSI-IDP-108-P3-01試験では、副作用、治験の中止に至った有害事象、塗布部位の有 害事象であり、DPSI-IDP-108-P3-02試験では、重篤な有害事象、治験の中止に至った有害 事象であった。DPSI-IDP-108-P2-01試験では、副作用、重篤な有害事象、治験の中止に至 った有害事象の発現件数が少なく、塗布群間での発現率の比較はできなかった。

2.5.5-2 DPSI-IDP-108-P2-01

試験、DPSI-IDP-108-P3-01試験及び

DPSI-IDP-108-P3-02

試験の有害事象等の発現率

試験番号 DPSI-IDP-108-P2-01 DPSI-IDP-108-P3-01 DPSI-IDP-108-P3-02 塗布群

項目 10%半閉塞 10% 5% 基剤 10% 基剤 10% 基剤

安全性解析対象

被験者数 36 39 38 22 653 213 574 200

有害事象 25 (69.4)

30 (76.9)

25 (65.8)

14 (63.6)

431 (66.0)

130 (61.0)

370 (64.5)

117 (58.5) 副作用 0

(0.0)

1 (2.6)

2 (5.3)

0 (0.0)

49 (7.5)

5 (2.3)

29 (5.1)

9 (4.5) 重篤な有害事象 2

(5.6)

1 (2.6)

2 (5.3)

0 (0.0)

25 (3.8)

6 (2.8)

21 (3.7)

1 (0.5) 治験の中止に至

った有害事象

0 (0.0)

1 (2.6)

1 (2.6)

1 (4.5)

21 (3.2)

1 (0.5)

11 (1.9)

0 (0.0) 塗布部位の有害

事象 - - - - 66

(10.1)

6 (2.8)

30 (5.2)

6 (3.0) 被験者数(%)

Source:DPSI-IDP-108-P2-01試験-5.3.5.1-1_Table 10.1.2、Table 12.2.1.1、Table 12.2.2.4、Table 12.3.1.2.1、

5.3.5.1-4_表5.3.5.3-4.3S(2)-1)

DPSI-IDP-108-P3-01試験-5.3.5.1-2_Table 12-2、Table 14.3.1.2.7、5.3.5.1-4_表5.3.5.1-4.1S(2)-1) DPSI-IDP-108-P3-02試験-5.3.5.1-3_Table 12-2、Table 14.3.1.2.7、5.3.5.1-4_表5.3.5.1-4.2S(2)-1)

エフィナコナゾール 2.5 臨床に関する概括評価(臨床概括評価) Page 40

(4.1)

比較的よくみられる有害事象

DPSI-IDP-108-P2-01

試験、DPSI-IDP-108-P3-01試験及びDPSI-IDP-108-P3-02試験でみら れた有害事象を塗布群ごとに集計し、いずれかの塗布群で発現率が

2%以上であった有害

事象を「比較的よくみられる有害事象」として検討した。比較的よくみられる有害事象の 発現状況を表

2.5.5-3に示す。なお、DPSI-IDP-108-P2-01

試験では、各塗布群の被験者数が 少なく、1名でも有害事象が発現した場合には、その発現率は

2%以上となる。

DPSI-IDP-108-P2-01

試験(塗布期間

36

週間)のいずれかの塗布群で発現率が高かった有

害事象(発現率が

5%以上)は、インフルエンザ及び頭痛などであった。インフルエンザ

及び頭痛は、塗布群に関わらず、発現したすべての事象が治験薬との因果関係を否定され、

いずれも重症度は軽度又は中等度であった。また、有害事象の発現率に塗布群間で大きな 違いはみられず、用量依存的な有害事象発現率の上昇はみられなかった。

DPSI-IDP-108-P3-01

試験及び

DPSI-IDP-108-P3-02

試験(塗布期間

48

週間)で発現率が 高かった有害事象(発現率が

5%以上)は、いずれも鼻咽頭炎及び上気道感染であった。

鼻咽頭炎及び上気道感染のほとんどは治験薬との関連性が否定され、重症度はほとんどが 軽度又は中等度であった。また、これらの有害事象の発現率に

IDP-108 10%群と基剤群で

大きな違いはみられず、塗布期間が長かったために発現率が高くなったものと考えられた。

2.5.5-3

いずれかの塗布群で発現率

2%以上の有害事象

試験番号 DPSI-IDP-108-P2-01 DPSI-IDP-108-P3-01 DPSI-IDP-108-P3-02 10%

半閉塞 10% 5% 基剤 10% 基剤 10% 基剤

塗布群

有害事象名

<SOC>/PT*1 N = 36 N = 39 N = 38 N = 22 N = 653 N = 213 N =574 N =200 有害事象発現被験者数 25 (69.4) 30 (76.9) 25 (65.8) 14 (63.6) 431 (66.0) 130 (61.0) 370 (64.5) 117 (58.5)

<血液およびリンパ系障害>

貧血 0 (0.0) 0 (0.0) 1 (2.6) 0 (0.0) 3 (0.5) 0 (0.0) 4 (0.7) 1 (0.5) 好酸球増加症 1 (2.8) 1 (2.6) 0 (0.0) 0 (0.0) - - - -

<心臓障害>

上室性期外収縮 1 (2.8) 0 (0.0) 0 (0.0) 0 (0.0) - - - -

<耳および迷路障害>

耳痛 1 (2.8) 1 (2.6) 0 (0.0) 0 (0.0) - - 3 (0.5) 1 (0.5)

聴力低下 0 (0.0) 0 (0.0) 0 (0.0) 1 (4.5) - - - -

<内分泌障害>

甲状腺機能低下症 1 (2.8) 0 (0.0) 0 (0.0) 0 (0.0) 0 (0.0) 1 (0.5) 4 (0.7) 3 (1.5)

<眼障害>

結膜出血 0 (0.0) 0 (0.0) 0 (0.0) 1 (4.5) - - 1 (0.2) 0 (0.0) 結膜炎 0 (0.0) 0 (0.0) 1 (2.6) 0 (0.0) 5 (0.8) 1 (0.5) 4 (0.7) 0 (0.0)

<胃腸障害>

上腹部痛 0 (0.0) 1 (2.6) 0 (0.0) 0 (0.0) - - 2 (0.3) 1 (0.5)

大腸炎 1 (2.8) 0 (0.0) 1 (2.6) 0 (0.0) - - - -

下痢 0 (0.0) 3 (7.7) 1 (2.6) 1 (4.5) 5 (0.8) 1 (0.5) 3 (0.5) 0 (0.0) 消化不良 0 (0.0) 2 (5.1) 0 (0.0) 0 (0.0) 2 (0.3) 1 (0.5) 4 (0.7) 2 (1.0) 被験者数(%)

MedDRA/J ver.10.0(DPSI-IDP-108-P2-01試験)

MedDRA/J ver.12.1(DPSI-IDP-108-P3-01試験及びDPSI-IDP-108-P3-02試験)

N:安全性解析対象被験者数

*1:PTごとの被験者数は、同一被験者で複数の同一事象がある場合、1名で扱う

*2:MedDRA/J ver.10.0では平均赤血球ヘモグロビン濃度減少、MedDRA/J ver.12.1では平均赤血球ヘモグロビン減少 Source:DPSI-IDP-108-P2-01試験-5.3.5.1-4_表5.3.5.1-4.3S (3)-2)より引用

DPSI-IDP-108-P3-01試験-5.3.5.1-4_表5.3.5.1-4.1S (3)-4)より引用 DPSI-IDP-108-P3-02試験-5.3.5.1-4_表5.3.5.1-4.2S (3)-4)より引用

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