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P r i n c i p a l  q u a n t u m  n u m b e r  

3‑ 9

電 界 測 定 下 限 の 励 起 準 位 及 び レ ー ザ ー ス ペ ク ト ル 幅 依 存 性

3.  3  レーザ ー オ フ ト カ ル パ ノ 法 に よ る 電 界 計 測 の 一 般 化 の 問 題点33)

一般 に , 解 離 性 の ガ ス を 含 む 放 電 で は 放 電 ノ イ ズ が 大 き い . 測 定 す る プ ラ ズ マ が 安 定 で あ る こ と を 要 求 さ れ る L 0 G 法では, 測 定 可 能 な プ ラ ズ マ と し て , タ ー ゲ ッ

ト材料の ス パ ッ タ リ ン グ に 利 用 さ れ る 希 ガ ス の み の プ ラ ズ マ や 希 ガ ス 中 に 反 応 性 ガ ス を 微 量 添 加 し た プ ラ ズ マ な ど が 挙 げ ら れ る 59) 4.  2節 で 述 べ る よ う に , He雰 囲 気 中 にBC.Q3を 微 量 添 加 し た (0",0.1%)混 合 ガ ス プ ラ ズ マ 中 で , Heの リ ュ ー ド ベ リ 準 位 の L 0 G 信 号 を 検 知 し , 電 界 を 測 定 し て い る 6o ) したがって, L 0 G法 に よ る 電 界 測 定 の 被 測 定 粒 子 は 希 ガ ス 原 子 と な り , そ の 一 般 化 の 際 に は 放 電 ノ イ ズ の 大 き さ が 問 題 に な る . 著 者 の 経 験 で は , 希 ガ ス の 準 安 定 状 態 か ら リ ュ ー ド ベ リ 準 位 ( n 1 0程 度 ) へ 1W/mm2・m 程 度 の レ ー ザ ー パ ワ ー 密 度 で 励 起 し た 場 合 , 放 電 体 積 に 対 す る 励 起 体 積 の 割 合 が10‑4で 観 測 さ れ る L0 G信 号 強 度 は 放 電 電 圧 ( あ る い は 放 電 電 流 〉 の10‑5...10‑6で あ る 61 ) 放 電 電 圧 が 数 百Vだとすると, L 0 G信 号 は お よ そ 数mY...数 10mYで あ る こ と か ら 放 電 ノ イ ズ が 約 10mYを 越 え る と L0 G信 号 の 検 知 は で き な く な る . ま た , 通 常 L 0 G 信 号 は 数 μs...数 百 μ sの 時 間 応 答 で 観 測 さ れ, 59.62.63) プ ロ セ シ ン グ プ ラ ズ マ に 用 い ら れ て い る R F放 電 ( 約 74ns) に 適 用 す る 場 合 に は , R F信 号 中 に 数mY...数 10mYの L0 G信 号 を 分 離 し て 観 測 し な く て はならず, フ ィ ル タ 一 等 電 子 部 品 の 整 備 が 要 求 さ れ る .

シ ュ タ ル ク 効 果 に つ い て は He原 子 に 対 し て は 十 分 論 じ ら れ , ま た 実 験 デ ー タ も 数 多 く 示 さ れ て い る の で , ここでは,

A r

, 

K r

, 

X e

の よ う な 多 電 子 原 子 の 場 合 に つ い て 考 え る . この場合, j立 カ ッ プ リ ン グ お よ び 電 子 の ス ピ ン と の カ ッ プ リ ン グ を 考 慮

に い れ る 必 要 が 生 じ る . こ の 場 合 の 非 対 角 行 列 要 素 は , (ν .Qj) K S J M 

H' 

, .Q'  j'  ) K . S ' J . M . 

