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(2)スキルアップ(52)
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Table 2−10
高等学校における発達障害支援について, 学校で必要とされている事と,その事で発達や心理の専門家に期待する事
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中カテゴ 梶[
小カテゴリー 数
内 容
1 1 スキル不足 26
・教師一人一人が,それなりの知識を持つこと(※できれば専門知識)。
学 ・個人的にはいろんな講演会で話を聞いたりしていますが,実践を伴っていないので,なかなか理解 校 できません。発達障害といっても一人一人環境も違えば個人差もあるので,LDだ, HFAだ, ADHDだ
とわけてしまうことにこだわりすぎるのもどうかと思います。ただ高等学校現場ではなかなか理解
の現
が深まっていないことも事実。
状
教師
2 キャリア支援 5
・発達障害の生徒の進路指導に力を入れていかなければ,いけないと思う。卒業後が不安である。
お ・高校3年間も大事だが,将来を見据えた指導をしていく事がその子には大切と思います。
よび
3 生徒への対応 8 ・本人に発達障害が公表できないのに,まわり(生徒達)に配慮させないといけない時はどうずればい
生 いのか,知りたい。
・発達障害を有しない生徒への啓もう活動。
徒
・障害の程度にもよるのだろうが,工業においては危険な工作機械や機器を使用する場合には危険予
支
測,回避判断能力が求められ,発達障害を有する生徒の受け入れには苦慮している。適切な判断基 援 準のもと,万能な指導体制でなければ,重大な事故を起こすのではと危惧している。
4 多忙感 3
・全日制普通科の進学校では,「可能であるがすべきでない」特別支援が多いと思いますので多大な 時間をこの方面に割くべきではないと思います。
・研修を積んで知識はあっても時間と人がいない。
・発達障害について勉強したいという気持はありますが,余裕がないのが現状です。
2 ス 1 専門家による研修 38 ・学校内での研修会
キ ・臨床心理士には,将来を見据えた指導方法の提案をしていただきたい。
ルア 2 事例検討会 14 ・問題行動を繰り返す,指示を守れない生徒への対応を教えていただきたい。
整 ツ ・指示の仕方,プリント,板書など,生徒への関わりには対応策があると思うので,事例から具体策
プ などを教えていただけたら,活かしていけると思います。
1 組織・体制 24
・人員配置
備 ・発達障害の知識を管理者も含め全職員がしっかりもっことだと思います。養護教諭や相談係だけが 生徒を理解しても,校内の支援体制を作ることができない。
・相談係りと特別支援コーディネーターを兼ねない.
・高校では学習面での支援が必要不可欠。学習面や集団生活面での具体的な支援がないままで,メン タル面のケアだけでは不十分である。
組織
2 専門家の配置 36 ・発達障害のスペシャリストみたいな人が一校に一人は常勤してほしい。(スクールカウンセラーの
・体 ように)教師も発達障害について理解を深めるべきだが,手が空いていなくて正しい対応が出来な いことも多いと思う。
制 ・週に1回とか,月に何回という相談回数では,スクールカウンセラーの役目は十分に果たせないか
づ︿ もしれない。
・我々教諭は授業もありその他の校務もあり,対応に限界があるので,専門家を早急に配置すること が必要である。
り
・臨床心理士には発達障害を有する生徒に,学校現場で直接指導に入っていただく必要があると思
う。
3 専門家のアドバイス 28 ・かつてアスペルガーの子どもを担任として担当した時,学校からほとんど支援がなく,外部のカウ ンセラーに頼るしがなかった経験がある。学校現場は多忙であり,障害をもった子が放置されやす いので,積極的に支援をお願いしたい。
・心理専門家には,現場の事も理解した上でアドバイスをしてほしいと思います。
3 1 共通理解 12 ・情報の共有
・発達障害に対する正しい認識を全職員が共有すること,知識なくして適切は援助はできない。
