190C
《 心\ � \
OÓ____J
o 100 200 300 400
lrradiation time/min
Fig. 6・7 A reversible photocoloration
/
photodecoloration cycle of 61 in decalin by irr adiation with 313 nm light. The temper ature was kept at 160 oC during the initial 50 min and then decreased to 19 oC.103
6. 4. 2
分子内ジスルフィド結合による鍵機構
もう1つの化学的な鍵をかける方法は、 メルカプト基を導入する方法である。 メ ルカプト基は、酸化・還元反応によりジスルフィド結合を可逆的に生成する。異なる 炭素鎖長のメルカプトアルキル基を 1,2-ビス(2- メチノレー1-ベンゾチオフェンー3-イル ) ペルフルオロシクロペンテン(66 )の6,6'位に導入した誘導体で、酸化剤・還元剤の存 在下それらの光反応性を調べた。 (Scheme6-2)
100 mg のヨウ素を酸化剤として化合物64のクロロホルム溶液(60 mgを600 ml のクロロホルムに溶解〉に添加すると、 60%の化合物64は、 分子内ジスルフィド結 合でparallel型コンフォメーションに固定された81に変換する。残りの化合物は、分 子間ジスルフィド結合を形成しオリゴマーを生成する。 Parallel型コンフォーマーは、
薄層クロマトグラフィー(シリカゲル;ヘキサン:クロロホルム= 3 : 2)により単離 できた。 光反応性の実験は 0.5%の水を含むテトラヒドロフラン中で行った。Fig.6-8 のaとbに還元剤であるトリーD-フ守チルホスフィン1 7)を添加のしないサンプルと添加 したサンプルに313nm光を照射した時の吸収スペクトルを示した。 還元剤を入れな い場合には81は光化学的に不活性であり、し、くら照射時間を永くしても閉環体に由 来する着色は見られなかった。 分子内ジスルフィド結合によりparallel型コンフォメ ーションに固定されたジアリールエテンは、 閉環体に変換できない。 しかし、 還元剤 によりジスルフィド結合が2つのチオールに還元されると光反応性 を有する anti
P征allel 型コンフォーマーに変わることが可能になる。 分子内ジスルフィド結合が切 断されたことによってベンゾチオフェン環とペルフルオロシクロペンテン部分を結 ぶc-c結合が自由に回転できるようになるからである。よって還元剤存在下で紫外 光照射すると閉環体の赤い着色が観察された。
還元剤の化学的作用により、 鍵のかかった p紅allel型コンフォーマーから自由に回 転する開環体に変換する過程は、lH NMR測定によっても確認された。Fig. 6-9に NMRスペクトルの時間変化を示した。 還元剤を添加する前は、 anti-parallel型コンフ ォーマーに由来するメチルプロトンは観測されなかった。 分子内ジスルフィド結ム が、化合物をparallel型コンフォーメーションに固定していた。還元剤を加えて15 min 経過すると2.19ppmにシングレットのシグナルが現れた。 これは、 anti-parallel型コ ンフォーメーションのメチルプロトンに帰属される。1時間経過するとジスルフィド 結合は完全に切断された。 この結果は、分子内ジスルフィド架橋がジアリールエテン の光反応性を制御するのに有用であることを裏付けている。
分子内ジスルフィド結合の生成効率は、メルカプトアルキル基のアルキル鎖の長さ に依存している。アルキル鎖の炭素数を4から2にすると分子間ジスルフィド結合生 成に対する分子内ジスルフィド結合生成の比が減少する。 前述したのと同じ酸化条 件で65から分子内ジスルフィド結合により架橋したジアリールエテンを生成したが、
その収率はわずか15%であり、 他はオリゴマーであった。 さらに炭素数が1のもの
では全く分子内ジスルフィド結合により架橋した化合物は生成せず、数種の分子間架 橋体のみを与えた。 炭素数が2や1の場合は炭素数4の時に比べて分子内でジスル フィド結合を生成する確率が小さくなっている。
分子間結合生成は、64や65では非常に希薄な溶液中でもかなりの割合で生成す るが、61や62では見られなかった。 メルカプトアリキル基とカルボキシアルキル 基置換基の挙動の違いは次のように説明できる。 ジスルフィド架橋は、共有結合であ り(結合エネルギー, 63 kcal/mol)18)熱的に解離できない。 それ故、 分子間ジスルフィ