// 4

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× 

(3‑6) 

となる . 64.65),fこだし,

: } は 6j記 号 を 表 す

ここで, j,  立 は そ れ ぞ れ イ オ ン コ ア 及 び 励 起 電 子 の 角 運 動 量 , sは 励 起 電 子 の ス ピ ン 角 運 動 量 で あ る . Kは

3

と 旦 の 合 成 角 運 動 量 (K

j +旦)で, Jは 全 角 運 動 量

(J=K+S)

であり,

M

J

の 電 界 方 向 の 角 運 動 量 成 分 で あ る . j立 カ ッ プ リ

ン グ の 場 合 の 選 択 則 ,

.1M=L1S=11j=O, 111=0, :i: 1 

.1K=O, :i:  ,1 LI立=:t1 

に 従 っ て 行 列 を 作 成 し ,

H e

お よ び

N e

の 場 合 と 同 様 に (

3  ‑2 )

式,

( 3 ‑ 5 )

式 及 び

( 3 ‑

6 ) 式 を 用 い て 行 列 を 作 成 し , こ の 行 列 を 対 角 化 す れ ば 多 電 子 原 子 の 場 合 の シ ュ タ ル ク 分 裂 が 計 算 で き る . 表3‑2 に 各 希 ガ ス の 量 子 欠 損 む を 示 す 64‑67)

図3‑10に ス パ ッ タ リ ン グ に 広 く 利 用 さ れ て い る Ar原 子 の シ ュ タ ル ク 効 果 の 計 算 結 果 を 示 す . 縮 退 準 位 で は 分 裂 の 大 き さ は 電 界 に 比 例 し て い る (1次 効 果 ) が , 同 一 の

2

に 対 し て 4つ の 準 位 が 近 接 し て い る た め , 観 測 さ れ る シ ュ タ ル ク ス ペ ク ト ル は Heの 場 合 と 比 べ る と 複 雑 に な る . そ の た め , 電 界 の 測 定 下 限 を 論 ず る た め に は , 下 準 位 か ら リ ュ ー ド ベ リ 準 位 へ の 様 々 な 遷 移 の 相 対 的 な 遷 移 強 度 の デ ー タ が 必 要 で あ

り, リ ュ ー ド ベ リ 準 位 の 分 光 学 的 デ ー タ の 蓄 積 が 望 ま れ る.

L 0 G 法 は プ ラ ズ マ 中 の 電 界 計 測 の み な ら ず , 原 子 ・ 分 子 の 共 鳴 線 の 絶 対 波 長 較 正 や レ ー ザ ー の フ ィ ー ド パ ッ ク 系 な ど 幅 広 く 応 用 さ れ て お り , 様 々 な 理 論 が 提 案 さ れているが, m,M 72) レ ー ザ 一 入 射 に よ る プ ラ ズ マ の イ ン ピ ー ダ ン ス 変 化 を 定量 的 に 説明 す る 理 論 は ま だ 確 立 さ れ て い な い . し た が っ て L0 G法 を 用 い た 電 界 計 測 にお け る 検 知 下 限 に つ い て 定 量 的 に 検 討 す る こ と は で き な い .

‑34‑

3‑2

希ヌ~.ス原子の量子欠損

Ar  Kr  Xe 

ns[3/2]1  2.  126  3.  079  3.  9 91 

ーーーーーーーー・ーーーーーー 骨 ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ‑‑・ーーーー・ーーーーーーーーーーーーーー一ーー一ー ー ー ー 骨 ー ー

ns[3/2]2  2.  147  3.  102  4. 0 21  np[I/2]o  1. 568  2.  5 14 

ー 帽 ー ー ー ー ー ・ ・ ー ー ー ー ーー ー ー ー ー ‑‑ ‑‑ ー ー ー ー ‑ー ー ー ・ ・ ー ー ー ー 骨 喧 ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ' ー ー

np[I/2]1  1. 713  2.  667 

np[3/2]1  1. 659  2.  601 

‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑ー ー ・ ・ ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー『 ー ・ ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ーーーーーーーーーー ー ー ー ー ー ー

np[3/2]2  1. 655  2.  591 

np[5/Z]2  1. 685  2.  631 

ー ー ー ー ー ー ー ー ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ーーーーーーーーー唖ーーーーー ーーーーーーーーー・・ー司・・ーー ー ー ー ー ー ー ‑‑ ー ー ー ー ‑

np[5/2]3  1. 694  2.  632 

nd[I/2]o  O. 495  1. 457 

ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー 司・ーー・ーー・・ーーーーーー骨ーーー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー 喧 ーーーーー・・ーーーーーーーーー

