互換性レベルは、仮想マシンで使用できる仮想ハードウェアを設定します。仮想ハードウェアはホストマシンで使用でき る物理ハードウェアに対応しています。最新バージョンのホストに対して仮想マシンが互換性を持てるように、互換性を アップグレードできます。
複数の仮想マシンのアップグレードをスケジュール設定するには、「仮想マシンの互換性アップグレードのスケジュール設 定 (P. 241)」を参照してください。
開始する前に
n 仮想マシンのバックアップまたはスナップショットを作成します。
n VMware Tools の最新バージョンにアップグレードします。Microsoft Windows の仮想マシンでは、VMware Tools をアップグレードする前に互換性レベルをアップグレードすると、仮想マシンのネットワーク設定が失われる可能性 があります。
n VMFS-3、VMFS-5、NFS のデータストアの ESX/ESXi ホストで、すべての .vmdk ファイルを使用できることを確 認します。
n 仮想マシンが VMFS-3、VMFS-5、NFS のデータストアに格納されていることを確認します。
手順
1 インベントリで仮想マシンを右クリックし、[設定の編集] を選択します。
2 [仮想ハードウェア] タブで [アップグレード] を展開し、[仮想マシンの互換性アップグレードのスケジュール設定] を 選択します。
3 ドロップダウンメニューから互換性を選択します。
仮想マシンを次回に再起動するときに、仮想マシンの互換性がアップグレードされます。
4 (オプション) 定期的にスケジュール設定されたゲストメンテナンスを行うときに互換性をアップグレードするには、
[ゲスト OS の正常なシャットダウン後にアップグレードのみを行う] を選択します。
仮想マシンの互換性がアップグレードされ、仮想マシンの [サマリ] タブに新しいバージョンが表示されます。
vSphere Web Client での、デフォルトの仮想マシンの互換性の設定の判別
仮想マシンの互換性の設定では、仮想マシンが互換性を持つホスト、クラスタ、データセンターの情報が表示されます。
仮想マシンの [サマリ] タブには、仮想マシンの互換性が表示されます。ホスト、クラスタ、データセンターレベルでの作 成に使用する仮想マシンのデフォルトの互換性を設定、表示できます。
手順
u インベントリオブジェクトを選択し、仮想マシンの互換性を表示します。
オプション 操作
仮想マシン 仮想マシンを選択して、[すべての vCenter アクション] - [互換性] をクリックしま す。[仮想マシンの互換性のアップグレード] または [仮想マシンの互換性アップグレー ドのスケジュール設定] を選択できます。
ホスト、クラスタ、データセンター オブジェクトを右クリックし、[すべての vCenter アクション] - [仮想マシンのデフォ ルト互換性の編集] を選択します。
ホストがクラスタ内部にある場合、ホストがクラスタで仮想マシンの互換性を設定す るため、メニュー項目がグレイアウトします。
仮想マシンの互換性の設定で使用できるハードウェア機能
仮想マシンの互換性の設定では、仮想マシンで使用できる仮想ハードウェアを設定できます。仮想ハードウェアはホスト で使用できる物理ハードウェアに対応しています。異なる互換性レベルで使用可能なハードウェアを確認、比較すること で、環境内の仮想マシンをアップグレードするかどうかを決定できます。
表 6‑2. 仮想マシンの互換性でサポートされる機能
機能 ESXi 6.0 以降 ESXi 5.5 以降 ESXi 5.1 以降
ESXi 5.0 以降
ESX/ESXi 4.x 以降
ESX/ESXi 3.5 以降 ハードウェア
バージョン
11 10 9 8 7 4
最大メモリ
(GB) 4080 1011 1011 1011 255 64
表 6‑2. 仮想マシンの互換性でサポートされる機能 (続き)
機能 ESXi 6.0 以降 ESXi 5.5 以降 ESXi 5.1 以降
ESXi 5.0 以降
ESX/ESXi 4.x 以降
ESX/ESXi 3.5 以降 ソケットあたり
のコア (仮想 CPU) の最大数
128 64 64 32 8 1
