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-234-8. 7 -methy1-ß -dihydroj ug10ne (il) および(-) -ß -dihydropl umbagin (17)のシリカゲル中における変化

化合物16及び17はPLCでは分解 が起こり精製することができない. そ

こで PLC用シリカゲル(Merck 60 GF254)中とカラムクロマトグラフィー用 シリカゲル(Wakogel C-300)中における盟及び17の変化を調べた. 化合 物16と17のベンゼン溶液にそれぞれのシリカゲルを加えて48時間放置し

たのち生成物を HPLCで検索した結果をTable 5-9 に示す.

れらの中での16及び17の変化を調べた. 48時間後の結果をTable 5-10 に示す.

Tab1e 5-10 Changes of 16 and 17 on Si1ica-gel Deactivated with CHC13-MeOH (4:1). MeOH. 3出Oxalic Acid or 2M HCl .

Treating Agents 16 remalnlng 11 remaining

Tab1e 5-9 Changes of 16 and 17 on Silica-gel for PLC CHC13-MeOH (4:1) 5出

13出

5出

or Co1umn Chromatography MeOH 11児

3出oxalic acid 63児

82出

75先

16 remaining 17 remalnlng 2M HCl 97邦

60 GF251\ 0指 0出

C-300 4見 5出

CHC13 -MeOH 51) あるいはMeOHにより不活性化したシリカゲルは無処理 の 場

合とほとんど変わらない . 3先修酸1, 22) で処理したシリカゲルは16及び17 の分解をかなり抑えることができる. もっとも効果 があるのは2M塩酸22) に 化合物16及び立は,ともにPLC用のシリカゲル中 およびカラムクロマ

トグラフィ一周のシリカゲル中に48時間放置した場合 ほとんど消失し, それ ぞれ対応するキノン体である7-methy1jug1one(2)とplumbagin(1) が生成

よる不活性化法である.

した.

こ の ように無処理のシリカゲル中では16及び17 が 分解するので , これま でにナフトキノン類の分離精製に使用されているシリカゲルの不活性化法を用

いてカラムクロマトグラフィー用シリカゲル(Wakogel C-300)を処理し, そ

ハhU円〈UηノU

-237

9. 葉, 樹皮および木部のクロロホルム抽出液の成分

エタノール中で不安定なナフトキノン誘導体もクロロホルム抽出液からは得 られることが果実の実験で分かったので, 葉, 樹皮および、木部についてもクロ

ロホルムによる抽出を行いナフトキノン成分の分離を行った. その結果を Table 5-11 に示す.

pl umbagin (1)

7-methyljuglone (2) mamegakinone (11) neodiospyrin (12)

0 0 0

0 0 0 0

10. 昇華によるplumbagin(1)の分離

第6節で述べるようにplumbagin (1)は魚毒, 発芽抑制および抗菌試験に 強い活性を示し, リュウキュウガキの毒性はほとんどこの化合物によるもので ある. リュウキュウガキの果実は大量のplumbagin(新鮮果実の 1.2先)を含 んでいるが, このような例は他のカキノキ属植物からは報告がない. この化合 物が簡単に取り出すことができれば農薬などの生物活性化合物の合成における 出発物質として有用であると思われる.

前述したようにplumbagin(1)はリュウキュウガキの果実をエタノールあ

るいはクロロホルムで抽出し, これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで 分離することによって取り出すことができる. しかし 抽出物を昇華すること によってplumbagin(1)を分離することができればカラムクロマトグラフィ

ーを省略することができる. そこで, 果実のクロロホルム抽出物 1. 0 gにつ いて減圧下で昇華を行ったところ, 昇華物630 mgを得た. これはHPLCの結 果からplumbagin (1)と7-methyljuglone(f)の96:4の混合物であること が分かった. 昇華法によるplumbagin(1)の収量は, カラムクロマトグラフィ

ーによる収量(クロロホルム抽出物 1. 0 gから544 mg)より多く, 昇華法は plumbagin (1)の分離に関しては簡単で効率のよい方法である.

