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(年度)

カ 補助単独・水源区分別状況

工業用水道事業における補助事業とは、料金による収入額を基礎とした妥当投資額を計算し、

実際の建設費が妥当投資額を上回る場合に、国庫補助金の交付を受ける事業をいう。工業用水道 事業の施設数(建設中を除く。)は243施設であるが、その内訳を補助・単独事業別にみると、

補助事業は151施設、単独事業は92施設となっている。その経常損益は、補助事業で241億41百 万円の 黒字、単独 事業で31億10百万円の黒字となっており、経常収支比率では、補助事業は 121.3%、単独事業は127.7%となっている。

また、水源区分別にみると、ダム等水源施設を有する事業は130施設、ダム等水源施設を有し ない事業は113施設となっている。その経常損益は、ダム等水源施設を有する事業で238億57百万 円の黒字、ダム等水源施設を有しない事業で33億94百万円の黒字となっており、経常収支比率で は、ダム等水源施設を有する事業が122.9%、ダム等水源施設を有しない事業 が116.5%となっ ている。

なお、資本費の総費用に占める割合をみると、補助・単独事業別では補助事業の方が、水源分 別ではダム等水源施設を有する事業の方がそれぞれ大きくなっている。(第4表)

(2) 給水原価と供給単価

有収水量1m当たりの給水原価は25円96銭で、前年度(26円21銭)に比べ25銭、1.0%減少し ている。このうち資本費が11円91銭(前年度12円4銭)、職員給与費が3円26銭(前年度3円28 銭)であった。給水原価に占める割合は、資本費が45.9%、職員給与費が12.6%となっている。

また、有収水量1m当たりの供給単価は30円21銭で、前年度(30円16銭)に比べ5銭、0.2%

増加している。

給水原価と供給単価を比べると、供給単価が給水原価を4円25銭上回っている。これを経営主 体別にみると、都道府県営、指定都市営、市営、町村営、企業団営のすべてで、供給単価が給水 原価を上回っており、その差は都道府県営3円39銭、指定都市営10円7銭、市営3円74銭、町村 営1円54銭、企業団営17円18銭となっている。(第5表-1、2)

さらに、供給単価と給水原価を補助事業と単独事業に分けてみると、補助事業では供給単価

(34円5銭)が給水原価(29円47銭)を4円58銭上回っており、単独事業では供給単価(15円13 銭)が給水原価(12円17銭)を2円96銭上回っている。(第5表-3)

次に、供給単価と給水原価の関係をダム等水源施設を有する施設と有しない施設に分けてみる と、ダム等水源施設を有する施設では供給単価(34円43銭)が給水原価(29円32銭)を5円11 銭上回っており、ダム等水源施設を有しない施設では供給単価(18円29銭)が給水原価(16円45 銭)を1円84銭上回っている。(第5表-4)

なお、平成27年度中に料金改定を行った施設は4施設であり、前年度に比べ10施設減少してい る。(第5表-5)

第5表-1 工業用水道事業の給水原価と供給単価

(単位:円/m

3

区 分 総  計 都道府県営 指定都市営 市   営 町 村 営 企業団営

項 目

資 本 費 11.91 11.64 13.04 10.17 23.12 26.20

給水原価 給 与 費 3.26 2.81 6.33 3.26 5.81 7.96

そ の 他 10.79 9.37 24.37 9.42 22.55 23.56

  計 (a) 25.96 23.82 43.74 22.85 51.48 57.72

供 給 単 価   (b) 30.21 27.21 53.81 26.59 53.02 74.90

4.25 3.39 10.07 3.74 1.54 17.18

(b) - (a)

第5表-2 工業用水道事業の給水原価と供給単価の推移

第5表-3 工業用水道事業の補助・単独事業別の給水原価と供給単価の推移

第5表-4 工業用水道事業の水源区分別の給水原価と供給単価の推移

第5表-5 工業用水道事業の料金改定の推移

(単位:円/m3,%)

年 度 23 24 25 26 27   (B)-(A)

(A) (B)    (A)

項 目 補 助 単 独 補 助 単 独 補 助 単 独 補 助 単 独 補 助 単 独 補 助 単 独

給水原価(a) 31.78 13.02 32.25 13.06 30.87 12.63 29.76 12.45 29.47 12.17 △1.0 △2.2 供給単価(b) 33.63 15.25 34.01 15.14 33.43 15.11 34.05 15.08 34.05 15.13 - 0.3 (b)-(a) 1.85 2.23 1.76 2.08 2.56 2.48 4.29 2.63 4.58 2.96 6.8 12.5

(単位:円/m3,%)

年 度 23 25 26 27   (B)-(A)

