第 5 章 Windows と Linux の使い方 95
5.6 プロセス管理
5.5.6 フォルダ名 / ファイル名の変更
すでに存在するファイルやフォルダの名前を変更するには,変更したいアイコンをクリックして
F2を押すか,右クリックメニューの中から「名前の変更」をクリックします (図 5.17).
図 5.17: 名前の変更
図 5.18: タスクマネージャー(簡易)
ここでは,タスクマネージャーウィンドウの右下に存在する,「詳細」ボタンを押すと表示され る詳細画面について解説していきますが,プロセスを終了させるだけならば簡易画面でも行えま す.表示されているプロセスの一覧から終了したいプロセスを選択し,ウィンドウ内右下の「タス クの終了」ボタンを押せば選択されたプロセスを終了できます.
詳細画面について解説していきます.「プロセス」タブではWindows上で起動しているすべて のプロセスが表示されます(図 5.19).
図 5.19: タスクマネージャーのプロセスタブ
また,それぞれのプロセスについて「CPU使用率」,「メモリ使用率」,「ディスク書き込み量」,
「ネットワーク使用量」といった「リソース使用量」が表示されます.この時,プロセスはこれま でウインドウで扱ってきた「アプリ」と画面上に表示されていない「バックグランドプロセス」に 分けられ,それぞれ「状態」タブでプロセスの応答状態が表示されるため,応答していないなどの 理由で終了させる際に対象を見つけやすくなっています.表示されているプロセスに対して右ク リックを押すことで,直接プロセスの終了や,プロセスの実行状態を詳細に記録した「ダンプファ イル」の生成を行うことができます.ここでは詳細を書きませんが,ダンプファイルは解析するこ とで異常終了した原因を発見する際に役立ちます.
詳細画面にはこの他にもタブが存在します.
「パフォーマンス」タブ
総CPU使用率等,総合使用状況を表示する.
「アプリの履歴」タブ
利用中のユーザーアカウントのリソース使用量の履歴を表示する.
「ユーザー」タブ
ログイン中のユーザーのリソース使用量を表示する.
「詳細」タブ
PID等を含むプロセスのより詳細な実行状況を表示する.
「サービス」タブ
各種アプリケーションのアップデートなどユーザーとのやり取りを必要としないプロセスの 一覧を表示する.
計算機室の利用においてすべての機能を使いこなす必要はないため,計算機室の利用方法の観点 から役立つ「ユーザー」タブを取り上げて説明します.「ユーザー」タブでは他ユーザーのリソー ス使用量も表示され,他ユーザーの利用によって自分の利用が妨げられるといった場合にはその 利用を切断させることができます(図5.20).これは一つの計算機を複数人で利用する場合におい て,非常に有用な機能の一つです.
図5.20: ユーザータブ
5.6.2 プロセスに関する注意事項
Windowsでも,Macのプロセスと同様にプロセス間には親子関係があります.ただしその結合
関係はあまり密接ではなく,親プロセスが終了しても子プロセスは終了しません.
Windowsで,あるプロセス(親プロセス)が起動した子プロセスや孫プロセスをすべて終了し
たい場合は,タスクマネージャでプロセスを右クリックして「プロセスツリーの終了」をクリック してください.