Table 5-11 Naphthoquinone Cons tituents of the Chloroform Extract of the Leaves , Bark and Wood of Diospyros maritima.

Leaves Bark Wood

エタノール抽出液からは得られなかったナフトキノン成分 1, 2, 11 および 笠がクロロホルム抽出液から得られた. このことからもナフトキノン成分が エタノール中で分解していることが示される. 7-rnethyl-β-dihydrojuglone (16)とß - dihydroplumbagin (11)は, 葉, 樹皮および木部のクロロホルム

抽出液中に存在することがHPLCにより確認されたが, 微量なためいずれの部 分からも分離されなかった.

11. 水蒸気蒸留によるplumbagin (1)の分離

リュウキュウガキの果実に含まれるplumbagin(1)の分離においては, 抽 出物を昇華することによってカラムクロマトグラフィーを省略できることが分 かったが, 水蒸気蒸留によってplurnbagin(1)を取り出すことができれば,

溶媒による抽出操作も省略できるのでより簡単な方法となる. そこで, 果実に ついて水蒸気蒸留を試みたがplumbagin(1)の留出量は微量であった. 水蒸 気蒸留は本植物のplumbagin(1)の分離には適当な方法ではないと恩われる.

-238- 。ノし】 門川u円〈υ

第6節 リュウキュウガキの 生物活性 成分 生理機能である変態・脱皮をターゲットとする殺虫剤が注目されてきているが,

plumbagin (1)はワタアカミムシ(pectinophoragossypiella)に対して強い

第2節で述べたようにリュウキュウガキの予備的な 生物活性 試験では,果実,

樹皮 および木部の酢酸エチル可溶部が強い魚毒, 発芽抑制および抗菌作用を示 した. また, 葉の酢酸エチル可溶部 も強い魚毒作用を示すが, 発芽抑制と 抗菌 作用は観察されない(Table 5-1--.-5-3).

リュウキュウガキから分離した化合物につい て魚毒, 発芽抑制および抗菌試 験を行った結果をそれぞれ Table 5-12, 5-13 および5-14に 示す.

魚毒試験(Table 5-14)ではdroserone(3)を除くほとんどのナフトキノ ン誘導体が強い活性(MLC: O. 2--.- 5. 3 ppm)を示した. また, 発芽抑制試験 (Table 5-15)にはplumbagin(1)が強い活性(発芽率(10 ppm): 42施)を,

7-methyljuglone (Z)と droserone(3)が弱い活性を示した. 抗菌試験

(Table 5-16)ではplumbagin(1) およびβ-dihydroplumbagin(17)に 強い 活性(阻止円(250μg/disc): 1 30 mm, 11 31 mm) がみられ,

7-methyl-致死効果(脱皮 阻害活性 )を示すことが報告されている 56, 57) また, ペット

飼育の流行にともなって, 動物由来の寄生虫の組織内寄生に よる幼線虫移行症 などの新しい 寄生虫病が出現するようになったが,これらの多くについ ては有 効な薬剤はないとい われている. 最近, 幼線虫移行症の最大の原因病 原体と考 えられているイヌ回虫に対して plumbagin(1)が強い効果(殺線虫 活性)を 示すことが知られている 58)

juglone (Z), 3-methylplumbagin (生), 3-(2-hydroxyethyl)plu皿bagin(5),

3-bromoplumbagin (宣) および3-chloroplumbagin(7)に も活性が 観察された.

