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ヘルパーT細胞の指令

ドキュメント内 (1)(2) (3) (4) Vol. 21 No (ページ 36-42)

今回のスポットライト 

抗原の浸入 

B細胞やマクロファージによる  抗原の貪食 

ヘルパーT細胞への  抗原断片の提示 

ヘルパーT細胞からのさし入れ(サイトカイン)を  もらったB細胞は抗体を発射し,マクロファージも  元気に戦う。 

ヘルパーT細胞の指令をうけて,B細胞は抗体を発射するわけですが,この抗体がターゲット(抗原)

に結合すると…抗原の毒となる部分をおおいかくしてしまったり,マクロファージや補体という子分タン パク群を呼びさますことができます。

抗体のしっぽ(Fc部分)

抗体のしっぽとくっつく手(Fcレセプター)を介して 抗原を食べようとするマクロファージ

はじめに呼びさまされた子分(補体C1)は,次の子分を呼びさまし,その子分がさらに次の子分を…

とドミノ倒し的な反応がおこります。そして…

(1)ある子分(C3b)は抗原に 味付け してマクロファージの食欲をそそります(オプソニン化)

(2)別の子分(C3a,C5a)は肥満細胞などの援軍を呼びよせる伝令者となります。

(3)このドミノ倒し反応の最後には,抗原に穴をあける装置(C9複合体)が出来上がります!

C9複合体

補体1(C1)

集まる 補体達

援軍 C3b

C3a C5a

C3bとくっくつ手(C3bレセプター)を介し て抗原を食べようとするマクロファージ

◆このように,抗体が抗原に結合することは,免疫戦争の火蓋がきられることを意味するのですが,度を 越せば「アレルギー」になってしまいます。

「Ⅱ型アレルギー」は,コラーゲン等の細胞間物質(間質)や細胞の表面に抗体が直接結合することで 生じる組織傷害です。

マクロファージの活性化

補体の活性化

障害

・赤血球に対しておこるのが自己免疫性溶血性貧血

・血小板に対しておこるのが特発性血小板減少性紫斑病

・溶連菌感染後,心臓弁膜に対しておこるのがリウマチ熱

「Ⅲ型アルレギー」は,可溶性の抗原に抗体が結合し,その複合体が血管外や腎臓の血管外などの組織 にひっかかり,そこで組織障害を来すものです。

可溶性抗原+抗体

免疫複合体

→血管外の組織にひっかかりその場でマクロファージや補体 を活性化し組織障害を来たす

このような反応が

・腎臓の血管外でおこるのが糸球体腎炎の一部

・肺胞隔壁の血管外でおこるのが間質性肺炎の一部

・全身の血管外でおこるのが血清病  というわけです。まとめると

です。

◆ちなみに,外敵には抗体からの攻撃をまぬがれるため,細胞の中にいつまでもかくれひそむものもあり ます。結核菌がその代表で,外敵をたべてくれるマクロファージ中にいつまでもとどまっています。

細胞表面や細胞外に固定した抗原に対して起こる反応がⅡ型アレルギー

浮遊抗原に対しておこる反応がⅢ型アレルギー

ヘルパーT細胞

結核菌を消化しきれないマクロ ファージは,ヘルパーT細胞の 司令をうけて集合合体して頑張 ります。これが肉芽腫です。

中心部は(おそらく酵素不足により)壊死におちいる

(乾酪性壊死)

T細胞の集まり

マクロファージの集まり

このように,抗体の手がとどかない抗原に対して,T細胞がマクロファージ等の細胞を活性化して生じ る炎症をⅣ型アレルギーといいます。

ツベルクリン反応は,結核菌の抽出物を皮下に注入し,T細胞を介した炎症の有無をみるものです。

結核菌に以前感染した個体や,BCGを摂取した個体のT細胞は,24〜72時間以内に皮下に注入されマ クロファージに処理された結核菌抽出物を認識することができます。

皮下に注入した抗原

24〜72時間

《肉芽腫の構造》

ドキュメント内 (1)(2) (3) (4) Vol. 21 No (ページ 36-42)

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