Symmetrix V- Max SRDF 製品ファミリ
使用例 8 :再起動可能なレプリカからのデータベースの高速リカバリ
データベースのフル(完全)リカバリ
オンラインREDOログとアーカイブ・ログが利用できる場合、Oracleデータベースのフ ル・メディア・リカバリを実行し、コミットされたトランザクションのデータ消失ゼロ を実現できます。
SQL> recover automatic database;
SQL> alter database open;
注意:リカバリ・プロセスでオンラインREDOログまたはアーカイブ・ログの場所を自 動的に特定できなかった場合は、ログの場所を指定しなければならないことがあります
((複数のオンライン・ログ場所またはアーカイブ・ログの場所を備えるRAC実装でも 同じ)。)。その目的は必要なアーカイブ・ログとオンライン・ログを完全にアーカイ ブすることです。
データベースのポイント・イン・タイム・リカバリ
フル・メディア・リカバリを行いたくない場合やアーカイブ・ログまたはオンライン・
ログが存在しない場合は、不完全リカバリを実行できます。不完全リカバリを実行する 場合は、データ・ファイルのあいまいさが最大になるポイントを渡せるだけのログを適 用し、整合性を確保する必要があります。そのポイントを渡したら、追加のアーカイブ を適用できます。次のスクリプトの例は、前述したOracle Metalinkの注記に基づいてお り、データベースを開くのに最低限必要なSCNを特定するのに役立ちます。ただし、デ ータ・ファイルのスキャンには時間がかかり、これは高速リカバリとRTO短縮の目的か らははずれます。したがって、このスクリプトを実行するかどうかはオプションです。
代わりに、次の 2 つの理由でリカバリのみを行うことをお勧めします。1つ目の理由は、
データ・ファイルと制御ファイルを持つTimeFinderレプリカは必要に応じて再度リスト アできるように必要があり、そのリストアによって破損することがあってはいけません。
2つ目は、レプリカはConsistent Splitで取得されているため、データ・ファイルのあいま いさのポイントがスプリット時を超えることはできません(古くなるだけです)したが って、このレプリカがスプリット時を超えて復旧することでデータ・ファイル内のあい まいさが最大になるポイントが渡されるため、これで十分であることは明らかです。
オプションのデータ・ファイル・スキャン・スクリプト(RTOが重要な場合は非推 奨):
spool scandatafile.out set serveroutput on declare
scn number(12) := 0;
scnmax number(12) := 0;
begin
for f in (select * from v$datafile) loop
scn := dbms_backup_restore.scandatafile(f.file#);
dbms_output.put_line('File ' || f.file# ||' absolute fuzzy scn = ' || scn);
if scn > scnmax then scnmax := scn; end if;
end loop;
dbms_output.put_line('Minimum PITR SCN = ' || scnmax);
end
データ・スキャン・スクリプトで生成された出力例:
SQL> @./scandata.sql
File 1 absolute fuzzy scn = 27088040 File 2 absolute fuzzy scn = 27144475 File 3 absolute fuzzy scn = 27164171
…
File 22 absolute fuzzy scn = 0 Minimum PITR SCN = 27164171
データベースの不完全リカバリを実行するコマンドの例:
SQL> alter database recover database until change 27164171;
SQL> alter database open resetlogs;
結論
Symmetrix V-Maxは、拡張性、パフォーマンス、可用性、セキュリティ機能が強化された
Symmetrixファミリの新製品で、Oracleのデータベースおよびアプリケーションをすばやく簡単に
導入できるようにします。
