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第 6 章 中国における都市近郊及び中山間地域住民の農村観光振興に対する意識の比較分

6.1 アンケート調査対象地域の概要

6.1.3 中山間地域と都市近郊の基本状況

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(1)中山間地域の基本状況

中山間地域の対象地域である建昌県湯土溝村の8地区の人口は、約3,000人で戸数は約 800戸、面積は約93km2である。現地調査は、2011年8月10日から9月20日の約40 日間にかけて、事前に準備した調査票をもとに対面法により実施した。建昌県は貧困県で あり、東経119°13´から120°18´、北緯40°24´から41°06´に位置している。総土地面積は

3,227km2、耕地面積は89万畆である。湯土溝村の白狼山は、大黒山という。建昌県の東

にあり、県城から12kmの距離で、燕山山系、松岭山脈、南北方向で円形が近く、南北 の長さは 14km で東西の長さは 12km、総面積は 93km2である。すべての山脈は 10 座余りの山峰を組み合わせ、平均海抜 700m で、主峰大猴山の高さは 1140.2m であ り、建昌県の第二高峰(第一高峰の大青山)を称している。大黒山は、森林資源と生態風 景を中心として、沢山の観光客が訪れ、自然森林資源保護区である。

また、建昌県は果物の県と称しており、全県が様々な果樹 2,650種余りで年産量 24万 トンである。全県は梨の専業村2村、果物専業郷は1、果物専業村は35を有している。果 物種類は20種余りである。黒山科レットナツメ(大枣)は歴史上で有名な名産物であり、

さまざまな農村物がある。

写真1 レットナツメ 写真2 クルミ

写真3 白狼堆 写真4 慈聖寺の周辺

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写真5 国防工業遺址

2008年の統計局のデータによると、建昌県の国民総生産(GDP)は46.1億元で、年間

成長率は21.6%である。第一次、第二次、第三次産業それぞれ11.2億元、11.7億元、23.2

億元に達しており、対前年比の成長率はそれぞれ13.1%、14.5%、29.5%である。

1970 年に廃止された“三線建設”という建凌華機械工場と凌河化工場の二つの軍工企業 の跡地が白狼山の湯土溝村に存在する。これらの遺址を利用して将来、公園、観光客のシ ョッピングセンター、休憩場、展覧センター、博物館等の建設企画も想定される。また、

慈聖寺の白鹿山祠が漢代の建築を始め、2003 年を修改築し、土地の使用面積は40 千m2 に及ぶ。寺院の宝殿の建築面積は500m2、高さが7mの巨大な露天観音玉仏像が安置され ており、7.5m の釈迦摩尼仏像のほか、地蔵王菩薩、伽藍菩薩、西方三聖等が展示されて いる。

写真6 慈聖寺

81 出典:建昌県旅遊局の資料p.83.

図6-1 建昌県の資源の種類

東漢建安12年(公元207 年)、遼寧省西部の少数民族は、中原戦乱により漢民族の 10 万戸余りを攄奪するとともに袁紹と結束し周辺境を侵略した。図 6-1 は、曹操が北征乌 桓と北方の統一等の図を示している。以上のように、建昌県は歴史的にも重要な地域であ り、文化的な資源も潜在している。

(2)都市近郊の状況

都市近郊の対象地域である甘井子区は岔鞍村・棠梨村・柳樹村・劉家村の四つの地域か らなる。具体的には表6-1のとおりである。各地域の概要は以下のとおりである。

①岔鞍村は大連市の西部近郊にあり、旅順中路で全村が繋がり、総面積 28km2である。

森林面積は22 km2、果樹面積1.4 km2、森林占有率90%以上である。2006年の村レベル 可処分所得は1,000万元で、一人当たりの収入は6,000元である。主に農業、工業、農業 観光を主流として、全村は100種余りの果物を生産し、“北方果物の郷”と称している。果 物狩りなどの観光活動は大連市の観光業にとって一つのブランドであり、2007年前半にお ける岔鞍村の観光客は15万人であり、観光収入は約500万元に達している。同時に、農

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民の収入増加、農業の発展、農産物の付加価値の拡大などにより経済的な効果も挙がって いる。

②棠梨村は大連市の西部旅順中路にあり、紅旗街道の五つの自然行政村の一つである。

面積は9.6 km2で、様々な中小企業が存在している。2001年から棠梨村は、都市化への改

革を実施し始め、基礎的インフラ整備が実施されてきた。しかし、改革以来の経済開発に より、かつての地域固有の特徴は消え、高層ビルと別荘が建築されている。

③柳樹村は紅旗街道の西南にあり、総面積は18 km2である。改革開放以来、柳樹村は村 党委員会の指導のもとに、経済、環境、治安、文化等を変貌し、農民の生活も向上し、近 代化が進んでいる。

④劉家村は2008年9月に正式に紅旗街道へ編入され、総面積は8.19 km2である。2000 年以降、甘井子区による様々な栄誉称号を受賞し、大連市からも賞も授与されている。特 に、王林リンゴとサクランボ狩り園が有名である。また、甘井子区から農業現代化建設の 先進村と評価されている。第一次産業を中心に、第二次、第三次産業を補助産業として、

果物園総面積1,800畆であり、一人当たりの収入は2007年の時点で4,000元である。

これらの地域の都市近郊は近代化し、地域空間の変貌は著しい。“山を破壊し、ビルを建 築”することがいたるところで行われている。このような都市近郊の観光開発の進行ととも に農村の原風景は喪失しつつある(写真7を参照)。

表6-1 調査対象地域の都市近郊の基本データ

項目 調査対象地域の都市近郊の基本データ

岔鞍村 棠梨村 柳樹村 劉家村 区域総面積(km2) 28.0 9.6 18.0 8.19 常住人口(人) 4,000 2,034 2,560 967 戸数(戸) 1,000 721 1,000 273 出典:大連市の観光局の統計データによる筆者作成

写真7 成園温泉山荘の工事現場

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