2-1 石垣市の将来像
(1)将来像及び目標とする都市像
1)将来像「日本最南端の自然文化都市」
本市は、先人たちが悠久の時の流れの中でまもり、はぐくんできた亜熱帯の美し い自然環境や優れた景観、歴史風土の中で培われた格調高い文化の香りが漂うまち など、本市特有の魅力を最大限に活かしたまちづくりを展開しており、それらを次 世代へ引き継いでいくことが重要である。
さらには、日本最南端の拠点都市として、東南アジアへの玄関口の役割を担い、
国際交流都市としての機能の充実を図るとともに、八重山圏域の拠点として都市機 能の充実強化を進めていくことが必要である。
よって、石垣市第34次総合計画に掲げられた目指すべき都市像である「日本最 南端の自然文化都市」を本計画の将来像とする。
2)目標とする都市像
優れた自然特性を活かし、自然と人間の調和した美しい都市づくりを目指す。
①人情豊かで青と緑の自然都市
広大な森林域をはじめとする豊かな亜熱帯自然、そして四方を海に囲まれた海 洋性の自然を十分に活かした、緑豊かでうるおいのある都市づくりを目指す。
②伝統を守り格調高い文化都市
市内に残る歴史文化遺産を保全・活用することにより、格調高い文化都市づく りを目指す。
③良い環境で伸びゆく教育都市
21世紀社会を担ってたつ子どもたちが誇りをもてる郷土となるように、そして 市民の生涯学習の充実が図れるような都市づくりを目指す。
④活力に満ち明日を築く産業都市
農業、商業、工業、観光など全ての産業が有機的につながり、それぞれの魅力 が高められるような都市づくりを目指す。
⑤健康で明るく住みよい福祉都市
障がいのある人も健康な人も、お年寄りも子どもも、誰もがいきいきと暮らし ていける福祉の都市づくりを目指す。
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■人口の推計
2-2 人口フレーム
(1)目標年次
平成1722年を基準年とし、10年後の平成2732年を中間年次、20年後の平成3742 年を目標年次として設定します。
(2)人口フレーム
石垣市の将来人口は、国勢調査をもとにコーホート法により10年後の平成2732年
(20152020年)、20年後の平成3742年(20252030年)を予測すると、
平成2732年 おおむね49,70050,800人 平成3742年 おおむね52,60052,700人
となる。こうした予測値を踏まえた上で、新たな市街地形成を考慮して、52,60052,700 人を人口想定の基本的な考え方とする。
H2 H7 H12 H17 H22 H27 H32 H37 H42
41,245 41,777 43,302 45,183 46,922 49,270 50,800 51,845 52,700
2-3 将来都市構造
(1)目指すべき都市構造
本市は、八重山圏域の島々を結ぶ石垣港を中心に都市機能がコンパクトに集積した 市街地が形成され、市の中央から北部においては、亜熱帯地域を代表する森林が広が り、周辺海域にはサンゴ礁が発達した豊かな自然環境を有している。
今後、新石垣空港の整備により、空港機能が東部に移ることとなるったが、その影 響により各種都市機能が散在するなど、都市構造の変化を起因とする環境負荷の増大 が懸念される。そのため、都市機能の市街地への集約化及び各種拠点を有機的に結ぶ 効率的な道路整備や公共交通の充実を図り、さらに、無秩序な市街化を抑止し、郊外 部及び海岸域の雄大な自然環境や優良農地を保全するメリハリのある土地利用を図 ることにより、「日本最南端の自然文化都市」にふさわしい環境負荷の小さい低炭素 型都市構造の実現を目指す。
(1)ゾーン
1)市街地ゾーン
住宅・商業・業務等、本市の都市機能がコンパクトに集積している地域であり、今 後、土地利用の適正化や、道路・公園・下水道等都市施設の充実を図り、良好な市街 地環境の形成並びにコンパクトな市街地の維持に努める。
また、平得・真栄里・南大浜地区及び現旧石垣空港跡地においては、新市街地とし て計画的な土地利用及び都市施設の整備を推進する。
2)農用地ゾーン
農地を中心とした土地利用が図られており、今後も、優良農地の保全・活用に努め、
無秩序な都市的土地利用への転換は抑止し、良好な営農環境・農地景観の保全・形成 に努める。
3)自然環境保全ゾーン
本市の中央部に位置する於茂登岳や平久保半島山麓、屋良部岳等の緑地については、
亜熱帯地域の代表的な森林がまとまって見られ、希少野生生物が生息していることか ら、それらの豊かで多様性に富んだ自然環境の保全・活用を図る。
4)土地利用調整ゾーン
用途白地地域の土地利用規制がゆるい地域であり、開発行為等が比較的容易に可能 であるが、無秩序な都市的土地利用への転換は抑止し、周辺の集落環境や自然環境と 調和した土地利用を図る。
5)自然海岸ゾーン
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石垣島の周辺海域は港湾など一部を除き、ほぼ全域でサンゴ礁が発達しており、本 市を象徴する自然環境である。また、海岸域は、多様な生物の生息・生育の場、伝統 行事の場、レクリエーションの場、環境学習の場等、多様な機能を有しており、その 保全に努める。
(2)拠点
1)都市拠点商業・業務、居住、行政サービス等各種都市機能が集積しており、本市のみならず、
八重山圏域の都市拠点として位置づけ、中心市街地の活性化等、都市機能の充実を図 る。
2)伝統的集落拠点
