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目 的

北海道開発局が管理する建設後 50 年以上経過した橋梁数の全管理橋梁数に 占める割合は、現在の 14% ( 498 橋)から 20 年後には 59% まで急激に増加します。

50年以上, 499, 14%

4049, 1021, 28%

3039, 611, 17%

2029, 537, 15%

1019, 670, 18%

10年未満, 284, 8%

50年以上, その他, 42%

58%

50年以上, 14%

その他, 86%

50年以上, 59%

その他, 41%

橋梁の年齢の構成

建設後50年以上の橋梁数の増加

【現在498橋】 【10年後1518橋】 【20年後2129橋】

[ 2013 ] [ 2023 ] [ 2033 ]

[ 2013 ]

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北海道開発局では、 3,622 橋の管理橋梁を日常のパトロール車による道路巡 回と点検要領に基づく、原則 5 年に 1 回の頻度の橋梁定期点検を実施しています。

橋梁定期点検は、橋梁点検車や高所作業車などを使って、橋梁の損傷状態を 目視により確認し、記録しています。

定期点検の実施状況(橋梁)

道路巡回状況 近接目視による点検

高所作業車 による点検

橋梁点検車 による点検

2.管内の橋梁の状況

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2.管内の橋梁の状況

平成 25 年度の管理橋梁 3,622 橋のうち、平成 24 年度までに 3,525 橋の点検が 完了し、 866 橋が補修が必要とされる C 、 E と判定されています。このうち、 C 判定 の橋梁は、道路の通行上には支障ありませんが、橋を長くもたせるためには、予 防的に次回点検までに補修を実施する必要があります。また、 E 判定の橋梁につ いては、点検後速やかに補修する必要があります。

橋梁の損傷状況

点検済橋梁数 3,525 (H24年度末)

A 309

9%

B 2116

60%

M 200

6%

S 34

1%

C 862

24%

E 4橋 0%

対策区分別の橋梁数

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3.代表的な損傷事例

「厳しい条件下の道路では、顕著な損傷が発生します」

積雪寒冷地域においては、凍害

によるコンクリートの損傷が問題となります。

とりわけ、北海道は、冬期の1日の中での温度差が大きい事から、凍害による損 傷を受けやすい環境にあります。なお、これらの損傷を補修する際には、その他 の損傷との関連を正しく評価するための十分な調査を行い、適切な補修を実施す る必要があります。

【凍害】による損傷

凍害による床版の剥離 凍害による床版の剥離

※冬期に、コンクリート中の水分が凍結、融解することにより、コンクリート内部の水分の膨張などで、

コンクリートにひび割れや表面の剥離が生じ、徐々に劣化させる現象。

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3.代表的な損傷事例

「厳しい条件下の道路では、顕著な損傷が発生します」

日本海側は海水飛沫や飛来塩分の強い地域が多く、その影響を受けるため、

橋梁は厳しい環境下に置かれています。実際、コンクリート桁に塩害

が発生して いる例が見られ、その影響を詳細調査などで把握し、必要な措置を実施する必要 があります。

【塩害】による損傷

※海からの飛来塩分などに含まれる塩化物イオンがコンクリート内に入ることにより鉄筋が腐食・膨張し、コンクリート にひび割れや剥離を生じさせる現象。上図は、点検結果から塩害による損傷が疑われる橋梁。

海水飛沫や飛来塩分の多い地域

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4.予防保全の取り組み

「早めに治して長く持たせる取組が必要」

予防保全を行うことで橋梁の長寿命化が図れ、ライフサイクルコストの縮減が 可能となります。

予防保全の効果

損傷が深刻化 してから対応

補修・補強 補修・補強

床版打換床版打換 架 け 替 え

( 平 均 60年)

架 け 替 え

( 平 均 60年)

定 期 点 検 定 期 点 検

転 換

劣化の進行を予測 した上で適切な

修繕を行う 予防保全型 損傷が発生して

から対応する 対症療法型

コン クリートの修繕(床版打換)

予防保全予防保全

事後保全事後保全 架 け 替 え

( 60年程 度)

定 期 点 検 定 期 点 検

転 換

劣化の進行を予測 した上で適切な

修繕を行う 予防保全型 損傷が発生して

から対応する 対症療法型

コン クリートの修繕(床版打換)

予防保全

損傷が深刻化 してから対応

補修・補強 補修・補強

床版打換床版打換 架 け 替 え

( 平 均 60年)

架 け 替 え

( 平 均 60年)

定 期 点 検 定 期 点 検

転 換

劣化の進行を予測 した上で適切な

修繕を行う 予防保全型 損傷が発生して

から対応する 対症療法型

(床版を例にした場合)

コン クリートの修繕(床版打換)

予防保全予防保全 事後保全事後保全

損傷が深刻化 損傷が深刻化 する前から対応

損傷が深刻化 損傷が深刻化

してから対応

補修・補強 補修・補強

床版打換床版打換

架 け 替 え 架 け 替 え

架 け 替 え 定 期 点 検

定 期 点 検

転 換

劣化の進行を予測 した上で適切な

修繕を行う 予防保全型 損傷が発生して

から対応する 対症療法型

損傷が軽微な段階で 対策工を実施すること

により、橋梁機能の 長寿命化を図る 架け替えサイクル

が長くなる

5 0年(想定)

