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唾液腺 salivary glands

ドキュメント内 心臓 (ページ 38-48)

9-1. parotid gland : 漿液腺。 20~30g。外耳孔の前下方から下顎骨下縁に位置する。 耳下腺管 (長 さ4㎝くらい)は咬筋表面を横切り、頬筋を貫いて、頬粘膜(の上顎第2大臼歯の付近)に耳下腺乳頭として開口。

9-2. submandibular gland : 混合腺。10~15g。 顎下三角にある。 顎下腺管 は舌下小丘に開口。

9-3. sublingual gland : 混合腺。 5g。口腔底の粘膜下に位置する。大舌下腺管 は、顎下腺管と共に 舌下小丘に開口する。 多数ある 小舌下腺管 は、舌下ヒダ に開口する。

9-4.小唾液腺 : 混合腺。 粘膜下に多数、小型の腺としてある。 口唇腺、頬腺、口蓋腺、舌腺。

10.口峡 fauces

口腔と咽頭の境界の狭い部分。 口蓋帆(上)、口蓋舌弓と口蓋咽頭弓(左右)、舌根(下)により囲まれる。

① palatine velum : 軟口蓋の後端。 口蓋帆挙筋、口蓋帆張筋が入る。

嚥下時、口蓋帆は挙上して咽頭の後壁に達し、咽頭鼻部と口部を分ける。

②口蓋垂 : 口蓋帆の中央より下がる。 口蓋垂筋 があり、口蓋垂を短縮挙上する。

③ palatoglossal arch : 口蓋舌筋 の作るヒダ。

④ palatopharyngeal arch : 口蓋咽頭筋 の作るヒダ。

⑤扁桃窩 : 口蓋舌弓と口蓋咽頭弓の間。 palatine tonsil が位置する。

*** 口蓋帆挙筋、口蓋垂筋、口蓋舌筋、口蓋咽頭筋は 咽頭神経叢(舌咽神経、迷走神経)。

口蓋帆張筋は 下顎神経支配。

11.咽頭 pharynx

鼻腔、口腔、喉頭の後方であり頚椎椎体の前に位置し、食道につながる。 消化器系と呼吸器系の交叉する部分。

長さ約12㎝。

11-1 : 鼻部、口部、喉頭部の3部からなる。

① nasopharynx, nasal pharynx : 鼻腔の後方。 鼻腔とは 後鼻孔 choanae で接する。

1) 咽頭円蓋 : 咽頭の天井。頭蓋骨に接する。

2) 咽頭扁桃 pharyngeal tonsil : 咽頭円蓋の後壁にあるリンパ組織。

Waldeyer’s tonsillar ring : 咽頭扁桃・耳管扁桃・口蓋扁桃・舌扁桃が咽頭を囲む。

3) 耳管咽頭口 : 耳管の開口部。

4) 耳管隆起 : 耳管咽頭口の後ろにある耳管軟骨が与えるヒダ。

5) 挙筋隆起 : 耳管咽頭口の下の高まり。口蓋帆挙筋がある。

6) 咽頭陥凹 : 耳管隆起の後方にあるへこみ。

② oropharynx : 口腔の後方部。軟口蓋と舌骨の間。軟口蓋により咽頭鼻部と分けられる。

③ laryngopharynx : 喉頭の後方部で、消化管の中で最も狭い。

喉頭口で喉頭に、下方は第6頚椎の高さ(輪状軟骨の高さ)で食道につながる。

11-2.構造

①粘膜 : 咽頭鼻部の一部が多列円柱上皮であるが、他は口腔の続きで重層扁平上皮。

②線維膜 : 粘膜下組織に相当する位置を占める。 頭蓋底に付着する部分は特に厚く、咽頭頭底板という。

③筋層 : 横紋筋からなる。

・内層筋。 縦走する筋で咽頭を挙上する。 主に咽頭神経叢(迷走神経、舌咽神経)支配。

1) 耳管咽頭筋 : 耳管軟骨より起こり咽頭に終わる。

2) 茎突咽頭筋 : 茎状突起より起こり、甲状軟骨と咽頭に終わる。

3) 口蓋咽頭筋 : 口蓋咽頭弓の中を走り、咽頭に終わる。舌咽神経支配。

・外層筋。 輪走する筋で、咽頭を収縮させる。 咽頭神経叢(迷走神経、舌咽神経)支配。

4) 上咽頭収縮筋 : 翼状突起内側板、顎舌骨筋線、内舌筋 → 咽頭縫線 5) 中咽頭収縮筋 : 舌骨 → 咽頭縫線

6) 下咽頭収縮筋 : 甲状軟骨、輪状軟骨 → 咽頭縫線

④外膜 : 疎性結合組織の膜。周囲の器官、特に脊柱と緩く結合し可動性がある(椎前隙、咽頭後隙)。

⑤動脈 : 上行咽頭動脈と下甲状腺動脈が分布する。

嚥下

口腔内の内容物が咽頭を経て食道へ送られる過程。

①口腔期(嚥下第1期): 舌が後上方に移動することにより(舌筋が働く)、口腔内容物が後方に送られる。

②咽頭期(嚥下第2期): 咽頭粘膜の反射により以下の順序だった運動が生ずる。

1.舌の後退挙上、口峡の収縮(口蓋咽頭筋、口蓋舌筋)、により口腔と咽頭が分離。(口腔への逆流防止)

