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ワークショップにおいて考察を行うことに対する作り手の反 応

ドキュメント内 九州大学学術情報リポジトリ (ページ 41-49)

 作り手の考察結果をもとに具体策の立案が行えたことから、デザ イン評価指標を用いた調査、作り手による調査結果の考察、考察を もとにした具体策の立案をデザイン評価システムとして構築するこ とができた。本研究では、本デザイン評価システムが、実践的な場 面で活用されることを期待しているため、参加者である作り手自身 にこのシステムの有効性を感じてもらう必要がある。実践的に活躍 するデザイナーが、本評価システムの意義を見出し、取り入れるこ とが、このシステムの実践における活用につながると考えられる。

 したがって、各回のワークショップ終了後に、ワークショップに 対してのアンケート調査を実施した。各回のアンケート調査結果か ら、ワークショップに対する参加者の関心などについて考察する。

アンケート調査では、以下の3つの質問を行い、ワークショップの 参加者全員に自由記述式で回答してもらった。

設問 1:

ワークショップで提示されたデータ(グラフ、表、画像、その他の 情報)について

設問 2:

ワークショップの進め方(進行、時間配分、グループ分けなど)に ついて 

図 5-11 デザイン評価システム構成図

その他ワークショップの内容で気がついたこと

 2事例のワークショップで得られた回答は、表 5-3 に示すとお りである。課題として取り上げたように、設問 1 については、課 題の考察を行うために作成し、提示した資料について、「情報が足 りない」「比較しやすいほうが良い」などの指摘を多く受けている。

しかしこれらの指摘については、グッドデザイン賞受賞作品の調査 結果を対象としたワークショップ後に、データの提示方法に関して 修正を行ったことにより、SAJICAを対象としたワークショッ プでは、前述のような指摘はなくなっている。両ワークショップで、

データの理解に関わる指摘が多くみられることから、最初は調査結 果を理解するまでに時間を要し、慣れない内容を理解することへの 困惑は避けられないとしたうえで、調査結果の理解をスムーズにす る方法について、検討する余地はあるといえる。

 設問 2 では、ワークショップの進行などについて参加者のさま ざまな感想を得た。相対的に両ワークショップともに多い意見は、

グループにおいて議論を行う時間が短いことである。これは、課題 量と課題内容に対しての考察をどの程度まで掘り下げるかといった 質的な問題と密接に関わるものだといえる。今回のワークショップ は、評価の対象とした製品の開発に関わった人々が参加者ではな かったため、単純な評価のズレの要因に関する考察のみを課題とし、

考察時間を短く配分した。アンケートの回答には、各グループにお いて議論する課題の量の適切さに対しての指摘は無く、時間の短さ の指摘に終始している。また、丸一日を費やした実施を希望する意 見や、2回に分けて実施したいといった意見がみられ、これらは、

ワークショップに対して、関心を持つことができたことによる意見 だといえる。これらのことから、時間が短いと参加者に感じさせた 要因のひとつとしては、課題量が多いことが要因ではなく、各グルー プにおける進行役であるファシリテーターのスキルの問題により課 題を消化できなかったことが考えられる。そして、より長時間の議 論を希望する意見については、考察時間が短かったというよりも、

表 5-3 2 事例のワークショップで行ったアンケート結果

ワークショップで提示されたデータ(グラ フ,表,画像,その他の情報)について

ワークショップの進め方(進行,時間配

分,グループ分けなど)について その他ワークショップの内容で気づいたこと

明確で分かりやすい 進行方法がよい これ位のあいまいさからのスタートで逆に

良かった

少し分かりにくい 進行速度が適切である 慣れたのは後半からである

見やすいが分かりにくい 進行がスムーズである メンバーを固定して何度かする(緊張を解 くため)

進行が機械的である(有機的でない) メンバーを変えるとどうか?

情報が少し断片的である 進行内容がすぐに飲み込めない グループ分けの人数が適切である 情報がもう少し欲しい 進行内容が事前に分かるとよい

周辺情報がもう少し欲しい 回が進むごとにスピードアップした方がよ

い(×2) 議論を深める時間が欲しい

今回のデータ以外も教えて欲しい 付箋を書きながら議論するのは難しい(書 くだけか議論だけの方がよい)(×1)

議論の大方が個別的な「こう思う」的であ り残念

データをより詳細に見る(棒グラフと平均 値±標準偏差の相関を見る)必要がある

司会のコメントが適切である(断言せず,傾 向を示し,会場からの意見を引き出す)

