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5 2.モニタリングにより収集すべき情報

ドキュメント内 トキ飼育繁殖野生復帰合同専門家会合資料 (ページ 32-36)

(参考資料4  放鳥後のモニタリングの方針について(H19.9.11 改訂)  参照) 

【参考】 

・生息状況の把握(生存の有無)  ※死亡した場合は死亡要因 

・ねぐら、エサ場位置、移動経路 

・採餌状況、ねぐら・営巣環境    ※繁殖の有無も確認 

・地域社会への影響 

・収集すべきその他主要な情報の有無 

 

3.放鳥後の人為的サポート 

放鳥されたトキのモニタリングの結果により、必要に応じて下記のサポートを行う。 

なお、サポート項目や方法等については、サポートの有効性、効果により随時見直す   

○厳冬期に利用可能なエサ場の拡大・充実 

放鳥後、モニタリングにより採餌頻度の高い重要なエサ場の位置を把握し、地権者等 の協力を得ながら、結氷を防ぐような工夫(かけ流し、氷割等)を行うなど厳冬期も含 めた冬期間のエサ場の拡大・充実を図る。 

 

○緊急的給餌(主に厳冬期を想定) 

専門チームによるモニタリングの結果、一定期間採餌が確認されない、外見上極度に やせ衰えている等、トキが採餌不足に陥っていると判断される場合は、地権者等の協力 を得ながら、採餌頻度の高い重要なエサ場へ緊急的にドジョウ等の給餌を行う。 

 

○繁殖期の営巣支援 

トキの卵やヒナを襲う可能性のあるテンやヘビ等が営巣木を登れないような工夫(テ ン返し等)を行う。 

 

○緊急時のトキのエサ場等への誘引 

トキ・デコイによる誘引の有効性や効果を順化ケージ内で確認した上で、必要に応じ て野外での誘引を行う。 

 

4.トキに対する過度な干渉の回避 

初期の放鳥段階においては、モニタリングにより得られるトキの生態等のデータが、今 後のトキの野生順化訓練・放鳥技術の確立、各主体が行う生息環境整備、社会環境の整備 にとって大変重要であることに鑑み、トキに対する過度の干渉(追いかける、無秩序な給 餌等)を出来るだけ避けるよう、人・トキの共生の島づくり協議会と連携し、関係行政機 関等の協力も得て、地域住民や観光客等の理解と協力を求める。 

   

5.放鳥計画の見直し 

放鳥後のモニタリングの結果を踏まえ、定期的に専門家の意見を聞いて、必要に応じて 順化訓練、放鳥技術、モニタリング体制、放鳥計画などの見直しを行う。 

また、放鳥したトキが異常死したり、ほとんどの個体が死亡した場合など緊急事態等が 発生した場合は、その都度、専門家の意見を聞いて、放鳥計画などを見直す。 

080804トキ飼育繁殖野生復帰合同専門家会合資料

資料  4−1 

H20.8.4

佐渡自然保護官事務所  トキの試験放鳥におけるモニタリング体制について(案) 

 

1.モニタリングの役割分担 

  モニタリング専門チーム  専門ボランティア(トキモニター)  地域住民/NGOなど  実施主体  ・環境省(佐渡自然保護官事務所/環境

省事業請負者)  

・地球環境研究総合推進費研究チーム

・新潟大学 

専門ボランティア(トキモニター) 

※8月4日現在、○(35+最大7名)名 登録済み  

※コーディネートは環境省(佐渡自然保 護官事務所/環境省事業請負者) が実 施 

地域住民/NGO 

※コーディネートはトキの  野生復帰連絡協議会が実施。 

 

収集データの 種類 

・位置情報 

(ねぐら、エサ場、移動ルート等) 

・採餌行動、営巣行動情報 

※定型の報告様式を利用 

・同左 

(当面は補完情報収集) 

目撃情報 

(概略位置、個体数、行動等) 

※定型の報告様式を利用   

収集の方法及 び頻度 

・衛星追跡 

(6台、3日に1回データ回収) 

・地上からの追跡・観察 

(最大2チーム、各チーム2〜3名、 

原則毎日) 

・当面は、必要に応じて専門チームに  同行し、地上から追跡・観察 

目視・観察情報を随時報告 

収集データの 分析 

・専用GIS等に集約の上、地球環境 研究総合推進費研究チームが中心と なって分析 

・同左  ・主に観察情報として集約。 

データの質及び必要に応じ、

専用GISに集約の上、分析  対象とする。 

080804トキ飼育繁殖野生復帰合同専門家会合資料

2.モニタリングにおける情報伝達、情報共有体制   

     

080804トキ飼育繁殖野生復帰合同専門家会合資料

3.テレメトリー調査 

テレメトリー調査では複数の方法を検討し、それぞれの方法の実効性等を考慮し、

衛星追跡(アルゴス)システムを採用することとした。今後、試験放鳥後のモニタリ ング結果を踏まえ、テレメトリー調査についても随時検討を加え、改良等を行う予定。 

 

(1)衛星追跡(アルゴス)システム 

①考え方 

・追跡精度を確保するため、GPS内蔵型とする。   

・日本海側気候の特性による冬季の信号発信の安全性確保のため、ソーラーとバッテ リーを組み合わせる。 

・メーカーを分散する。 

・トキの体重 1400g(今までの飼育個体で軽い方)とすると 3%は 42g、4%は 56g。装 着のためのハーネス等を考慮しても問題はないと考える。 

②選定機種 

ノーススター      ソーラー  GPS アルゴス  29g  2台    マイクロウェーブ  ソーラー  GPS アルゴス  30g  2台    マイクロウェーブ  バッテリーGPS アルゴス  40g  2台   

※10 個体のうち、行動パターンが同一とならない6個体に装着するよう検討中   

③装着試験(資料4−2参照) 

5羽のトキに試験的に装着し、経過を観察中。発信機に底上げの工夫を施し、背中 に設置した個体は発電部位が裸出しているが、その他の個体は発電部位が羽に埋没し ている。 

 

④発信タイミング 

発信機から衛星への発信タイミングは4時間毎に(6回/日)位置が特定できるよ う設定(3日に一回データを回収)。 

   

4.個体識別の方法 

足環(カラーリング、ナンバーリング)による個体識別を原則とし、双眼鏡、望 遠鏡などにより観察、記録する。また、アニマルカラーによる個体識別も検討中。 

足環の装着案としては以下のとおり。 

  左足:関節の上(脛部分)に番号入り(2 桁)カラーリングを1個装着    右足:関節の上(脛部分)に番号入り金属足環(環境省)を 1 個装着          関節の下(跗蹠部分)に補助カラーリングを1個装着 

  合計 3 個の足環を装着   

   

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ドキュメント内 トキ飼育繁殖野生復帰合同専門家会合資料 (ページ 32-36)

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