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分野ごとの施策の方針

ドキュメント内 福島市総合計画後期基本計画 (ページ 40-47)

 東日本大震災と原子力災害から速やかに生活環境を取り戻し、産業振興などにより活力あるまち をつくり、次の世代へ良好な環境を引き継ぐ取り組みなどを通して、子ども・女性・高齢者をはじ め全ての市民が住んでよかったと誇れるまちづくりのための分野ごとの施策の方針として「いのち を大切にするまち」「女性が活躍できるまち」「こどもと高齢者を大切にするまち」「活力あふれるま ち」「『次世代の環境』の住みよいまち」を定め、これらの施策を進める姿勢として基本理念「みんなが 誇れる県都ふくしまの創造」を位置付けます。

 この基本理念に沿い、基本構想の「まちづくりのための基本的な考え方」の下、主要な課題と重点 施策を継続的に展開することで、将来都市像の実現を目指します。

1.いのちを大切にするまち

 自然災害・原子力災害などから市民の生命・財産を守り、また、市民が自立して生活できる社会 の実現に努め、健康で安心して住めるまちづくりを進めます。

(1)安心できる生活環境の向上(放射線対策)

 除染による放射線低減策、放射線モニタリング、食品・飲料水などの放射能検査、ホールボディ カウンタ検査などの健康管理体制を充実するなど放射線から市民の心と健康を守る対策を進め、正 確な情報を発信し、全ての市民が安心して住める施策を進めます。

(2)安全な生活の確保

 全ての市民が安全に生活できるまちづくりを進めます。

 防災対策として、治山治水事業の推進、防災関連施設の整備促進、公共施設の耐震化の推進、市 民の防災意識の高揚をはかります。また、自主防災組織などとの連携をはかり、災害発生時対策、

高齢者や障がい者、乳幼児などの介助支援を必要とする避難行動要支援者(災害時要援護者)対策を 推進するとともに、地域防災力の充実に努めます。さらに、防火、救急・救助体制をはじめとした 消防力の充実と広域的な連携協力を推進します。

 防犯対策として、地域の防犯体制の充実や市民の防犯意識の高揚をはかり、また、交通安全対策 として、交通安全意識の啓発を強化するとともに、道路や交通安全施設などの環境整備に努めます。

 市民の消費生活の安定向上と多様化・複雑化する諸問題に対応するため、消費生活センターの機 能の強化をはかり、商品などの安全性の確保や相談事業の充実、安全な食生活の確保に努めます。

(3)生涯健康と保健医療の充実

 全ての市民が生涯にわたって健康で安心して暮らせるよう、自ら心身の健康づくりに取り組む意 識の醸成をはかるとともに、市民一人一人の健康づくりを社会全体で支援する環境整備に努めます。

また、感染症や生活習慣病をはじめとする疾病の予防対策として、各種予防接種や各種検診、健康 情報の提供、相談・指導の充実をはかります。さらに、市民がいつでも安心して適切に受診できる よう救急医療の確保をはじめ地域医療体制の整備充実、各医療費助成制度の効果的な運営に努めます。

第 2 編

第7章 主要な課題と重点施策/第8章 分野ごとの施策の方針

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(4)地域福祉と障がい者福祉の充実

 全ての市民が支え合い、安心して生活できるよう総合的な福祉を推進する体制の充実に努めます。

ひとり親家庭や生活困窮者に対しては、相談や情報提供、セーフティネット機能の強化など各種支 援策の充実に努めます。障がい者福祉においては、障がいの早期発見と療育の充実、ボランティア 講習会開催支援など関係団体の育成に努め、自立や社会参加を支援する環境づくりを推進します。

(5)人権尊重の推進

 一人一人の基本的人権がお互いに尊重される社会づくりに努めます。

 特に子どもや高齢者などの虐待防止や人権尊重の意識を醸成するため、人権教育や人権啓発を進 めます。

(6)避難者支援の充実

 東日本大震災および原子力災害から避難している市民の帰還に向けた環境整備や本市の復興の情 報発信を推進します。

 また、本市への避難者に対して、必要な行政サービスの提供や情報提供、コミュニティの形成に 向けた取り組みを進めます。

2.女性が活躍できるまち

 本市の発展には、人口の半分を占める女性の活躍が必要です。

 女性が働きやすい環境整備を行うなどして、女性が持っている力を最大限に発揮できる社会づく りを目指します。

(1)女性の就労支援の充実(子育て支援)

