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プロジェクトの実績

ドキュメント内 ブラジル国 (ページ 39-48)

投入の実績 日本国側

(1)専門家派遣

長期専門家は派遣されず、短期専門家が合計14名派遣された。内訳は(i) チーフア ドバイザー1名、(ii) 森林インベントリー分野10名、(iii) リモートセンシング分野4 名であった。終了時評価調査時点で、日本人専門家の総派遣期間は約 51.7 人月

(Man-Month:MM)〔1,550人日(Man-Day:MD)〕であった。チームごとの派遣期 間の合計は、森林インベントリーチームは 1,221 人日(MD)(約 40.7MM)、リモー トセンシングチームは 329 人日(MD)(約 11MM)であった。各専門家の氏名、派 遣期間等は、合同評価報告書(英文)Annex 5に示す。

(2)本邦研修

プロジェクト期間中にINPAとINPEから合計12名(森林インベントリーチームか ら8名、リモートセンシングチームから4名)の C/Pが、本邦研修を受けるため日 本へ派遣された。参加者のうち3名はINPAもしくはINPEの正規職員であったが、9 名は修士・博士課程の学生やポスドクであった。INPEから本邦研修に参加したのは 1名のみであった。各研修員の氏名、所属、派遣期間、コース名並びに主な訪問先を、

合同評価報告書(英文)Annex 7に示す。

(3)資機材供与

プロジェクト活動を実施するための必要な機材として、ピックアップ車両 2 台、

衛星画像、無人航空機(Unmanned Aerial Vehicle:UAV)2台等がJICAより供与され た。機材名と各数量を合同評価報告書(英文)Annex 8に示す。資機材の内容はJICA 専門家がINPAの関係者と協議して決定した。すべての機材はプロジェクト活動のた め、もしくはC/P部署であるINPA森林管理研究室が実施する活動のために有効活用 されていることが確認された。

(4)プロジェクト予算(日本国側)

JICA はプロジェクト活動の実施に必要なほぼすべての経費を支出した。ローカル スタッフの雇用費、旅費・交通費、資機材購入、森林インベントリー等を含む現地 業務費の2010年から2013年までの合計額は約2億4,300万円(約480万レアル)で あった。経費の支出内容を合同評価報告書(英文)Annex 9に示す。

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ブラジル側

(1)C/Pの配置

終了時評価調査の時点では、プロジェクトC/Pとして18名が配置されていた。内 訳は森林インベントリーチーム12名(INPA)、リモートセンシングチーム6名(INPA とINPEに各3名)であった。C/Pの中からプロジェクト・マネージャーが2名(INPA とINPEに各1名)、サブ・プロジェクト・マネージャーが2名(INPAとINPEに各 1名)配置された。C/Pの氏名・所属、及びプロジェクト活動に携わった期間を、合 同評価報告書(英文)Annex 6に示す。

(2)プロジェクト事務所及び資機材の提供

アマゾナス州の州都マナウス市にあるINPA森林研究室の建物内に、プロジェクト 事務所(広さ約 20 ㎡)が提供された。事務所の維持管理費(光熱費、水道、電話、

インターネット、備品の部品交換等)はINPAの負担であった。また現地調査費用の 一部がINPAにより負担された。

成果の達成状況

PDM の各成果に対応したプロジェクト活動の主な実績は、2 種類の達成度グリッドを使 用して整理された。合同評価報告書(英文) Annex11 Accomplishment Grid 1 (Accomplishment

based on the indicators)に、PDMの指標ごとのプロジェクト実績を整理した。また、各活動

に 対 応 し た 実 績 は 、 合 同 評 価 報 告 書 ( 英 文 ) Annex12 Accomplishment Grid 2 (Accomplishment based on the activities)に整理した。以下に各指標に対応した主な活動実績を 成果ごとに整理する。

成果1

成果1 指 標

中央アマゾンの炭素蓄積量の動 態を把握するための、継続的な森 林インベントリー(CFI)システム が構築される。

1a. 2013年8月までに、中央アマゾンにおいて、杭打

ちとタグ付により、300カ所以上のCFIプロット が新規に設置される。

1b. 2013年8月までに、中央アマゾンにおいて8カ所

の既存サイト及び2カ所の新規サイトにおいて、

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)ガイドラ イン(2006 年)に基づき、森林インベントリーデ ータが収集される。

