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〜売上高が増加した事業所が鉄鋼関連中心に大幅増加〜

ドキュメント内 浦安市産業振興ビジョン 改訂版 (ページ 41-55)

本市の製造業の売上高(5年前比)は、「増加した(大幅に増加した+やや増加した)」

と「減少した(同)」の割合は、いずれも39.6%と拮抗しています(下図参照)。

平成14年のアンケート結果と比べてみると、「増加した(同)」が21.4ポイント大幅に 増加しています。

売上高を業種別にみると、本市の主要産業である鉄鋼業では約半数の事業所で売上が

「増加した(同)」と回答しました(売上が増加した事業所の割合:鉄鋼業52.9%、非鉄 金属製造業50.0%、金属製品製造業45.5%)。

本市の製造品出荷額をみると、平成16年の948億円から右肩上がりの増加を続け、平成 20年には1,219億円となっています。

もっとも、浦安鉄鋼団地内企業の売上高(浦安鐵鋼団地協同組合「景況感調査」)をみ ると、平成20年8月のリーマンショックなどを映じて鉄鋼需要が落ち込んだことから、

平成21年3月以降は、売上が前年同期比で「減少」した企業が9割以上にのぼるなど厳 しい状況となっています。

図表 −18 事業者の売上高(製造業)

0%  20%  40%  60%  80%  100% 

(出典)浦安市「浦安市産業振興ビジョン」策定に関するアンケート調査(平成20年11月調査)」 

大幅に増加した  やや増加した  ほとんど変わらない  やや減少した  大幅に減少した  無回答 

平成15年 

平成20年 

2.0 16.2

12.9 26.7 14.9 18.8 20.8 5.9

11.5 33.1 35.8 1.4

38

図表 −19 製造業の売上高(業種別)

全体  食料品製造業  家具・装備品製造業 

印刷・同関連業  化学工業  プラスチック製品製造業 

窯業・土石製品製造業  鉄鋼業  非鉄金属製造業  金属製品製造業  生産用機械器具製造業  業務用機械器具製造業 

 

電気機械器具製造業  輸送用機械器具製造業 

その他の製造業 

96  11  3  6  2  4  2  34  22  2  1  2  1  1  3

39.6  9.1  0.0  16.7  50.0  50.0  0.0  52.9  50.0  45.5  50.0  0.0  50.0  0.0  100.0  33.3

12.9  0.0  0.0  0.0  0.0  50.0  0.0  23.5  0.0  4.5  0.0  0.0  0.0  0.0  100.0  0.0

26.7  9.1  0.0  16.7  50.0  0.0  0.0  29.4  50.0  40.9  50.0  0.0  50.0  0.0  0.0  33.3

14.9  9.1  0.0  33.3  0.0  25.0  0.0  20.6  0.0  13.6  0.0  0.0  0.0  100.0  0.0  0.0

39.6  72.7  100.0  33.3  50.0  25.0  100.0  26.5  50.0  31.8  50.0  100.0  0.0  0.0  0.0  66.7

18.8  36.4  33.3  16.7  0.0  0.0  0.0  17.6  0.0  22.7  50.0  0.0  0.0  0.0  0.0  0.0

20.8  36.4  66.7  16.7  50.0  25.0  100.0  8.8  50.0  9.1  0.0  100.0  0.0  0.0  0.0  66.7 電子部品・デバイス 

電子回路製造業   

回答数  増加した  大幅  やや  変わらない ほとんど  減少した  やや  大幅 

(出典)浦安市「「浦安市産業振興ビジョン」策定に関するアンケート調査(平成20年11月調査)」 

(注)無回答は掲載していない。 

図表 −20 本市の製造品出荷額の推移

(億円) 

1,250  1,200  1,150  1,100  1,050  1,000  950  900  850  800

11年 

(平成) 12年  13年  14年  15年  16年  17年  18年  19年  20年  975

918 896

955 948

1,027 1,039 1,169

1,219

1,003

(出典)千葉県「工業統計」 

39

図表 −21 浦安鉄鋼団地内企業の売上高(前年同月比)

