第 Ⅲ章 「法教育」 を視 点 に した小学校社会科授業モデル 開発
2 単元 展 開の概 要
(1)第 3学 年 単元 「工場 の仕事 一三木金物 のひみ つ 一」 の展 開 の概要
次 (時)
段
階 主 な問い 主 な教 授 。学 習活 動 子 どもが 獲 得 可 能 な認 識 内容
1
(2) 学 習 問 題 の 設 定
○ 「三木金 物 」 か ら何 をイ メー ジ します か。
三木 金 物 に は,
どん な種 類 が あ るのだ ろ う。
三木 金 物 に は,
どん な 良 さが あ るの だ ろ う。
三木 金 物 は
,
ど こで,
どの く ら い生 産 され て い るの だ ろ う。三 木 市
三 木 金 物 の実 物 を 提 示 し
,発
問 す る。 【資 料 1】各 自で 「問 い」
を引 き出 し
,ウ
ェ ッビ ン グ図 に 表 出す る。
グル ー プ で意 見 交換 して
,「
問 い」 を組 織 化 し て い く。○ 三 木 金 物 に は
,鋸 ,錫 ,の
み,飽
な ど さま ざま な種 類 が あ る。
(種
類)○三 本 市 に は 金 物 資 料 館 が あ る。
○ 三 木 市 内 の た く られ て い る 。
(金
物 の歴 史) さん の工 場 でつ く○肥 後 守 とい われ るナ イ
(生 産方 法) フ が 有名 で あ る。
○ 三 木 金 物 は
,そ
の切 れ あ じの よ さ で 有 名 で あ る。(性
能)○ 毎年
,11月
には「三木金 物 まつ り」が 開 かれ て い る。
(販
売方 法)ご
,な
ぜ,金
物 づ く り ドさか ん に な っ たのか。ウェ ッ ビ ン グ法 の活 用 の 目的 は
,三
木 金 物 の 実 物 を観 察 し三木 金物 に 対す る連 想 的 拡 張 に よ つて,学
習 問題 の成 立 を図 る こ とで あ る。ウェ ッ ビン グ に よ る 「問 い」 の組 織 化 の結果 ,「 生 産 方 法 」・「販 売方 法 」 な ど のマ ー ケテ イ ン グ・ ミク スや 地 理 的 な視 点 に位 置 づ けて キー ワー ドを獲 得 し
,追
究 視 点 を明確 にす る。
○ 三木 金 物 が,
全 国 的 に有名 で あ るひ み つ を調 べ よ う。
・ 全 国 シ エア の 高 い の こぎ り は どの よ うに して生 産 され て い るの だ ろ
う。
・ 三 木 で は
,い
つ ごろか ら金
T:共
通 の学 習 問題 を 確 認 し,個
の学 習 問題 を調 べ て い く い こ とを指 示 す る。P:調
べ る。(各 自
,イ
ン ター ネ ットや 副 読本
,資
料集,図鑑
,事
典 な どで調 べ活 動 を行 い,利
用 で きそ うな資 料 は コピー す る。)
○地 域 の生 産 活 動 を成 立 させ てい く た め には
,必
ず 地 域 の特 性 を活 かした理 由 が 存 在 して い る。
○ の こぎ りの 原 料 とな る鋼 は外 国 産
(ス
ウェー デ ン)を
使 つ て い る。○ の こ ぎ りに は
,刃
を交 互 に外側 に曲 げ る 「あ さ り」 とい う技 術 が使 わ れ て い る。 (技 術 開発)
○ 「あ さ り」 に よつ て
,木
との こ ぎり との抵 抗 が少 な くな つ た り
,木
暦 が外 へ 出や す くな つた り して 作 業 効 率 が あ が る。
‐
58‐○刃 の 先 に焼 き入 れ を して
,刃
を固 くす る工 夫 が され て い る。○ 古 代 か ら
,播
磨 の 国 で は 鉄 が産 出 され て い る。(原
材 料)○古 代 か ら
,播
磨 の 国 で は朝 鮮 系 の 製 鉄 技術 を持 つ 渡 来 人 が い る。(技
術)05世
紀 中 ご ろ,韓 鍛 冶 と大 和 鍛 冶 と の 技 術 交 流 が 三木 金 物 の 起 源 と さ れ て い る。○鍛 冶 技 術 の発 達 と共 に
