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中型トラック・大型トラックに追突した乗用車の事故実態

( R150 ) ぺリスコープ

7.1 中型トラック・大型トラックに追突した乗用車の事故実態

まず,ITARDA(交通事故総合分析センター)が保有する交通事故データ(125)-(127)を用 いて,事故実態の分析を行った.前 章 で も 述 べ た 通 り , 標 準 的 な 大 き さ の 中 型 ト ラ ッ ク( 車 両 総 重 量 7 t,積 載 量 4 t ク ラ ス の 中 型 ト ラ ッ ク )の 対 四 輪 車 衝 突 に よ る 死 傷 事 故 の 約 6 割 は 追 突 事 故 で あ る . 大 型 ト ラ ッ ク ( 車 両 総 重 量

1 5 t 以 上 2 5 t 未 満 ク ラ ス の ダ ン プ お よ び 保 冷 車 を 除 く 一 般 的 な 大 型 ト ラ ッ

ク ) に つ い て の 対 四 輪 車 衝 突 に よ る 死 傷 事 故 の 事 故 類 型 別 構 成 を 図 7 . 1 に 示 す . 大 型 ト ラ ッ ク も 中 型 ト ラ ッ ク と 同 様 に , 約 6 割 が 追 突 事 故 で 占 め ら れ て い る .す な わ ち ,一 般 的 に「 大 型 の 貨 物 車 」と 呼 ば れ る 中 型 ト ラ ッ ク , 大 型 ト ラ ッ ク ど ち ら に つ い て も 共 通 し て 多 く 発 生 す る 事 故 類 型 は 追 突 事 故 で あ り , こ れ ら 車 種 の 衝 突 事 故 に よ る 被 害 を 効 果 的 に 低 減 し て い く た め に は , 追 突 に 対 す る 安 全 対 策 を 研 究 開 発 す る こ と が 重 要 で あ る と 言 え る .

中 型 ト ラ ッ ク お よ び 大 型 ト ラ ッ ク の 追 突 事 故 に お い て , 事 故 に 遭 っ た 車 両 が 第 1 当 事 者 で あ っ た 場 合 と 第 2 当 事 者 で あ っ た 場 合 の 構 成 を 図 7 . 2 に 示 す . 中 型 ト ラ ッ ク , 大 型 ト ラ ッ ク ど ち ら も , 第 1 当 事 者 で あ っ た 場 合 の

第 7 章 . 中型トラック・大型トラックに追突した乗用車乗員の保護に関する研究 1 2 9

割 合 が 圧 倒 的 に 多 く , 第 2 当 事 者 で あ っ た 場 合 は 約 2 割 に す ぎ な い . 中 型 ト ラ ッ ク お よ び 大 型 ト ラ ッ ク が 関 与 す る 追 突 事 故 に お い て , 事 故 に 遭 っ た 車 両 が 第 1 当 事 者 で あ っ た 場 合 の 衝 突 相 手 車 両 の 構 成 を 図 7 . 3 に , 事 故 に 遭 っ た 車 両 が 第 2 当 事 者 で あ っ た 場 合 の 衝 突 相 手 車 両 の 構 成 を 図

7 . 4 に 示 す . 事 故 に 遭 っ た 車 両 が 第 1 当 事 者 で あ っ た 場 合 に つ い て は 乗 用

車 と の 衝 突 が 中 型 ト ラ ッ ク で 8 5% ,大 型 ト ラ ッ ク で 7 7% と ,圧 倒 的 に 多 い . 一 方 , 事 故 に 遭 っ た 車 両 が 第 2 当 事 者 で あ っ た 場 合 で は , 中 型 ト ラ ッ ク , 大 型 ト ラ ッ ク 共 に 衝 突 相 手 の 約 6 割 は ト ラ ッ ク で あ り , 乗 用 車 か ら 追 突 さ れ る 事 故 件 数 自 体 は , ト ラ ッ ク か ら 追 突 さ れ る 事 故 件 数 よ り も 少 な い .