ド結合と分子内ジスルフィド結合の生成比は、2つのチオール基が分子間で衝突する か分子内で衝突するかの頻度の比に依存する。 言い換えると、 その比はkineticに決 まる。一方、2つのカルボン酸の間の水素結合は弱く、解離は熱的にある程度起こる。
分子間結合、分子内結合ともに結合の生成と解離の平衡があり、化合物は最終的に取 も安定な型に落ち着く。希薄溶液中では、分子内水素結合生成は2分子よりなる分子 間水素結合生成より優勢である。 これが化合物61や62がほとんど分子内で鍵のか かった型になる理由である。
105
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Wavelength /nm
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Fig. 6・8 Absorption spectra of 81 (6.2 X 10-5 moljL) in THF containing 0.5 vol % water (a) in the absence and (b) in the presence of tri-n-b ut yl
phosphine ( ) before and (
一一一
) after irradiation with 313 nm light. The spectrum (一一一
) was taken in the photostationary state.G
b
C
a 1 I 1 1 J
25 21
ppm
Fig. 6・9 lH NMR spectral changes of 81 in THF-d8 containing 0.5 vol %
D20 by the addition of tri-n-butylphosphine: (a) before the addition; (b) 15 min and (c) 1 h after the addition.
107
6. 5 実験
脂肪鎖末端にカルボン酸を持つ1,2-ビス(2-メチルベンゾ[b]チオフェンふイル〉ヘキ サフルオロシクロペンテン類の合成はScheme 6-3に従って 合成した。
1, 2-ビス(6-アセチノレ-2-メチルベンゾ[bJチオフェンー3-イル)ヘキサフルオ ロシクロペンテン(67)
1,2-ビス(2-メチルベンゾ[b]チオフェンー3-イノレ)ヘキサフルオロシクロペンテン(1.0 g, 2.1 mmol) と塩化アセチル(0.86 g, 11 mmol) を含む20 mlのニトロベンゼン 溶液を
よく撹枠しながらこれに1.5 g (11 mmol) の塩化アルミニウムを1時聞かけて室温で 滴下した。 その溶液は室温で更に1時間撹排した。 反応 を終了するために希塩酸を加 え、その反応混合物からクロロホルムで抽出した(20 ml x 2回)。 有機層を水洗、硫酸
マグネシウムで乾燥後、これを鴻別し、 鴻液中の溶媒を留去した。 残さをシリ カゲル クロマトグラフィーにより分離精製し(展開液はクロロホルム)、少量の1-(6-アセチ ルー2-メチルベンゾ[b]チオフェンー3-イル ー2-(4・アセチルー2-メチルベンゾ[b]チオフェンー 3-イル〉ヘキサフルオロシクロペンテン(68 )とともに、0.94 g の1ユービス(6-アセチ ルー2-メチルベンゾ[b]チオフェンー3-イル〉ヘキサフルオロシクロペシテン(67)を得 た(収率、80%)。
67: lH N限(270阻む, CDC13, TMS)δ2.27 (3H, ap Me), 2.54 (3H, P MIの2.59 (3H, P COMe)ヲ2.66 (3H, ap COMe), 7.58 - 8.33 (6H, m, aromatic protons); MS 郎会552 (M+).
68: lH N�侭(270悶Iz, CDC�, TMS)δ2.24 (3H, ap Me)ヲ2.51 (3H, P Me), 2.53 (3/2H, p 6・COMe), 2.59 (3/2H, P 4:-COMe), 2.66 (3/2H, ap 4-COMe), 2.72 (3/2H, ap 6-COMe), 7.25・
8.32 (6H, m, aromatic protons); MS mな552 (M+).