以上に述べたようにリュウキュウガキのナフトキノン成分には生物活性を示

す化合物が多いが,特に plumbagin(1)が強い魚毒, 発芽抑制および抗菌作 用を示した. plumbagin (1)にはこれまでに以下に述べるような種々の 生物活 性 が報告されており, 現在も広く研究が進められている. すなわち, plumba-gin (1)はEscherichia旦li, �erratia marcesance, Bacillus subtilis及 ひStaphylococcus型旦竪の発育を阻害 することが報告されており,52) また,

その3位をメチル化した誘導体はplumbagin(1)に比較して毒性は低くなり,

よ り強い 抗菌作用を示すことも報告されている 53) また, pl umbagin (1)は alfalfa (MedicagO笠且主主L., cv. Vernal), 54 l annual ryegrass (Lolium

mul tiflorUIn L.) 54) およびvelvetleaf(Abutilon theophrasti Medic.)55l の種子に対して発芽抑制作用を示すことも知られている. 近年, 昆虫に特異な

-240- つム A斗ム 吋}i

Table 5-12. Piscicidal Activities of the Compounds Isolated from Diospyros marltlma.

Table 5-13. Germination Inhibitory Activities of the CompOunds Isolated from Diospyros maritima.

MLC (ppm)

CompOund plumbagin (1)

7-methyljuglone (2)

droserone (3)

3-methylplumbagin (生)

3-(2-hydroxyethyl)plumbagin (�)

3-bromoplumbagin (�)

3-chloroplumbagin (1)

elliptinone (8) maritinone (9) chi tranone (10) mamegakinone (11) neodiospyrin (12)

2' , 7-dimethyl-2, 3' -bijuglone (13) 2,7' -dimethyl-3, 3'-bijuglone (14) ethylidene-6, 6' -biplumbagin (15) 7-methyl-ß -dihydroj uglone (16) (-)-β-dihydroplumbagin (17) friedelin (18)

glutinol (19) lupenone (20) lupeol (21) betulin (22) β-amyrin (23)

Mix. of oleanolic acid and ursolic acid (24) Mix. of maslinic acid and

2α-hydroxyursolic acid (25) scopoletin (26)

vanillic acid (27) betulinic acid (28) abbeokutone (29)

3α,16α,17-trihydoxykaurane (30)

A位。/U

QノuqunLQノU7aハU

円hU84

nununuつd「onunuワμワUTA↑iTITimlA↑inU1inUハununununu

4lム

U山口 M川町川U川口町民M川

η/臼にυqLFhυ「huFhυ

>

>

>

>

>

>

3-bromoplumbagin (6) 3-chloroplumbagin (7) elliptinone (8) mari tinone (9) chi tranone (10) mamegakinone (11) neodiospyrin (12)

2', 7-dimethyl-2, 3'-bijuglone (13) 2,7' -dimethyl-3, 3' -bijuglone (14) ethylidene-6, 6' -biplumbagin (15) 7-methyl-β-dihydrojuglone (16)

Conc. (ppm) Germination先 plumbagin (1)

7-methyljuglone (2)

droserone (3)

3-methylplumbagin (4)

3-(2-hydroxyethyl)plu皿bagin (5)

NT

NT

>20

>20

>50

>20

>50

(-) β-dihydroplumbagin (17)

100 10

100 50 10 100 50 10 100 100 10 100 100 100 100

ハU つむ っL Aq AUA 円aO A斗A nu oo ハU ハU つム PO 円aO FO PO A斗A Phu

--A n叶υ

Fhunuunuu

n叫υ ハud nud ハ同U ハu・d

MLC: mlnlmum lethal concentration NT: not tested

NT: not tested

円/ud斗ゐQ/臼

-243-NT NT NT NT NT 10

100 10 100 10

100 72 96 62 94

可r--Table 5-13. Continued Table 5-14. Antifungal Activities of the CompOunds Isolated from

Diospyros maritima.

