-。
(1)
-。
〈一γ》
初監同νわ階歌 0.5 ハυ ハU
10 20 30
有効強化繊維数
図6.21(b) 無次元厚さと有効強化繊維数の関係 (繊維強化PC . P h= 119.7MPa)
182
-厚さ方向に関する繊維数の変動も小さくなり均一イじされるため、 ウェルド強度 が増大することを見出した。
3.2. 5 ポリカーボネートとポリアミドの比較
ポリアミド(PA)をマトリックスとした強化プラスチックに関しでもポリ カーボネート(P C )と同様にパックフロー法の効果を検討した。
ウェルド強度と保圧の関係を図6.22に示す。 PCと同様にパックフロー法に よる強度改善効果が認められた。 金型温度400Cの場合にパックフロー法の効果 は特に顕著であった。 Ph ==OMPaの時にσw -約 49MPaだったのに対してPh
== 25. lMPa でU w =約68MPa まで急増し、 それ以上の保庄ではほぼ一定となっ た。 PCでは保圧の増加にともなうウェルド強度の増加は緩やかであったのに 対して、 PAでは急激に増加した。 これは、 PAの方が溶融粘度が低いために 低い保圧条件でもパックフロー現象が大きく生じたためと思われる。 金型温度 700Cでも、 400Cの場合と同様にPh == 25.1MPaで強度は大きく増加し、 一定と なった。 保圧による強度向上は最大で約40%となりPCの場合と同程度であっ た。
破断面のSEM写真を図6.23に示す。 ウェルドライン面から突き出た有効強 化繊維が多数観察された。 これは、 明らかにパックフロー現象が生じているこ とを示している。 PCと同様に、 図6. 20に示したように破断面の中央部と端部 における繊維の本数を測定した。 破断面に観察される有効強化繊維数と保圧と の関係を表6.4 に示す。 保圧の増大による繊維数の増加は、 PCの場合と比べ てそれほど顕著ではないが、 絶対数はPCの場合よりも大きく増加している。
PAではパックフロー法による繊維の再配向が比較的容易に生じるものと考え られる。
破断挙動もPCの場合と異なっていた。 図6.24はPAウエルド試料の破断部 の状態を示す。 PCでは表面に識別されたウェルドラインから破断したが、 P A試験片は全て表面に存在するウェルドラインから数mm離れた地点で破断した。
これは、 ウェルドライン表面に存在するV溝の影響の違いに起因すると考えら
183
-0
•
。
70
(MW弘主)
Mm調印弘、て時
む
25 50
AU nU 』且τ
(M P a) {呆圧
700C 保圧とウ ェルド強度の関係(繊維強化PA)
. :
0: 40 金型温度
184 -25.1MPa
P f
=
図6. 22
ー
図6. 2 3 繊維強化PAウ ェ ルド試料の破断面SEM写真 CPr= Ph= 25.1MPa , 金型温度400C )
ウエルドライン面
185
-ト一一→
1mm
引張方向
ウ ェルドライ ン
引張方向
図6. 24 繊維強化PAウ ェ ルド試料の破断面スケ ッ チ
- 186
-表6 .4 繊維強化ポリアミドのウェルド破断面 における有効強化繊維数
P f-P h 繊維数
(M P a) 中央部 端部
25. 1 - 237 36 8
25. 1 - 25. 1 2 18 240
25. 1ー 47 . 9 232 427
ーーーー『ーーーーーーーーーーーーーーー ーーーーーーー『ーーーーーーーーーーーーーー
ノンウェノレド 8 1 7 784
れる。 同じようにパックフロー現象が生じていると仮定した場合に、 図6 .2 5 �こ 模式的に示したような破棄挙動が考えられる。 PCでは、 き裂が表面のウェル ドラインから内部へと直線的に進展する(破線A)のに対して、 PAでは表面 のV溝からではなく、 内部の樹脂層に存在する欠陥から周囲に向かつてき裂伝 播する(破線B)。
以上のようにPAの場合でもパックフロー法が効果的であることが分かった。
また、 パックフロー現象により流動する繊維数や再配向した繊維に対するき裂 伝播や破壊挙動はマトリックス樹脂の特性の影響を大きく受けることが確認さ れた。
3.2.6 パヅクフロー法を応用するための金型設計指針
パックフロー法は、 ウェルドライン合流後にダミーキャピテイへの樹脂流動 を生じさせることによって効果を発揮した。 本法を一般的な金型に応用するた めには金型構造に応じた設計を行わなければならない。 以下、 代表的な金型構 造に関する設計指針について述べる。
(a) 2点ゲート平板金型
本実験で用いた金型のように、 2点ゲート金型では必ず成形品中央部にウエ ルドライン(一般的には対向流ウェルドライン)が生成する。 この際、 実験と
187
-ウ ェ ルドライン