(A) (B)    (A)

水源施設 水源施設 水源施設 水源施設 水源施設 水源施設

項 目 あり なし あり なし あり なし あり なし あり なし あり なし

給水原価(a) 32.00 16.55 32.13 16.99 30.61 16.62 29.57 16.08 29.32 16.45 △0.8 2.3 供給単価(b) 34.16 17.76 34.34 17.64 33.72 17.46 34.38 17.46 34.43 18.29 0.1 4.8 (b)-(a) 2.16 1.21 2.21 0.65 3.11 0.84 4.81 1.38 5.11 1.84 6.2 33.3

24

年 度 23 24 25 26 27 (B)-(A)

項 目 (A) (B)   (A) %

施  設  数   (a) 241 241 242 242 243 0.4

(0) (0) (2) (0) (0)

4 6 9 14 4 △71.4

(b) / (a)     % 1.7 2.5 3.7 5.8 1.6 -

(注) 施設数は建設中の施設を除いた数である。なお,( )書は供用開始に伴い料金を設定した施設数であり内数である。

料金改定実施施設数 (b)

(単位:円/m3,%)

年 度 23 24 25 26 27 (B)-(A)

項 目 (A) (B) (A)

資 本 費 14.31 13.92 13.13 12.04 11.91 △1.1

給水原価 給 与 費 3.70 3.62 3.22 3.28 3.26 △0.6

そ の 他 10.07 10.78 10.80 10.89 10.79 △0.9

  計 (a) 28.08 28.32 27.16 26.21 25.96 △1.0

供 給 単 価   (b) 30.00 30.13 29.71 30.16 30.21 0.2

   (b) - (a) 1.92 1.81 2.55 3.95 4.25 7.6

   (b) - (a)     (a)

(注) 第5表-1の(注)と同じ。

6.8 6.4 9.4 15.1 16.4 -

(3) 資本収支の状況

資本的支出は1,179億20百万円で、前年度(1,103億45百万円)に比べ75億75百万円、6.9%増 加している。このうち建設改良費は483億99百万円で、前年度(455億9百万円)に比べ28億90百 万円、6.4%増加しており、企業債償還金は579億46百万円で、前年度(452億70百万円)に比べ 126億76百万円、28.0%増加している。また、その他の資本的支出は115億75百万円で、前年度

(195億66百万円)に比べ79億91百万円、40.8%減少している。

これに対する財源は、企業債等の外部資金は535億60百万円で、前年度(415億21百万円)に比 べ120億39百万円、29.0%増加している。また、損益勘定留保資金等の内部資金は643億60百万円 で、前年度(688億23百万円)に比べ44億63百万円、6.5%減少している。この結果、財源不足額 は0.3百万円で、前年度に比べ皆増となっている。

資本的支出に占める建設改良費の割合は41.0%(前年度41.2%)で、その財源のうち企業債の 占める割合は22.7%(同21.2%)となっている。(第6表-1、2、第4図)

第6表-1 工業用水道事業の資本収支の推移

(単位:百万円,%)

年 度 23 24 25 26 27 (B)-(A)

項 目 (A) (B) (A)

資 33,934 38,020 41,811 45,509 48,399 6.4

本 44,113 50,896 48,700 45,270 57,946 28.0

的 38,470 45,072 41,438 39,108 38,657 △1.2

支 30,376 47,188 27,777 19,566 11,575 △40.8

出 108,423 136,104 118,288 110,345 117,920 6.9

内    部    資    金 64,130 76,274 68,413 68,823 64,360 △6.5 外    部    資    金 44,049 59,373 49,875 41,521 53,560 29.0

同 企 業 債 17,222 23,441 19,013 19,061 28,304 48.5

外 9,588 10,451 10,144 9,667 10,997 13.8

上 部 他 会 計 出 資 金 3,541 3,481 3,415 3,812 6,350 66.6

資 他 会 計 負 担 金 254 131 63 69 52 △24.6

財 金 他 会 計 借 入 金 3,908 2,887 2,439 3,597 4,300 19.5

の 他 会 計 補 助 金 5,445 18,159 9,547 2,461 2,874 16.8

源 う 国 庫 ( 県 ) 補 助 金 2,110 2,046 4,243 2,931 2,793 △4.7

翌 年 度 繰 越 財 源 充 当 額 ( △ )

394 129 602 407 462 13.5 108,179 135,647 118,288 110,345 117,920 6.9

 ( 実 質 財 源 不 足 額 ) (-) (457) (-) (-) (0) 皆増

計 

建 設 改 良 費

企 業 債 償 還 金

[うち建設改良のための企業債償還金]