Compound Conc. (ppm) Germination施 CompOund Conc. Activi ty

(μg/disc) (Inhibitory Zone, mm)

íriedelin (18) 100 98

glutinol (19) 100 100 plumbagin (1) 250 (十)(30)

lupenone (20) 100 98 7一皿ethylj uglone (2) 250 (+) (13)

droserone (3) 250 (-)

lupeol (21) 100 96

3-methylplumbagin (4) 250 ( + ) ( 9)

betulin (22) 100 96 3-(2-hydroxyethyl)plumbagin (5) 250 (+ ) (20)

β-amyrin (23) 100 92 3-bro皿oplumbagin (6) 250 (+) (15)

Mix. of oleanolic acid 3-chloroplumbagin (7) 250 ( +) (12)

and ursolic acid (24) NT elliptinone (8) 63 (-)

maritinone (9) 63 (-)

Mix. of maslinic acid and chi tranone (10) NT

2α-hydroxyursolic acid (25) NT mamegakinone (11) NT

scopoletin (26) 100 98 neodiospyrin (12) NT

vanillic acid (27) 100 98 2', 7-dimethyl-2, 3'-bijuglone (13) NT

betulinic acid (28) 100 94 2,7' -dimethyl-3, 3' -bijuglone (14) NT

abbeokutone (29) 100 90 ethylidene-6, 6' -biplu皿bagin (15) NT

7-methyl-ß -dihydrojuglone (16) 250 (-) 3α,16α,17-trihydoxykaurane (30) 100 94 ( -) -dihydroplumbagin (17) 250 ( + ) (31)

friedelin (18) 63 ()

NT: not tested glutinol (19) 250 (-)

lupenone (20) 250 ()

lupeol (21) 250 (-)

betulin (22) 250 (-)

ß -amyrin (23) 250 (-)

Mix. of oleanolic acid

and ursolic acid (24) NT

Mix. of maslinic acid and

2α-hydroxyursolic acid (25) NT

scopoletin (26) 250 (- )

vanillic acid (27) 250 (-)

betulinic acid (28) 250 (-)

abbeokutone (29) 250 (-)

3α,16α,17-trihydoxykaurane (30) 250 (-) NT: not tested

AハーA44 n/じ】 戸hu刈4Anノ'“

.�

第7節 まとめ

リ ュウキュウガキから 2種のジテルぺノイドabbeokutone (29)および

3α,16α,17-trihydroxykaurane (迎), 11種のトリテルぺノイドfriede1in (18), g1utino1 (19), 1 upenone (20), 1 upeol (21), betul in (22), β-amyrin (23), oleano1ic acid (盟主)とursolic acid (包Q)の混合物,

maslinic acid (25a)と2α-hydroxyursolic acid (25b)の混合物および

betul inic acid (28), 1種のクマリン誘導体 scopoletin (26)および1種 のピロカテコール誘導体vanillic acid (27)の他に17種のナフトキノン誘

導体 plumbagin (1), 7-methyljuglone (2), droserone C.3\ 3-methyl-plumbagin (4), 3-(2-hydroxyethyl)3-methyl-plumbagin (�), 3-bromoplumbagin (宣) 3-chloroplumbagin (1), elliptinone (�), maritinone (�), chitranone (10), mamegakinone (斗), neodiospyrin (辺), 2', 7 -dimethy 1-2, 3' -bi

j uglone (13), 2,γ-dimethyl-3, 3'-bijuglone (14), ethylidene-6,6'-bi plumbagin (15), 7-methyl-β-dihydrojuglone (16)および(- ) β di bydroplumbagin (17)を分離 した.

3-bromoplumbagin (6)及び3-chloroplumbagin (1)は陸上植物の 成分とし

てはきわめて珍しい含ノ\ロゲン化合物である. 塩素化ナフトキノン誘導体とし ては, 高等植物からは7が唯一の ものであり,l l) これまでにPlumbago

methy1p1umbagin (生)および3-(2-hydroxyethyl)plumbagin (5)はこれまで カキノキ属から単離されているナフトキノン誘導体 に比べて 3位に生合成的 には説明でき ない余分の炭素原子を持っている. 化合物3, 4および5はエ タノール抽出液からは得られるがクロロホルム抽出液からは得られ ないことか ら 抽出溶媒 に関係の ある artefactsである可能性を示した.

