日ノルウェー等提案 「船舶用燃料のライフサイクル評価に基づくラベリング」
陸上分野との二重計上を防止しつつ、
IMO
としてバイオマスやカーボンリサイクルメタンをライフサイ クルでカーボンニュートラルと評価するためのガイドライン案を提案。各燃料に、ライフサイクルでのラベリング(①化石燃料由来、②バイオマス由来、③回収
CO2
由来、④ゼロ炭素)を付す。ラベリングは燃料油供給簿(
BDN
)に記載され、①であれば船上排出をカウント、②・③・④であれば船上排出ゼロカウント。
※サプライヤーがラベリングを証明できない場合、「①化石燃料由来」として、船上排出をカウント。
提案概要
35
5.エネルギー・環境
(2)新たに講ずべき具体的施策
iv )ビジネス主導の国際展開、国際協力
船舶における低・脱炭素化技術の開発・実用化の推進、
新船への代替を促す国際制度の 2023 年までの構築等 を通じ、 2028 年までに温室効果ガス排出ゼロ船舶の商 業運航を実現する。
「成長戦略フォローアップ」令和 2 年 7 月 17 日閣議決定
【参考】 日本政府の方針 ~成長戦略~ (令和2年度)
2020年度 2021年度 2022年度 2023~2025年度
温室効果ガス排出ゼロ船舶の商用運航の実現
2028年度までに温室効果ガス排出ゼロ船舶の商業運航の実現 船舶における低・脱炭素化技術の開発・実用化の推進 等 新船への代替を促す国際制度の2023年までの構築
36
日本の基本的スタンス
37
1.先進国・途上国を問わず、世界共通の対策を講じること。
•
世界の船舶の80
%は途上国の船籍。転籍も容易。国別のアプローチは意味をなさない。•
一部の途上国は、継続的に、先進国・途上国の差別化や特定国へのルール緩和を主張(例:気候変動対 策におけるCBDR-RC
)。また、一部の欧米諸国は、IMO
の枠組みから逸脱した地域規制を導入。•
国際海運に真に実効性のある環境・気候変動対策を講じるためには、IMO
を通じた世界共通アプローチ の堅持が必須。2.実効性が高く合理的な対策を実現すること。
•
一部の欧州諸国は、理念先行型で非合理的・実効性を伴わない対策を主張する場合がある(例:2030
年 までに50-70%
効率改善、科学的根拠を伴わない鯨類保護のための水中騒音規制)。•
環境・気候変動対策の実効性を最大化するためには、海運・造船の実態や影響を十分理解する日本がIMO
での合理的なルールメークを主導することが重要。これは、日本海事産業の競争力強化にも資する。
ドキュメント内
国土交通省のゼロエミッションに向けた取り組み~最近の国際動向等~
(ページ 36-39)