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0 %と大きく上回っている。中小零細企業が人材の確保について、 新卒を募集しても 応募がなく、そもそも育てる余裕もないという厳しい現状が浮き彫りになっている(図表

第3章 ものづくり人材の確保の状況

では 30. 0 %と大きく上回っている。中小零細企業が人材の確保について、 新卒を募集しても 応募がなく、そもそも育てる余裕もないという厳しい現状が浮き彫りになっている(図表

3-2-3) 。

図表3-2-2 ものづくり人材採用で中途採用を重視した理由 (単位:%、n=2763) 16.9

8.2

19.2

35.7

50.0 14.7

10.2

16.3

24.4

31.9 28.9

30.5

29.5

23.5

10.3 35.7

46.8

32.7

14.4

6.9 3.8

4.4

2.4

2.0

0.9

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

全体(n=4280)

30人未満(n=1663)

30~99人(n=1507)

100~299人(n=451)

300人以上(n-116)

新卒採用が中心 どちらかといえば新卒採用が中心 どちらかといえば中途採用が中心 中途採用が中心 無回答

75.1 32.2

23.9 14.7 7.2 0.5

0 10 20 30 40 50 60 70 80

即戦力を求めているから 新卒者を育成する余裕がないから 新卒者を募集しても応募がないから 非正規社員の中から優秀な者を見極めて、正社員登用する方針を採っているから その他 無回答

図表3-2-3 ものづくり人材を採用する際、中途採用を重視した理由(複数回答、%)

3.ものづくり人材の採用頻度

過去

10

年間での、ものづくり人材の採用の頻度について聞いたところ、 「不定期採用に近 い」とする企業割合が

71.9

%と大多数を占め、 「定期採用に近い」は

21.0

%、そもそも「採 用していない」が

5.8%となっている。これは規模による差が大きく、規模が大きいほど「定

期採用に近い」 割合が高くなっており、 「300 人以上」では

74.1%なのに対して、

「100~299 人」で

52.5

%、 「

30

99

人」が

23.1

%、 「

30

人未満」では

8.9%

となっている(図表 3-2-4)。

図表 3-2-4 過去 10 年間の採用状況(単位:%)

4.ものづくり人材の定期採用を始めた時期

過去

10

年間、ものづくり人材を定期的に採用している企業に、いつから定期採用してい るかたずねたところ、 「

10

20

年未満」の割合が

34.6

%ともっとも高く、次いで「

5

10

年 未満」 (

23.0

%) 、 「

20

30

年未満」 (

14.4

%) 、 「

30

年以上」 (

12.2

%) 、 「

5

年未満」 (

10.8

%)

の順。規模が大きいほど、古くから定期採用を実施している割合が高い。 「30 年以上」前か ら定期採用している割合は、 「

30

人未満」では

7.4

%に過ぎないが、 「

300

人以上」では

30.2

n

新卒者を募集 しても応募が ないから

新卒者を育成 する余裕がな いから

即戦力を求め ているから

非正規社員の 中から優秀な 者を見極め て、正社員登 用する方針を 採っているか

その他 無回答

全体 2763 23.9 32.2 75.1 14.7 7.2 0.5

30人未満 1285 25.1 35.3 74.0 12.1 8.0 0.8

30~99人 937 22.4 30.6 76.8 18.0 7.7 0.2

100~299人 171 18.7 20.5 76.6 24.0 5.3 0.6

300人以上 20 5.0 10.0 85.0 30.0 0.0 0.0

21

8.9

23.1

52.5

74.1

71.9

82.4

71.3

45.2

23.3 5.8

7.5

4.4

1.3

1.7 1.3

1.1

1.1

0.9

0.9

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

全体=4280

30人未満=1663

30~99人=1507

100~299人=451

300人以上=116

定期採用に近い 不定期採用に近い 採用していない 無回答

となっている(図表 3-2-5) 。

図表3-2-5 ものづくり人材の定期採用を始めた時期(単位:%)