ethylidene-6, 6'-biplumbagin (15)は2個のナフトキノン環がエチリデン 基で結合した 極めて珍しい構造である 11) この ような構造を持つナフトキノ ン誘導体はこれまでにSpatangus purpureus (ウニ) から 2種が単離されて いるのみであり,44) 15は植物 成分として単離された最初の例である. 化合物

15が果実のナフトキノン成分のーっと抽出溶媒のエタノールとの反応生成 物 である可能性は, 果実のクロロホルム抽出液から 15を 得ることによって否定

した.

2'7-dimethyl-2, 3'-bijuglone (13)と2,γ-dimethyl-3,3'-bijuglone (14) はp1umbagin (1)と7-methyljuglone (2)が結合した珍しい形のナフトキノ ン二量体である. カキノキ属植物に存在するナフトキノン二量体は plumbagin

(1)および7-methyljuglone (2)の それぞれの 二量体が多数報告されている が, それらが混合した二量体は12種の異性体が可能であるにも か かわらず,

これまでにT. J. Lillieらが Diospyros ehretioides から ehretione (5, 5'�dihydroxy-2', 7-dimethyl-2, 6'-bi-1, 4-naphthoquinone)を報告 してい zeylanica, 1 2) Drosera int�rmedia, 4}) D. angl ica 4 1) およびDlonaea

Inuscipula 12) から単離されているだけである. 臭素化合物の 非海洋生物 から の単離は極めて稀であり,59) 6は植物成分として単離された臭素化ナフトキ

ノン誘導体の最初の例である. 化合物 6及び7は果実のエタノール抽出液か らは得られるが,クロロホルム抽出液からは得られ ないことから artefacts である可能性がある. し か し , そのハロゲン元素は抽出分離過程で導入された

ものではないことを示した. エタノールやメタノール中で 容易 に6及び7 に 変化する含ノ\ロゲンナフトキノン成分が果実 中 に存在すると考えられる.

droserone (�)はカキノキ属植物 からは最初の単離例である. また ,

3-るのみである 46)

7-methyl-β-dibydrojuglone (16)および(- )-β-dihydroplumbagin (17) は植物成分としては非常に珍しいナフトキノン誘導体の 還元体であり,エタノ ール抽出液からは得られず, 新鮮果実をクロロホルムで 抽出することによって 分離することができた. 化合物16および17は50先エタノール中で還許しす ると容易にそのキノン体である 7-methyljuglone (2)とplumbagin (1)に変

化すること,またクロマトグラフィ一周のシリ カゲル中でも 容易に2および 1 に変化することを示した. これらのことから β-ジヒドロナフトキノン誘導

円hU凋4A円/臼 ワ144 のノ臼

.

---体はカキノキ属植物には広く存在するが, これまで抽出分離 方法の関係で単離 されていないと推察され, 本研究で用 いた方法, すなわ ち新鮮な植物をクロロ ホルムで抽出したのち酸処理をしたシリカゲルのカラムで分離すれば, 他のカ キノキ属植物からも得られる可能性があることを指摘した.

第8節 実験の部

ab beokutone (29)と 3αt 16αt 17-tr ih ydrox ykauran -3-one (30)はカキノ

1. リュウキュウガキの果実 のエタノール抽出 (Char t 5-1)

1985年3月に沖縄県知念村で採集したリュウキュウガキの新鮮果実 (26

kg)を 95施工タノール (30 1)に 約2ヶ月間浸漬した. 抽出液を減圧濃縮し たのちクロロホルムと水に分配し, クロロホルム可溶部と水溶部に分画した.