次 に ,乗 員 が 死 亡 も し く は 重 傷 と な っ て し ま う 危 険 性 に つ い て ,I TA R D A の 事 故 デ ー タ を 元 に 分 析 を 行 っ た . な お , 乗 用 車 に は セ ダ ン 型 乗 用 車 や

S U V,1 B O X 車 等 ,車 体 形 状 や 構 造 が 異 な る 様 々 な 種 類 が 存 在 す る( 図 7 . 5)

が , こ の 分 析 で は , 一 般 的 な 乗 用 車 と し て の 形 状 と 構 造 を 有 す る セ ダ ン 型 乗 用 車 が 第 1 当 事 者 と な っ た 追 突 事 故 ( 自 車 が 相 手 車 両 の 後 部 に 衝 突 し た 事 故 ) に お け る 運 転 者 の 死 亡 重 傷 者 率 を 求 め た . な お , 本 論 文 に お け る 死 亡 重 傷 者 率 の 定 義 を 式 7 . 1 に 示 す .

図7.6および表7.1に追突事故におけるセダン型乗用車の運転者の死亡重傷者率を示す.

セダン型乗用車同士の追突では,運転者の死亡重傷者率は 0.05%と極めて低く,セダン 型乗用 車が自 車と 同じ クラス の車両 との 衝突 を想定 して施 され た衝 突安全 対策が 効果 的に表れていることが窺える.しかしながら,中型トラックに追突した場合の死亡重傷

者率は 4.80%,大型トラックに追突した場合の死亡重傷者率は 15.08%と,セダン型乗

用車への追突での死亡重傷者率に対して,それぞれ約 100倍から約300倍も高い値とな っており,決して見過ごすことはできない. 本 章 で は , 中 型 ト ラ ッ ク や 大 型 ト ラ ッ ク と い っ た 大 型 貨 物 車 に 追 突 し た セ ダ ン 型 乗 用 車 の よ り 詳 し い 事 故 実 態 を 明 ら か に し た 上 で , そ の 安 全 対 策 に つ い て 述 べ る .

( 7 . 1 )

R '%( = N

f

N

0

+ N

f

・100

:死亡者数と重傷者数の和

:軽傷者数と無傷者数の和 Nf

N0

第 7 章 . 中型トラック・大型トラックに追突した乗用車乗員の保護に関する研究 1 3 0

(a) 全 四 輪 車 事 故 ( 事 故 件 数 :4 5 5 1 8 件 )

( b ) 大 型 ト ラ ッ ク 対 乗 用 車 衝 突 事 故 ( 事 故 件 数 :3 4 0 6 7 件 )

( c ) 大 型 ト ラ ッ ク 対 全 ト ラ ッ ク 衝 突 事 故 ( 事 故 件 数 :1 1 1 8 9 件 )

図 7 . 1 大 型 ト ラ ッ ク の 死 傷 事 故 に お け る 事 故 類 型 構 成

(1 9 9 5 - 1 9 9 9 年 合 計 )

追越追抜時 2%

すれ違い時 2%

左折 1%

出会い頭 11%

追突 58%

正面衝突 11%

その他 右折 10%

5%

追越追抜時 2%

すれ違い時 2%

左折 1%

右折 6%

その他 10%

正面衝突 12%

追突 54%

出会い頭 13%

すれ違い時 3%

左折 3%

追越追抜時

2% 出会い頭 4%

追突 62%

正面衝突 その他 9%

12%

右折 5%

or

第 7 章 . 中型トラック・大型トラックに追突した乗用車乗員の保護に関する研究 1 3 1

(a) 中 型 ト ラ ッ ク の 死 傷 事 故 ( 事 故 件 数 :4 1 5 5 1 件 )

(b) 大 型 ト ラ ッ ク の 死 傷 事 故 ( 事 故 件 数 :2 6 8 2 8 件 )

図 7 . 2 追突事故における第1当事者(加害側)事故と第2当事者(被害側)事故の構成

(1 9 9 5 - 1 9 9 9 年 合 計 )

1当

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