世界経済の急速な悪化の影響を強く受け、輸出入とも に大幅に需要が減少しました。一方、積極的な営業展 開により堅調であった海上輸送は、海上輸入は前年並 みで推移したものの、航空輸送同様、海上輸出の需要 が減少した結果、事業全体としては非常に厳しい結果 となりました。
国際輸送事業
世界金融危機に起因する
世界経済の低迷により事業環境が急激に悪化
当グループの国際輸送事業は、航空フォワーダー業 界の中でも先駆けて海運事業に取り組んでおり、お客 様のサプライ・チェーン・マネジメントの一環として対 応可能なシステムを構築しています。航空・海上等多 種多様な輸送モードを効率的に組み合わせることで、トータル・ロジスティクス・プロバイダーとして高度化 するお客様の物流ニーズにお応えするインフラストラ クチャーを整えています。
事業環境については、
2008
年秋以降の世界金融危機 に伴う世界経済の低迷により、航空・海上輸送とも取 扱重量・件数が前年度比で大幅に減少しました。今後も当面は厳しい事業環境が続くことが予想され ますが、成長市場への拠点展開を積極的に行うととも に、阪急・阪神の統合効果を着実に発現させることで 更なる成長に努めます。
2008年度の営業概況 ■ ■ ■
なお、両事業それぞれの競争力をより強化するため、
2008
年4
月1
日付で阪急阪神交通社ホールディングス を中間持株会社とする新体制に移行しました。これに 伴い、前年度まで旅行・国際輸送事業に含めていた国 内物流事業を今年度より「その他の事業」として取り扱 うこととした結果、約150
億円の減収となり、また、阪 急カーゴサービスを外部売却したことにより約105
億円の減収となりました。
これらの結果、営業収益は前年度比
286
億31
百万円(△
30.3
%)減の658
億6
百万円となり、営業利益は同17
億55
百万円(△54.7
%)減の14
億52
百万円となりました。
旅行・国際輸送事業
阪急阪神グループの 国際輸送事業売上高推移
2004 2005 2006 2007 2008
(億円)
(年度)0 200 400 600 800 1,000
777 877 870
797 830
■日本 ■海外
基本戦略
旅行事業旅行事業では、「特徴ある商品開発による『夢と感動 を与えるコンテンツの創造と拡大』」を基本戦略に、高 付加価値商品の拡充を図ることにより、お客様の支持 を確固たるものとし、安定的な利益計上を目指して、
以下を重点課題として取り組んでいきます。
①お客様からの支持獲得に向けたお客様満足度の向上
・品質管理の徹底、従業員のスキル向上、リスクマネ ジメントの徹底
②販売力(企画旅行・法人営業)の強化
・ブランドマネジメントの徹底、企画旅行商品の販売 強化、販路の拡充、法人顧客への販売強化
③安定的利益確保のための基盤整備
・仕入部門の整備・強化、後方・管理部門の業務効率の 改善
国際輸送事業
国際輸送事業では、「高度な物流システム・ネット ワークの提案による『より安心で快適な社会・生活基 盤、サービスの提供』」を基本戦略に、積極的な投資と ネットワークの構築により事業の安定と成長を図るべ く、以下を重点課題として取り組んでいきます。
①収益基盤の拡充
・中国を中心としたアジアでの事業拡充、北米・欧州 の輸入強化とアジアでの輸出拡大、混載集約化と輸 送品質の向上、海上貨物・ロジスティクス事業
*
への取組拡大
*
ロジスティクス事業:倉庫保管・在庫管理等、航空・海上輸送に付 帯する物流サービス②統合効果の発現
・阪急・阪神の協業推進による原価・費用の低減
③ネットワークの充実
・拠点展開の加速、代理店との連携強化
今後の成長戦略 ■ ■ ■
旅行・国際輸送事業の再編成
旅行・国際輸送事業では、更なる競争力の強化と統合効果の創出に向けて
2009
年10
月に国際輸送事業、2010
年4
月に旅行事業の再編成を実施する予定です。旅行事業では主催旅行と団体旅行を阪急交通社に集約し、業務渡航については専業化します。事業形態別 の再編を行うことで意思決定や経営・営業管理の迅速化を図り、旅行事業では海外主催旅行
No.1
