第4章 ライフサイクル知識の資産化と活用方法
4.5 ライフサイクル知識の再利用
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4.5 ライフサイクル知識の再利用
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図4-10 サービスポートフォリオの概念構成 [ITIL2008(改)]
4.5.1.2 パブリック・サービスポートフォリオ
前節までに,サービスを組み立てるプロセスを形式化する方法を示した.各サービスモ デルの構成属性をカスタマイズのインタフェースにすることで,適用可能な工程(範囲)
を拡大し,Web サービスの設計から提供までのプロセスが異質化した顧客要求に柔軟に対 応できるようにした.これにより,顧客の要求の変化に迅速に対応しつつ,規模の経済性 とモジュール化による範囲の経済性を同時に獲得できる.従来,モノの生産に活用されて きた,マス・カスタマイゼーションの概念をサービスの生産においても実践できる.これ を実践するために,この設計・運用プロセスを示すライフサイクルパタンを各サービス開 発プロジェクト開発の雛形データとして,公開・共有されるパブリック・サービスポート フォリオに保管する.
4.5.1.3 プライベート・サービスポートフォリオ
開発プロジェクト間で共有するパブリック・サービスポートフォリオに,サービスモデ ルチェーン,及び実行環境を資産化する.
各サービス開発プロジェクトで作成・活用するライフサイクル情報を蓄積するリポジト リとして,プライベート・サービスポートフォリオを導入する.パブリック・サービスポ ートフォリオに資産化されたこれをプライベート・サービスポートフォリオにインポート 可能にすることで,新規案件での開発の際に直ちに動作確認できる状態から開発を開始で きる.このサービスモデルチェーンの各モデルにカスタマイズインタフェースを組み込む ことで,提供段階のカスタマイズだけではなく,上流設計~実装段階の各工程においてカ スタマイズが可能になる.
以上に示したパブリック・サービスポートフォリオと,プライベート・サービスポート フォリオの関係を示す(図4-11).
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図4-11 パブリック/プライベート・サービスポートフォリオの関係
4.5.2 サービスポートフォリオを用いた知識の資産化と再利用
サービスポートフォリオは,効率的にこれらのサービスのライフサイクルパタンを管理 するための鍵となる.サービスポートフォリオは,管理要件,設計,実装,運用データの リポジトリで構成され,個別に共通のサービス固有のデータを管理する必要がある.
サービスポートフォリオを実装するために,2 つのポートフォリオを導入する.プライ ベート・サービスポートフォリオは,あらゆる開発プロジェクトによって共有されている 各アプリケーションプロバイダとパブリック・サービスポートフォリオが所有するクラウ ドアプリケーションに使用する.サービスドメインとサービスのライフサイクルパタンを 開発している間,パタンは,案件固有の業務情報など秘匿性の高いデータを除外し,コア 資産は顧客の特定のデータを有することを見越して最小限に抑えた後,パブリック・サー ビスポートフォリオにエクスポートする.そして,それぞれのサービスモデルはライフサ イクルパタンとして使用できる.
この機構に従って,サービス開発の新規プロジェクトは,それをインポートすることで 開始できる(図4-12).サービス開発者は,このインポートしたデータを初期データとして 用いることで,開発の初期段階からWebサービスを実行して動作を確認できる.このデー タを元に,カスタマイズを行い,目的のWebサービスを開発する.このような手順で開発 し,システム構築者は,簡単かつ迅速に顧客の要件を達成できる.
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図4-12 ライフサイクル知識の再利用[細野 2013b(改)]
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