nd[I/2]1  O.  480  1. 459  2.  5 2 1  nd[3/2]1  O.  1 2 1  1. 165  2.  2 15 

ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ・ ー ー ー ー ー ー ‑‑・ ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ーー ー ー ー ー ー ー ・ ー ー ー ー ー ー ー

nd[3/2]2  O.  381  1. 418  2.  474  nd[5/2]2  O.  270  1. 3 14  2.  4 12 

ー , ー ‑ ー 喧 ー ー ー 唖 ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー 嘩 ー ー ー 骨 骨 骨 ー ーー ー ー ー ーー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー

nd[5/2]3  O.  243  1. 281  2.  377  nd[7/2]3  O.  337  1. 363  2.  450 

ー ー ー ー ー ー ・ ー ー ー ー ー ‑‑ ー ー ー ー ー ー ー 骨 ー ー ー ー ー 咽ーー・・ーーーーーーーーーー ‑ ‑ ‑ ー ー ー ー ー ー ー ‑‑ ‑

nd[7/2]4  O.  39 1  1. 394  2.  479  nf[3/2]1.2  O.  021  O.  030  O.  056 

ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー 司 ー ー ー ー ー ー ー ー 『 曹 ーーーー・・'ー・・ーーーーーーー ー ー ー ー ー ー ー ー 唖 ー ー ー ー ー

nf[5/2]2.3  O.  009  O.  015 

司'・・ーーー司ーーーー,ーー ーー・・ーーーー・ーーーーーー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー 司 骨 骨 』 申ー‑ーーー・ーーーーーーーー

nf[7/2]3.4  O.  003  O.  006 

ー ー ー ー ー ー ー ー ‑ ‑‑・ーーーー・・司・ーーーーーーーーーー‑司自岨ーーーーーー‑ーーーーー‑ ーーー・ーーーー・ーーーー,ーー

nf[9/2]4.S  O.  016  O.  024 

n.Q  (立>4)

。 。 。

1 2 6 7 4 0  

ω > ω

1 2 6 7 3 0  

1 9  

[ 3 / 2 ]

12

~ 1 2 6 7 2 0  

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1 7 d [ 3 / 2 1 2  

6 1 1 2 6 7 1 0   c 

μJ 

1 2 6 6 9 0  

0  20  40  60 

E l e c  t r i c   F i e l d   ( V / m m )  

図 3‑ 1 0  Ar原 子 の シ ュ タ ル ク 効 果 の 計 算 結 果 例

n hu  

n

3.  4  結 論

第 3章 で 得 ら れ た 成 果 に つ い て , 以 下 に ま と め る .

( 1)  H eの リ ュ ー ド ベ リ 準 位 の シ ュ タ ル ク 効 果 を 摂 動 法 を 用 い て 計 算 し , 三 重 項3pの 量 子 欠 損 ( 0.068) に 比 べ , 小 さ い 量 子 欠 損 を 有 し , よ り 縮 退 準 位 に 近 接 し て い る 一 重 項 1P (一0.012) の 方 が , 顕 著 な シ ュ タ ル ク 効 果 ( 特 に 双 極 子 遷 移 強 度 分 配 ) を 示 す こ と を 明 ら か に し た . また, リ ュ ー ド ベ リ 準 位 に お け る シ ュ タ ル ク 分 裂 は nが 大 き く な る に し た が っ て 大 き く な っ て お り , よ り 高 い 準 位 へ 励 起 す る こ と で 測 定 下 限 が 改 善 さ れ る こ と を 理 論 的 に 初 め て 示 し た .

( 2 )  低 圧 下 で の Heの 直 流 グ ロ ー 放 電 に お い て , 実 際 に レ ー ザ ー オ プ ト ガ ル パ ノ 法 を Heの リ ュ ー ド ベ リ 準 位 で 適 用 し て , 陰 極 シ ー ス 領 域 の 電 界 強 度 分 布 を 測 定 し , そ の 有 用 性 及 び 測 定 精 度 を 示 し た . 以 下 に そ の 詳 細 を 示 す .