1, 2-ビス(6-カルボニル-2-メチルベンゾ[b]チオフェン-3-イル)ヘキサフル オロシクロペンテン(63)
2.80 mlの 10% 次亜塩素酸 ナトリウム溶液と 0.40 mlのジオキサンの混合物を 55 ocに 加熱しながら撹祥し、 0.133 g ( 0.241 mrnol) の化 合物(67)を0.70 mlのジ
オキサン に溶解した 溶液を滴下した。 この溶液を80 ocまで温度を上げ、この温度で 3時間加熱した。 亜硫酸ナトリウム水溶液を加えて、過剰の次亜塩素酸ナトリウムを 分解した。 混合物を水にあけ、クロロフォルムで抽出した。 水層を濃硫酸で‘酸性にし て、 白色の結品のジ カルボン酸(63 )を得た。 有機層を水洗、硫酸マグネシウムで乾 燥後、これを鴻別し、 鴻液中の溶媒を留去して、さらに白色結品を得た。 結品の量は
合わせて 0.112 g あった(収率85%)。
63: mp>490 oC, 1 H N恥1R (100 �征Iz, CDC13, T恥15)δ2.25 (3H, s, ap Me), 2.53 (3Hヲs, p Me), 7.54・8.23 (6H, m, aromatic protons); MS mlz 556 (M+).
1,2-ビス[2-メチル-6-[{ (メトキシ)カルボニル}メチル]ベンゾ[bJチオ フェン-3-イル]ヘキサフルオロシクロペンテン(69)19
3.60 mlのメタノールと 0.91 mlの 60%過塩素酸水溶液に0.644 g (1.45mmol)の 硝 酸タリウム (m)と 0.400 g (0.724 mmol)の 化合物67 を連続して加えた。 24時間撹鉾後、
溶媒 を減圧下留去し、 それに水とクロロホルム を加えた。 これ を分離し、 有機層 を水 洗、 硫酸マグネシウムで乾燥した。 硫酸マグネシウム を11差別し、 溶媒 を留去した。 残
さ をシリ カゲルクロマトグラ フィーにより精製し(展開液;クロロホルム〉、0.246 g の 1,2-ビス (2- メ チルー6-[{ ( メト キシ)カルボ ニノレ } メ チノレ ]ベンゾ[b] チオフェンー3・イ ノレ) ヘキサ フルオロシクロペンテン (69)を得た(収率: 56%).
69: 1H NMR (270附Iz, CDC�, TMS) δ2.18 (3H, s, ap Mのヲ2.47 (3H, s, p Me), 3.63 (2H, s, P CHム 3.67 (2H, s, ap C�), 3.71 (6H, s, COOMe x 2), 7.08・7.62 (6H, m,
aromatic protons); MS m会612 (M+).
1, 2-ビス[6-(カルボキシメチル)-2-メチルベンゾ[b]チオフェンー3-イル]
ヘキサフルオロシクロペンテン( 62).
化合物69 (3.05 g, 5.0 mmol) を含む74 mlのジオキサン 溶液に111 mlの2N水 酸 化ナ トリウム水溶液を加えた。 これに少量のメタノール を添加することで、この混 合物が2層に分離するのを防ぐことが できた。この 均ーの 溶液を室温で4時間撹鉾し た。 減圧下、 溶媒 を留去後、 希塩酸を加えると白色結晶が析出した。 メタノーノレから
再結晶することにより、 1.83 gの 化合物62を得た(収率63%)。
62: mp 219.5 - 220.5 OC; lH NMR (270 MHz, CD30D, TMS)δ2.21 (3H, s, ap Me), 2.49 (3H, s, p Me), 3.62 (2H, s, p CHム3.71 (2H, s, ap CHム7.14 (lH, d, J = 8.2 Hz, P 5-H),
7.34 (lH, d, Jご8.2 Hz, ap 5-H), 7.50 (lH, d, J= 8.2 Hz, P 4-H), 7.59 (lH, s, p 7-H), 7.61 (lH, d, J = 8.2 Hz, ap 4・H), 7.69 (lH, s, ap 7-H); MS m.危584 (M+). Anal. Calcd for C27HlS04Sλ: C, 55.48; H, 3.10. Found: C, 55.56; H, 3.40.; IR (KBr; cm-1) 1705 (COOH).
