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コントミン®(25mg) 1A 筋注 も可。(平成 27 年 7 月時点で、要時購入薬)

コントミンは、鎮静力が強い。ハロペリドール注で不穏がおさまらない場合にも使える。

(但し、コントミンは血圧低下や不整脈のリスク、抗コリン作用によるせん妄増悪のリスク、筋注によっ て不穏な患者を一層刺激するリスクがあるので注意。)

(現場ではコントミン®+生食点滴静注が用いられる場合もあるが(5~12.5mg を 0.5~1 時間かけて 緩徐に点滴静注)、添付文書では認められていず、濃度と速度に比例して静脈に刺激が現れるこ とがあるので注意。)

不穏となる前の時間帯に定期投与すると良い。

(例:19 時頃から不穏なら、18 時頃投与)

いずれの薬剤(抗精神病薬)(クエチアピン、ジプレキサ®、リスペリドン、ハロペリドール、コントミン®) でも、

錐体外路症状(パーキンソン症状(振戦、呂律難、誤嚥、前屈姿勢、小刻み歩行、

歯車様固縮など)、アカシジア(静座不能症)等)のリスクがあるので注意。

これらの錐体外路症状が出やすい患者では、

クエチアピンかジプレキサ(ザイディス)®の方が、リスペリドンやハロペリドール注点滴より無難。

ハロペリドール注点滴よりも、リスペリドン内用液の方が、錐体外路症状のリスクは低い。

2. 抗不安薬・睡眠導入薬を使用すると、せん 妄 症 状 を 悪 化 させるので、

せん 妄 で は抗 不 安 薬 ・睡 眠 導 入 薬 の投 与 は極 力 避 ける。

ロゼレム®の投 与 は問 題 なし。

(毎晩定期服用により、徐々に睡眠覚醒リズムの確立を促す。)

ベルソムラ®(20 ㎎または高齢者 15 ㎎)は、せん妄に対する悪影響が少ないとされている。

3. せん妄が消退し、全身状態などせん妄の原因となる病態が安定した場合には、睡眠導入薬 や抗不安薬を再開することは可。ただし、抗精神病薬投与は続けた上で、抗精神病薬投与 の後の時間帯に睡眠導入薬や抗不安薬を投与する方が、せん妄再燃のリスクを減じることが できる。

4. アタラックス P®がせん妄にしばしば用いられているが、抗コリン作用によりせん妄が増悪する場 合があるので、要注意。せん妄を抑えることよりも睡眠確保を重視する場合には用いて可。

※ 抗精神病薬のうち、ハロペリドール(=リントン®・セレネース®)、リスペリドン(リスパダール®)、ク

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エチアピン(セロクエル®)は、「器質的疾患に伴うせん妄・精神運動興奮・易怒性」に対して 処方した場合,当該使用事例を審査上認める(適応拡大ではありませんが、保険審査上は 査定されない)という通達が平成 23 年 9 月 28 日付けで厚生労働省保険局医療課長より出 ている。

※ 対症療法的にどうしても必要で抗不安薬・睡眠導入薬を用いる場合には、抗精神病薬と併用 し、必ず「抗精神病薬 → 抗不安薬・睡眠導入薬」の順で投与する。

終末期の不可逆なせん妄の場合など。

可逆性の場合、原因が除去されれば回復可能であることを説明して、家族の安心を促す。

院内で配布している患者・家族向けパンフレット「せん妄の予防と対策について」を用いて説明する と分かりやすい。

不可逆性「終末期せん妄」の場合、せん妄が終末期の症状(病状進行のサイン)である事を 説明し、家族のつらさを理解し、家族ケアを行う。不穏が著しい場合は、家族と相談して鎮静を 行うこともある。

1. 不可逆的な状況となりうることに対して、あらかじめ見通しを立て、家族に伝える。

2. コミュニケーションがとりづらくなる前にお別れの準備を進める。

3. 患者の意向に沿った症状緩和を行う。

4. 家族と医療者が目標を共有する。

5. 家族の負担に配慮する。

6. 適切なケアが実施されているか否か、多職種の視点で繰り返し見直す。

患者の混乱した言動に対して、「無理に修正しようとせずに、患者を安心させる様に対応するこ と」 を家族に勧める。

「 せ ん 妄 」: 家 族 へ の 説 明

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終末期せん妄への対応

終末期せん妄対応の基本

入院時における進行がん患者のせん妄発生率は高く、特に終末期のがん患者の 85%2)にせん 妄がみられるという報告がある。せん妄の原因を同定して取り除くことがせん妄の治療には重要であ るが、終末期がん患者のせん妄は、がんの進行に伴う身体症状の悪化やそれに伴う治療内容の 変化など、複数の要因が複雑に絡み合っており、原因の同定が困難で、回復を望むのは難しい。

つまり、「終末期せん妄」は他の「せん妄」とは異なり、不可逆的せん妄であることが多い。しかし、不 可逆的な終末期せん妄であっても幻覚、妄想、精神運動興奮といった苦痛症状を緩和させること は可能であり、終末期せん妄への対処は鎮静を含めた症状緩和が中心となる。

原因による治療目標の設定

回復可能 回復困難

「終末期せん妄」

原因 脱水、感染、薬剤性、

高カルシウム血症

肝不全、腎不全、低酸素血症、

頭蓋内病変 治療目標 せん妄からの回復 せん妄症状の緩和

薬物療法

抗精神病薬を用いる。

ベンゾジアゼピンは用いないのが 望ましいが、必要なら最小限使用

抗精神病薬を用いるが、必要なら ベンゾジアゼピンの併用を適宜行 い鎮静化する

ケア

見当識障害の回復 生活リズムの補正 家族のケア

不穏症状の緩和 睡眠確保 家族のケア

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終末期せん妄時における苦痛緩和のための鎮静(セデーション)

最終的セデーションの基準:1.患者・家族の意思

2.他の手段がない(治療難治性)

3.苦痛が強い 4.予後が数日以下

鎮静の適応判断については、日本緩和医療学会 「苦痛緩和のための鎮静に関するガイドライン」

を参照。

http://www.jspm.ne.jp/guidelines/sedation/2010/index.php

処方例:

ミダゾラム 精密持続静注(シリンジポンプ) ミダゾラム(=ドルミカム®

緩徐に開始すれば呼吸抑制は生じないが、

終末期における持続投与では約 10%で 急速な呼吸・循環機能の悪化をきたす。

約 10%で無効。

脈拍と血中酸素飽和度(SpO2)をモニター

(最少量から開始し増量する場合)

ミダゾラム(10mg/2ml)4A+生食 32ml (計 40ml) (ミダゾラム 1ml=1 ㎎) 0.5ml/時(=0.5 ㎎/時)で開始 (ミダゾラム 12 ㎎/日)

入眠しなければ、1 時間量(0.5ml=0.5 ㎎)早送りし、

持続投与量を 0.5ml/時上げる(1.0ml=1.0mg/時となる)。 (ミダゾラム 24mg/日)

入眠しなければ、1 時間量(1.0ml=1.0mg)早送りし、

持続投与量を 0.5ml/時上げる(1.5ml=1.5mg/時となる)。 (ミダゾラム 36mg/日)

以下、入眠しなければ、1 時間量早送りし、

持続投与量を 0.5ml/時上げる ことを繰り返す。

各段階 1 時間で入眠しなければ、次の段階に進む。

各段階で 15 分は呼吸抑制に注意して観察すること。

呼吸抑制に注意し、呼吸数<10 回/分になれば、一旦投与中止

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