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中国電子情報産業発展の概論

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  1949年、中国の電子情報産業はまさにその歩みを始めた。1949年来の中国電子情報産業の発 展過程を概観すると、1949〜1960年の初歩的な発展から、1961年〜1990年の紆余曲折のあっ た発展を経て、1991年以降の急速な発展段階に入った。90年代に入ると、電子情報産業は公有 制を主体とし、多くの経済形態が併存する所有制構造を徐々に形成した。加えて、外資や三資(合 弁、合作、独資会社)、民間経済がすでに電子情報産業発展の先鋭部隊となった。世界の電子情 報産業の急速な発展を考慮して、中国政府は電子情報産業を国民経済の支柱産業として重点的に 発展させることを提出した。

 中国は「金橋」、「金カード」、「金関」、「金税」などの情報化に向けた重大なプロジェクトを実 施した。「金カードプロジェクト」は中国国内 400 都市・3 億人の都市人口を抱える地区で、国 際金融カード業務と接続する電子通貨システムを導入するとともに、全国で金融カードが応用で きるよう普及を進めた。「金関プロジェクト」は、 3網(ネットワーク)1庫(データベース)

を基本とした税関・政務システムの情報化ネットワーク(全国の各税関と全国自治体の事務業務 のネット及び各税関とインターネットから遮断されている税関政務情報ネットをつなぐ情報ネ ット、各税関の内部の情報ネット、インターネットを通した中国税関の公開情報ネット、各税関 が構築し享受できる情報のデータベース)を構築することを指す。これらにより、各省単位間の

(情報)送信時間とコストを削減できる。「金税プロジェクト」は、増値税の監督・コントロー ル・管理を中心としたコンピュータネットワークシステムで、ニセモノ・違法転売・領収書窃盗 などの犯罪を取り締まるものとなっている。「金橋プロジェクト」は中国の 情報ハイウェイ を始動させるプロジェクトで、ネットワーク型・星型が結合した地上光ファイバー伝送システム を主とし、星型と結合した衛星通信網を補完的に使用するブロードバンドマルチメディアネット ワークを最終的に構築する。

 中国電子情報産業はすでに39の工業部門の中で発展速度が最も速く、産業規模も上位に入り、

輸出では連続してトップとなり、経済効率・収益ともに日に日に重要性が増している支柱産業と なっている。

■ 最速の発展速度を維持

2002年から2004年の間、電子情報産業の売上高、工業付加価値額及び利益総額の伸び率はそ れぞれ37.7%、37.3%、36.6%となった(表2−1)。同期の国内総生産(GDP)の伸び率である 8.2%を大きく上回っているだけでなく、工業部門の12.8%をも上回っている。

表 2−1  電子情報産業の成長速度 

経済指標 2002年 2003年 2004年 2002-2004年の 年間平均成長率 売上高(億元) 14,000 18,800 26,532 (37.7%)

工業付加価値額(億元) 2,980 4,000 5,650 (37.3%)

利益総額(億元) 600 750 1,120 (36.6%)

輸出総額(億米ドル) 920 1,421 2,075 (50.2%)

出典:中国信息産業部

2002 年以降の工業生産額と売上高から計算すると、電子情報産業部門は3位となっている。

過去3年で電子情報産業の工業付加価値額のGDPに占める割合は年々上昇しており(表2-2)、 02年の2.91%から04年には4.14%となっており、通信キャリア産業の2.82%を上回った。

表 2−2  2002〜2004年電子情報産業の工業付加価値額のGDPに占める割合(億元)

電子情報産業の工業付加価値額 年度 GDP

工業付加価値額 前年度比(%) GDPに占める割合(%)

