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塩素消毒設備

ドキュメント内 【FS公開版】024(J)水道-FS(本編)_131027_1~4章.xdw (ページ 145-157)

4.1 対象地域

(1) 塩素消毒の現状

いずれの浄水場にも塩素消毒設備が設置されておらず、唯一、Yegu ポンプ場にて塩素注入が行 われている。しかし、その設備容量が不足しているため、1~2 週間に 1 度程度しか注入していな い。従って、現在、市内の大部分は無滅菌された水が供給されている。

(2) 給水施設(給水栓)の水質分析結果

マスタープラン調査では、給水栓に対して、濁度、残留塩素、大腸菌群および糞便性大腸菌を 中心とした水質調査を行った。サンプリングポイントは塩素処理を行っている Yegu ポンプ場の配 水系統の給水栓である。水質分析結果の概要を以下に示す。

全ての測定点から、大腸菌群および糞便性大腸菌が検出された。

Yegu ポンプ場系統では、塩素処理が行われているが、その効果はきわめて低いといえる。

Yegu ポンプ場→Yankin タウンシップで濁度、EC の増加と残留塩素の減少が見られた。こ れは送水管あるいは配水管網において汚水等の混入があるためと考えられた。

Pabedan タウンシップ、Latha タウンシップおよび Lanmadaw タウンシップにおいて、EC の増加と残留塩素の減少が見られた。これは Dagon タウンシップ以降の送水管あるいは配 水管網において汚水等の混入があるためと考えられた。

4.2 給水計画

(1) 計画の目的

マスタープランでは給水状況の改善目標として、「消毒された浄水の供給」を掲げており、本 F/S では既存水道システムに塩素消毒設備を導入して、安全な水を供給することを目的とする。

(2) 現在の給水状況

既存の水道システム概要を下図に示す。この図の中で、ピンクで着色された個所が消毒された 浄水が供給されているタウンシップを示している。しかしながら、量そのものが十分であるとは いえない。

(3)水質改善後の状況

塩素消毒設備の設置後は下図のように改善され、ほぼ市内全域に浄水が供給される見込みであ る。

ミャンマー国ヤンゴン市

上下水道改善プログラム協力準備調査 第4巻 上水道フィジビリティスタディ

4-2 出典:JICA 調査団

図 4.1 水道システム概要図(2013 年)

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4-3 出典:JICA 調査団

図 4.2 塩素消毒設備の設置後の消毒された浄水の供給状況(予想図)

ミャンマー国ヤンゴン市

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4-4 4.3 施設の運転・維持管理

2.5.1(4)を参照のこと。

4.4 施設計画

4.4.1 対象施設

(1) 対象施設

塩素消毒設備を以下の既存水道施設に設置する。

Nyaunghnapin 浄水場 Hlawga No.1 ポンプ場 Yegu ポンプ場

(2) 対象施設の状況 1) Nyaunghnapin 浄水場

Nyaunghnapin 浄水場は、2005 年に YCDC が独自に設計、建設を行った初めての大型浄水場であ る。施設能力は 45MGD(=204,500m3/日)であり、規模も大きく近年建設された中でも重要な施設 に位置づけられている。

水源は Ngamoyeik 貯水池より、灌漑用水路を経由し、浄水場へ開水路で導水を行っている。浄 水処理方式は、「凝集沈殿+急速(砂)ろ過」である。処理水質については、原水濁度が 45 度に 対して浄水濁度は 5 度と水質基準内での処理は行われているものの、塩素消毒が行われていない ことから、浄水より大腸菌群および糞便性大腸菌が検出されており、直接飲用には適さない状況 にある。

2) Hlawga 貯水池

貯水能力は、約 63,600 m3/日 (14 MGD)であり、1906 年に完成した。ヤンゴンの約 27 キロ(16 マイル)北に位置している。ポンプ場は、309,000m3/日(Phugyi 系 245,000m3/日及び Hlawga 系 64,000m3/日)の送水能力を有する。原水は、No.1 ポンプ場及び No.2 ポンプ場から送配水される。

No.1 ポンプ場系

配水ポンプは、常時稼動 4,980m3/時×2 台であり、最大 239,000 m3/日の配水能力を有し、

その規模は、Phugyi 貯水池の水源量 245,000 m3/日に匹敵する。取水口で取水された原水は、

Yegu ポンプ場を経ず、本ポンプ場からφ1650mm 配水管(コンクリート管)を経て、北東部 及び東部旧市街地に直接配水される。

No.2 ポンプ場系

現在、ポンプ設備は廃止されており、Hlawga 貯水池の水源能力から No.1 ポンプ場系配水 量を差引いた水量(Hlawga 貯水池の水源量 64,000m3/日程度)規模である。取水塔で取水さ れた原水は、φ1050mm 送水管(鋳鉄管)を経て、自然流下で Yegu ポンプ場へ送水される。

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4-5 3) Yegu ポンプ場

同ポンプ場は、1990 年の Yegu 増圧ポンプ場 1、2007 年の Yegu 増圧ポンプ場 2 から構成されて いる。

施設能力は 187,000m3/日 (Gyobyu 貯水池系 123,000m3/日及び Hlawga 貯水池 No.2 ポンプ場系 64,000m3/日)である。原水は塩素注入され、ポンプ加圧後、3 つのタウンシップ(Yankin,South Okkalapa,Bahan)へ直接配水され、かつ Kokine 配水池への送水も担っている。

(3) 水質改善後の状況

塩素消毒設備の設置後は図 4.2 のように改善され、ほぼ市内全域に浄水が供給される見込みで ある。

4.4.2 計画水量

計画水量は既存施設の能力から以下のように設定する。

表 4.1 塩素消毒設備の計画水量

場所 計画水量 備考

Nyaunghnapin 浄水場 409,200 m3/日 45MGD*2 期

Hlawga No.1 ポンプ場 239,000 m3/日 既設送水能力 52.6MGD Yegu ポンプ場 187,000 m3/日 既設送水能力 41.1MGD 出典:JICA 調査団