Symmetrixは、エンタープライズFlashドライブと、ファイバ・チャネルおよびSATAドライブを 導入することで、小規模および大規模データベースのパフォーマンス、容量、コストの要件に対 応する統合プラットフォームを実現しています。ストレージ階層と、階層間でデータをシームレ スに移動する機能を適切に使用すると、最もアクティブなデータを最速の階層に、そしてアクテ ィブでないデータをSATAドライブなどの低コストな高密度ドライブに配置できます。また、オ ートプロビジョニングなどの機能により、Oracleデータベース、クラスタ、物理または仮想サー バ・ファームへのストレージ・プロビジョニングを容易に行うことができます。
TimeFinderおよびSRDFテクノロジーにより、Oracleデータベースおよびアプリケーションの高可 用性と災害保護が簡素化され、小規模データベースから大規模データベースへの必要な可用性レ ベルが実現します。このSRDFおよびTimeFinderは導入が簡単で、ASM(自動ストレージ管理)、
RMAN、Grid ControlなどのOracle製品との統合性も非常に優れています。また、本番環境でのバ ックアップの負荷を軽減できるほか、迅速なバックアップ・イメージのリストアや再起動可能な データベース・クローンの作成が可能で、Oracleのユーザーの操作性とデータ可用性が向上して います。
OracleとEMCは、1995年にエンジニアリング面でのパートナーシップを締結して以来、双方のテ
クノロジーの革新と統合に対してお互いに投資してきました。この統合ソリューションにより、
データベースの可用性および災害復旧戦略の強化、本番環境へのバックアップの影響の軽減、コ ストの最小化、1つのデータベース・インスタンスまたはRAC環境におけるストレージ使用率の 向上が実現しています。
付録:テスト用ストレージおよびデータベース構成
この付録では、テスト使用例で使用されているストレージおよびデータベース構成について説明 します。
一般的なテスト環境
次の環境を前提としています。
• Oracleが、本番環境と同様のオプション設定でターゲット・ホストにインストールされ、
ASM用に構成されている(CSS(Cluster Synchronization Service)がアクティブである)。
• ASMインスタンスとデータベース・インスタンスの本番init.oraファイルのコピーがターゲ ット・ホストにコピーされ、ターゲット・ホスト環境に合わせて必要に応じて変更されてい る。
• ターゲットが適切なクローン、R2、またはリモート・クローン(いずれかテストに適したも の)にアクセスできる。
SRDFおよびTimeFinderテストはOLTPワークロードの実行中に行われ、多数のOracleユーザー の同時接続をシミュレートしました。
ただし、TimeFinderおよびSRDFコマンドはSymmetrixに接続されている任意のホストから発行で き、以降のテスト例では、特に説明がない限り、これらのコマンドは本番ホストから発行されま
した。「本番ホスト」は、ソース・デバイスが使用されているプライマリ・ホスト、「ターゲッ ト・ホスト」は、クローン、R2、またはリモート・クローン・デバイスが使用されているホスト を指定するのに使用します。
テストのセットアップ
図11は、本番サイトのOracle RACと、ローカルおよびリモート・レプリケーション用の関連す
るTimeFinder/CloneおよびSRDFデバイスが含まれるテストのセットアップを示しています。
RAC Node1
RAC Node2
CSS/CRS R
1R1 A S M
Backup Host
ASM
Remote Node1
Remote Node2
CSS/CRS
A S M
Remote Backup Host SRDF
Links
Clone
1R
R2
ASM
Clone
図11:テストの構成
ストレージとデバイスの構成は次のとおりです。
• すべてのRACノードが同じ一連のデバイスを共有し、適切な所有権を持ちます。
• PowerPathを使用してマルチパスとロード・バランシングをサポートします。
• PowerPathデバイス名はすべてのRACノードで一貫しています。
• Symmetrixデバイス・グループがRACの共有ストレージに対して作成されます。
• ASMディスク・グループがSymmetrixデバイスで構成されています。
• 適切なローカルおよびリモート・レプリケーションの関係が、SYMCLIコマンドを使用して TimeFinder/CloneおよびSRDFに対して作成されています。
表2:テスト・ハードウェア
モデル OS Oracleバージョン
ローカル「本番」ホス ト:RACノード1
DELL Red Hat Enterprise Linux 5.0 11gリリース1(11.1.0.6.0)
ローカル「本番」ホス ト:RACノード2
DELL Red Hat Enterprise Linux 5.0 11gリリース1(11.1.0.6.0)