2.軟口蓋の挙上(口蓋帆張筋、口蓋帆挙筋、口蓋垂筋)と咽頭後壁の前方への突出により咽頭鼻部と咽頭口 部が分離。(鼻腔への流入防止)

3.喉頭(咽頭や口腔底も)の挙上(舌骨上筋、口蓋咽頭筋、茎突咽頭筋、耳管咽頭筋)により喉頭蓋が喉頭口 を閉じる。(喉頭への流入防止)

4.咽頭収縮筋により内容物が食道に向かって移動。

③食道期(嚥下第3期): 内容物が食道を通過する。

1.頭部の間葉

①沿軸中胚葉(体節) : 頭蓋 冠や頭蓋底などの骨格、顔面 の筋、頭部背方の真皮、髄膜

②側板中胚葉 : 喉頭軟骨と 周囲の結合組織

③神経堤 : 顔面中央と咽頭 弓の骨格、軟骨、歯象牙質、腱、

真皮、軟膜クモ膜、腺、知覚神 経

2.咽頭弓 pharyngeal arches または 鰓弓 branchial arches 胎児の頚部側面には 咽頭 弓(鰓弓) という特徴ある構造 が発生第4-5週に出現する。

咽頭弓は6対あり、個々の咽頭 弓は 咽頭溝 pharyngeal

grooves (鰓溝 branchial clefts) により隔てられる。また前 腸先端(咽頭)の内腔より外表面に向かって 咽頭嚢 pharyngeal pouches という膨らみが咽頭溝に向かってでき る。

咽頭弓の外表面は外胚葉、内面は内胚葉で形成される。

咽頭弓の芯は、(沿軸、側板)中胚葉由来の間葉組織で形 成され、そこに神経堤由来の細胞が加わり、各咽頭弓固有 の骨と筋(固有の神経支配)が生じる。咽頭弓は顔面、鼻腔、

口腔、咽頭、喉頭、頚部の形成に関与する。

2-1. 第1咽頭弓 (第1腮弓)

第1咽頭弓は上顎隆起と下顎隆起の2部分をもつ。

①上顎隆起 : 背方の部分。 間葉組織の膜性骨化により、

上顎骨、頬骨、側頭骨の一部が形成される。

②下顎隆起 : 腹方の部分。 芯の部分は メッケル軟骨 からなる。 メッケル軟骨は後方の一部(ツチ骨とキヌタ骨に なる)を除いて退化するが、下顎骨の形成を誘導する。

第1咽頭弓由来の筋 : 咀嚼筋、顎二腹筋前腹、顎舌骨筋、

口蓋帆張筋、鼓膜張筋

第1咽頭弓の支配神経 : 三叉神経第2・3枝

頭 頚 部 発 生

2-2. 第2咽頭弓 (第2腮弓) (舌骨弓 hyoid arch)

第2咽頭弓内部の間葉組織は ライヘルト軟骨 となる。この軟骨は、アブミ骨、側頭骨の茎状突起、茎突舌骨靱帯、

舌骨小角、舌骨体の上半部を形成する。

第2咽頭弓由来の筋 : 顔面表情筋、アブミ骨筋、茎突舌骨筋、顎二腹筋後腹 第2咽頭弓の支配神経 : 顔面神経

2-3. 第3咽頭弓 (第3腮弓)

第3咽頭弓内の軟骨は舌骨体の下半 部と舌骨の大角となる。

第3咽頭弓由来の筋 : 茎突咽頭筋 第3咽頭弓の支配神経 : 舌咽神経

2-4. 第4咽頭弓と第6咽頭弓 (第5咽頭弓は退化する)

第4,6咽頭弓由来の軟骨組織は融合して喉頭 の軟骨(甲状軟骨、輪状軟骨、披裂軟骨など)

になる。

第4,6咽頭弓由来の筋 :

①第4咽頭弓由来の筋 : 輪状甲状筋、口蓋 帆挙筋、咽頭収縮筋

②第6咽頭弓由来の筋 : 輪状甲状筋を除く 喉頭の筋

第4,6咽頭弓の支配神経 : 迷走神経

3.咽頭溝 (鰓溝)