,
日原 大 工と呼 ばれ る優 れ た 大 工職 人 が存 在 し
,そ
の弟 子 た ち が 三木 町 に住 ん で い る。○三 木 合 戦 に よつて荒 廃 した 三木 町 の復 興 の た め
,城
主 とな つ た羽柴秀 吉 が
,免
税 政 策 を打 ち 出 した制 札 を掲 げ,人
々 の 呼 び戻 しを図 る。(法 ̀政策)
○制 札 に よ り
,復
興 の た め 多 くの 大 工職 人 や 鍛 冶 職 人 が 三木 町 に移 住 す る。○江 戸 時代 も
,歴
代 領 主 に よ る地 子 免 許 状 が 出 され 続 け,多
くの大 工 職 人 が定 住 す る。(法
・ 政策)○一 日行 程 で 畿 内 に行 け る とい う地 の利 活 か して
,三
木 町 を拠 点 に, 畿 内 に多 くの大 工職 人 が 出稼 ぎ に 出 る よ うに な る。(自
然 的条 件)○大 工職 人 の 持 つて い る三 木 金 物 が 評 判 に な り
,大
工 道 具 を作 る鍛 冶 職 人 が増 え る。 (宣 伝効 果)○金 物 仲 買 問 屋 の創 業 に よ つ て
,全
国 市 場 の 大 坂・ 江 戸 へ進 出す る よ うにな る。
(販
売 網 の 拡 大)○交 通・ 輸 送 網 の発 達 を活 か して,
個 別 に学 習 成 果 を 確 認 す る。調 べ 学 習 が進 ん で い な い子 ど もに は個 別 にサ ポー トす
る。
調 べ た成 果 は
,イ
ラス トや イ メー ジ 図 を描 い て 地 域 の イ メー ジ を創 出す
る。
発 問 す る。
学 習 成 果 と して,
グル ー プ内 で
,「
三 木 金 物 メ タ フ ァJを
発表 す る。
発 表 しな が ら
,ウ
ェ ッ ビン グ図 に表 現 す る。
物 が つ く られ て い るの だ ろ
う。
三木 金 物 が さ か ん につ く ら れ る よ うに な つた き つ か け は何 だ ろ う。
三木 金 物 が 全 国 に流 通 で き た の は なぜ だ ろ う。
○ なぜ
,三
木 市 で は金 物 づ くりが さか ん な の か説 明 して み よ う。
三木 市 で
,金
物 づ く りが さか ん な の は,〇
〇 〇 〇 だ か らで あ る。「三木 金 物 メ タ フ ァ」 の事例 三本 市 で
,金
物づ く りが さかん なのは, 古 くか ら,鉄
が産 出 され た か らで あ る。古 くか ら
,製
鉄 技 術 や 鍛 冶 技 術 を持 つ 人 が い た か らで あ る。
三木 合 戦 が あ つた か らで あ る。
羽柴 秀 吉 が免 税 政 策 を
行 つ た か らで あ る。
出稼 ぎ に出 た 大 工職 人 の お か げ で あ る。
問屋 の人 々 の働 き が大 き い か らで あ る。
交 通・ 輸 送 が 便利 だ か らで あ る。
金 物 づ く りは成長 してい る。
【街 道 での飛 脚便→カロ古川 舟 運⇒ 三 木 鉄道⇒ 高速道路 】
(流
通経路)調 査 活 動 で は
,調
査 して ま とめ て終 わ るので は な く,相
手 に説 明す る場 を設 定 す る。本 段 階 で の ウェ ッ ビン グ法 活 用 の意 図 は,個
々 の 問題 解 決 の課 程 で,答
え=仮
説 を吟 味 す る 目的 が あ る。「三木 金 物 メ タ フ ァ」 の設 定 に よ つて,個
々に拡が つ た情報 を俯 腋 で き る と ともに
,論
点 を 明確 にす る こ とが で き る。個 に成 立 し た学 習 問題 に対 して,共
通 の学 習 問題 と して焦 点 化 で き る よ うにす る。3 (2)
学 習 問 題 の 再 ヽ構 成
○三 木 市 で
,金
物 づ く りが さ か ん な理 由 は?