1c. プロジェクト終了までに、中央アマゾンのすべて の既存・新規サイトから森林インベントリーデー タ〔現場写真、全地球測位システム(GPS)情報、

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林分調査情報、森林タイプ、炭素蓄積を含む〕が 地理情報システム(GIS)上のインベントリーデ ータベースに整理される。

1d. プロジェクト終了までに、中央アマゾンのすべて の既存・新規サイトから森林インベントリーデー タ〔現場写真、全地球測位システム(GPS)情報、

林分調査情報、森林タイプ、炭素蓄積を含む〕が 地理情報システム(GIS)上のインベントリーデ ータベースに整理される。

1e. プロジェクト終了までに、5 本以上の科学論文が 国際学術誌に提出される。

PDMで成果1に設定された上記5つの指標のうち、3つが達成され、1つは達成途上で あり、1つはいまだ達成されていないと判断された。以下にその主な判断理由を挙げる。

(1)指標1a:達成と判断された。

中央アマゾン(アマゾナス州)の3サイト(Sao Gabriel da Cachoeira、 Atalaia do Norte、

Rio Purus)に新たに351カ所の固定プロットを設置した。

(2)指標1b:達成と判断された。

中間レビュー調査の後 2013 年までに、プロジェクトでは新たなサイトと加えて、

合計で 351カ所の CFIプロットでインベントリー調査を実施した。 これまで調査の 空白域であった中央アマゾン(アマゾナス州) 11 地域(Sao Gabriel da Cachoeira、

Atalaia do Norte、Itacoatiara、ZF5、Jutai、Resex Auati-Parana、Resex Capana Grandei、

Resex do Baixo Jurua、Rio Unini、 Rio Purus、Maues)において、過去の861カ所と合 わせて合計 1,212 カ所にてインベントリー調査を実施した。 森林インベントリーの 調査項目は、林木の毎木調査データのほか、倒木(枯死木)、細根量バイオマス等で あった。このうち8 地域については、2回目の調査を実施することで炭素蓄積量の動 態を解析した。

(3)指標1c:達成と判断された。

ネグロ川上流域の森林で初めて地上部・地下部のバイオマス測定を実施するとと もに、これまでINPA がアマゾン中部、下流部で実施した地上部・地下部のバイオマ ス測定データと統合して、各地域の平均林冠高(上位 20%の平均樹高)をパラメー タに導入した汎用アロメトリー式を開発した。 森林インベントリーの各プロットの 炭素蓄積量は、すべて本アロメトリー式を用いて推定した。この汎用式の開発により、

アロメトリー式による炭素蓄積量推定の不確実性は19.1から14.2%(西部アマゾン)、

13.9から12.9%(東部アマゾン)に減少した。

(4)指標1d:達成途上と判断された。

プロジェクトは森林インベントリー(森林タイプ、炭素蓄積量等)とGPS情報の

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データセットを整備した。これらを用いて中央アマゾンをカバーする GIS 森林イン ベントリーデータベースを、プロジェクト終了までに構築する予定である。