最大 SCSI アダ プタ
4 4 4 4 4 4
Bus Logic アダ プタ
はい Y Y Y Y Y
LSI Logic アダ プタ
はい Y Y Y Y Y
LSI Logic SAS アダプタ
はい Y Y Y Y N
VMware 準仮 想化コントロー ラ
はい Y Y Y Y N
SATA コント ローラ
4 4 N N N N
仮想 SCSI ディ スク
はい Y Y Y Y Y
SCSI パスス ルー
はい Y Y Y Y Y
SCSI ホットプ ラグのサポート
はい Y Y Y Y Y
IDE ノード はい Y Y Y Y Y
仮想 IDE ディ スク
はい Y Y Y Y N
仮想 IDE CD-ROM
はい Y Y Y Y Y
IDE ホットプラ グのサポート
N N N N N N
最大 NIC 10 10 10 10 10 4
PCNet32 はい Y Y Y Y Y
VMXNet はい Y Y Y Y Y
VMXNet2 はい Y Y Y Y Y
VMXNet3 はい Y Y Y Y N
E1000 はい Y Y Y Y Y
E1000e はい Y Y Y N N
USB 1.x および 2.0
はい Y Y Y Y N
USB 3.0 はい Y Y Y N N
最大ビデオメモ
リ (MB) 2 GB 512 512 128 128 128
SVGA ディスプ レイ
10 10 10 10 10 1
SVGA 3D ハー ドウェアアクセ ラレーション
はい Y Y Y N N
表 6‑2. 仮想マシンの互換性でサポートされる機能 (続き)
機能 ESXi 6.0 以降 ESXi 5.5 以降 ESXi 5.1 以降
ESXi 5.0 以降
ESX/ESXi 4.x 以降
ESX/ESXi 3.5 以降
VMCI はい Y Y Y Y N
PCI パススルー 16 6 6 6 6 0
PCI ホットプラ グのサポート
はい Y Y Y Y N
ネストされた HV のサポート
はい Y Y N N N
vPMC のサ ポート
はい Y Y N N N
シリアルポート 32 4 4 4 4 4
パラレルポート 3 3 3 3 3 3
フロッピーデバ イス
2 2 2 2 2 2
仮想 CPU 構成
CPU リソースを追加、変更、または構成し、仮想マシンのパフォーマンスを向上できます。ほとんどの CPU パラメータ は、仮想マシンの作成時にも、ゲスト OS のインストール後にも設定できます。操作によっては、仮想マシンをパワーオ フしないと設定を変更できないものがあります。
VMware では次の用語が使用されます。これらの用語を理解しておくと、CPU リソースの割り当て方式の計画に役立ち
ます。
CPU CPU またはプロセッサは、コンピュータプログラムの命令を実行するコンピュータシ ステムの一部であり、コンピュータの機能を実行する主な要素です。CPU にはコアが 含まれています。
CPU ソケット 1 つの物理 CPU を取り付けるための、コンピュータのマザーボード上の物理コネクタ
です。多くのマザーボードには複数のソケットが搭載され、さらにマルチコアプロセッ サ(CPU)を取り付けることができます。vSphere Web Client では、選択するコア 数およびソケットあたりのコア数から、仮想ソケットの総数が計算されます。
コア L1 キャッシュおよびプログラムの実行に必要な機能ユニットが含まれたユニットを構 成します。コアはプログラムまたはスレッドを独立して実行できます。1 つの CPU に 複数のコアを搭載できます。
コアレット AMD プロセッサコアレットは、設計上は論理プロセッサと同一です。今後発表され
る一部の AMD プロセッサは、いくつかの演算ユニットから成り、各演算ユニットは
複数のコアレットで構成されます。従来のプロセッサコアとは異なり、コアレットに は、専用のプライベートな実行リソースが完全に揃ってはいません。L1 命令キャッシュ や浮動小数点の実行ユニットなど、一部の実行リソースは、ほかのコアレットと共有さ れます。AMD ではコアレットをコアと呼びますが、これらは従来のコアとは異なるた
め、VMware ではコアレットという名前を使用して、リソースが共有されることを明