体表面において咽頭弓間の溝を 咽頭溝 といい4つある。

3-1. 第1咽頭溝

第1咽頭弓の腹方部(下顎隆起)と第2咽頭弓の間の溝を第1咽頭溝という。 外耳道となる。第1咽頭溝の底部は第1 咽頭膜であり、耳管鼓室陥凹 (第1咽頭嚢)と接して鼓膜となる。

3-2. 第2 ~ 4咽頭溝

第2咽頭弓と第3咽頭弓、第3咽頭弓と第4咽頭弓、第4咽頭弓と第6咽頭弓との間の溝。

第2咽頭弓が極めて発達して第3,4、6咽頭弓を覆いつくすため、第2-4咽頭溝は、外表面との繋がりが無くなり1つ の大きな腔所 (頚洞) となる。頚洞はやがて消失する。

4.咽頭嚢 pharyngeal pouches

咽頭の粘膜が陥入(外側に膨らんだ)したものを 咽頭嚢 といい5つあり(第1-5咽頭嚢)、咽頭弓の間の深い4つの 咽頭溝に対応して出来ており、咽頭表面の内胚葉組織から様々な構造が生じる。

咽頭嚢の内胚葉と咽頭溝の外胚葉が接する場合があり 咽頭膜 という。

4-1. 第1咽頭嚢

第1咽頭嚢は、外表面の第1咽頭溝(将来の外耳道)に対応した咽頭粘膜の凹みである。

第1咽頭嚢は、細長くなり 耳管鼓室陥凹 といい、その外側盲端は膨らみ鼓室と乳突洞になる。 耳管鼓室陥凹の末 端上皮は第1咽頭溝の上皮と接触し(第1咽頭膜)、鼓膜を形成する。 耳管鼓室陥凹の基部は細く、耳管となる。

4-2. 第2咽頭嚢

第2咽頭嚢の内胚葉上皮(上皮芽)は増殖し周囲の間葉組織中へ進入する。上皮芽の中心部は崩壊し、扁桃陰窩と いう凹みを形成する。扁桃陰窩の周囲の間葉組織からリンパ組織が発達し、第2咽頭嚢の上皮や扁桃陰窩に進入し て、口蓋扁桃を形成する。

4-3. 第3咽頭嚢

第3咽頭嚢は、腹側部(胸腺の原基)と背側部(上皮小体の原基)の二つからなる。

腹側部は管状であるが、内胚葉性上皮が増殖して充実性となる。咽頭壁から離れて下方に移動し、さらに左右が融 合し、縦隔上部において胸腺を形成する。背側部は球状で充実性である。咽頭壁から離れ下方へ移動し、甲状腺の 背側に移動し、第4咽頭嚢由来の上上皮小体より下方に移動し下上皮小体になる。

4-4. 第4咽頭嚢

第4咽頭嚢も腹側部(甲状腺C細胞の原基)と背側部(上皮小体の原基)の二つからなる。

腹側部は、咽頭壁が陥入した細長い管状の構造で鰓後体というが、咽頭から離れ甲状腺に進入し傍濾胞細胞(C細 胞)(C細胞は神経堤に由来する)となる。背側部は球状で充実性である。咽頭壁から離れて下行し甲状腺の背側上 部でこれに融合し上上皮小体となる。

4-5. 第5咽頭嚢

痕跡的で、第4咽頭嚢の一部(腹側部)として扱われる。

5.甲状腺の発生

発生第24日頃、第1と第2咽頭弓(咽頭嚢)の間の正中に位置する咽頭上皮が 甲状腺原基 として肥厚しやがて陥 入する(将来の舌分界溝の中心)。この原基は咽頭正中線の前方を下行し、左右2葉の充実性組織となる。下行の際 は、細い管を介して舌の上皮との連絡を維持する (甲状舌管)。後に甲状舌管は退化し (舌盲孔)、原基の終末部 は甲状腺左葉と右葉、およびその連結部の峡となる。甲状舌管の遺残として甲状腺の錐体葉があることもある。

6.舌の発生 6-1. 舌体の発生

発生第4週、第1咽頭弓内の間葉系細胞が増殖して3つの隆起を形成する。

①正中舌芽 median tongue bud (無対舌結節) : 最初の舌の原基として出現する正中部の隆起。 舌盲孔の吻側 に発生。

②遠位舌芽 distal tongue bud (外側舌隆起) : 正中舌芽の両側に出現する左右1対の隆起。

遠位舌芽が発達して中央部の正中舌芽を覆い融合して舌体(舌の前2/3)となる。

舌の正中部表面の舌正中溝と深部の舌中隔は、左右の遠位舌芽が中央で融合したことを示す。

第1咽頭弓由来であるため三叉神経第3枝支配(味覚以外の感覚)

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