(5)指標1e:いまだ達成されていないと判断された。

3本の科学論文が、国際学術誌へ提出・受理された。更に 3 本の科学論文が 2014 年3月までに国際学術誌へ提出される予定である。

成果2

成果2 指 標

中央アマゾンの原生林及 び択伐林において、林分タ イプと炭素蓄積量の動態の 関係が明らかになる。

2a. 2013年末までに、中央アマゾンの浸水林・台地林におけ

る原生林及び択伐林の炭素蓄積量及び蓄積量の動態の 具体的数値が推定される。

2b. プロジェクト終了までに、5本以上の科学論文が国際学 術誌に提出される。

PDMで成果2に設定された上記2つのPDM指標のうち、1つは達成されており、1つ はほぼ達成と判断された。以下にその主な判断理由を挙げる。

(1)指標2a:ほぼ達成と判断された。

プロジェクトは、中央アマゾンで測定したすべての CFI プロットの炭素蓄積量と その変化を推定した。伐採年度の異なる森林の種組成、構造、炭素蓄積量の経年変化 と人為の影響は現在評価中である。プロジェクトにより新たに導入された年輪年代 学に関する技術により、炭素及び酸素の安定同位体比を用いた成長輪の年代決定を 行った。これによりアマゾナス州の 6 つの異なる地域の森林の樹木の生長評価が可 能になった。これらの技術により、年輪年代学による熱帯林の詳細な炭素動態の評価 への道が開かれた。

(2)指標2b:達成と判断された。

3本の科学論文が、国際学術誌に提出・受理された。2014年3月までに更に 5本 の科学論文が国際学術誌へ提出される予定である。

成果3

成果3 指 標

CFIや、リモートセンシン グ技術と衛星画像を利用し て、ブラジル・アマゾンの 森林の炭素蓄積量の動態を 表すマップが作成される。

3a. 2012年末までにブラジル・アマゾンの森林のための環境

区分図が作成される。

3b. 2013年6月までに、森林インベントリー調査データが、

航空機 LiDAR のデータを含むリモートセンシングデー

タを用いてアップスケールされ、森林環境区分図のカテ ゴリーごとに精密度が推定される。

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3c. プロジェクト終了までに、ブラジル・アマゾンの森林炭 素蓄積マップ(2000年、2005年、2010年)が作成され、

カテゴリーごとに不確実性精度が推定される。

3d. プロジェクト終了までに、ブラジル・アマゾンの森林炭 素蓄積動態マップ(2000年~2005年、2005年~2010年)

が作成され、カテゴリーごとに不確実性精度が推定され る。

3e. 3本以上の科学論文が国際学術誌に提出される。

PDMで成果3に設定された上記5つのPDM指標のうち、2つは達成されており、1つ はほぼ達成されており、2つは達成途上だと判断された。以下にその主な判断理由を挙げ る。

(1)指標3a:達成と判断された。

広域の炭素蓄積量を推定する基となるデータセットとして、高頻度で観測される 衛星データである MODIS3の雲なし時系列データセットを整備した。これらデータセ ットを作成する手法を用いて、MODISをベースにしたアマゾンの冠水期間、昼夜の 地表面温度、植生指数の季節変化等、森林立地環境変量のデータセットを構築した。

MODISの雲なし時系列データセットに、各種の地図情報やスペースシャトル地形デ

ータ(Shuttle Radar Topography Mission:SRTM)を統合して、アマゾンを特徴づける 森林立地環境区分手法を開発した。衛星データと地上データを統合して広域の炭素 動態を評価する技術を開発し、炭素蓄積量マップを作成した。アマゾン全域のバイオ マスに関するプロトタイプマップを作成した(①環境指標図、②立地環境区分図、

③林冠高図)。GPUによる汎用計算(General Purpose Graphic Processing Unit:GPGPU)

を利用した衛星データの時系列処理システムを開発し、今までの 26.6 倍の高速によ るPCデータ処理を可能にした。これにより、INPAでもMODISデータのノイズ除去

(雲を含む)ができるようになった。

(2)指標3b:ほぼ達成と判断された。

中央アマゾンの森林の炭素蓄積量はインベントリーデータ平均で約 160tC/ha であ り、光学センサーやレーダー推定の飽和域であることを明らかにした。現時点で林分 バイオマスの最も精度の高い推定パラメータは林冠高であり、本プロジェクトでは 当初、航空機LiDARによる計測を計画した。2012 年度に航空機LiDAR 観測の実施 はブラジル政府の許可の見込みが立たず、プロジェクト期間中には不可能であると の結論に至り、林冠高のスケールアップに以下の代替手法を実施した。

① 衛星LiDARであるICESat4/GLAS5を導入した。

3 米国のAQUA/TERRA衛星に搭載された光学センサー、広域の森林資源調査が可能。

4 アイスサット。NASAによって打ち上げられた地球観測衛星。

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