( i ) 阻 止 放 電 領 域 で L 0 G 法 に よ り 陰 極 降 下 電 圧 を 求 め , そ れ を 電 極 間 電 圧 と 比 較 し て 両 者 が 高 精 度 で 一 致 す る こ と を 示 し た . そ の 結 果 か ら , リ ュ ー ド ベ リ ( 縮 退 ) 準 位 の 分 裂 幅 を 測 定 す る こ と に よ り , グ ロ ー 放 電 の カ ソ ー ド シ ー ス 領 域 の 電 界 強 度 が 1%以 内 の 極 め て 高 い 測 定 精 度 で 測 定 で き る こ と を 示 し た .

( ii  ) レ ー ザ ー オ プ ト ガ ル パ ノ 法 の 測 定 下 限 を 決 定 し て い る 様 々 な 要 因 〈 励 起 体 積 中 で の 電 界 分 布 , レ ー ザ ー の ス ペ ク ト ル 幅 , レ ー ザ ー の パ ワ ー ブ ロ ー ド ニ ン グ , He  原 子 の ド ッ プ ラ ー 幅 , 圧 力 幅 及 び 自 然 、 幅 , ゼ ー マ ン 効 果 ) に つ い て 解 析 し , そ れ に 基づいて, そ の 測 定 下 限 を レ ー ザ ー の ス ペ ク ト ル 幅A λ L= 1. 9 pm , 及 び 励 起 準 位n= 1 9で 決 定 さ れ る 値9.5Y/mmま で 低 下 さ せ た .

( 3 )  レ ー ザ ー オ プ ト ガ ル パ ノ 法 を 一 般 化 す る 際 の 基 本 的 指 針 に つ い て 述 べ た . 現段階では, リ ュ ー ド ベ リ 準 位 の 分 光 学 的 デ ー タ の 不 足 か ら 電 界 の 測 定 下 限 に つ い て 論 ず る こ と が 困 難 で あ り , また, L 0 G 信 号 検 出 の た め の 下 限 密 度 に つ い て も ,

レ ー ザ 一 入 射 に よ る プ ラ ズ マ の イ ン ピ ー ダ ン ス 変 化 を 定 量 的 に 説 明 す る 理 論 を 確 立

g

' nM

す る こ と が 非 常 に 困 難 な こ と か ら , 一 般 的 な 議 論 は で き な い 状 況 に あ る.

‑38‑

第 4章 レ ー ザ ー 蛍 光 法 に よ る 電 界 計 測 法 の 開 発

4.  1  序 論

レ ー ザ ー 蛍 光 法 (L1 F法)は, 可 変 波 長 レ ー ザ ー の 有 す る 高 い 時 間 ・ 空 間 分 解 能 〈 ピ コ 秒 オ ー ダ ー , 波 長 の 数 倍 程 度 の 分 解 能 も 可 能 ) を , 最 大 限 に 発 揮 で き る 計 測 法 の 1つ で あ る 73‑76)ま た 測 定 下 限 と な る 被 対 象 粒 子 の 密 度 も 低 く , さ ら に レ ー ザ 一 入 射 に よ る 影 響 を 蛍 光 と し て 観 測 す る の で , 他 の 電 気 的 な 検 出 法 と 違 っ て 周

囲 の 様 々 な 電 気 的 ノ イ ズ に 悩 ま さ れ る こ と が な い . した│がって, 3.  3節 で 述 べ た よ う に , 時 間 分 解 能 に 制 限 が あ り , ま た 放 電 雑 音 に よ り 適 用 が 制 限 さ れ る L 0 G 法 に比べて, L 1 F法は, プ ロ セ シ ン グ プ ラ ズ マ に 広 く 用 い ら れ て い る R F放 電 中 の 電 界 の 標 準 的 測 定 法 に な る と 恩 わ れ る .

しかしながら, 分 子 定 数 の 不 確 定 さ や プ ラ ズ マ 内 の 他 の 粒 子 と の 衝 突 に よ っ て 生 じ る 誤 差 を 少 な く し , L 1 F法 を 用 い て 電 界 を 精 度 良 く 測 定 す る た め に は L 1 F  信 号 を 既 知 の 電 界 強 度 で 較 正 し て お く 必 要 が あ る . ま た 現 在 , 電 界 測 定 に 用 い ら れ て い る 粒 子 は 数 少 な く , よ り 広 い 一 般 的 な 見 地 か ら , 電 界 測 定 に 用 い う る 粒 子 を 探 す こ と も 必 要 と な っ て い る .