2002 102,398 2,980 34.4 2.91

2003 117,252 4,000 34.2 3.41

2004 136,515 5,650 41.3 4.14

出典:中国信息産業部

■ 対外輸出額は連続してトップ

 税関統計によると、1997年から2004年までの期間、電子情報製品の年平均の伸び率は33.9%

となり、GDP の伸びよりも高くなっている。04 年の電子情報製品の輸出額は前年比 46%増の 2,075億米ドルとなり、全国の輸出額の伸びを10.6ポイント上回った。電子情報製品輸出の全輸 出額に占める割合は35%に達し、数年間連続で工業製品輸出のトップを記録。貿易黒字額は265 億7,000万米ドルとなり、全貿易黒字額の83.1%を占めている。電子情報製品の輸出額を上位か ら見ると、ノート型パソコン(207億7,000万米ドル)、ディスプレー(147億3,000万米ドル)、 携帯電話端末(141億7,000万米ドル)、集積回路(105億2,000万米ドル)、レーザーディスク 機(70億米ドル)の順となっている。

■ 高まる経済効率と利益

2004年、産業全体の利益は初めて1,000億米ドルを突破し、前年比49.3%増となり、過去数 年来で利益の伸び率は初めて売上高と工業生産付加価値額の伸びを上回った。04 年の電子通信 設備製造業の主な経済指標は表2−3の通りとなっている。主要製品の生産・販売比率は98.5%

となり、このうちパソコン、固定電話、携帯電話端末、カラーテレビ、集積回路などの製品の生 産・販売比率は電子情報産業の平均を上回った。

表2−3   2004年電子通信設備製造業の分類比較(億元)

産業 売上高

(2003年度比成長率) 利益総額 税金総額 通信設備制造業 4,481.6 (28.63%) 311.4 79.8 放送設備製造業 74.5 (26.31%) 3.9 2.1 電子コンピュータ製造業 8,264.4 (39.60%) 178.3 33.3 電子ユニット製造業 2,593.1 (36.83%) 127.6 45.0 電子パーツ部品製造業 2,669.2 (35.59%) 146.8 40.2 家庭用オーディオビジュ

アル製品製造業 2,797.8 (23.49%) 14.7 28.2 出典:国家統計局

2.

産業発展の特徴 

 「中国共産党の国民経済・社会発展の第11次5カ年規画の制定に関する提案」(以下、「提案」

とする)は2006年から2010年までの第11次5カ年規画期間の経済・社会発展の指導方針、奮 闘目標、主要任務、重大な措置を明確に提出している。経済発展全体の重要な要素となっている 電子情報産業は第11次5カ年規画期間、当然のことながら科学的発展観に基づいて、以下に示 す使命を担っている。

使命1:引き続き支柱産業展・先導的産業となる、

使命2:経済発展の成長方式を転換する、

使命3:自主開発能力を高める、

使命4:農業の情報化を推進する、

使命5:調和の取れた社会構築を助ける。

 「提案」に基づき、2006年から2010年の期間、中国の電子情報産業の年平均の伸び率は15%

を維持し、2010年の同産業の売上高は6兆5,000億元、工業付加価値額は1兆4,000億元、GDP に占める割合を7%占めるものとみられている。電子情報産業の継続した急速な発展は、「提案」

が提出した 2010年の1人当たりのGDPを2000年比2倍にする ことを可能とするものであ る。

  2004年、中国の電子情報産業の発展には以下の特徴がある。

■ コンピュータ・電子部品関連製品の割合高まる

  2004、電子情報産業の構造は継続して向上し、コンピュータ、電子部品・計測器、設備関連の 製品の伸び率がいずれも 40%以上となり、生産規模の全産業の中で占める割合がそれぞれ前年 比1.3、1.1、0.2ポイント上昇した。