増加  減少 

100  90  80  70  60  50  40  30  20  10  0

(%)  42.1

1.4 1月 

(平成20年)  5月  9月  1月 

(平成21年)  5月  9月 

(出典)浦安鐵鋼団地協同組合「景況感調査」 

(注)比較対照を平成21年10月から前年同月比から前月比に変更したため、 

比較可能な平成21年9月までを掲載している。 

40

産業面のポテンシャル

3

本市には、「東京ディズニーリゾート(TDR)」と「浦安鉄鋼団地」という日 本最大の産業集積が形成されています。

本市の産業振興を考える際には、TDRの集客力やプラスのイメージ、浦安鉄 鋼団地の産業集積の強みをいかに活用するかが大きな課題です。

東京ディズニーリゾート

TDRは、2つのテーマパークとホテル(9施設/5,568室)を核施設に、商業 施設(イクスピアリ)や常設劇場「シルク・ドゥ・ソレイユ シアター東京(2,170 席)」などが立地しており、年間2,722万人(平成20年度2パーク合計)が訪れる 日本最大のリゾートとなっています。テーマパークの入園者(オリエンタルラン ドの平成20年度ゲストプロフィール)を地域別にみると、関東が66.3%、中部・

甲信越が11.7%、近畿が7.9%となっています。また、外国人の入園者は、平成13 年度の約31万人から平成20年度の87万人(平成13年度比2.8倍)まで大幅に増加し、

国が進めている外国人旅行者の訪日促進活動「ビジット・ジャパン・キャンペーン」

にも大きく貢献しています。

東京ディズニーリゾートと鉄鋼団地の2大産業集積は日本一

図表 −22 東京ディズニーリゾートの概要

 

テーマパークエリア   

イクスピアリ(ディズニーアンバサダーホテルを含む) 

シルク・ドゥ・ソレイユシアター東京    従業員数(オリエンタルランドのみ)   

駐車場台数(テーマパーク)    

ホテル室数(9施設)   

ディズニーホテル(3施設)  

オフィシャルホテル(6施設) 

入園者数(テーマパーク) 

(注)調査時点:平成22年1月 

1,000,000㎡ 

約120,000㎡ 

2,170席  21,950人(平成21年4月現在) 

約20,000台  5,568室  1,711室  3,857室  27,221,000人(平成20年度) 

41

浦安鉄鋼団地

浦安鉄鋼団地は、あらゆる鋼材がそろう日本最大の鉄鋼の加工・流通基地で、

同団地内の1時間あたりのトラック通行量平均360台となっているほか、団地内の 見明川河口には、200〜1000トン級船舶が接岸できる鉄鋼団地独自の専用岸壁もあ ります。同団地内で操業している事業所数は270事業所、従業者数は約4,200人、

年間取扱高は約580万トンにのぼります。

本市の製造業者で浦安鉄鋼団地等との「取引がある」企業の割合(平成20年11 月現在)は53.5%(売上の5割以上:9.9%、売上の5割未満:43.6%)、「取引は ない」先は34.7%となっています。浦安鉄鋼団地と「売上の5割未満」の取引が ある先は平成15年の56.1%から平成20年の43.6%に12.5ポイント減少する一方、

「取引はない」先が同29.1%から34.7%に5.6ポイント増加し、浦安鉄鋼団地と本市 内の製造業との取引は減少傾向となっています。

図表 −23 浦安鉄鋼団地の概要 所在地 

敷地面積  事業所数 

業種  年間鉄鋼取扱量 

従業員数 

(うち浦安市民) 

浦安市鉄鋼通り・港  1,075,200㎡ 

270事業所  鋼材の加工・流通 

約580万トン  約4,200人 

(約1,100人) 

(注)調査時点:平成20年6月 

図表 −24 鉄鋼団地・千鳥地区・港地区の企業との取引(製造業)

売上の5割以上 

売上の5割未満 

取引はない 

無回答 

(出典)浦安市「「浦安市産業振興ビジョン」策定に関するアンケート(平成20年11月調査)」 

平成15年  平成20年 

0 10 20 30 40 50 (%) 60

10.8

56.1 43.6

29.1 34.7 4.1

11.9 9.9

42

医療・福祉を中心に事業所数・従業者数が増加

本市の事業所数の推移(昭和56年=100)を、千葉県及び近隣市(市川市、船橋 市、松戸市、習志野市)と比較すると、千葉県および近隣市では、バブル崩壊の 影響などから、平成3年以降には減少傾向となるなかで、本市は平成8年にやや 減少したものの、その後は増加に転じて、平成18年には、昭和56年比1.67倍の 4,097事業所となっています。

また、従業員数は、昭和56年以降一貫して増加を続け、平成18年には昭和56年 比4.82倍の82,104人となっており、近隣市との差が際立っています。

図表 −25 事業所数・従業者数の推移

180  170  160  150  140  130  120  110  100  90  80

500  450  400  350  300  250  200  150  56年  100

(昭和)  3年 

(平成) 

61年  8年  13年  18年  56年 

(昭和)  3年 

(平成) 