そ こ で 本 章 で は , ま ず 4. 2節 で , 非 常 に よ い 精 度 で 電 界 が 測 定 で き る L 0 G 法 を 用 い た

L 1  F

法 の 較 正 法 に つ い て 述 べ , 既 に 電 界 測 定 に 用 い ら れ て い る

B C

.Q分子 に つ い て そ の 較 正 法 を 適 用 し た 結 果 に つ い て 述 べ る . 4.  3節 で は L 1 F法 を 電 界 測 定 に 使 用 す る 際 に 必 要 と な る , 被 測 定 粒 子 の 満 た す べ き 条 件 を 分 光 学 的 な 立 場

から論じ, さ ら に 対 象 と な り う る 粒 子 に つ い て そ の 測 定 範 囲 ・ 精 度 , 検 出 可 能 な 粒 子 密 度 の 下 限 値 を 示 す .

nHd 

n4 U 

4.  2  レ ー ザ ー 蛍 光 法 に よ る 電 界 計 測 の 較 正 法 の 開 発60,77)

4.  2.  1  レ ー ザ ー 蛍 光 法 に よ る 電 界 計 測 の 較 正 法 の 開 発 の 背 景

L 1 F法 は , 原 理 的 に 高 い 時 間 ・ 空 間 分 解 能 を 有 し て お り , 従 っ て プ ロ セ シ ン グ

プ ラ ズ マ , 特 に

RF

プ ラ ズ マ 中 の 電 界 測 定 の 標 準 的 な 計 測 法 と な る と 思 わ れ る . し か し な が ら , 種 々 の 分 子 の 電 気 双 極 子 モ ー メ ン ト μ A型 二 重 項 分 離 定 数 qなど,

禁 制 線 と 許 容 線 の 相 対 強 度 に 直 接 影 響 を 及 ぼ す 分 子 定 数 が 精 度 良 く 求 め ら れ て い な

い も の が 多 い . さ ら に そ の 他 に , (1)衝突の効果, (2) コ ヒ ー レ ン ト 効 果 , ( 3 ) 超 微 細 構 造 , な ど 蛍 光 の 強 度 比 に 寄 与 す る 効 果 を 考 慮 に い れ な く て は な ら な い. したがって, L 1 F法 を 用 い て プ ロ セ シ ン グ プ ラ ズ マ 中 の 電 界 を 精 度 良 く 測 定 す る た め に は , 蛍 光 の 強 度 比 を 精 度 良 く 求 め ら れ た 電 界 強 度 で 較 正 す る こ と が 必 要 となる. Gottschoら は , 静 電 界 中 に あ るBCibガ ス に 大 出 力 の パ ル ス C02 レ ー ザ ー を 照 射 し てBC.Qに解離させ, BC.Q分子からの L 1 F信 号 の 強 度 比 を 平 行 平 板 電 極 聞 に か け ら れ た 電 界 強 度 で 較 正 を 行 っ て い る 78, 79) しかしながら, こ の 方 法 で は , 供 給 ガ ス の 絶 縁 破 壊 の た め , 較 正 可 能 な 電 界 強 度 は お よ そE100 V/mrnに限られるが,

プ ロ セ シ ン グ プ ラ ズ マ 中 の 電 界 , 特 に カ ソ ー ド シ ー ス 近 傍 の 電 界 強 度 は 100 V/rnrnを 越 え る こ と も あ る の で , こ の 較 正 範 囲 を 拡 大 す る こ と が 望 ま れ る .

3 .  1節 で 述 べ た よ う に , レ ー ザ ー オ プ ト ガ ル パ ノ 法 を 用 い れ ば グ ロ ー 放 電 中 の カ ソ ー ド シ ー ス 領 域 の 電 界 強 度 を 非 常 に よ い 精 度 C:::!=10%)で 測 定 で き る . また,

カ ソ ー ド シ ー ス 領 域 で は , 電 界 強 度E>100 V/rnrnを 容 易 に 得 る こ と が で き , 放 電 中 の 電 界 を 較 正 電 界 と す る こ と が 可 能 で あ る .

