∪ 鳳
4.2 凸 多面体のエルハー ト多項式 と相互法則
第3章で得 た単体 のエルハー ト多項式 を用いて、 この節 では、凸多面 体 についてのエルハー ト多項式 と、その相互法則 について考 えてい く。
73
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第4章
多面 体 のエルハー ト多項 式
74
定義 4.2.l αl,.… ,αN∈
Zを
用 いて、(号,…・,7)と
表 され る RⅣ 内の′点 を 券格子 点 とい うことにす る。定理 4。
2.2Pを
RⅣ 内の整 な凸多 面体 と し、定理 4.1.5で 構成 した △ の 頂 点集 合 がPの
頂 点集 合 に一致す るPの
単体分割 △ を考 え る と、 自然数 ηに対 して 、j(民
η )=DEダ
(二η ) (4.1)
F∈△
が成 り立つ。
証明
単体
Fに
対 して、FO=F―
∂Fと
お くと、定義1.3.4に従 つて考 えれ ば、とな るので、
1.△ ∋二F′(F≠ F′)に対 して 、FO∩ FЮ
=0 2.∪ FO=P
F∈△
を示せ ば よい。
まずは、1について考える。△ ∋二F′(F≠
「
)と す ると、F∩F′ は
Fの
面かつF′ の面である。FO∩
「
0の 元を
"とす ると、 ∈FO∩FЮ ⊂F∩F′
よ り、
"は Fの
面上かつF′ の面上 となる。 この とき、1.dim F>0ま
たはdim F′>0の
ときを考 える。dim F>0と
す る と、 この とき、Fの
面上の点はFOに
含 まれ ないので矛盾。2.dim F=dim F′
=0の
とき、"=F=F′
となるので、F≠
F′ に矛盾。
第4章
多面体 のエルハー ト多項式
75
と な る の で 、FO∩ FЮ の 元
"は存 在 し な い 。 し た が っ て 、FO∩FЮ =0と なる。
次に、
2について考える。まず、∪ F=│△ │=Pよ り 、 明らかに∪
F0F∈△ FC△
が
Pに
含 まれ る。次 に、Pが
∪FOに
含 まれ ることを考 える。Pの
任意F∈△
の元を
"とすると、 P=∪ Fよ り 、
"∈
Fと なる
F∈△が存在する。
"∈
Fと
な るF∈ △ の うち、最 も次元の低 い ものをFと
す る。1.dim F=0の
とき、"∈
F=FOと
な る。2.dim F>0の
とき、FOブ"とす ると、
"は Fの
境界上 とな る。 よつ て、dim F>dim F′ となるFの
面「
に
"が
含 まれ る。 これ はFの
取 り方 に矛盾す るので、
"∈ FOと な る。
よって、づ(P,η
)=Σ
づ*(二η)が 成 り立つ。□
F∈△
定理
4.2.3Pを
RⅣ 内の整 な凸多面体、△ を定理4.1.5で構成 した単体分 割 とす る と、 自然数 ηに対 して、づ
*(鳥η )=Σ
E(‑1)dmP dmFJ(F,η)F∈△
が成 り立つ。
この定理 4.2.3の 証 明は一般 の次元 では難 しいので、 こ こでは
dim P=
2,3の時 を示 す。 実 際 には一般 の次元 で成 り立つ こ とが知 られ て い る。
証 明
命題 2.1.5を 用 いて考 えれ ば、示 した い こ とは、
(P― ∂
P)の
中の方格 子点 の数
=Σ
〕‑1)dimP dimF(Fの 中の力格 子′点の数 ) とな る。
● まず 、
dim P=2の
ときを考 え る。dim P=2な
ので、ダ に→ =Σ づ
(二→一 Σ Eづ
(二→ +Σ Eり に→ 0
FがF∈ △1単体
FがF∈ △2単体
FがF∈ △0単体
第4章
多面体のエルハー ト多項式
76
が成 り立てば よい。 そ こで、
Pの
内点"と、
Pの
境界点"に
ついて考 える。式 (4.2)の左辺 は、(P― ∂P)内の 分格子′点の数 を数 えているので、右 辺 において も点
