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1) 倫理とは

2) 倫理的姿勢と臨床倫理の原則 2. 意思決定プロセス

日々の臨床実践に関わる 臨床家としての臨床倫理の基礎

1. 倫理一般と臨床の倫理

1) 倫理とは

倫理と道徳

倫理 道徳

道徳:心の持ちように重点が置かれる

心のあり様と行為が直結しているような場面が念頭にある 倫理:どうあるべきかについて、理(なぜそうなのか)が伴う

適切な心のあり様であっても、どうしたらよいか迷う場面もある

法と倫理

法も倫理も社会規範

しかし、社会規範としての機能が違う

法は倫理の最低限 (Jellinek, 1851‐1911,独)

法:社会の秩序と安泰を維持・・国家の強制力を伴う

倫理 法

2 倫理とは

「人間が自発的に自らの振る舞いをコン トロールする姿勢であって、自分だけで なく、皆がとるべきだと考えるようなもの に関わること」

(清水)

倫理的に振る舞うということ

*例えば、電車の中での携帯電話での通話

+

周りの人の迷惑に なることをしない

電車の中での 携帯電話は迷惑

状況に向かう姿勢

かけ ない

+

状況把握 行動

倫理的に振る舞うということ

*例えば、災害後に自分は被災していないとき

+  

人の役に立ちたい 被災地は人手 不足で大変だ!

状況に向かう姿勢

ボラに 行く

+

状況把握 行動 他人のことは

どうでもいい

被災地は人手

不足で大変だ!

+

倫理的に振る舞うということ

*例えば、災害後に自分は被災していないとき

+  

人の役に立ちたい 被災地は人手 不足で大変だ!

状況に向かう姿勢

ボラに 行く

+

状況把握 行動 人の役に立ちたい

被災地は人手 不足で大変だ!

でも時間がない

募金

+

する

臨床において倫理的に振る舞うこと

+

+

臨床における

倫理的姿勢 状況把握 倫理的な 振る舞い・行動

滅菌ガーゼは 素手で扱わない 患者さんの害

にならないよう にしよう

滅菌ガーゼを素 手で扱うと感染 させるリスク有

(感染リスクにつ いての科学的・

専門的知識)

臨床において倫理的に振る舞うこと

+

+

臨床における

倫理的姿勢 状況把握 倫理的な 振る舞い・行動

患者さんの QOLを高く

しよう

Aさん(85歳)は 誤嚥性肺炎から 回復したばかり。

好物のカステラ を食べたがって いるが,医師は再

発を懸念し難色

3 臨床において倫理的に振る舞うこと

+

+

臨床における

倫理的姿勢 状況把握 倫理的な 振る舞い・行動

Bさんの話を よく聴く

Bさん(45)は乳 がん手術後5 日目。よく眠れ ないと言ってい る。部位の痛 みはあまり無 いという。

臨床において倫理的に振る舞うこと

+

+

臨床における

倫理的姿勢 状況把握 倫理的な 振る舞い・行動

患者さんを 人として尊重し

つつ、医療を 進めよう

Cさん(70)には 抗がん剤Xが 学会も推奨す る標準的治療 法である。しか し、Cさんは抗 がん剤Xを嫌 がっている。

臨床において倫理的に振る舞うこと

+

+

臨床における

倫理的姿勢 状況把握 倫理的な 振る舞い・行動 同時刻に手術

室1でDさん (55)、隣室の 手術室2でE

ん(56)が手術 予定。Dさんと Eさんは同性、

同姓。

倫理とは 倫理的問題

・状況把握/知識ではなく、姿勢が問題になる

・状況把握の欠陥によって問題が起きた場合

知らなかったのは、倫理的姿勢の問題でない場合

倫理的な問題とはならない

知らなかったのは、倫理的姿勢に欠陥があった場合

倫理的に非難される

臨床において倫理的に振る舞うこと

+

+

臨床における

倫理的姿勢 状況把握 倫理的な 振る舞い・行動

倫理的な 振る舞い・

行動を取る ようになる 倫理的な

姿勢をもつ 医療者は

学んで専門知 識をより多く身 に付け、経験を 積み視野を拡 大し、適切な状 況把握ができ るようになれば

なるほど

1. 倫理一般と臨床の倫理

2)倫理的姿勢と臨床倫理の原則

4 臨床現場における

医療・ケアスタッフの姿勢と倫理原則

患者さん のために

QOLを高く するように

患者さんの 苦痛が少な いように 患者さんに害

や危険が及

ばないように 患者さんが 喜ぶように 患者さんも 家族も納得 するように どの患者さ

んにも公平 に接しよう

特定の患者さん だけに特別な治 療をするのは?

3つの 倫理原則

(姿勢)

他・・

etc

etc

基本的な臨床倫理の原則

ビーチャム&

チルドレスの4原則 清水の3原則 respect for autonomy 

(自律尊重) 人間尊重

beneficence (与益) 善行 non‐maleficence 与益

(無危害)

justice 

(正義・資源配分の公正さ)

社会的適切さ

原則1:人間尊重 (相手を人間として尊重する)

*活動の進め方

双方向の話し合い(コミュニケーション)

情報提供し合う

意思を尊重し、一緒に考える/相手が考えられる よう支える、相手の事情を理解する

自律尊重(respect for autonomy)も含むがより広い

原則1:人間尊重 (相手を人間として尊重する)

*活動の進め方

双方向の話し合い(コミュニケーション)

情報提供し合う

意思を尊重し、一緒に考える/相手が考えられる よう支える、相手の事情を理解する

自律尊重(respect for autonomy)も含むがより広い 自律(autonomy)の定義:私が私を支配しており、他 の誰も私を支配していないなら、私は自律的である。

⇒自分の主人は自分、自分のことは自分で決める

原則1:人間尊重 (相手を人間として尊重する)

*活動の進め方

双方向の話し合い(コミュニケーション)

相互理解のために情報を提供し合う

意思を尊重し、一緒に考える/相手が考えられる よう支える、相手の事情を理解する

自律尊重(respect for autonomy)も含むがより広い

相手の意思や気持ちを察する 語ったこと≠ 思っていること

語ったこと = 思っていることの何らかの表現

入院中の患者が家族や友人に対して

「忙しいでしょう。来なくていいよ」

原則2:与益

(益になるように/害にならないように)

*活動の目的

益(メリット)+害(デメリット)の評価が必要 医療・ケア活動の多くには益も害・リスクもある

全体としてどう評価するか?

例. がんの化学療法

益・・・生存期間の延長可能性 害・・・さまざまな副作用の恐れ

QOLの低下

生存期間の短縮可能性

本人の視点で 益が害をできる だけ上回るもの

を選ぶ 候補となる選択 肢の比較・評価

5 原則3:社会的適切さ

社会的に適切な医療・ケアの提供

自分たちが行う医療・ケアを、社会全体を 見渡す視点に立って、適切かどうかチェックする

人的物的資源の配分が公平なこと

制度(社会化されたケア)の適切な利用

社会保障としての医療・介護をどれほど厚くするか

社会のあり方の選択の問題

法や制度やガイドラインのなかで矛盾がないこと

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