(1)第1部「男女共同参画―はじめの一歩を家庭から」
① 男女共同参画の視点に立った家庭教育推進方策に関する調査研究報告 国立女性教育会館事業課主任研究員 中野 洋恵
② シンポジウム
コーディネーター:恵泉女学園大学教授 大日向雅美
講 師:静岡大学教授 馬居 政幸
講 師:愛知県教育委員会生涯学習課主査 坂田 正俊 講 師:フェリス女学院大学教授 諸橋 泰樹 講 師:国立教育政策研究所総括研究官 山本 慶裕 女性
行政担当者 78 13
施設関係者 団体・グループ 16
―
48
―
研究者・教員
07
―
学生
03
―
その他 12
01
計 164
014
男性(2)第2部『国立女性教育会館研究紀要「第5号」』入選論文報告会
① 入選論文の報告
「韓国の大学生の意識調査から見る性別役割分業の維持メカニズム」
宮崎大学助教授
「肖像から偶像へ」
お茶の水女子大学大学院博士課程 河野 智子
「生産労働の外国人女性と高卒女子無業者」
東京大学大学院博士課程 筒井 美紀
「戦後女性公立小学校長第1号の登用と役割受容」
日本女子大学大学院博士課程 高野 良子
「女性センター情報ライブラリーにおける地域ネットワークの現状」
大阪府立女性総合センター 木下みゆき
② 講評
東京大学教授・国立女性教育会館研究紀要委員会委員長
大沢 真理
8.プログラムの内容
(1) 第1部「男女共同参画―はじめの一歩を家庭から」
① 男女共同参画の視点に立った家庭教育推進方策に関する調査研究報告
国立女性教育会館事業課主任研究員 中野 洋恵平成1 0年度から平成1 3年度まで文部科学省の委嘱を受けて実施した「男女共同参画の 視点に立った家庭教育推進方策に関する調査研究報告」について計画の趣旨、年次計画、
成果等について報告した。
② シンポジウム
男女共同参画の視点に立った家庭教育推進方策に関する調査研究の成果をふまえ、大 日向雅美(恵泉女学園大学教授)のコーディネートでシンポジウムを行った。家庭教育 の行政担当者が男女共同参画の視点に立った家庭教育推進を進めていくための具体的な 課題は何かという問題提起から始まった。以下はそれぞれの講師の報告要旨である。
男女共同参画の視点を家庭教育に(馬居 政幸)
家庭教育の分野に関しては共同参画に至るにはかなり距離があるので、男女共同参画を説明 することからすべてが始まると考える。また、家庭教育の講習や研修など実際の現場では、逆 に相手に応じてどれだけ多様なかたちで説くことができるか、戦略をどれだけ持つことができ るかということを考えたい。
家庭教育への取り組み(坂田 正俊)
地域における家庭教育推進の要である地区家庭教育連絡推進協議会に女性を多く登用していくこ とが重要である。また、家庭教育プログラムの基礎的な内容を充実させるとともに、ジェンダーを はじめ、育児休暇制度、ファミリーフレンドリー企業など、今日的な内容を取り入れることが必要 である。さらにこれからは、部局の連携や行政と民間のパートナーシップが大切な時代になる。
家庭教育プログラム(山本 慶裕)
ジェンダーフリーや男女共同参画学習を進めるためには ①わかりやすい学習内容にしていくた めに子どもから高齢者までわかるような言葉遣いを心がける ②対等な関係作りをしていく ③
「つかみ」と「中身」と「振り返り」という学習のシナリオを組み立てる、ことがポイントである。
家庭教育プログラムの広報(諸橋 泰樹)
家庭教育事業を考える上で広報は重要である。しかしイラストなどジェンダーの再生産につ ながる場合があるのでジェンダーに敏感でなければならない。今後メディアは大変重要な視点 になってくるので批判的なメディアの読み取り能力、さらに子どもたちのメディアとのつきあ い方などメディアリテラシーの視点を身につけることが必要である。
こうした報告をうけ、コーディネーターは「男女共同参画について風圧はまだまだ厳しいが、
多方面から根気強く戦っていったとき、私たちは新しい時代を若い世代に託せるのではないか」
と男女共同参画の家庭教育を進めていくこと大切さを確認して締めくくった。
(2)第2部『国立女性教育会館研究紀要「第5号」』入選論文報告会
①「韓国の大学生の意識調査から見る性別役割分業の維持メカニズム」
宮崎大学助教授
韓国の大学生を対象に性別役割分業が根強い要因を探るために経済的責任者としての 夫という視点から性別役割分業を維持するメカニズムを究明している。
②「肖像から偶像へ」
お茶の水女子大学大学院博士課程 河野 智子
オスカー・ワイルドの『ドリアン・グレイの肖像』を取り上げワイルドがこの物語の 中に潜ませた同性愛について考察したものである。
③「生産労働の外国人女性と高卒女子無業者」
東京大学大学院博士課程 筒井 美紀
生産工程の外国人女性労働者の増加と高卒女子無業者の増加との関連の分析を通し、
「教育社会学の高卒就職者研究が、国際労働力移動の更なる進展を考慮に入れる必要」を 指摘したものである。
④「戦後女性公立小学校長第1号の登用と役割受容」
日本女子大学大学院博士課程 高野 良子
戦後、女性公立小学校長第1号として登用され、管理職のパイオニアとしての役割を 担った女性教師に焦点を当て、「教職ジェンダー」というフィルターを通して登用状況と 校長役割受容過程を歴史的に照射することを意図したものである。
⑤「女性センター情報ライブラリーにおける地域ネットワークの現状」
大阪府立女性総合センター 木下みゆき
以上5本の報告のあと大沢真理東京大学教授・国立女性教育会館研究紀要委員会委員 長から講評が行われた。