川平、白保、宮良及び大浜の集落においては、赤瓦住宅や屋敷林、石垣等が残る伝 統的景観の保全・形成に努める。
3)交流拠点
本市の新たな玄関口となる新石垣空港は、国内外からの観光客や、地域特産品の輸 送等、交流・物流の拠点として、その整備を促進する。
また、石垣港においては、八重山圏域の旅客、貨物流通の拠点港及び内外の大型ク ルーズ船等が寄港する国際港として、機能の拡充を図るとともに、本市の豊かな自然 環境を活用して「美しい海やサンゴ礁と共生する港」を基本に快適な港湾リゾート空 間の創出に努める。
4)緑の拠点
バンナ公園は市民のみならず広く観光客等も利用する広域公園であり、整備を促進 する。また、中央運動公園及び崎原公園は、市民の憩いや運動、自然と触れ合える場 であり、今後も維持・管理に努める。
5)歴史・文化拠点
観音堂歴史公園については、歴史文化資源や豊かな自然環境を活かした市民のレク リエーションの場として整備を図る。また、国指定の文化財である史跡フルスト原遺 跡については、現旧石垣空港跡地利用を踏まえつつ、歴史・文化の観光・学習拠点と しての整備を図る。
6)水辺の拠点
平成17年11月にラムサール条約へ登録をした名蔵アンパルの湿地をはじめ、宮良 川、吹通川のヒルギ群落を含めたマングローブ林などは、貴重な自然環境・景観を有 しており、その保全を基本にしつつ、エコツーリズム等の体験型観光や環境学習の場
として活用する。
また、国指定名勝地である川平湾においては、風光明媚な優れた自然景観を有して おり、その保全を図りつつ、川平風致公園の整備を推進し、本市有数の観光地として 活用を図る。
7)観光・レクリエーション拠点
川平崎周辺や、野底崎及び平久保半島におけるリゾート開発の計画がみられる地域 については、それらの開発が行われる際には、施設の規模や配置、意匠、排水施設等 について周辺の自然環境や集落環境に十分配慮する。
さらに、石垣港新港地区においては、海洋性スポーツ・レクリエーション拠点とし て、緑地や人工ビーチ等を整備し、コースタル・リゾートの実現を図る。
(3)軸
1)物流・交流軸
新石垣空港から市街地や石垣港を結ぶ一般県道石垣空港線を都市の物流・交流軸と し、快適性はもとより、既成道路との接続など、市民生活の利便性確保や、本市の重 要な幹線道路として“石垣らしい”道路空間・景観の創出に努める。
2)緑の骨格軸
平久保半島山麓から於茂登岳、屋良部岳につながる山並みを本市の緑の骨格軸とす る。さらに、宮良川・磯辺川の緑地、バンナ岳、前勢岳から、観音堂地区へつながる 緑地を「市街地を囲む緑の骨格軸」とする。
3)都市軸
市街地内の国道390 号バイパス及び市役所前通りを中心とした地域を都市軸とし、
中心市街地の活性化や土地の高度利用、未利用地の有効活用を促進し、商業・業務機 能をはじめ各種都市機能の集積を図る。さらに、都市軸として良好な沿道景観の形成 に努める。
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2-4 土地利用の方針
(1)現況と課題
本市の都市計画区域22,338haのうち、都市的土地利用がなされているのは約1割で、
残りの約9割が自然的土地利用となっている。なかでも山林の割合が高く、都市計画区 域の約4割を占めている。
平成17年におけるDID面積は477ha、DID人口29,751人でDID人口密度は62.46 人/haとなっている。本市全人口に占めるDID人口の割合は65.86%で、市街地に人 口が集中していることがわかる。そして、市街地においては人口だけでなく、行政施設、
文化施設、商業・業務施設が集中立地しており、都市機能が集積したコンパクトな市街 地となっている。このようななか、市街地周辺においてスプロールが進行しており、ま た、海に近いため、津波浸水が想定される。さらに、近年の移住者の増加や世帯分離等 による世帯数の増加がみられ、それに対応した計画的な新市街地の形成が望まれる。
農村集落については、伝統的な集落景観を保全しつつ、営農と調和した良好な生活環 境の形成が望まれる。農地については、土地改良事業等の基盤整備を適切に導入する等、
優良農地の整備・保全に努めることが必要である。
また、新石垣空港の整備に伴い、その周辺の土地利用においては無秩序な開発が生じ ないよう計画的に規制・誘導を図る必要がある。併せて、現旧石垣空港跡地についても 計画的な跡地利用を進めていく必要がある。
本市をはじめ、八重山圏域への来訪者は豊かな自然環境や景観、民俗文化などの魅力 を求めてやってくる。そのため、八重山圏域全体を一つのリゾートとして、この地域が もつ自然、文化を活かした島内外の周遊ルートを形成することが必要である。八重山圏 域の拠点都市である本市に観光振興に資する観光・リゾート地域を位置づけ、周辺環境 と調和した整備を進めることも重要である。
(2)基本方針
1)市街地市街地においては、八重山圏域の官民双方の都市機能が集積しており、将来、空洞 化しないよう今後もそれらの機能維持・強化を図りつつ、八重山圏域の都市拠点とし ての役割を担うものとする。
また、中心市街地における商業機能については、近年、平得・真栄里・南大浜地区 における大規模商業店舗の立地の影響などにより衰退傾向にあり、公設市場を中心と した歴史的な商業空間の活性化を引き続き図っていく。
住宅地については、良好な住環境の保全・形成に努め、特に、東西方向の生活道路 は狭隘な道路が多く、今後、地域の景観や住民の生活環境に配慮しつつ、拡幅や交通 規制(一方通行など)について検討する。