61年  8年  13年  18年 

167 482

県計  浦安市  市川市 

船橋市  松戸市  習志野市 

《 事業所数の推移(昭和56年=100)》 

■ 浦安市の事業所数・従業者数 ■ 

《 従業者数の推移(昭和56年=100)》 

(出典)総務省「事業所・企業統計調査」 

(出典)総務省「事業所・企業統計調査」 

事業所数  従業者数 

56年 昭和  平成 

3年   

8年   

13年   

  18年  61年  2,454 

17,021

2,993  32,418

3,755  54,216

3,678  61,909

3,729  76,700

4,097  82,104

(単位:事業所、人) 

43

本市の事業所数を産業別でみると、最も割合の高いのは「卸売・小売業

(28.1%)」、次いで「サービス業(20.4%)」、「飲食店・宿泊業(13.1%)」となって います。

同様に従業員数をみると、最も割合の高いのは「サービス業(39.2%)」、次い で「卸売・小売業(17.1%)」、「飲食店・宿泊業(13.0%)」となっています。

事業所数で増加率が高いのは「医療、福祉」(98事業所:増加率41.4%)、次い で「サービス業」(193事業所:同30.1%)、「運輸業」(35事業所:同25.4%)とな っています。

また、従業者数では、「医療、福祉」(986人:同25.5%)、次いで「運輸業」

(854人:同21.2%)、「電気・ガス・熱供給・水道業」(32人:同18.0%)などが高い 増加率となっています。

図表 −26 浦安市の産業別従業者数、従業員数および増減率

(出典)総務省「平成18年事業所・企業統計調査」 

全産業  農業  建設業  製造業 

電気・ガス・熱供給・水道業    情報通信業   

運輸業     

卸売・小売業  金融・保険業  不動産業   

飲食店、宿泊業   

 

医療、福祉   

 

 教育、学習支援業     

 

複合サービス事業   

サービス業(他に分類されないもの) 

     

公務(他に分類されないもの) 

3,729  214  267  31  138  59  48  1,150  56  217  159  553  199  19  237  21  11  184  137  13  642  274  57  27  23

4,097  245  247  37  173  83  57  1,151  48  249  177  536  199  24  335  35  29  202  149  12  835  274  64  54  24

100.0  6.0  6.0  0.1  0.9  4.2  2.0  1.4  28.1  1.2  6.1  4.3  13.1  4.9  0.6  8.2  0.1  0.9  0.7  4.9  0.1  3.6  0.3  20.4  6.7  1.6  1.3  0.6

9.9 

▲ 100.0  14.5 

▲ 7.5  0.0  19.4  25.4  40.7  18.8  0.1 

▲ 14.3  14.7  11.3 

▲ 3.1  0.0  26.3  41.4  25.0  66.7  163.6  9.8  100.0  8.8 

▲ 7.7  30.1  0.0  12.3  100.0  4.3

76,700  11  2,020  3,851  178  2,017  4,019  1,277  1,443  12,957  1,063  1,757  1,395  11,366  2,520  6,343  3,866  1,450  578  164  3,010  668  1,067  89  29,550  1,287  22,783  1,669  946

82,104  2,322  4,027  210  1,468  4,873  2,163  1,566  14,011  935  1,993  1,536  10,661  2,449  5,783  4,852  1,243  855  549  3,520  726  1,387  65  32,196  1,777  21,805  3,330  971

100.0  2.8  4.9  0.3  1.8  5.9  2.6  1.9  17.1  1.1  2.4  1.9  13.0  3.0  7.0  5.9  1.5  1.0  0.7  4.3  0.9  1.7  0.1  39.2  2.2  26.6  4.1  1.2

7.0 

▲ 100.0  15.0  4.6  18.0 

▲ 27.2  21.2  69.4  8.5  8.1 

▲ 12.0  13.4  10.1 

▲ 6.2 

▲ 2.8 

▲ 8.8  25.5 

▲ 14.3  47.9  234.8  16.9  8.7  30.0 

▲ 27.0  9.0  38.1 

▲ 4.3  99.5  2.6 道路貨物運送業  

倉庫業 

不動産賃貸業・管理業  食堂、レストラン  旅館、ホテル  病院  保育所 

老人福祉・介護事業  高等教育機関   その他の教育、学習支援業 

洗濯・理容・美容・浴場業  娯楽業 

建物サービス業 

事業所数(事業所)  従業者数(人) 

平成13年   

平成18年   

平成13年   

平成18年    構成比 (%)  増減率 

(%)  構成比 

(%)  増減率 

(%) 