最初の議論のアイテムが後の議論の活発 さに影響する

データ(統計など)の解釈を文字で説明し

てあるとよい チームリーダーが大変そう 未使用のデータも見たかった

見慣れないので理解する時間が少し必要

である 進行をマニュアル化するとよい

標準偏差グラフに慣れる時間が少し必要

である 設問内容等にまだまだ改良の余地がある

標準偏差に拠り過ぎず有意差に注意した

時間が適切である(×2) 指標としては全体傾向内の比較に基づく

モデル論の方がよい 統計の素人なので最初はとまどう 時間が足りない(×3)

時間がもう少し欲しい(×6) 商品の裏づけにより配慮があるとよい(プ ラセボ活用も検討して欲しい)

被験者の数のばらつきが気になる 時間がもっと欲しい 商品の背景を気にしていることを改めて理 解した

3者間の母数と男女比の大きな差が気に

なる 時間が2倍欲しい あて馬がないとデザインだけの評価なの

か疑問

×2回でもよい

全てのグラフを一枚で比較できるとよい 丸一日でもよい 大変刺激になった

様々なデータを一枚で比較できるとよい 非常に有意義である

グループ分けの人数が適切である この出会いに価値がある

設問の言葉が重要である 他のメンバーの意見がどれも興味深い

設問の解釈が3者間で異なる 意味のあるワークショップである 他のメンバーがみな素直かつ前向き 設問ごとの解析結果(回答度数割合や平

均値など)をもう少し見たい

分析的な問題設定や資料に基づくワーク ショップやブレインストーミングに疑問

参加者名簿を事前か事後に公開するとよ い(参加者に問題がなければ)

議論が深まるとよい(×3) 次回も希望する

模造紙が見づらい 男女年令を広げた方がよい

会場レイアウトなど少し見づらい 実物が欲しい 最終的な結論を見たい

マイク無など少し聞きづらい バックデータなど確認できるようにする 今後の展開を期待する

次回も希望する マーケティングリサーチ未開拓分野(建築 等)にも展開して欲しい

ズレの大きいものだけの原因分析から発 想できることは少ない

論文や体系よりも実践的な活用(ワーク ショップ,コンサル)を目指して欲しい

G

ワークショップで提示されたデータ(グラ フ,表,画像,その他の情報)について

ワークショップの進め方(進行,時間配

分,グループ分けなど)について その他ワークショップの内容で気づいたこと

最初はグラフを理解しにくかったが、徐々

に理解できた(×2)

各自が、意見を出すときに、あらかじめ要 点を絞りこみ、内容を掘り下げていくという のはどうか

畑違いの皆さんに混じって議論できて楽し かった

商品の写真が小さく、理解しにくい 時間が短いことを理解した上での進行を すべき

多様になる市場をよみとくのは難し いと 思った

クロス集計のデータがあった方がよいと

思った 時間が短いと思う(×2)

議 論 中 に、年齢 差を 挙げる人 が多 かっ た。事前に年齢差の有無を提示すれば、

その必要が無いと思う 実数標記と%による標記を検討した方が

良い

流れを見せながらうまく進めてもらったと 思う

2回参加して、ワークショップは人選が大 事だと思った

立場グループの差に対して、世代差など

の影響があると思う 開始時間の設定を考えた方がよいと思う 途中で、メンバーを入れ替えるのもよいと 思った

わかりやすくまとめられていると思った。最 初に、ズレのグラフを出すほうがより印象 的かもしれない

時間をもっと長く設定した方が良いと考え る人が多いと思うが、ちょうどよい時間配 分だと思う

時間が無いので、議論の絞込みを行い実 施する方法もあると思う

もう少しデータの読み方の例示が欲しい 1グループの人数がもう少し少ない方が、

議論が活発になるように思う(×2)

項目1つずつの討論よりも、総合的な意見 交換の時間を長くした方がよいと思う データだけよりも、傾向まで示してもらった

ほうがよい

人数が多いと、声の大きな人の意見に引 きずられるように感じた

会場に実物を展示してもらえるとよりわか りやすかったように思う

データ数が少ないところが気になった 参加者がスペース配分をわかるようにす

れば、より良いと思う 少し時間が短いように思います 老眼なので、少し資料の文字などが小さく

見にくかった 難しかった

データを理解するのに時間がかかる とても有意義で楽しかった(×2)

もう少し、つめてグループ差にある評価の 差について考えたかった

各グループでのタイムテーブルを事前に 作成した方がよいかもしれない

S A J I C A

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