1,2-ビス[6-[{(ジアゾメチ ル)カ ルボニル}メチルJ-2-メチルベンゾ[bJチ オフェンー3-イル]ヘキサフルオロシクロペンテン(71). 却
ジ カルボン 酸62(1.07 g, 1.82 mmol) を大過剰のチオニルクロライドに溶かし、 その 溶液 を75 ocで2時間 加熱撹排した。 チオニルクロライド を減圧下 留去すると酸クロ ライド70が 得られた。 ジアゾ メタンのエー テル 溶液を化合物 70に加え、 24時間 室温で撹排した。 溶媒 を留去後、 シリ カゲルクロマ トグラ フィーにより精製すること により(展開液;クロロホルム)、0. 419 gの1ユービス[6-[[(ジアゾ メ チノレ )カルボ ニノレ ]
メ チノレ]- 2- メ チルベンゾ[b] チオフェンー3-イノレ ]ヘ キサ フルオロシクロペンテン (71)を 得た(収率: 36%)。
71: ]H NMR (270附Z, CDC13, TMS)δ2.20 (3H, s, ap Me), 2.47 (3H, s, p Me), 3.61
109
(2H, s, P CHム3.69 (2H, s, ap CH2), 5.06 (1H, s, p CHN2)ヲ5.17 (1H, s, ap CHN2), 7.04 -7.58 (6Hヲm, aromatic protons); MS m会632 (M+)ヲ576 (M - N 2 X 2).
1,2-ビス[2-メチル- 6-[{ (メトキシ)カルボニル}エチル]ベンゾ[b]チ オ フェン-3-イル]ヘキサフルオロシクロペンテン(72).
10.0 mlの無水 メタノールと0.800 g (3.44 mmol) の酸化銀の混合物に 0.191 g (0.302 mrnol)の化合物71を加え、 その溶液を 50 oCで4時間加熱撹排した。 酸 化銀 粉末を鴻過して除いた後、溶媒を留去した。 残さをシリカゲルクロマトグラフィー に
より精製することにより(展開液;クロロホルム)、85 mgの1ユービス[2-メチルー6-[{ (メ トキシ)カルボニノレ}エチノレ]ベンゾ[b]チオフェンー3-イノレ]ヘキサフルオロシクロペン テン72を得た(収率: 44%)。
72: lH NMR (270阻む, CDC13, 1MS)δ2.17 (3H, s, ap Me), 2.46 (3H, s, p Me), 2.59 (2H, t, P CH2COO), 2.67 (2H, t, ap CH2COO), 2.95(2H, t, CH2Ar) , 3.04(2H, t, CH2Ar) , 3.63 (3H, s, p COOMe), 3.67 (3H, s, ap COOMe), 7.01 - 7.52 (6H, m, aromatic protons); MS m会 640(M+).
1, 2-ビス[6-(カルボキシエチル)-2-メチル ベンゾ[b]チオフェンー3-イル]
ヘキサフルオロシクロペンテン(61).
化合物72 (85 mg, 0.13 mmol)を含む8.0 mlのジオキサン溶液に、15 mlの水と10 凶の硫酸を加え、その溶液を105 oC に加熱しながら6時間加熱撹持した。その溶液 を一晩、 室温で放置した。 その溶液中に生じた結晶を11差別し、 酢酸エチルとヘキサン の混合液で再結晶して、75 mgの白色結晶61を得た(収率92%)。
61 :mp 105 - 1060C ;lHN服(270 MHz, C2DsOD, 1MS)δ2.16 (3H, s, ap Me), 2.47 (3H, s, p Me), 2.55 (2H, t, P CH2COO), 2.60 (2H, t, ap CH2COO), 2.92 (2H, t, C�Ar), 3.01 (2H, t, CH2Ar) , 7.07 (1H, d, J = 8.1 Hz, P 5-H), 7.29 (1H, d, J = 8.1 Hz, ap 5-H), 7.44 (lH,
d, J = 8.1 Hz, P 4-H), 7.56 (1H, d, J = 8.1 Hz, ap 4-H), 7.50 (1H, s, p 7-H), 7.60 (1H, s, ap 7-H),; MS m/z 612(M+). Anal. Calcd for C29H2204S2F6: C, 56.85; H, 3.62. Found: C, 56.78; H,
3.72.; IR (KBr; cmり1705 (COOH).