クロロホルム可溶部を減圧濃縮したのち濃縮残澄(347 g)にベンゼンを加え,

ベンゼン 可溶部とベンゼン不溶部 (69. 0 g)に分けた. ベンゼン 可溶部につい てシリカゲルカラムクロマトクラフィー(C6H6, CHC13, EtOAc, MeOH)を行い,

C6H6溶出部 1 (黄色バンド), C6H6溶出部 2 (赤色バンド), CHC13溶出部 , EtOAc溶出部 およびMeOH溶出部に分離した. それぞれの溶出部につ いてさ らに シリカゲルクロマトグラフィー(C6H6-EtOAc混合溶媒のグラジエント) を行い, 溶出順に C6H6溶出部 1からaliphatic h ydrocar bon s, 6 (15 mg),

7 (770 mg), 4 (45 mg)および20 (30 mg)を, C6H6溶出部 2から 1 (33. 9 g)および18 (120 mg)を, CHC13溶出部からaliphaticalcohols, fatty acids, 15 (50 mg), 21 (400 mg), � (225 mg), � (670 mg), � (80 mg), 22

(550 mg), 5 (370 mg), 28 (2. 64 g), 26 (30 mg)および24 (1. 20 g)を,

EtOAc溶出部から 29 (4. 85 g), 25 (260 mg)および30 (85 mg)を得た.

P1 umbagin (1) キ科植物から単離 された最初のジテルペノイドである. 化合物 29はリュウキュ

ウガキの葉に 大量 (新鮮葉 のO.62先)に 含 まれており, リュウキュウガキが他 のカキノキ属植物と分類学的に異なることを示唆していると考えられる.

リュウキュウガキから分離した化合物 のうちナフトキノン誘導体以外の化合 物には魚毒, 発芽抑制および抗菌作用はみられなかったが, ナフトキノン誘導

体 のほとんどが強い魚毒作用を示し そ のうちの数種は発芽抑制および抗菌作 用も示した.とくに , plumbagin (1)には強い魚毒, 発芽抑制および抗菌作用 が観察された.

最近Ni(1I) イオン の錯滴定において plumbagin が指示薬として有用 であ ることが報告されており 60) また, 遷移金属イオン の吸光光度法に よる定量 においても plumbagin が分析試薬として使えることが報告されている 61)

これまで , ナフトキノン誘導体が金属イオンに対する有機分析試薬として実用 されている例が少ないのは, ナフトキノン誘導体がアントラキノン誘導体やべ ンゾキノン誘導体に比べて容易には入手できないことが挙げ.られていた 62)

リュウキュウガキの果実は大量の plumbagin (1) (新鮮果実 の 1.2%, 乾燥 重量に対して約5児)を含んでいるが, こ のような例は他のカキノキ属植物か

らはこれまで 報告がない plumbagin (1)は果実をエタノールあるいはクロ ロホルムで抽出し これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離するこ とに より容易に 得られる. また, 抽出物を昇華すれば, より簡単に高純度で分 離することができる. 上述したように plumbagin (1)が農薬等 の生物活性 化

合物や金属イオンに対する分析試薬 などの合成の出 発物質等として期待できる ことから , リュウキュウガキの果実は有用 な植物資源であると思われる.

燈色針状晶(n -hexane), mp 75 -76 DC (li t. 63) 78 -79 DC). 1Rνm a x (KBr ) cm-1: 1662, 1644, 1609, 1454, 1363, 1334, 1258, 1227, 748. UV

À m a x (CHC13) n m(log ε): 267(4.10), 421(3.60). lH-NMR (CDC13): 2.13

(3H, d, J = 1. 5 Hz, quinonoid CH3), 6. 67 (1H, q, J = 1. 5 Hz, quinonoid H),

7.0-7.6(3H, m, Ar H), l1.90(1H, s, bon ded OH); (500 M Hz): 11.93 (bon ded OH). 1 3C-NMR: Tab e 4-5. l MS m/z (出): 188(M+, 100), 173(34),

160(59), 145(8), 132(49), 131(47), 121(26), 120(59), 103(9), 92(49),

77(27), 64(26), 63(56), 51(73), 39(44).

-248-nud Aq n/臼

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