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4.予防保全の取り組み

「早めに治して長く持たせる取組が必要」

定期的な点検により、早期に損傷を発見し、大規模な補修や架替に至る前に 対策を実施しています。

予防保全の取り組み例

一般国道275号 篠津川橋(当別町) 昭和41年建設(47年経過) 平成22年度補修

床版の損傷の対策が遅れる と、長期に亘り交通規制を要す る「床版取替え」が必要な状況 に至ります。

損傷が深刻化する前に、下 面からの「炭素繊維接着」によ る対策を実施しました。

もし

対応が遅れると・・・

床版の損傷 炭素繊維接着補強

舗装が陥没

床版の損傷が深刻化、舗装が陥没 交通規制による「床版取替え」

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4.予防保全の取り組み

「早めに治して長く持たせる取組が必要」

定期的な点検により、早期に損傷を発見し、大規模な補修や架替に至る前に 対策を実施しています。

予防保全の取り組み例

一般国道334号 日の出大橋(斜里町) 昭和49年建設(39年経過) 平成21年度補修

塩害による損傷の対策が遅れると、

鉄筋の腐食、コンクリートの剥落が進 行し、「架け替え」が必要になります。

損傷が深刻化する前に、塩分浸入防 止のため「表面被覆」を、鉄筋腐食、

コンクリート剥落抑制のため「電気防 食」を実施しました。

もし

対応が遅れると・・・

主桁の塩害による損傷 表面被覆、電気防食による補修

塩害による損傷が進行し、危険な状況に…

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5.長寿命化修繕計画の基本方針

計画の対象橋梁は、現在、北海道開発局が管理する橋梁のうち、橋長

2m

以上の橋梁

3,622

橋を対象とします。

計画期間は、

H25

29

年度の

5

年間とします。

◆計画対象橋梁と計画期間

従来の「事後保全型」から「予防保全型」の管理へ転換することにより橋梁の長寿命化を図ります。

長寿命化修繕計画は、H24年度までに実施した橋梁定期点検の結果を基礎データをして策定します。

計画の内容は、定期点検、補修、更新とします。

◆「長寿命化修繕計画」の策定方針

C判定 橋梁点検

詳細設計

関係機関

と協議

5 年 目

2回目点検

工事実施

工事実施

詳細設計 関係機関と協議

2回目点検

工事実施

工事実施

C判定橋梁の補修計画の流れ

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6.長寿命化修繕計画

基本方針に基づき、長寿命化修繕計画を作成し、計画的に実施します。

• H25~29年度までの点検・補修計画橋梁の箇所数は下記の表の通りです。

定期点検により、毎年新たに対策が必要な橋梁が発見されるため、長寿命化修繕計画 は、最新の点検結果に基づき毎年見直します。(フォローアップ)

H25 計画

H26 計画

H27 計画

H28 計画

H29 計画 点検計画橋梁数 866 785 631 622 681 補修計画橋梁数 211 216 199 95 31

点検・修繕橋梁数(年度別)

※今後( H25

年度以降)の橋梁定期点検による新たな

C,E

判定橋梁の補修 及び架替え橋梁は含まない。

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7.長寿命化修繕計画による効果

早期発見・早期修繕により、施設の安全性を確保し、長寿命化、ライフ サイクルコストの縮減が可能となる。

0 5 10 15 20 25 30 35

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

経過年数(年)

床版防水 伸縮装置交換

(15年毎)

床版防水 伸縮装置交換

(15年毎)

塗装塗替(10年毎)

コンクリート床版ひびわれ注入(35年毎)

◎ 長寿命化

◎ ライフサイクルコスト縮減

◎ 長寿命化

◎ ライフサイクルコスト縮減

【予防保全】

点検 道路施設を 計画的に

管理するため、

定期点検等により 健全度を把握

補修・補強

床版防水

伸縮装置交換 コンクリート床版ひびわれ注入

損傷がより深刻化する前の軽微なうちに対策を実施

北海道における

道路保全に関する取組について

北海道建設部土木局道路課

資料 5

北海道の取組 海道 取

1.「北海道橋梁長寿命化修繕計画」の策定

・北海道が管理する橋梁を対象に平成 22 年 3 月 策定

策定。

2 市町村支援について 2.市町村支援について

・市町村道橋梁について、関係情報の共有と「長寿 命化修繕計画」の適正・円滑で早期の策定を図る ことを目的として、平成19年度に「橋梁長寿命化 とを目的として、平成 年度に 橋梁長寿命化 連絡会」を各建設管理部に設立し、毎年講習会を 実施し、市町村に対する技術的支援を実施。

実施し、市町村に対する技術的支援を実施。

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「北海道橋梁長寿命化修繕計画」 北海道橋梁長寿命化修繕計画」

について

「北海道橋梁長寿命化修繕計画」の背景と目的 北海道橋 長寿命 修繕計画 背景 的

 背景

・北海道が管理する道路橋は平成21年4月現在で5,154橋。

・これらの多くが高度経済成長期に建設され、今後、急速に高齢化 が進むことから 修繕や架替えにかかる費用が大きな財政負担と が進むことから、修繕や架替えにかかる費用が大きな財政負担と なることが予想され、今後の重要課題となっている。

<築造年代別橋梁数>

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