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主成分負荷量による解 析

第4章 主成分分析を用いた日本化粧品業界の経営分析及び可視化について

4.2 主成分負荷量による解 析

下記図4-2及び図4-3の大手2社の主成分負荷量グラフに おいて,第 2.076

0.948 1.798

1.354 1.900

1.242 1.828

1.428 1.964

1.182

0.000 2.000 4.000 6.000 8.000 10.000 12.000

1 2 3 4 5 6

固有値

花王 資生堂 POLA コーセー マンダム

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1主成分(Comp1)は,当該企業が総合的にどのような力を有するかを表して いる。

図4-2における花王の第 1 主成分は,売上と当期純利益と現金の正相関 が強く,花王は収益を重視しているものと判断できる。このため,花王の第1 主成分はいわば「総合的収益力」を表しているものと考える。

図4-3における資生堂の第 1 主成分は,投資 CF と売上と現金との正相 関が強く,財務 CF との負相関が強い。このため,資生堂はキャッシュ・フロ ー を 重視 して い ると 判断 す るこ とが で き, 同社 の 第 1 主成 分 は「 総合 的 資金 調達力」を表していると考える 。

一方,図4-2における 花王の第2主成分(Comp2)は,従業員人数と強 い負相関を持ち,投資活動 CF との正相関が強い。このため,花王は生産性が 高 い と判 断す る こと がで き る。 そし て ,収 益力 を 増す ため の 投資 活動 に コス トをかけている。以上から,花王の第2主成分については「コストパフォーマ ンス」を表していると考える 。

図4-3における資生堂の第2主成分は,花王と同じく従業員人数と強い 負相関を持っている。資生堂についても生産性が高く,第2主成分は「コスト パフォーマンス」と 表していると考える。

大手2社花王と資生堂の主成分負荷量は下 記の通りである。

表 4 -7 大手 花王 と 資生 堂 の主 成 分負 荷量 主 成 分負 荷 量

花 王 資 生 堂

Comp.1 Comp.2 Comp.1 Comp.2 売 上 高 -0.460 -0.145 0.482 0.141 当 期 純利 益 -0.456 -0.191 0.086 0.689 投 資 活動 CF 0.419 0.345 0.501 -0.241 財 務 活動 CF -0.383 0.384 -0.504 0.109

現 金 -0.434 -0.143 0.454 0.372

従 業 員数 0.264 -0.810 0.221 -0.545

大手2社花王と資生堂の主成分負荷量を図にしたものは以下である。

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図 4 -2 大手 会社 花 王の 主 成分 負 荷量 グラ フ

図 4 -3 大手 会社 資 生堂 の 主成 分 負荷 量グ ラ フ

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大手花王の第1主成分と第2主成分は以下の式で表される。

大手資生堂の第1主成分と第2主成分は 以下の式で表される。

以 上 の 大 手 2 社 に 対 し , 中 小 化 粧 品 3 社 の 主 成 分 負 荷 量 を 以 下 図 4 - 4,

図4-5及び図4-6に示した。

図4-4における POLA の第1主成分は,売上高,当期純利益,現金 及び従 業員数との負相関が強い 。これにより,POLA については収益と規模を重視し ているものと判断できる 。よって,POLA の第1主成分は「総合的成長力」 を 表しているものと考える。

図4-5におけるコーセーの第1主成分は,売上高,当期純利益及び現金 との関係が強い。これにより ,コーセーの第1主成分は「総合的収益力」を表 しているものと考える。

図4-6におけるマンダムの第1主成分は,売上高,当期純利益,従業員 数 及 び現 金と の 関係 が強 い 。こ れに よ り, マン ダ ムに つい て は収 益と 規 模を 重 視 して いる と 判断 でき る 。よ って , マン ダム の 第1 主成 分 は「 総合 的 成長 力」を表しているものと考える。

一方,図4-4における POLA の第2主成分は,投資活動 CF との強い負相 関,財務活動 CF との強い正相関を持っている。これにより POLA は,借入金 や 社 債な どに よ り 資 金調 達 を行 って お り, 積極 的 な会 社経 営 を行 って お り,

財務活動にコストをかけている と判断できる。よって,POLA の第2主成分は

「資金調達力」を表しているものと考える。

図4-5におけるコーセーの第2主成分は,POLA と同じく投資 CF との強

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い負相関,財務 CF との強い正相関を持っている 。これにより,借入金や社債 な ど によ り資 金 調達 を行 い なが ら積 極 的な 会社 経 営を 行 い , 財務 活動 に コス トを費やしているものと判断できる。よって,コーセーの第2主成分は「資金 調達力」を表しているものと考える。

図4-6におけるマンダムの第2主成分は ,投資 CF との強い正相関,財務 CF との強い負相関を有している。マンダムは,所有する設備や,株,債券な ど を 譲渡 した 金 額を 金融 機 関へ の 返 済 に回 して い るこ とが 伺 える 。マ ン ダム は 積 極的 資金 調 達を 行っ て いる が, 投 資活 動に コ スト をか け てい ると 判 断で きる。よって,マンダムの第2主成分は「資金調達力」を表しているものと考 える。

中小3社の主成分負荷量は下記の通りである。

表 4 -8 中小 3社 POLA, コ ーセ ー及 び マン ダム の 主成 分 負荷 量 主 成 分負 荷 量

POLA コ ー セー マ ン ダム

Comp.1 Comp.2 Comp.1 Comp.2 Comp.1 Comp.2 売 上 高 -0.49021 -0.01049 0.46404 0.32092 0.473732 -0.23571 当 期 純利 益 -0.50170 0.05750 0.47491 0.28463 0.496301 -0.03047 投 資 活動 CF -0.00632 -0.74659 -0.04091 -0.69451 -0.00206 0.721702 財 務 活動 CF -0.26198 0.60216 -0.36141 0.49905 -0.22848 -0.61698 現 金 -0.45246 -0.23614 0.50879 -0.02640 0.475518 -0.16068 従 業 員数 -0.48435 -0.14431 -0.40984 0.28966 0.500938 0.127183

以上の主成分負荷量を図示すると,以下の通りである。

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図 4 -4 中小 会社 POLA の 主 成分 負荷 量 グラ フ

図 4 -5 中小 会社 コ ーセ ー の主 成 分負 荷量 グ ラフ

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図 4 -6 中小 会社 マ ンダ ム の主 成 分負 荷量 グ ラフ

中小社 POLA の第1主成分と第2主成分は以下の式で表される。

中小社コーセーの第1主成分と第2主成分は以下の式で表される。

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中小社マンダムの第1主成分と第2主成分は以下の式で表される。

5.主成分得点の推移を可視化

前節の主成分負荷量グラフの解釈に続き,以下では,主成分得点の年度推移を 示し,これを散布図により可視化し,各社の主成分に影響を及ぼしている変数を 踏まえて,各社の経営の方向性を概観する。

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