"が
内点の ときは数 えて、点"が
境界上 にあるときは数 えない よ うにすれ ば よい。 よつて、1,点
"が Pの
内点 となるとき、("を含む2単体
Fの
数)―( を含 む1単体Fの
数)+(■ を含 む0単体
Fの
数)=1 (4,3)
2.点 が境界上 にある とき、
("を含む2単体
Fの
数)―("を含 む1単体Fの
数)+( を含 む0単体
Fの
数)=0 (4.4)
となれば よい。以下、
P内
の点"を
考 え、"を
含む △ の η単体の数 をsπ と表す とす る。まず は、1について考 える。
●
"が
△ の2単体Fの
内点 とな るとき、s2=1ヽ Sl=0、sO=0と
な り、s2 Sl+SO=1‑0+0=1と
な る。●
"が
△ の1単体Fの
内点 となるとき、Fは
2つの2単体の面 にある ので、s2=2、 sl=1、sO=0と
な り、s2 Sl+SO=2‑1+0=1
とな る。
●△ の頂 点集合 は
Pの
頂 点集 合 と一 致す るの で、△ の0単
体Fは
(P一 ∂
P)に
含 まれ ない。 よつて、"が
△ のO単体Fの
内点 になる ときは考 えな くて よい。以上 によ り、(4.3)が成 り立つ。
次 に、2について考 える。∂
Pは
1単体 と0単体 か らな るので、"が
△の2単体
Fの
内点 になるときは考 えな くて よい。● が △ の1単体
Fの
内′点になるとき、Fの
片側(内側)に 2単体があ り、s2=1ヽ Sl=1、sO=0と
なるので、s2 Sl+SO=1‑1+0=0
とな る。
第4章
多面体 のエルハー ト多項式
図 4.4:π が 鶴 個 の三角形 の頂 点
● が △ の0単体
Fの
内部 に あ る とき、"が m個
の三角形 の頂 点 に なって い る もの とす る と、s2=鶴
ヽSl=π
+1、sO=1と
な りS2 Sl+SO=m― (m+1)+1=0と
な る。(図 4,4参照) とな るので 、(4.4)も 成 り立 ち、式 (4.2)は 示 され た。●
dim P=3の
ときを考 え る。dim P=3な
ので 、77
ダ P,0=Σ づ に→
FがF∈ △3単体
― Σ ズニ→ +Σ づ
(二→ Σ
J(二→
F∈△ F∈ △ F∈ △
Fが2単体 Fが 1単体 Fが 0単体 (4.5)
が示すべ き式 である。
dim P=2と
同様 に、Pの
内点 と、Pの
境界上 の点"に
つ いて考 える。式(4.5)の左辺 は、(P― ∂P)内
の 分格子点の数を数 えてい るので、式(4.5)の右辺 において も、点
"が
内点の ときは数 えて、点
"が
境界上 にあるときは数 えない よ うにすれ ばよい。 よつて、1,点 が
Pの
内点 となるとき、("を含む3単体
Fの
数)― (π を含 む2単体Fの
数)十("を含 む1単体
Fの
数)一 (■ を含む0単体Fの
数)=1(4.6)
2.点 がPの
境界点 となるとき、("を含 む3単体
Fの
数)― (■ を含 む2単体Fの
数)+("を
含む1単体Fの
数)― ("を含む0単体Fの
数)=0(4,7)
となれ ば よい。
"を
含む △ の η単体の数 をsη と表す とす る。 まず は、1 について考 える。第4章
多面体 のエルハー ト多項式
●
"が
△ の3単
体Fの
内点 とな る とき、s3=1ヽ S2=0ヽ Sl=0、sO=oと
な りs3 S2+Sl SO=1‑0+0‑0=1と
な る。●
"が
△ の2単体Fの
内点 とな る とき、Fの
両側 には3単体 が あ る ので 、s3=2、 s2=1ヽ Sl=0、50=0と
な りs3 S2+Sl SO=
2‑1+0‑0=1と
な る。●
"が
△ の1単体Fの
内点 とな る とき、1単体Fを
辺 とす る3単体がFの
周 りを取 り囲んでい る。その3単体 の数 を 動 とす る と、s3=m、