脂肪鎖末端にメルカプト基を持つ1,2-ビス(2-メチルベンゾ[b]チオフェンふイル〉ヘ キサフルオロシクロペンテン類の合成はスキーム4に従って合成した。
1,2-ビス[6-(4-クロロー1-オキソプチル)- 2-メチルベンゾ[b]チオフェン-3-イル]ヘキサフルオロシクロぺンテン(73).
1.4 g (3.0 mmol)の1ユービス(2-メチルベンゾ[b]チオフェンー3-イノレ)ヘキサフルオロシ クロペンテン 66と1.1 g (7.8 mmol)の 4-クロロブチリルクロライド 10 mlの蒸留
ニトロベンゼンに溶解した。 これに0.45 g (7.1 mmol)の塩化アルミニウムを加え、反 応溶液を室組で2時間撹持した。 その後、 反応混合物に希塩酸を加え、 これをクロロ
ホルムで抽出した(20 rnl x 3)。有機層を合わせ、 これを水洗した 後、硫酸マグネシウム で乾燥した。硫酸マグネシウムを鴻別し、 溶媒を留去した。 残さをシリカゲルクロマ トグラフィーにより精製した。 まずヘキサンを溶離液として使用することで、 反応溶 媒に用いたニトロベンゼンを除き、 その後 クロロホルムで展開することで 1.56 g (2.3 mmol)の薄黄色の油状物である化合物を得た(収率90%)。
73: lH N:l\侭(270阻む, CDC13, TMS)δ2.21 - 2.31 (4H, m, CH2 x 2), 2.27 (3H, s, ap MeAr) , 2.54 (3H, s, p MeAr) , 3.17 (2H, t, J = 7 Hz, P CH2CO), 3.24 (2H, t, J = 7 Hz, ap CH2CO),3.64・3.72 (4H, m, p, ap CH2Cl)ヲ7.59- 8.35 (6H, m, aromatic protons); MS m,危 677 (M+).
1, 2-ビス[6-(4-ク ロロプチル)-2-メチルベンゾ[b]チオフェンー3-イル]ヘ キサフルオロシクロペンテン(74).
1.6 g (2.3 mmol)の 化合物73を溶解した 40 mlのジクロロメタン溶液をo OCに保 ち、 これに2.3 g (26 mmol) のボランーtert-フ守チルアミン錯体と1.5 g (11 mmol)の無水 塩化アルミニウムを加えた。この反応混合物を室温下で 24時間撹枠した後、希塩酸を 加えて過剰のボラン錯体を分解した。こ れをクロロホルムで抽出し(20 ml x 3)、有機層 を合わせ、 これを水洗した後、 硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグ、ネシウムを漉 別し、 溶媒を留去した。残さをシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し(クロロホ
ルム/ヘキサン= 1/1)、 1.08 g (1.66mmol)の薄黄色の油状物である化合物74を得 た(収率72%)。
74: lH N:l\侭(270悶1z, CDC�, TMS)δ1. 70 - 1.90 (8H, m, CH2CH2 CH2CH2 X 2), 2.17 (3Hヲs,ap MeAr), 2.46 (3H, s, p MeAr) , 2.62 - 2.80 (4H, m, p ap CH2Ar) , 3.50 - 3.68 (4H,
m, p, ap C�Cl), 6.99 - 7.56 (6H, m, aromatic protons); MS m生649 (M+).
1,2-ビス[6-(4-ヨードプチル)-2-メチルベンゾ[b]チオフェン-3-イル]ヘ キサフルオロシクロペンテン(75).
1. 08 g (1. 66 mmol)の 化合物74 と1.50 g (10.0 mmol)のヨウ化ナトリウムを50 mlの2- ブタノンに溶解し、 これを24 時間加熱環流した。反応終了後、減圧下に溶 媒として用いた 2-ブタノンを留去し、 残った反応混合物に水とベンゼンを加えた。71<
層とベンゼン層を分離し、 水層をさらにベンゼンで抽出した。 ベンゼン層を合わせ、
これを水洗した 後、 硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを鴻別後、 溶媒 を留去し、残さをシリカゲルクロマトグラフィーにより精製することにより( ベンゼン /ヘキサン=2 /1)、1.38 g (1.66 mrnol)の 薄黄色の油状物である化合物75を得た(収率
100%)。
111
75: lH
NMR
(270附Iz,CDCιTMS)δ1.