( a )
I I
A B
( b )
ウ ェ ノレドライン
図6. 2 5 繊維強化PC(a)と繊維強化PA (b)のウ ェ ルドライン破壊挙動の違い
188
-同様にダミーキャピティを片側ゲート途中に設置すれば良い 。 しかし 、 マト リヅクスとして用いる樹脂の違いや繊維含有率によって成形材料の流動性が異 なる。 これを調整するために図6. 26に示すような金型設計をしなければならな い。 すなわち、 ダミーキヤビテイのゲートを回転式とした金型である。 この回 転式ゲートの開度を調整することによってウェルドライン合流とダミーキヤピ ティ充てんの時間差を調整し、 パックフロー量を制御することが可能となる。
(b) 1点ゲート平板金型(インサートコアが存在する場合)
1点ゲートの成形品でも、 第4章で述べたようにインサートコアが存在する 場合にはその後方に並走流ウェルドラインが生じる。 この場合は、 ダミーキヤ ピティを利用する方法は適用できない。 その代わりにゲート位置を考慮しなけ ればならない。 図6. 27に一例を示す。 このような金型では通常ゲートAのよう な設計が行われ、 ウエルドラインを中心として対称的な流動過程となるために パヅクフローは生じない(ウェルドラインA)。 しかし、 ゲート位置をBにす れば 、 流動過程は非対称となるため 、 ウェルドライン(B )合流後もキヤピ テイの右半分は未充てんとなり、 これがダミーキヤピテイの役目を果たすこと によりパックフローが生じる。
(c) 1点ゲート平板金型(肉厚差が大きな場合)
外周部に比べて中心部の肉厚が薄い場合(凹レンズなど)には、 外周部を樹 脂が先行して薄肉部にウェルドラインが生じる。 また成形品にリプなどが多数 設けられた場合は様々な箇所にウエルドラインが発生する。 このような場合、
製品形状によってウエルドラインの発生位置がほぼ決まるためゲート位置の最 適化だけでは充てん工程の制御は困難となり、 パックフロー法は適用できない。
(d) 平板以外の金型
箱形、 円筒形などさらに形状が複雑イじするにつれ、 パヅクフロー法の適用も さらに困難となる。 ただし、 多点ゲート金型で発生するウエルドラインに関し てはパルプゲートシステムを採用することにより樹脂の流入時間を制御するこ とができ、 パックフローをかなり自由に発生させることが可能となる。
最近では、 このパックフロー法の有効性に着目して様々な技術開発が行われ - 189
-ダミーキャピテイ
ゲート1
/ 、、
スプル
ウェルドライン
/ 、、
ゲート2
図6.26 パックフロー法を応用するための金型設計( 1 )
190
-ト
スプル
ゲートB
ウ. エルドラインA
ゲートA
ウェルドラインB
インサートコア
図6.27 パックフロー法を応用するための金型設計( II )
- 191
-はじめている1 4) , 1 5)。
第4節 結 言
射出成形品に生じるウェルドラインの解消方法として、 表面に生じるV溝と FRTPの繊維配向の2つの因子に着目して検討を行った。
まず、 セラミックヒーターを用いてウエルドライン合流部樹脂を成形時に瞬 間加熱する方法を検討した 。 その結果 、 ポリスチレン平板に生じるウエルド ラインは、 ヒーター加熱により効果的に消去されることが分かった。 ヒーター
電圧が高いほどウエルドライン幅は小さくなり、 非加熱の場合に比べて大幅に 改善することができた。 しかし、 外観品質が向上したにも関わらず、 ウエルド 強度はほとんど改善されなかった。 これは、 表面のV溝が消去されても成形品 内部には分子鎖の絡み合いが不足した低融着領域が存在するためと考えられる。
次に、 FRTPのウエルドラインでは、 その特異な繊維配向性による大幅な 強度低下問題を抜本的に解決するための金型設計方法を検討した。 2点ゲート で生成するウェルドラインのどちらか一方のランナーに、 充分考慮して設計し たダミー流路、 例えばダミーキヤビティを設ける方法である。 これによりウエ ルドライン領域で「パヅクフロー現象」が生じ、 厚さ方向に配向した繊維を流 動方向に再配向させることができ。 その結果、 繊維の補強効果が発現し、 ウエ ルド強度を飛属的に改善することができた。
本章で検討した「ヒーター加熱法」と「パックフロー法」は、 特別な装置類 を用いることなく、 非常に実用的でかつ有効なウエルドの改善方法である。
ー192
-参考文献
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1 5 )公開特許公報f平4-310715.
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