計 

そ の 他

[うち 建設改良のための企業債]

第6表-2 経営主体別資本収支の状況

第4図 工業用水道事業の建設改良費の推移

42,930

41,255

45,267

37,385

34,393 33,934

38,020

41,811

45,509 48,399

5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 35,000 40,000 45,000 50,000 55,000

H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27

(年度)

(百万円 )

(単位:百万円,%)

区 分 総  計 都道府県営 指定都市営 市   営 町 村 営 企業団営

項 目

資 48,399 34,102 6,047 5,572 420 2,258

本 57,946 32,567 1,745 21,873 140 1,622

的 38,657 29,530 1,745 5,626 140 1,617

支 11,575 11,353 134 82 5 -

出 計 (a)         117,920 78,022 7,926 27,527 565 3,880 内    部    資    金 64,360 47,523 5,988 8,077 196 2,575 外    部    資    金 53,560 30,499 1,938 19,450 369 1,305

同 28,304 9,242 1,562 17,384 116 -

外 10,997 8,319 1,562 1,000 116 -

上 部 6,350 5,597 2 535 8 208

資 52 25 - 9 - 18

財 金 4,300 3,841 - - 460 -

の 2,874 2,412 135 157 139 31

源 う 2,793 1,909 112 753 19 -

ち 462 8 29 - 426 -

117,920 78,022 7,926 27,527 565 3,880

 財  源  不  足  額   (b) 0 - - 0 - -

 財 源 不 足 率 (b)/(a)   % 0.0 - - 0.0 - -

(注) 1. 内部資金=補塡財源合計額-前年度からの繰越工事資金+固定資産売却代金   2. 外部資金=資本的支出額-(内部資金+財源不足額)

そ の 他

企 業 債 償 還 金

建 設 改 良 費

[うち建設改良のための企業債償還金]

計  

企 業 債

[ うち建設改良のための企業債]

他 会 計 出 資 金

他 会 計 負 担 金

他 会 計 借 入 金

他 会 計 補 助 金

国 庫 ( 県 ) 補 助 金

翌 年 度 繰 越 財 源 充 当 額 ( △ )

(4) 企業債元利償還金

平成27年度における企業債元利償還金は467億78百万円で、前年度(482億91百万円)に比べ 15億13百万円、3.1%減少している。料金収入に対する割合は36.8%で、前年度(38.0%)に比 べ1.2ポイント低下している。(第7表)

第7表 料金収入に対する企業債元利償還金の割合の推移

4.水源の状況

水源をダム、せき等の水源施設に求める工業用水道事業の施設数は、昭和50年度末においては 58施設(総施設数に占める割合24.0%)に過ぎなかったが、平成27年度末においては139施設

(同44.4%)となっている。(第8表)

第8表 工業用水道事業の施設別水源の状況

(単位:百万円,%)

23 24 25 26 27 (B)-(A)

項 目 (A) (B) (A)

料 金 収 入 (a) 129,719 129,323 127,104 127,167 127,062 △0.1 企業債元利償還金 (b) 51,752 57,012 51,653 48,291 46,778 △3.1   元  金 (c) 38,470 45,072 41,438 39,108 38,657 △1.2   利  息 (d) 13,282 11,941 10,215 9,184 8,121 △11.6

   (b) / (a) % 39.9 44.1 40.6 38.0 36.8 -

   (c) / (a) % 29.7 34.9 32.6 30.8 30.4 -

   (d) / (a) % 10.2 9.2 8.0 7.2 6.4 -

(注) 1. 企業債元金は,資本的支出の企業債償還金のうち建設改良のためのものである。

   2. 償還利息は,建設利息を含まないが,独立行政法人水資源機構の割賦負担金利息を含む。

年 度

(施設数)

区  分 昭 和 50 年 度 平 成 元 年 度 平 成 27 年 度

構 成 比 ( % ) 構 成 比 ( % ) 構 成 比 ( % )

表 流 水 120 49.6 76 26.6 59 18.8

伏 流 水 35 14.5 19 6.6 19 6.1

地 下 水 15 6.2 47 16.4 78 24.9

ダ ム 用 水 58 24.0 128 44.8 139 44.4

湖 沼 水 4 1.7 5 1.7 5 1.6

そ の 他 10 4.1 11 3.8 13 4.2

5.経営健全化等の状況

平成14年度から水利権の転用等を伴う未稼動資産等の整理により、抜本的な経営健全化対策に 取り組む地方公共団体を対象として未稼動資産等整理経営健全化対策を講じ、1団体2施設が取 組を行っており、平成27年度現在、未稼働資産等整理債の元利償還について継続中である(計画 期間は平成26年度をもって終了している)。(第9表)