第3節 ものづくり人材の定着状況と定着策

1.ものづくり人材の定着状況

(1)新卒採用の定着状況

ものづくり人材の確保ということでは、採用はもちろんのこと、職場への定着が重要な課 題となる。どの程度のものづくり人材が、採用後

3

年を超えて勤め続けているか、大まかな 割合をたずねたところ、 新卒採用については(無回答除く) 、3 年を超えて働き続けている人 が「

100%

」 だとする企業割合が

21.6

%ともっとも高く、 次いで「

9

割台」 (

20.8

%) 、 「

8

割台」

13.9

%) 、 「

1

割台以下」 (

10.8

%) 、 「

5

割台」 (

10.3

%) 、 「

7

割台」 (

8.7

%)などの順。過半 数(56.3%)の企業で、新卒で採用した人の「8 割以上」が

3

年を超えて働き続けている一 方、

3

割の企業では

3

年の間に半分以上辞めてしまっている。とくに、 「1割台以下」 だとす る企業が

10.8

%と

1

割以上もいることが目立つ。

従業員規模別にみると、状況がはっきりとわかる。 「30 人未満」企業では、3 年を超えて 残る人が「

100

%」だとする企業割合が

25.6

%と、他の規模階層と比べてもっとも高いのに 対して、残る人は「

1

割台以下」だとする企業も

19.8

%と約

2

割にも及んでおり、大きく

2

極化している。他の規模階層では、このようなはっきりとした

2

極化は見られず、 「30 人未 満」企業のデータが全体の数字に影響を与えていることがわかる。全体をみると、規模が大 きくなるに従って、低い定着率をあげる企業割合は低くなっている(図表 3-3-1) 。

10.8

13.5

12.4

7.6

7.0

23.0

23.6

27.9

19.0

14.0

34.6

34.5

37.1

33.8

24.4

14.4

17.6

12.6

18.1

8.1

12.2

7.4

6.9

16.9

30.2

5.1

3.4

3.2

4.6

16.3

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

全体=897

30人未満=148

30~99人=348

100~299人=237

300人以上=86

5年未満 5~10年未満 10~20年未満 20~30年未満 30年以上 無回答

図表3-3-1 採用後3年を超えるまで勤めているものづくり人材の割合(定着率)・新卒採用(%)

(2)中途採用の定着状況

中途採用したものづくり人材の定着率をみると(無回答除く) 、

3

年を超えて勤め続けてい る人が「

9

割台」だとする企業割合が

22.1%ともっとも高く、次いで「8

割台」が

18.3%、

100%」が16.9%、

7

割台」が

13.3%などの順となっている。過半数の企業(57.3%)で

中途採用した人の

8

割以上が

3

年を超えて働き続けているとしており、新卒採用のように

2

極化(実際には「30 人未満」規模の大きな特徴)の傾向は見られず、3 年間で半分以上が辞 めてしまう割合(残る割合が「

5

割台」 「

4

割台」 「

3

割台」 「

2

割台」 「

1

割台以下」の合計)

21.7%と2

割程度となっている。

従業員規模による違いがあり、

3

年を超えて

9

割以上が残って働き続けている企業割合は、

ほぼ規模が大きいほど高く、 「

30

人未満」 「

30

99

人」はそれぞれ

37.6%、36.6%で、

100

~299 人」は

48.8%、

「300 人以上」では

62.8%となっている。逆に見ると、規模が小さい

ほど、3 年を超えて働き続けている割合が低くなっている。3 年を超えるまでに半数以上が 辞めてしまう企業割合は、 「

30

人未満」企業が

26.0%で、

30

99

人」は

20.4%、

100

299

人」では

13.7%、

「300 人以上」企業は

5.8%となっている(図表 3-3-2)

図表 3-3-2 採用後3年を超えるまで勤めているものづくり人材の割合(定着率)・中途採用(%)

(3)ものづくり人材の定着に関する評価

ものづくり人材の定着率の状況について、どのように考えているかをたずねたところ、 「問 題視している」 ( 「非常に問題視している」 「やや問題視している」の合計)が

50.4

%で、 「問 題視していない」 ( 「あまり問題視していない」 「まったく問題視していない」の合計)が

48.2

% と差はわずかで、 ほぼ拮抗している。 細かくみると、 「非常に問題視している」企業が

18.0%

なのに対して、 「まったく問題視していない」企業は

10.4

%となっている。 「非常に問題視し ている」企業割合は、規模が小さいほど高く、中小零細企業にとっては、採用だけでなく、

定着も大きな課題となっている様子がわかる(図表 3-3-3) 。

図表 3-3-3 ものづくり人材の定着に関する認識(単位:%)

2.ものづくり人材の定着策

(1)ものづくり人材の定着に向けた取り組み

企業は、従業員の定着に向けてさまざまな対策に取りくんでいる。もっとも取組割合が高 かったのが「賃金水準の向上」で

47.9%、

次いで「能力を処遇に反映」が

42.7%となり、

「会 社の経営方針や経営戦略の従業員への明示」 (

38.2

%) 、 「業績を処遇に反映」 (

31.7

%) 、 「職 場の人間関係の改善」 (

30.2

%) 、 「 『提案制度』 など従業員の意見を吸い上げる取組」 (

27.6

%)

などと続く。何らかの人材定着策に取り組んでいる企業は

87.5%で、

「特に取組は行ってい ない」企業の

11.2

%を大きく上回った(図表 3-3-4) 。

18.0

19.7

17.1

14.2

12.9

32.4 32.1 33.6 32.6 28.4

37.8 35.1 39.7 40.6 43.1

10.4 11.8

8.9 11.5 14.7

1.4 1.4 0.6 1.1 0.9

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

全体=4280

30人未満=1663

30~99人=1507

100~299人=451

300人以上=116

非常に問題視している やや問題視している あまり問題視していない まったく問題視していない 無回答

図表3-3-4 定着のための取組 (n=4280、%)

