第
1節 刑の時効
第142条 時効の効力
時効が成立したときは、刑を執行することはできない。
第143条 特定の犯罪についての時効の非消滅
大量虐殺、人道に反する罪、戦争犯罪についての刑は時効により消滅しない。
上記の犯罪のほか、特別法によりその他の犯罪について時効が消滅しないことを定めること ができる。
第144条 刑の時効
重罪の時効期間は20(二十)年とする。
軽罪の時効期間は5(五)年とする。
違警罪の時効期間は1(一)年とする。
第145条 期間の起算点
第 144条(重罪、軽罪、違警罪の時効期間)に規定されている 20(二十)年、5(五)年、
及び1(一)年の期間は、刑の言渡しに係る判決が確定したときから開始する。
第146条 刑事上の判決決定から派生する民事上の義務の時効
刑事上の確定判決から派生する民事的性質の義務の時効は、民法の規定に従う。
第
2節 刑の赦免
第147条 赦免の効力
カンボジア王国憲法第 27 条に規定されている刑の減刑又は恩赦による赦免は、有罪判決を 受けた者の刑の執行を免除する。
第148条 赦免の場合の被害者への損害賠償
勅令に反する規定を除き、赦免により、被害者の損害賠償を求める権利の行使が妨げられる ことはない。
第
3節 一般恩赦
第149条 一般恩赦の効力
カンボジア王国憲法新(2)第 90条第 4号に規定されている一般恩赦は、恩赦法によって、
関連する刑罰の全部を免除する。
刑を執行することはできない。
執行中の刑は終了する。
ただし、すでに支払われた罰金及び裁判所費用は国から還付を受けることはできない。
第150条 恩赦及び執行猶予の取消
執行猶予がその後の有罪判決の判決により取り消され、当該有罪判決に一般恩赦が行われた ときは、過去の猶予付きの刑が復活する。
第151条 恩赦の場合の被害者への損害賠償
勅令に反する規定を除き、一般恩赦により、被害者の損害賠償を求める権利の行使が妨げら れることはない。
第
4節 一定の付加刑の変更及び取消
第152条 一定の付加刑の変更要件
本法第59条(付加刑の種類)の第 1、2、3、4、5、6、7、14、15及び16号に規定されてい る付加刑を言い渡す場合、次に掲げる要件が満たされるときは、裁判所は、1個又は数個の刑の変更 又は取消による調整を命じなければならない。
- 犯罪行為による治安の乱れが終結したこと - 損害が回復されたこと
- 犯罪行為を行った者が社会復帰を誓っていること
裁判所は、検察官による発案権の要望、又は有罪判決を受けた者の要望を受理する。裁判所 は、検察官の代理人、有罪判決を受けた者及びその弁護士の意見を聴取した後に公判で決定する。
第153条 市民権の全部または一部の復活
市民権の剥奪を受けている場合、裁判所は、本法第 55 条(剥奪の対象となる市民権)に定 める市民権の全部または一部を復活させることができる。
第154条 禁止措置の変更又は取消
裁判所は、次に掲げる措置を変更する、又は取消すことができる。
1. 職業活動又は社会的活動の禁止 2. 自動車の運転禁止
第155条 運転免許証の回復
運転免許の停止の場合、裁判所は、運転免許証の回復を命じることができる。
第156条 居住禁止にかかる決定の変更
居住禁止をもたらす刑の言渡しの場合、裁判所は、監督処分の方法を変更することができる。
緊急の場合、検察官は、8(八)日を超えない期間に限り禁止地域内への一時立ち入りを許 可することができる。当該措置を取った場合、検察官はその旨を通知する。
裁判所及び検察官は、決定について内務省及び国防省に通知する。
第157条 カンボジア王国の領土の外に出ることの禁止の変更
裁判所は、カンボジア王国の領土の外に出ることの禁止を解除することができる。ただし、
必要な場合、裁判所は、一定の要件を維持することができる。
第158条 カンボジア王国の領土内に入国することの禁止の変更
裁判所は、有罪判決を受けた外国人がカンボジア王国の領土内に入国及び居住することの禁 止を解除することができる。
ただし、その前に検察官は外務省及び国際協力省に事前の意見を求め、これを裁判所に提出 しなければならない。
裁判所は、この意見には拘束されない。
第159条 排除、閉鎖、事業の禁止の変更
裁判所は、次に掲げる刑を変更し又は取消すことができる。
1. 公契約からの排除 2. 施設の閉鎖
3. 公衆に開放されている、又は公衆が利用している施設の業務利用の禁止