第9表 工業用水道未稼動資産等整理経営健全化対策の状況

6.資産、負債及び資本の状況

平成27年度末における資産総額は1兆9,441億円で、前年度(1兆9,544億円)に比べ103億円、

0.5%減少している。また、企業債残高は3,565億29百万円で、前年度(3,861億61百万円)に比べ 296億32百万円、7.7%減少している。(第10表)

第10表 資産、負債及び資本の推移

事 業 名 施 設 名 指 定 年 月 日 経 営 健 全 化 計 画 期 間

北 海 道 工 業 用 水 道 事 業 苫 小 牧 東 部 地 区 第 一 平 成 15 年 1 月 30 日 9年(平成18年度~平成26年 度)

北 海 道 工 業 用 水 道 事 業 石 狩 湾 新 港 地 域 平 成 15 年 1 月 30 日 9年(平成18年度~平成26年 度)

(単位:百万円、%)

年  度  23 24 25 26 27 (B)-(A)

項  目 (A) (B) (A)

2,359,215 2,334,758 2,332,210 1,954,401 1,944,137 △0.5 2,108,155 2,081,412 2,059,865 1,674,549 1,650,327 △1.4 1,528,446 1,495,923 1,481,679 1,138,422 1,137,999 △0.0

うち 土 地 74,348 73,915 73,789 73,724 74,185 0.6

償 却 資 産 1,967,187 1,987,540 2,013,128 2,026,798 2,045,674 0.9 減 価 償 却 累 計 額 △809,134 △833,756 △859,938 △1,122,909 △1,153,611 △2.7

建 設 仮 勘 定 295,698 268,158 254,692 160,800 171,654 6.7

543,120 545,477 545,353 506,505 492,983 △2.7 36,589 40,012 32,833 29,622 19,345 △34.7 251,057 253,342 272,310 279,824 293,790 5.0 うち 現 金 及 び 預 金 186,531 185,240 205,000 223,626 246,189 10.1

未 収 金 及 び 未収 収益 16,370 16,901 17,198 16,820 17,580 4.5

4 4 35 28 21 △25.4

173,491 159,044 139,184 544,704 531,250 △2.5 うち 建設改良等の財源に 充て るた

- - - 326,547 318,892 △2.3

そ の 他 の 企 業 債 11,650 9,395 7,428 2,208 1,934 △12.4

32,858 31,756 35,008 103,760 81,328 △21.6 うち 建設改良等の財源に 充て るた

- - - 55,417 33,713 △39.2

そ の 他 の 企 業 債 - - - 1,990 1,990 0.0

未 払 金 及 び 未 払 費 用 19,333 19,631 23,025 22,708 22,723 0.1

- - - 414,675 403,882 △2.6

650,325 674,127 698,070 691,280 791,821 14.5 906,674 911,974 919,167 61,910 55,585 △10.2 14,777 18,752 30,176 138,071 80,271 △41.9

- - - - -

-218,199 221,586 237,302 176,064 212,462 20.7 469,823 441,959 412,349 386,161 356,529 △7.7

66.6 68.7 70.6 66.8 68.5 -

利 益 剰 余 金

資 産 総 額

固 定 資 産

有 形 固 定 資 産

無 形 固 定 資 産

投 資 そ の 他 資 産

流 動 資 産

流 動 資 産 - 流 動 負 債

企 業 債 残 高

自 己 資 本 構 成 比 率

繰 延 資 産

固 定 負 債

流 動 負 債

資 本 金

資 本 剰 余 金

繰 延 収 益

そ の 他 有 価 証 券 評 価 差 額 金

3. 交 通 事 業

Ⅰ 概要及び沿革 1.概要

我が国の陸上交通機関は、昭和40年代前半までは、鉄道、バスを中心として、乗用車等がこれ を補完する形で推移していたが、昭和40年代後半から、都市部への人口集中や乗用車の普及等に より、これまでの公共交通機関のあり方に著しい変化が生じた。

各公共交通機関別の推移でみると、JR(旧国鉄)や私鉄等の鉄道利用者については堅調に推 移する一方、バス事業においては、モータリゼーションの進展に伴う自家用乗用車の普及等の影 響が特に大きく、輸送人員が大幅に減少している。(第1表)

第1表 公共交通機関別国内旅客輸送人員の推移(陸上)

0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0 120.0 140.0 160.0

30 35 40 45 50 55 60 2 7 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27

億人

年度

バ ス

0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0 120.0 140.0 160.0

30 35 40 45 50 55 60 2 7 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27

億人

年度

J R ( 旧 国 鉄 )

160.0

億人

私 鉄 等