・ 三 木 市 が
,な
ぜ 金 物 づ く り に適 して い た の だ ろ う。
・ 三 木 市 で は,
い つ ごろか ら 金 物 が つ く ら れ て い るのだ
ろ う。
○ 三木 金 物 の 生 産 が
,さ
か んに な つた き つ か けは何 だ ろ
う。
・ 三 木 金 物 が,
全 国 に流 通 す る こ とが で き た の は
,な
ぜだ ろ う。
資 料 を配 布 して, 発 問す る。
【資料 2】
資 料 を参 考 に して 発 表 し
,話
し合 う。子 どもた ちの意 見 を黒板 に書 く。 ウ ェ ッ ビン グ図 を描 き な が ら思 考 形 成 をサ ポー トす る。
既 習事 項 や 資料 を 関連 付 けて意 見 交 換 す る。
o三
木 市 で金 物 づ く りが さか んで あ るの は,自
然 的条 件 と社 会 的条 件 が 存 在 して い る。○生 産 活動 を さか ん にす る た めに は
,必
ず 理 由が存 在 して い る。○三 木 金 物 を生 産す るた め の 自然 的 条 件 と して
,古
代 か ら播 磨 地方 に は鉄 が産 出 され て い た とい う事 実 が あ る。(原
材 料)05世
紀 中 ご ろ,韓 鍛 冶 と大 和 鍛 冶 と の 技 術 交 流 が 三木 金 物 の起 源 と さ れ て い る。(技
術)○鍛 冶 技術 の 発 達 と共 に
,
日原 大 工 に代 表 され る優 れ た大 工 職 人 が活 躍 し,そ
の弟 子 た ちが三 木 市 に 定住 す る。
(需
要)○三 木 合 戦 に よつ て 荒 廃 した 二木 町 の復 興 の た め
,城
主 とな つた羽 柴秀 吉 が
,免
税 政 策 を打 ち 出 した 制 札 を掲 げ,人
々 の 呼 び戻 しを図 つ た と ころ,大
工職 人 や 鍛 冶職 人 が 移 住 す る。 (法 ・政策)○以 後
,三
木 の地 子 免 許 は続 き,三
木 市 は大 工職 人 の 町 とな る。
(法 ・政策)
○県 下 をは じめ
,畿
内 に出 稼 ぎに 出 る よ うに な つた 大 工職 人 の持 っ て い る三木 金 物 が評 判 に な る。(宣
伝)○三 木 市 は
,畿
内ヘ ー 日行 程 で行 くⅢ60‐
こ とので き る位 置 に あ る。
(自 然 的 条件)
○金 物 仲 買 問 屋 の創 業 に よ つて
,全
国 市 場 の 大 坂 。江 戸 へ進 出 し
,交
通 ・ 輸 送 網 の発 達 を活 か して
,成
長 して い る。
(交通・ 輸 送)
ウェ ッ ビン グ法 活 用 の場 面 は ,個 々 の子 どもが 追 思 考 で き るた めの集 団 思考 の 場 面 で あ る。「三 木 市 で
,な
ぜ 金 物 づ く りが さか ん に な つ た か。」 とい う学 習 問題 に対 して,古
代 か らの鉄 の産 出 地 で あ り畿 内 か ら近 い とい う自然 的条 件 や,優
れ た鍛 冶 技 術 の 存在 お よび 発 達 とい う社 会 的 条件 に加 え,秀吉が 行 つた免 税 政策 と い う法 (政 策)的
な視 点 か らの 関連 付 け を行 う。 これ は,既
習 事 項 や 経 験 と新 情 報 とを結 び つ け る こ とで,日
に 見 え る形 で提 示 す る こ とが 目的 で あ る。4
(2)
学 習 問 題 の 発 展
○ 三木 金物 の 生 産 が落 ち込 ん で い るの は な ぜ だ ろ う。
。なぜ
,事
業 所 数,従
業 員 数, 出荷 額,輸
出額 が いず れ も 減 少 して い る の だ ろ う。
○ 三 木 金 物 が 元 気 に な る取 り 組 み
(法
。政 策)を
考 えて み よ う。三本 市 の金 物 統 計 の表 を提 示 し
,発
問す る。
【資料 3】
予想 し
,話
し合 う。T:前
時 まで の学 習 を 振 り返 つた り,三
木 市 や 他 市 が 実施 して い る取組 を提 示 した り して
,発
問す る。
【資 料