・教員間での共通理解を持つにも,何が正しいのか手探り状態で,教員によって対応の仕方が異なつ
実
ていると感じる。
践 2 環境調整 7 ・障害を有する生徒とそうでない生徒が同じ課程で学ぶことが本当にいいのかどうか。理想論だけ で,現場の混乱を招く事がないよう配慮してほしい。
連携 ・発達障害を有する生徒への支援に関して,私は…番少人数学級が一番よいと思われます。
3 校内連携 6 ・気軽に相談できる場と人
と
・(発達障害を有する)生徒が在籍する担任は悩みを抱えています。でも他の機関に助けを求める時間
協働
がほとんどないのが現状です。校内全体での支援・コーディネーターの支援が必要。
お 4 保護者との連携 6 ・生徒の情報や家庭環箋がよりわかりやすく,職員間で共有できるようになれば対応しやすいが,保
よ
護者が障害に関しては否定的である事が多く,普通科においては隠そうとすることが見られる。
び共 ・保護者が自覚している場合は連携を取り手立てができるが,保護者が認めない場合どうするのか。
(外部機関にも行けない)また高校に入って発達障害を認められた場合,保護者の戸惑いが大きく,
通 学校への要求がどんどんふくらんでくる(単位取得,生徒指導など)。その対応をどうずればいいの 理 か。県で統一した考えがない。こまる。 h
解 5
外部機関との連携 10 ・臨床心理士ではなく,臨床経験豊富な医者,看護師の援助助言が必要です。
6 小中学校との連携 7 ・小中からの情報に隠し事がないこと。中〜高の引き継ぎがうまく,早期の段階でできること。
・高校教員として,小中学校に発達障害についての各個人の情報が高校へしっかりと引き継ぎされて いないと感じています。とても大きな課題だと思っています。
・細小中高の連携を強くする。また中学校や地域の支援学校,支援施設との連携をとっていければ,
卒業後も踏まえ何かできるのではないか?
考察
高等学校における発達障害支援に関する教師効力感について
性差の検討 男女別「発達障害支援教師効力感」尺度得点とt検定の結果か ら,発達障害支援に関して男性教師よりも女性教師が有意に高い値を示し,特 に女性は情報連携を得ることで,さらに発達障害支援教師効力感が高まること が示唆された。これは予備調査および本調査でも同様の結果であった。宮前・
半澤(2011)は,高等学校における「特別支援教育」について,男性教師よりも 女性教師が関心を持っていることを報告したが,本研究でも同様な知見が得ら れた。大嶺・瀬名波・新田・赤嶺・金城・前原(1991)は,小中高という学校種 の違いによって教師の効力感に違いがあり,小中学校の教師に比べ高校教師は 効力感が低いことを見出し,前原(1994)は,高等学校の女性教師の低い効力感 は,生徒指導上の高いストレスの反映であると指摘した。また甲種に関わらず,
効力感の低い女性教師ほど指導困難な生徒の問題で悩んでいることも見出して いる。大嶺ら(1991)は,義務教育諸学校と比べ,高等学校では研修会が少ない
という事実を指摘し,今もなおその現状がある。今回の研究では,高等学校で の発達障害支援に関する校内研修会の実施が,女性教師の発達障害支援効力感 へ影響を与えることができると考えられた。
松田・鈴木(1997),松尾・清水(2007)三本・金山(2010)において,教師効力 感と性差は見出されていない。岩永・吉川(2000)は,小学校における不登校対 応に関して,男性教師よりも高い女性教師の効力感を明らかにしたが,前原ら
(1991)の尺度との比較で,使用した質問内容の具体性による影響を示唆してい る。本研究の発達障害支援教師効力感尺度の質問項目は,教師による実際の具 体的支援行動を問うものではなかったが,女性教師は男性教師も高い効力感を 示した。質問項目の具体性による影響の有無については,再度検討する必要が ある。教師効力感と性差については,今後も継続した検討が必要である。
教師経験年数別の検討 宮本(1995)は,教師は50代までは教育に関する自 己効力感が直線的に上昇しているが,それを過ぎると低下が見られることを報 告している。本研究における「情報連携希求効力感」と教職経験年数別の検討