そ こ で 本 節 で は , 高 電 界 で も 較 正 可 能 な 方 法 と し て グ ロ ー 放 電 中 で の レ ー ザ ー オ プ ト ガ ル パ ノ 法 を 用 い た 電 界 測 定 法 を 利 用 し た L 1 F法 の 較 正 法 を 示 し , こ れ を

BCQ分 子 に 適 用 し た 較 正 結 果 に つ い て 述 べ る .

‑40‑

4.  2.  2  実 験 装 置 及 び 実 験 方 法

図4‑1 に レ ー ザ ー オ プ ト ガ ル パ ノ 法 を 用 い た L1 F法 の 較 正 法 に 用 い た 実 験 装 置

の 配 置 図 を 示 す .

H e

雰 囲 気 中 に

B C

.Q.3ガ ス を 微 量 添 加 し (0.1‑‑0.5%), 真 空 排 気 し た 放 電 容 器 内 に 導 入 し す る . P=0.9 Torrの 圧 力 下 で Chang型 の 平 行 平 板 電 極 間 〈 ス テ ン レ ス 製,

40mm) に 直 流 放 電 (i10mA) を 安 定 に 維 持 す る . エ キ シ マ レ ー ザ ー 及 び 色 素 レ ー ザ ー は

3 . 2

節 の 実 験 と 同 じ も の を 使 用 し た .

S  H G

素 子 に は

BC 

Q  分 子 の AtII‑X1L+遷 移 を カ バ ー す る B B 0 結 品 (220‑‑315nm) を 用 い た . 第 二 高 調 波 は , 電 極 面 に 対 し て 垂 直 に 直 線 偏 向 さ せ , 円 筒 レ ン ズ を 用 い てO.15x1  mm2 シ ー ト 状 に し て 電 極 面 に 平 行 に 入 射 し た . 蛍 九 は 放 電 容 器 上 部 よ り 取 り 出 し , 許 容

線 及 び 禁 制 線 は 分 光 器 の 中 心 波 長 を 掃 引 し 観 測 し た . また, レ ー ザ ー の パ ワ ー の 揺 ら ぎ 等 に よ る 測 定 誤 差 を 小 さ く す る た め に , ボ ッ ク ス カ ー 積 分 器 に よ り 積 算 処 理 を 施 し た .

4.  2.  3  レ ー ザ ー オ フ ト ガ ル パ ノ 法 に よ る レ ー ザ ー 蛍 光 法 の 較 正 結 果60>

L 0 G法 に よ る L 1 F法 の 較 正 法 は , 同 ー の 放 電 条 件 下 で 同 じ レ ー ザ 一 入 射 位 置 に 対 す る

L0 G

信 号 お よ び

L 1  F

信 号 を 観 測 し ,

L  0 G

法 に よ り 精 度 よ く 求 め た 電 界 強 度 で

L 1  F

信 号 を 較 正 す る も の で あ る . しかしながら,

C.Q3お よ び

H e

の 混 合 ガ ス 放 電 で は,BCQ3の 混 合 率 がO.1 % を 越 え る と 放 電 ノ イ ズ が 大 き く な り L 0 G信 号 は 検出できず, ま た 混 合 率 がO.2 % 以 下 に な る と 蛍 光 強 度 が 減 少 し , 蛍 光 の 強 度 比 を 精 度 良 く 測 定 す る こ と が で き な か っ た . し た が っ て , 放 電 の 電 極 間 電 圧 , 圧 力 を 一 定 とし,

o .  

1 % 以 下 の 混 合 率 で 求 め た L 0 G信号と, 同 じ レ ー ザ 一 入 射 位 置 で 混 合 率 の みをO.2 % 以 上 と し て 求 め た L 1 F信 号 を 外 挿 し , L 1 F信 号 の 較 正 を 行 っ た .

図4‑2 に

B C

.Q.3の 混 合 率

O .