65 - 1. 90 (8H, m,CH2CH2 CH2CH2
X 2), 2.17 (3H, s, apMeAr)
, 2.46 (3Hヲs, pMeAr)
, 2.64 (2Hヲt, J = 7 Hz, p CH2Ar), 2.72 (2H, t, J = 7 Hz, apCH2Ar),
3.16 (2H,し J = 7 Hz, PCH2I),
3.21 (2H, t, J = 7 Hζ ap CH2I), 7.00 - 7.56 (6H, m, aromatic protons); MS m々832(M+).
1,2-ビス[6-[4-{ (エトキシチオカルボニル)チオ}プチルJ-2-メチルベン ゾ[bJチオフェンー3-イル]ヘキサフルオロシクロペンテン(76).
1. 38 g (1. 66 mmol)の化合物75を含む 30 mlのアセトン 溶液に 0.585 g (3.65 mmol)のひエチルジチオカーボネー トカリウムを加え、この溶液を室温で8時間撹 排した。 反応終了後、減圧下に溶媒として用いたアセトンを留去し、残った反応混合 物に水とエーテルを加えた。 水層とエーテル層を分離し、水層をさらにエーテルで抽 出した。 エーテル層を合わせ、これを水洗した後、 硫酸マグネシウムで乾燥した。 硫 酸マクゃネシウムを鴻別後、 溶媒を留去し、残さをシリカゲルクロマトグラフィーによ り精製することにより(ベンゼン /ヘキサン=2/1)、 1.17 g (1.43 mmol)の薄黄色の油 状物である化合物76を得た(収率86%)。
76: lH NMR (270 MHz, CDC�, 1MS)δ1.39 (6H, t, J= 7 HζCH3CH2 X 2), 1.62・1.80 (8H, ffi, CH2CH2 CH2CH2 X 2), 2.17 (3H, s, ap MeAr) , 2.46 (3H, s, p MeAr) , 2.64 - 2.73 (4H, m, p ap CH2Ar), 3.07 - 3.20 (4H, m, p, ap CH2S), 4.63 (4H, q, J = 7 Hz, CH3CH20 X 2),6.99・7.55 (6H, m, aromatic protons); MS m右820
(M+).
化合物77, 78, 79, 80を合成する方法は化合物 73,74,75,76を合成する方法 とそれぞれ同じである。
80: lH NMR (270 MHz, CDC�, 1MS)δ1. 38 (3H, t, J = 7 Hz, P CH3CHム1.42 (3H, t, J
= 7 Hz, ap CH3CHム2.19 (3H, s, ap MeAr), 2.47 (3H, s, p MeAr), 3.01 (2H, t, J = 7 Hz, P
CH2Ar) , 3.07 (2H, t, J = 7 Hz, ap CH2Ar), 3.31 (2H, t, J = 7 Hz, P CH2S), 3.39 (2H, t, J = 7 Hz, ap CH2S), 4.60 - 4.69 (4H, m,
C
H3CH2
0 X 2), 7.08 - 7.59 (6H, m, aromatic protor叫;MS m会
764(M+).
ジチオール化合物64,65の合成法,64 の合成.
0.100 g (0.122 mmol)の化合物76 を 25 mlのエチレンジアミンに溶かし、 30 分室 温で撹#した。 反応終了後、減圧下にエチレンジアミンを留去した。 この時、加熱す る水浴の温度は 500C以下にした。 残った反応混合物に水とクロロホルムを加えた。
水層とクロロホルム層を分離し、 水層をさらにクロロホルムで抽出した。 クロロホル ム層を合わせ、 これを水洗した後、 硫酸マグネシウムで乾燥した。 硫酸マグネシウム を鴻別後、溶媒を留去し、 残さをシリカゲル クロマトグラフィーにより精製すること により(クロロホルム/ヘキサン=2/8)、60 mg (0.93 mmol)の黄色の油状物である化合
物64を得た(収率76%)。