に向けた体制を強化するとともに、業務渡航におけるサービス向上とシェア拡大を目指します。
国際輸送事業では阪急エクスプレスと阪神エアカーゴを統合して阪急阪神エクスプレスを統括事業会社 とします。両社の統合により経営資源を有効活用することで、スケールメリットの創出と業界地位の向上、
国内拠点拡充によるサービスレベルの向上、海外ネットワークの充実を推進し、事業競争力を強化し統合効 果の発現をもってシェア拡大を目指します。
■ TOPICS
再編前
再編成後(2010年4月〜)
阪急阪神交通社ホールディングス
阪急交通社 阪神航空 阪急エクスプレス 阪神エアカーゴ
阪急阪神交通社ホールディングス
阪急阪神ビジネストラベル
阪急交通社 阪急阪神エクスプレス 主催旅行・団体旅行
業務渡航
国際輸送
at a Glanceメッセージ財務ハイライト財務セクション経営管理体制特集事業概況
旅行・国際輸送事業
2009
計画
2008
実績 2012
計画
2007
実績
(億円)■ EBITDA 営業利益 営業収益 (億円)
43
27 32
67
31
15 19
52
795 658 664 750
0 20 40 60 80 100
0 200 400 600 800
(年度)
2009
年度のEBITDA
計画値は、国際輸送においてコスト圧 縮による利益確保を見込んでいることから、2008
年度実績対比で
5
億円(18.5
%)増の32
億円としています。計画策定の前提条件としては、旅行事業においては、
2009
年度も消費マインドの冷え込みが続くものの、燃油サー チャージの影響が軽減され、
2009
年度下期以降に海外旅行 において回復傾向が出てくるものと考えており、この結果、2009
年度上期に業績が底打ちするものと想定しています。一方、国際輸送事業においては、需要の回復は
2010
年度以降になるものと見込んでおり、
2009
年度に業績が底打ちするものと想定しています。
2012
年度のEBITDA
計画値は、旅行事業において、海外旅 行を中心とした増収や基幹ブランド商品の販売強化を見込 んでいること、また、国際輸送事業において、世界経済の回 復や成長市場への展開加速、事業の再編成による統合効果の 上積みを見込んでいること等から、2007
年度の利益水準を超える
67
億円としています。今後の計画と見通し (「 2007 中期経営計画」における数値計画)
※このページは管理会計の数値を使用しており、財務会計の数値とは異なります。
●旅行事業について
「トラピックス」、「フレンドツアー」は旅行業界における有力ブランドとして市場で広く認 知していただいています。阪急交通社と阪神航空の取扱高合計は業界
4
位であり、2
位・3
位の背中が見える距離にまで接近しています。海外旅行比重の高い両社ですが、人気の高い阪神 ブランドを活かしつつ、国内旅行の強化を図るのもアッパーステージに向かうための楽しみ なテーマになると考えています。量の確保を堅持しながらも、あくまでも“旅の品質”にこだわ る顧客支持率の高い旅行会社を目指します。
●国際輸送事業について
阪急エクスプレスと阪神エアカーゴは、コ・ロード(共同混載)や施設の統合が着実に進んで おり、関西国際空港での新施設をはじめ、米国・英国等における事務所・倉庫の共同利用等が 実現しています。そしてこれらの動きは業務の効率化やコスト削減に貢献しています。今後 も両社の重複する海外拠点を統合しながら、そこで生み出される余剰の経営資源を中国やイ ンドをはじめとするアジア地域あるいは東欧地域等の成長著しい市場に投入してネットワー クを拡充していきたいと考えています。
阪急阪神交通社 ホールディングス 代表取締役社長
小島 弘
■事業責任者からのメッセージ
日本を代表するホテルグループの一角を占める
阪急阪神第一ホテルグループは、1926
年(大正15
年)にオープンした宝塚ホテルから始まり、現在ではホ テル数
45
、客室数8,548
室を擁する国内屈指のホテル グループとして成長を続けています。このうちの約半 数は、東京及び大阪を中心とした近畿圏に位置してい ます。ホテルチェーン国内売上高シェア(