4.4.3 塩素剤

詳細は 2.3.4(11)と同様である。

4.4.4 機械設備計画 (1) はじめに

機械設備の設計は、経済性及び維持管理性を考慮したものとし、また、既設のポンプ場、浄水 場の実態や課題を踏まえたものとする。機械設備の設計条件を下表に示す。

表 4.2 機械設備に関する設計諸元

施設名 設計条件

Nyaunghnapin 浄水場1期と2期 204,600 m3/日 x 2 系

前/ 中塩素平均注入率 1 mg/l 後塩素平均注入率 3 mg/l Hlawga No.1 ポンプ場 239,000 m3/日

平均注入率 3 mg/l Yegu ポンプ場 187,000 m3/日

平均注入率 3 mg/l 出典:JICA 調査団

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4-6 (2) 塩素設備の拡張

1) Nyaunghnapin 浄水場 1 期と 2 期

既設 Nyaunghnapin 浄水場には塩素設備が設置されておらず、本 F/ S プロジェクトにて設置す る計画である。

塩素設備は、薬品タンクと注入ポンプから構成され、注入点は前塩素として水理的急速撹拌の 前の着水井部、もしくは中塩素としてろ過池への流入堰部、及び後塩素として浄水池の流入堰部 とする。設備構成は、系列毎に、予備 2 台を含む合計 6 台のポンプとし、乾期の平均濁度時には 1 台運転、雨期には 2 台運転とする。ポンプの形式としては、既設凝集剤注入用と同様のダイヤ フラムポンプとする。貯留タンクは、貯留日数を考慮し、平均的に 10 日以上貯留可能な容量とし、

各系 4 基の全 8 基とする。

表 4.3 Nyaunghnapin 浄水場の消毒設備

項 目 仕 様 F/S

Nyaunghnapin 浄水場1期と2期

204,600 m3/日x 2系 塩素貯留タンク 円筒タンク

22 m3

8 前/中塩素注入ポンプ ダイヤフラム型

0.6 2.3 L/分×0.4 kW

6

(内2台予備)

後塩素注入ポンプ ダイヤフラム型 2.1 7 L/分×0.4 kW

6

(内2台予備)

出典:JICA 調査団

2) Hlawga No.1 ポンプ場

既設 Hlawga No.1 ポンプ場には塩素設備が設置されておらず、本 F/ S プロジェクトにて設置す る計画である。

塩素設備は、薬品タンクと注入ポンプから構成され、注入点は Hlawga 貯水池からポンプ系管に て取水している既設の Hlawga No.1 ポンプ場敷地内の主配管とする。設備構成は、予備 1 台を含 む合計 3 台のポンプとし、乾期の平均濁度時には 1 台運転、雨期には 2 台運転とする。ポンプの 形式としては、既設凝集剤注入用と同様のダイヤフラムポンプとする。貯留タンクは、貯留日数 を考慮し、平均的に 10 日以上貯留可能な容量とし、全 4 基とする。

表 4.4 Hlawga No.1 ポンプ場の消毒設備

項 目 仕 様 F/S

Hlawga Pumping Station No. 2

239,000 m3/d 塩素貯留タンク 円筒タンク

25 m3

4 塩素注入ポンプ ダイヤフラム型

2.4 8 L/分×0.4 kW

3

(内1台予備)

出典:JICA 調査団

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4-7 3) Yegu ポンプ場

既設 Yegu ポンプ場には実験的に精製次亜塩素設備が設置されているが、予備機がなく、その維 持管理性から、日中のみの運転となっており、容量が不足している。よって、本 F/ S プロジェク トにて能力を増強する計画とする。

塩素設備は、薬品タンクと注入ポンプから構成され、注入点は浄水池の流入部か、既設増圧ポ ンプ主配管とする。設備構成は、予備 1 台を含む合計 3 台のポンプとし、乾期の平均濁度時には 1 台運転、雨期には 2 台運転とする。ポンプの形式としては、既設凝集剤注入用と同様のダイヤ フラムポンプとする。貯留タンクは、貯留日数を考慮し、平均的に 10 日以上貯留可能な容量とし、

全 4 基とする。

表 4.5 Yegu ポンプ場の消毒設備

項 目 仕 様 F/S

Yegu

Pumping Station 187,000 m3/d 塩素貯留タンク 円筒タンク

18 m3 4

塩素注入ポンプ ダイヤフラム型 1.9 7 L/分×0.4 kW

3

(内1台予備)

出典:JICA 調査団

4.4.5 電気設備計画

(1) 概要

電気設備の設計は、機械設備設計に基づく電気負荷を安全かつ機能的・継続的に運転できるも のとし、経済性及び維持管理性を考慮したものとする。また、既設のポンプ場、浄水場の実態や 課題を踏まえたものとする。電気設備の設計条件を下表に示す。

表 4.6 電気設備に関する設計諸元

施設名 設計条件

Nyaunghnapin 浄水場 1 期と 2 期 既設 400V 系構内配電盤より分岐 Hlawga ポンプ場 No.2 既設 400V 系構内配電盤より分岐 Yegu ポンプ場 既設 400V 系構内配電盤より分岐 出典:JICA 調査団

(2) 電気供給事情

詳細は 2.3.4.(13)を参照のこと。

(3) 配電設備

必要電力が小さいので、既存設備の 400V 動力配電系の予備フィーダから配線する計画。 すで に全フィーダが使用されている場合には、既存フィーダ下流に配線用遮断器を用いた分岐盤を設 置して対応する。

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