5 % の 場 合 の

L

F

信 号 の 例 を 示 す . 図中, P(12) が 励 起 線 を 示 し て お り , 許 容 線 は R(10), 禁 制 線 は Q(11)で あ る . 電 界 強 度 は 禁 制 線 と 許 容 線 の 強 度 か ら 求 め る こ と が で き る が , P(12) は 励 起 線 で あ る た め 観 測 波 長 上 で は

‑41‑

XeCl 

Excimer Laser 

lhNl 

図4‑1 L O G法による L1 F信 号 較 正 に 用 い た 実 験 装 置 配 置 図

BCl 3  0 . 5   0 / 0   p= 0 . 9  T o r r   V=1120V 

d= 0.5 m m   P ( 1 2 )  Excitation 

P ( 1 2 )  

Q ( 1 1 )   R ( 1 0 )│ 

J

/

(山 一仁 コ・ ハ

U L O ) ¥

刀 工 ω c

ω 七 一

ω υ c ω υ ω ω L

O

L

2 7 2 . 2   272.0 

Wαvelength (  nm)  2 7 1 . 8  

混 合 ガ ス 雰 囲 気 中 に お け る

B C Q

分子からの L 1 F信 号 例 図

4‑2

‑43‑

蛍 光 の み で な く 迷 光 分 も 含 ん で お り , こ こ で は , 禁 制 線 と 許 容 線 の 強 度 比 を Q(ll) /R(10)と し て 電 界 の 関 数 と し た . 図4‑3 に

B C Q 3

の 混 合 率O.1完の場合の L0 G信 号 の 例 を 示 す .

図4‑4 に 圧 力P=0.9Torr, 放 電 電 圧V=920  V, レ ー ザ 一 入 射 位 置 が カ ソ ー ド 電 極 か ら の 距 離0.5rnrn の点で, B C .Q3の 混 合 率 を0‑‑0.5% と 変 化 さ せ た 場 合 の L 0 G法 に よ り 求 め た 電 界 強 度 お よ び

BCQ

分 子 か ら の L 1 F信 号 を 示 す . この図より, B 

C

.Q

3

の 混 合 率0‑‑0.5%の 範 囲 に お い て 電 界 強 度 は ほ ぼ 一 定 で あ り , Q ( 11 ) /R ( 1 0 ) = O.  59は 電 界 強 度E=139 V/rnrnで 較 正 さ れ た .

図4‑5 に 励 起 準 位 を J=7, 1 ,1 15と 変 化 さ せ た 場 合 の

BCQ

の 較 正 結 果 を 示 す . 図 中 , 実 線 は , 次 式 で 表 せ る 較 正 曲 線 に よ り 測 定 デ ー タ を 最 小 2乗 近 似 し て 求 め た も の で あ る .

nw

n

k

α'E

+ β ・E2 + C  (4‑1) 

(4 ‑1) 式は, Gottschoらが 94.3 V/mrn以 下 の 静 電 界 中 で 得 ら れ た 較 正 結 果 よ り 求 め た 実 験 式 で あ る 78.79) 図 4‑5よ り 求 め た α, βお よ び Cの値を, Gottschoらが 示 し た 値 と と も に , 表4‑1 に示す. α, βお よ び Cの値は, 蛍 光 観 測 の ゲ ー ト 幅 , ガス圧力, ガ ス 種 及 び 分 光 器 の 分 解 能 に 大 き く 依 存 し て い る . 従 っ て , こ れ ら の 条 件 を 変 え て 測 定 す る 場 合 に は , 改 め て 較 正 を す る 必 要 が あ る . ま た 本 較 正 で 得 た C の値と Gottschoら が 示 し た 値 に 大 き く 差 が あ る の は , 本 較 正 法 で は90 V/mm以 下 に おける Q/R比 の 決 定 精 度 が 低 い た め で あ り , 従 っ て , 低 電 界 で は こ の 領 域 で 精 度 の 良 いGottscho氏 ら の 示 し た 値 を 用 い る の が 妥 当 で あ る .

4.  2.  1節 で 述 べ た よ う に , 蛍 光 の 強 度 比 に 寄 与 す る 効 果 と し て は , 電 界 強 度 の他に, (1) 衝突の効果, (2) コ ヒ ー レ ン ト 効 果 , (3)超微細構造, な ど が ある. こ れ ら (1) ‑‑ (3) は 実 験 条 件 に よ り 強 度 比 に 与 え る 効 果 が 異 な る の で , こ こ で 示 し た 較 正 結 果 を 用 い て 電 界 を 精 度 よ く 測 定 す る た め に は , そ れ ら の 効 果 を

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