表 2−4  2003〜2004年電子情報産業各製品生産規模の割合 年度 通信 電子コンピ

ュータ

オーディオビ

ジュアル 電子部品 測定機器 放送設備 その他 2003年 19.6% 32.9% 15.0% 22.8% 2.9% 0.3% 6.5%

2004年 18.5% 34.2% 13.1% 23.9% 3.1% 0.3% 6.9%

出典:信息産業部

■ 製品構造が着実に向上、ハイエンド製品の比重が引き続き上昇

  2004 年、電子情報企業は技術面で新たな能力を拡大し、製品技術のレベルを引き上げ、ハイ エンド製品の比重が上昇した。ノート型パソコンと次世代カラーテレビの成長は急伸しており、

その伸び率は 70%以上となっている。ノート型パソコンの販売台数は 1,200 万台となり、パソ コンの販売台数の50%以上を占めている。次世代カラーテレビ(背投・液晶・プラズマテレビ)

の売上高がカラーテレビ市場に占める割合は03年の15%から04年には25.9%に伸びている。

最新電子部品の生産・販売量も大幅に増加しており、薄型ディスプレイ部品や集積回路(IC)は、

いずれも生産・販売とも前年比50%以上の伸びとなっている。

■ ソフト関連市場は急速に成長

  2004 年、中国のソフト関連産業は国の政策による環境・マーケットの整備により、産業規模 は拡大の一途を辿っている。同年のソフト製品とシステムインテグレーションの売上高は2,405

億元に上り、前年同期比で47.2%の伸びとなった。このうち、ソフト製品の売上高は前年比66.1%

増の1,527億元に上り、ソフト関連産業全体の63.5%を占めた。さらにシステムインテグレーシ ョン・コンピュータサービス業の業務収入は前年比65%増の878億元となった。04年のソフト 関連産業の輸出は前年比40%増の28億米ドルとなった。

図2−1  2002〜2004年ソフトウェア・システムインテグレーションの売上高

出典:信息産業部

2004 年の各種応用ソフト市場の成長は目を見張るものがあり、アプリケーションソフト、情 報セキュリティー、電子政府構築などのソフト市場は急速に伸びており、その成長はソフト産業 の平均レベルを上回っている。とりわけ、オンラインゲームソフトは最も潜在力を秘めたマーケ ットとなっており、中国のソフト産業の急速な成長のための牽引力となっているといえる。

■ 効率・利益の伸び、初めて規模の成長速度上回る

  2004 年、中国電子情報産業の経済的な効率と利益は大きく好転した。同産業全体の(売上高 などの)規模の伸びを初めて上回り、経済の効率・利益を示す総合指数は大幅に上昇した。同産 業の04年の工業付加価値額の伸びは41.3%増となり、税引き後利益は44.6%に上った。同産業 の売上高よりもそれぞれ0.2ポイント、3.5 ポイント上回ったことになり、とりわけ税引き後の 利益総額の伸びは売上高伸びを8.2ポイント上回った。

  2004年、電子情報産業の経済効益総合指数は167.3%で前年比16.3ポイント上昇し、全国工 業経済効益指数を 3 ポイント上回った。このうち、総資産貢献率は前年比 1.6 ポイント上回る 8.6%となった。資産保値率は120.3%で、前年を7.3ポイント上回った。資産負債率は前年比0.3 ポイント下がり60.7%。流動資金回転率は年2.2回で、前年よりも0.6回増加した。原価費用利 益率は4.6%でほぼ横ばい。労働生産率は1人当たり11万8,000元となり、前年比1.9ポイント 上昇した。製品販売率は前年比0.8ポイント上昇し98.5%となった。

■ 日に日に高まる国際化

 三資(合弁・合作・独資)企業の電子情報産業の経済成長に対する作用は引き続き上昇した。

2004年末時点で、電子情報産業の外資導入額は1,000億米ドルを突破。米経済誌「フォーブス」

0 500 1000 1500 2000 2500 3000

46%

46%

47%

47%

48%

48%

49%

49%

売上高(億元) 1101 1634 2405

前年度比(%) 46.50% 48.40% 47.20%

2002 2003 2004

ドキュメント内 1 (ページ 31-36)