 放課後児童クラブの充実、育児休業制度の啓発など子どもを持つ女性も勤労しやすい環境整備に 併せ、キャリアアップ教育、職業能力開発の促進、就業条件の充実など働きたいときに働きやすい 環境づくりに努めます。

 また、安心して子どもを産み育てることができ、全ての子どもが心身共に健やかに成長できる社 会の形成に努めます。保育・教育・雇用・保健・医療・福祉などさまざまな分野における子育て環 境を整備し、子育てと仕事の両立や家庭や地域における子育ての支援をはかります。

(2)男女共同参画社会の推進

 男女がお互いに人権を尊重し、平等に責任を負いながら、良きパートナーとして、家庭・学校・

職場・地域などあらゆる分野で、個人の持つ能力が十分に発揮できる社会づくりを推進します。そ して、男女が性別に関わりなく、あらゆる分野に参画する機会が確保され、多様な生き方が選択で きる環境づくりを進めます。

 また、核家族化・共働き家庭の増加の中で、男女共に子育てと仕事の両立ができる支援を行います。

 そのため、男女共同参画に向け、啓発を一層推進するとともに市民活動を支援し、市民や事業者 と連携しながら社会的条件の整備に努めます。

第 2 編

基本構想

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3.こどもと高齢者を大切にするまち

 少子高齢化が進むと見込まれる本市において、速やかにその対応をはかるべく、将来を担う子ど もや保護者への支援と学校教育の充実を進め、併せて、高齢者施策を推進することで、持続的な市 政発展を目指します。

(1)子育て支援の充実

 少子社会へ積極的に対応するため、安心して子どもを産み育てることができ、また、全ての子ど もが心身共に健やかに成長できる社会の形成に努めます。保育・教育・雇用・保健・医療・福祉な どさまざまな分野における子育て環境を整備し、子育てと仕事の両立や家庭や地域における子育て の支援をはかります。

 また、生活スタイルの多様化に対応するため、家庭、保育・教育施設、地域が連携し、一体となっ た健全育成活動を支援するとともに、関連施設の適切な整備に努めます。

(2)学校教育の充実

 郷土への誇りと自信、将来への「夢」と「志」を持ち、確かな学力と豊かな人間性・社会性を身に付 け、将来の福島市を担う共生の精神にあふれた子どもの育成に努めます。そのために、幼稚園、小・

中学校の連接を基盤とし、子どもの育ちを総合的にとらえた学校教育の推進に努め、子どもの「生 きる力」をはぐくみます。

 また、郷土の伝統や文化、豊かな環境などをいかした教育を充実させ、家庭・地域社会との連携 のもと、それぞれの教育力をいかした特色ある教育活動の展開に努めるとともに、環境、異世代・

異文化などとの共生を目指した豊かな体験活動の推進に努めます。

 幼稚園、小・中学校の施設は、新たな社会の変化に対応した教育環境の充実をはじめ、適正配置 や適正規模に配慮しながら、耐震化などの整備充実に努めます。

 高等学校教育の機会の拡充、大学など高等教育機関の整備の支援に努めるとともに、社会経済活 動に対応した再教育や産学官連携による共同研究の場などの創出に努めます。

(3)高齢者施策の充実

 超高齢社会へ積極的に対応するため、高齢者が生きがいを持ち、安心して暮らせるまちづくりを 進めます。高齢者保健福祉サービスの充実や介護保険制度などの円滑な運営、高齢者に配慮した環 境や施設の整備に努めます。

 高齢者が積極的に社会参加できる環境づくりや就労機会の確保に努めるとともに、 生涯学習、

生涯スポーツを推進するなど、多様な社会活動参加を促進します。

4.活力あふれるまち

 地域の持っている特色をいかしながら、各産業を振興し、働きやすい環境づくり、中心市街地の 活性化、また、スポーツイベントなどさまざまな機会を通して交流人口の拡大をはかっていき、県 都にふさわしい活力あふれるまちをつくります。

第 2 編

第8章 分野ごとの施策の方針

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ドキュメント内 福島市総合計画後期基本計画 (ページ 40-47)

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