これを従業員規模別にみると、 「何らかの人材定着策に取り組んでいる」 割合は、 若干規模 が大きいほど取り組み割合が高くなっているものの、ほとんど差はない。 「

30

人未満」企業 と「

300

人以上」企業との差は

3.4

ポイントに過ぎない。ただ、定着策の中身別に見ると、

規模による違いがみられる。 「賃金水準の向上」 「労働時間の短縮」 「能力を処遇に反映」 「業 績を処遇に反映」 「仕事の裁量性の向上」などでは、規模による違いが少ないのに対して、 「 『提 案制度』など従業員の意見を吸い上げる取り組み」 「能力開発・教育訓練の実施」 「チュータ ー制度・メンター制度の導入」 「苦情処理の仕組みの整備・充実」などでは、規模が小さいほ ど、取り組みが進んでいない実態が明らかになっている。対策自体のハードルは高くても規 模に関係なく取り組まれる対策がある一方、手間や経験知識の必要な新制度導入・制度化が 求められる対策については、規模による違いが大きく出ているようだ。とくに、仕事の質や 競争力に直接結びつく「能力開発・教育訓練の実施」で、規模による差が大きいのが注目さ れる。 「

30

人未満」では

18.3

%、 「

30

99

人」で

28.9

%、 「

100

299

人」で

37.3

%、 「

300

47.9 12.2

31.7 42.7 38.2 27.6

30.2 24.9 1.6

9.4 15.7

21.4 13.9 6.4 1.1

11.2 1.2

87.5

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

賃金水準の向上 仕事の裁量性の向上 業績を処遇に反映 能力を処遇に反映 会社の経営方針や経営戦略の従業員への明示

「提案制度」など従業員の意見を吸い上げる取組 職場の人間関係の改善 能力開発・教育訓練の実施 キャリアに関する相談(キャリア・コンサルティング)の実施 チューター制度・メンター制度の導入 社員の家庭生活(育児・介護)などへの配慮 福利厚生の充実 労働時間の短縮 苦情処理の仕組みの整備・充実 その他 特に取組は行っていない 無回答 何らかの人材定着施策に取り組んでいる

人以上」で

49.1

%となっており、中小零細企業の厳しい現状が浮き彫りになっている(図表

3-3-5)

図表3-3-5 ものづくり人材の定着率を高めるための取り組み(複数回答、%)

(2)ものづくり人材定着に向けた取り組みの評価

もっとも効果の高かった定着策は、 「賃金水準の向上」をあげる企業割合が

22.6%ともっ

とも高く、次いで「能力を処遇に反映」が

15.4%、

「職場の人間関係の改善」が

11.3%、

「業 績を処遇に反映」が

9.7

%、 「会社の経営方針や経営戦略の従業員への明示」が

8.6

%、 「能力 開発・教育訓練の実施」が

4.7%の順。そのほか、

「 『提案制度』など従業員の意見を吸い上 げる取り組み」 (3.8%) 、 「仕事の裁量性の向上」 (3.0%) 、 「チューター制度・メンター制度 の導入」 (

3.0

%) 、 「労働時間の短縮」 (

2.5

%) 、 「福利厚生の充実」 (

1.8

%) 、 「社員の家庭生 活(育児・介護)などへの配慮」 (

1.7

%) 、 「苦情処理の仕組みの整備・充実」 (

0.6

%) 、 「キ ャリアに関する相談 (キャリア ・ コンサルティング)の実施」 (0.2%)と続く(図表 3-3-6) 。

全体=4280 47.9 42.7 38.2 31.7 12.2 30.2 27.6 24.9 30人未満=1663 51.2 41.4 34.9 30 13.7 31.9 20.7 18.3 30~99人=1507 47.9 45.4 41.9 33.6 11.5 30.6 33.2 28.9 100~299人=451 39.9 43.5 44.3 35 10.4 27.1 43.9 37.3 300人以上=116 44.8 44.8 46.6 36.2 6.9 31.9 42.2 49.1

(

)

全体=4280 21.4 15.7 13.9 9.4 6.4 1.6 11.2 87.5 30人未満=1663 21 14.5 16.5 8.4 5.1 1.1 12.1 87.1 30~99人=1507 20.3 15.8 11.4 9.3 6.4 2.1 9.9 89.7 100~299人=451 23.3 22.2 12.9 11.3 10 1.8 10.9 88.7 300人以上=116 37.9 22.4 17.2 28.4 15.5 6 9.5 90.5