第
5
章RPM
法の実時間処理に対する検討の楕円体上には存在しない.素子が
x − z
平面上にある場合,次の変換式を用いて 推定点p i = [p x,i , p y,i , p z,i ]
を元の楕円上の点p ′ i = [p ′ x,i , p ′ y,i , p ′ z,i ]
に移動させることが 出来る.p ′ x,i = p x,i p ′ y,i =
√ r i 2 − f i 2 r i
p y,i
p ′ z,i = p z,i
(5.3)
ただし,
f i
は楕円体の中心から焦点までの距離である.第
5
章RPM
法の実時間処理に対する検討図
5.1:
点目標推定像における素子間距離と誤差の関係第
5
章RPM
法の実時間処理に対する検討較して
100
倍程度誤差が大きい事が確認できる.これは近似球同士でまた,厳密解 と近似解はともに素子間距離と精度には線形的な関係があることが確認できる.こ れはRPM
の交点計算において微分的な処理が行われており,アレーの素子間隔が 小さい程,計算される差分値は微分値に近づくためである.同影響と比較すると,検討した素子間隔圏内であれば近似誤差による影響は小さいものと考えられる.
次に,幾何光学近似による電磁界解析結果を示す.送信信号の中心周波数
140GHz
で
3dB
帯域幅は10GHz
である.受信信号の生成に幾何光学近似を用い,目標は楕円体の集合体を仮定する.雑音は考慮しない.図
5.4
にモノスタティック近似を適用 した近似を適用したRPM
の推定像,図5.5
に同断面図を示す.e(p) < 10λ
を満た す推定点は厳密解では42.7%
,近似解では18.3%
,誤差の平均値は厳密解で13.8λ
で,近似を用いると13.6λ
である.処理に必要な時間は厳密解では891ms
で,近似解では
295ms
であり,同様の精度で高速化を実現している.次に,目標に
3.6
節と同様の11
楕円体を用いた結果を示す.送信信号の中心周波数
140GHz
で3dB
帯域幅は10GHz
である.受信信号の生成に幾何光学近似を用い,目標は楕円体の集合体を仮定する.雑音は考慮しない.図
5.6
に,同モデルに おける推定結果を示す.e(p) < 10λ
を満たす推定点は18.3%
であり,著しく精度 劣化している事が確認できる.これは同モデルは開口長が小さいため,素子市の移 動に伴う散乱中心の移動がほぼないことで,交点計算時の誤差が増大し角度方向の 精度劣化を引き起こしたと考えられる.第
5
章RPM
法の実時間処理に対する検討䢯䢴䢲䢲 䢯䢳䢲䢲 䢲 䢳䢲䢲 䢴䢲䢲 䢳䢲䢲䢲䢻䢲䢲
䢳䢳䢲䢲䢲 䢳䢲䢲 䢴䢲䢲 䢵䢲䢲 䢶䢲䢲 䢷䢲䢲 䢸䢲䢲 䢹䢲䢲 䢺䢲䢲
/ /
/
Multistatic RPM
図
5.2:
マルチスタティックRPM
の推定像䢯䢳䢷䢲 䢯䢳䢲䢲 䢯䢷䢲 䢲 䢷䢲 䢳䢲䢲 䢳䢷䢲
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䣻䢱
Multistatic RPM
䠉True
䢯䢳䢷䢲 䢯䢳䢲䢲 䢯䢷䢲 䢲 䢷䢲 䢳䢲䢲 䢳䢷䢲
䣺䢱 䢻䢴䢲
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䣻䢱
Multistatic RPM
䠉True
図
5.3:
マルチスタティックRPM
の推定像断面図(
上: z = 560λ
胸部)(
下: z = 330λ
第
5
章RPM
法の実時間処理に対する検討Monostatic RPM
図
5.4:
モノスタティック近似によるRPM
の推定像䢯䢳䢷䢲 䢯䢳䢲䢲 䢯䢷䢲 䢲 䢷䢲 䢳䢲䢲 䢳䢷䢲
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Monostatic RPM
䠉True
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䣻䢱
Monostatic RPM
䠉True
図 モノスタティック近似による の推定像断面図 上 胸部 下
第
5
章RPM
法の実時間処理に対する検討䢯䢷䢲䢲 䢲 䢷䢲䢲
䢷䢲䢲 䢳䢲䢲䢲
䢲 䢴䢲䢲 䢶䢲䢲 䢸䢲䢲 䢺䢲䢲 䢳䢲䢲䢲 䢳䢴䢲䢲
/ /
/
Monostatic RPM
図
5.6:
モノスタティック近似によるRPM
の推定像(
目標:11
楕円体)
第 6 章 結論
本研究では,任意形状を有する複数目標に対して高精度かつ高速な画像化を実現す る画像化法を提案した.従来の
RPM
法は,各アンテナ素子位置で観測された距離 情報から目標境界点群への直接写像を可能にする手法であり,干渉が発生するよう な複数目標や複雑形状にも対応している.しかしながら,同手法は写像処理におい て,全ての距離点を一括処理するため,多目標環境下において計算量が膨大になる 問題がある.また距離点を写像する際に,他の目標に属するの距離点が含まれてい る場合,画像化精度が劣化する問題がある.本論文では,同問題を解決するため,距離点を目標毎の事前クラスタリングすることで処理速度及び精度の両方を同時 に解決させる方法を提案した.一方,目標を事前にクラスタリングするためには,
距離の情報のみでは極めて困難であり,そのため目標に関する先験的な情報を用い ずに同クラスタリングを実現する方法を複数提案した.第一に,クラスタリングを
RPM
法で写像された実空間で実施する方法を示した.第二に,目標の各部位が異 なる速度を有していることを前提として,ドップラ速度により距離点をクラスタリ ングする方法を示した.140GHz
帯レーダを想定した数値計算による性能評価によ り,提案する両手法は従来に比して,処理速度及び精度や再現領域等を飛躍的に改 善することを示した.最後に本手法の実時間処理への可能性を検討するため,モノ スタティック近似を用いたRPM
法の高速化法を提示した今後の課題として,マルチレーダモデルへの拡張,楕円体外挿法
[14, 14]
との併 用による画像再現域の向上,また,実証実験による検証が挙げられる.謝辞
本研究を行うにあたり,多大なるご指導を賜りました桐本哲郎教授に心から御礼申 し上げます.また,日頃から熱心なご指導を頂きました情報・通信工学専攻の木寺 正平准教授と,尚方特任助教に感謝の意を表します.最後に,日頃から研究に限ら ず様々なことに協力頂きました研究室の皆様に感謝致します.