確に示します。
スレッド 複数のコアで、インストラクションの独立したストリームを同時に実行できます。既存 の実装では、必要に応じてソフトウェアスレッド間でコアの機能ユニットを多重化す ることによって、コアで一度に 1 つまたは 2 つのソフトウェアスレッドを実行できま す。このようなコアはデュアルまたはマルチスレッドと呼びます。
リソース共有 シェアは、仮想マシン(またはリソースプール)の相対的な優先順位または重要度を 指定します。ある仮想マシンのリソースのシェアが別の仮想マシンの 2 倍である場合、
その仮想マシンは、別の仮想マシンの 2 倍のリソースを消費できます(2 台の仮想マ シンがリソースを獲得するために競合する場合)。
リソース割り当て 使用可能なリソース容量が需要を満たさない場合、共有、予約、制限などの CPU リ ソース割り当て設定を変更できます。たとえば、年末に経理のワークロードが増加した 場合は、経理のリソースプールの予約量を増加できます。
vSphere Virtual SMP
(Virtual Symmetric Multiprocessing)
単一の仮想マシンで複数のプロセッサを使用できるようにする機能です。
仮想 CPU の制限
仮想マシンに割り当てることができる仮想 CPU の最大数は 128 です。仮想 CPU 数は、ホストの論理 CPU 数、および仮 想マシンにインストールされたゲスト OS の種類によって決まります。
次の制限を認識しておく必要があります。
n 仮想マシンで構成できる仮想 CPU の数は、ホストに実装される論理コアの数が上限となります。論理コアの数は、
ハイパースレッドが無効な場合は物理コアの数と同じになり、ハイパースレッドが有効な場合は物理コアの数の 2 倍 となります。
n すべてのゲスト OS が Virtual SMP をサポートしているわけではありません。この機能をサポートするゲスト OS は、ホストで使用可能な数よりも少ないプロセッサしかサポートしない場合があります。Virtual SMP のサポートの 詳細については、http://www.vmware.com/resources/compatibility にある『VMware 互換性ガイド』を参照 してください。
n ワークロードによっては、ハイパースレッド対応のホストが仮想マシンのパフォーマンスに影響する場合がありま す。ワークロードをテストして、ホストでハイパースレッドを有効にするか、無効にするかを決定することをお勧め します。
マルチコア仮想 CPU の構成
VMware のマルチコア仮想 CPU のサポートにより、仮想マシン内の仮想ソケットあたりのコア数を制御できます。この
機能によって、ソケットに制限のあるオペレーティングシステムがより多くのホスト CPU のコアを使用できるようにな り、全体的なパフォーマンスが向上します。
重要 仮想マシンでマルチコア仮想 CPU 設定を構成する場合は、構成がゲスト OS EULA の要件に準拠するようにしてく ださい。
仮想マルチコア CPU は、CPU ソケットの数が制限されているオペレーティングシステムやアプリケーションを実行する 場合に役立ちます。
ESXi ホスト 6.0 以降で実行される仮想マシンは、仮想 CPU を最大 128 個まで搭載するように構成できます。仮想マシン
で構成できる仮想 CPU の数は、ホストに実装される論理 CPU の実際の数が上限となります。論理 CPU の数は、物理プ ロセッサコアの数、またはハイパースレッディングが有効な場合はその 2 倍の数を示します。たとえば、ホストに 128 個の論理 CPU がある場合、仮想マシンに 128 個の仮想 CPU を構成できます。
コアおよびソケットごとのコアに関する、仮想 CPU の割り当て方法を構成します。シングルコア CPU、デュアルコア CPU、トライコア CPU などを使用するかどうかにより、仮想マシンの CPU コアの数を指定してから、各ソケットに対す るコアの数を選択します。これを選択することで、仮想マシンが持つソケットの数が指定されます。
マルチコア CPU の詳細については、『vSphere リソース管理』ドキュメントを参照してください。