S2=π ヽSl=1、 SO=0と な り s3 S2+Sl SO=η ―m+1‑0=1 とな る。
● △ の頂 点集 合 は
Pの
頂 点集 合 と一 致 す るの で 、△ の0単
体Fは
(P一 ∂
P)に
含 まれ ない。 よつて、"が
△ のO単体Fの
内点 となる ときは考 えな くて よい。とな るので、 (4.6)が 成 り立つ。
次 に、2につ いて考 える。∂
Pは
2単体 と1単体 と0単体 か らな るので、"が
△ の3単体Fの
内点 にな る ときは考 えな くて よい。● が △ の 2単体
Fの
内点 とな る とき、Fの
片側 に3単体 が あ るので 、 S3=1ヽ S2=1ヽ Sl=0、 sO=0と な り s3 S2+Sl SO=
1‑1+0‑0=0と
なる。● が △ の
1単
体Fの
内点 とな る とき、 が 鶴 個 の3単体 に含 ま れ る とす る と、s3=m、 S2=m+1、 Sl=1、 sO=0と
な りS3 S2+Sl SO=鶴
―177b+1)+1‑0=0と
なる。● が △ の0単体
Fの
内部 にあるとき、定理4,1.5の よ うにPの
1つ の頂 点 υを固定 して、Pの
境界の面 を三角形分害1した際、1."≠
υで、 が境界上の1単体で υとつ なが らない とき、∂P
において
"の
周 りに 鶴 個 の2単体があ るとす る と、s3=m、
S2=2m、
sl=鶴
+1、SO=1と
な りS3 S2+Sl SO=m‑2鶴 十 (鶴 +1)‑1=0
とな る。
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第4章
多面体 のエルハー ト多項式
2."≠
υで、 が境界上の1単体で υとつ ながっているとき、∂P
において"の周 りに鶴 個の2単体があるとすると、
s3=鶴
2、S2=鶴 +い
3)、sl=鶴
、So=1と
な りS3 S2+Sl SO=(鶴 ‑2)― (鶴 +(m̲3))十 m‑1=0
とな る。
3."=υ
の ときを考 える。 この とき、∂P上
の2単体 をF個
、∂P
上 の1単体 を
E個
、∂P上
の0単体 を1/個 と し、 また 、∂Pに
お け る υのまわ りの2単体 を
m個
とす る。υを含 む △ の3単体 は、υと ∂
P上
の2単体 で定 ま る3単体 で あるが、そ の個数 は ∂P上
の2単体の個数 か ら υのまわ りの2単体 をのぞいた個数 だ けあ るので、
s3=F mと
な る。υを含 む △ の2単体 は、υ と ∂
P上
の1単体 で定 ま る2単体 で あ るが、そ の個数 は ∂P上
の1単体 の個数 か らυを端 点 とす る1単体 をのぞ いた個数 だ けあ るので、s2=E mと
な る。υを含 む △ の 1単体 は、υ と ∂
P上
の0単体 を結 ん だ線分 で あ り、その個数 は ∂P上
の0単体 か ら υをのぞ いた数 なのでsl=y̲1と
な る。υを含 む △ の0単体 は、υの1点なの で、
sO=1と
な る。多面体 の表 面 のオイ ラー数 (頂′点数 ―辺数 十 面数)は 2、 つ
ま り、
F一 E+y=2と
な る こ とを用 い る と、S3 S2+Sl SO=(F―
m)―(E―m)+(y‑1)‑1=F― E+y̲2=0
とな る。
以上 に よ り (4.7)も 成 り立 ち、式 (4.5)は 示 され た。
定理4.2.2、 定理4.2.3よ り、J(P,η)、 づ*(P,η)は 、ηに関す る多項式 づ(二 η)、
づ
*ば,η)の和となり、ηに関する多項式で表される。無限数列
{απ
}の一般
項 が ηの多項式で表 され るとき、その よ うな多項式 は唯一つ に定 ま るか ら、j(P,η)、 j*(P,η)の 値 を表す ηに関す る多項式 を、凸多面体