44

開業率が高い

開業率と廃業率を関東広域圏(茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東 京都、神奈川県)で比較すると、本市は開業率が7.0%、廃業率が5.1%で、開業率 が廃業率を上回っており、その差は2.0%と関東広域圏の市区町村のなかでは、印 西市(2.5%)に次ぐ第2位の高水準となっています。

図表 −27 開業率が廃業率を上回る自治体(関東広域圏)

(出典)総務省「平成18年事業所・企業統計調査」      

(注)開業率と廃業率との差異(開業率−廃業率)の多い順に掲載。     

3  4  5  6  7  8  9  10

印西市  浦安市  東京都港区  千葉市美浜区 

守谷市  国分寺市  横浜市都筑区 

千葉市緑区  横浜市緑区 

和光市 

1,418  3,567  40,942  2,584  1,650  3,145  5,594  2,085  3,192  1,551

1,593  3,916  44,651  2,803  1,756  3,342  5,926  2,196  3,346  1,624

11.4% 

7.0% 

8.9% 

6.7% 

7.9% 

5.6% 

5.2% 

4.4% 

5.7% 

3.1%

9.0% 

5.1% 

7.1% 

5.0% 

6.6% 

4.3% 

4.0% 

3.4% 

4.7% 

2.2%

2.5% 

2.0% 

1.8% 

1.7% 

1.3% 

1.3% 

1.2% 

1.1% 

1.0% 

0.9%

順位   

市区町村   

開業率   

廃業率   

差異 

(開業率−廃業率) 

事業所数  平成13年  

 

平成18年 

45

サービス業の従業者割合が高い

本市の平成18年度の従業者割合を業種別でみると、近隣4市に比べて「サービ ス業(39.2%)」や「飲食店・宿泊業(13.0%)」の割合が高いことが目立っていま す。とりわけ、サービス業の割合は約4割を占めており、本市の産業構造の大き な特徴となっています。

図表 −28 業種別従業者数の割合

卸売・小売業  サービス業  製造業 

医療、福祉  飲食店、宿泊業  建設業 

教育、学習支援業  運輸業  その他 

0%  20%  40%  60%  80%  100% 

全県  浦安市  市川市  船橋市  習志野市 

松戸市 

22.4 15.6 12.6 10.0 9.2 7.0 6.2 6.2 10.7

24.2 13.5 9.4 11.1 9.6 6.3 8.3 7.8 9.9

24.3 15.9 10.6 10.2 9.3 5.8 6.0 5.9 12.1

24.7 11.8 11.0 10.7 9.1 6.8 9.7 7.2 9.0

25.1 12.5 12.5 11.6 10.1 6.6 7.8 3.9 9.9

17.1 39.2 4.9 5.9 13.0 2.84.3 5.9 6.9

(出典)総務省「平成18年事業所・企業統計調査」 

46

産業面の課題

4

本市は、アーバンリゾートゾーンにおける東京ディズニーリゾートを中心とした サービス産業の集積、工業ゾーンにおける鉄鋼団地、千鳥地区の物流・配送セン ターの集積の3つが、大きな産業として発達しています。

本市の製造業向けアンケート調査では、事業所の移転について「移転は考えてい ない」が3分の2を占めており、立地の満足度は高いものの、地区別にみると、元 町地区での移転希望が高くなっており、4社に1社は「既に一部を移転」、「移転し たい(3年以内に、将来は)」と回答しています。

本市は、市域が16.98平方キロメートルと狭く、新たな企業が立地する場所が限定 的であるだけに、移転ニーズのある企業が市外に流出しないよう、企業の再配置を いかに図るかが産業振興の大きなテーマです。

また、本市の税収の内訳をみると、市町村税では法人より個人の割合が高くなっ ており、基幹産業だけでなく、市民の所得の高さにも支えられており、財政基盤の さらなる安定を確保するためにも、市内の既存産業や人材の育成が課題となってい ます。

既存産業・人材の育成

図表 −29 移転予定(製造業)

0%  20%  40%  60%  80%  100% 

すでに一部を移転  3年以内に移転したい  将来は移転したい  移転は考えていない  わからない 

(出典)浦安市「浦安市産業振興ビジョン」策定に関するアンケート調査(平成20年11月調査)」 

元町地区(n=40) 

中町地区(n=48) 

新町地区(n=10)  100.0

72.9 12.5

6.3 6.3

52.5 17.5

2.5 7.5 12.5

ドキュメント内 浦安市産業振興ビジョン 改訂版 (ページ 41-55)

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