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8. 関連企業ヒアリング

8.6 フン・トゥイ(Huong Thuy Manufacture Service Trading Corp.)

住所:606 Tran Hung Dao,W2, Dist5, HCMC TEL:08-3855-4256

FAX:08-3857-7809

URL:www.huongthuy.com

同社は、食品の輸入販売企業として 1994 年に設立された。現在日系企業の双日が 51%、国

分が19%、ベトナム企業のニューランド(New Land Co.,Ltd)が30%を出資している。

2014 年現在、ハノイ市、ダナン市、ホーチミン市、ビンズン省、ドンナイ省、カントー市に販売拠点 を置いており、ベトナム全土をカバーしている。従業員数は、約1400名で、売上高は約70億円と なっている。

主な事業内容は、ベトナム国内産の食品・酒類・日用雑貨品の卸販売ならびにフランス、タイ、イ ンドネシア、香港、マレーシア、日本などから輸入された乳製品、菓子、アイスクリーム、酒類、冷凍 食品をベトナム国内のパパママストア、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、レストラン等へ販 売している。取り扱い品目には、現地で生産される日系メーカーの製品も含まれる。

パパママストアといわれる小規模の小売店舗とは約40,000件と取引しており、スーパーマーケッ ト、コンビニエンスストアに関しては、ベトナムに存在するほぼ全てのスーパーマーケットとコンビニ エンスストアが取引先となっている。

<日本からの冷凍・冷蔵品の輸入に関して>

現在日本からの食品の輸入は全体の 1%程度に過ぎない。日本で一般に流通している冷凍食 品は、輸入することは可能であるが、現状ではターゲットになる市場がベトナム在住日本人、日本 レストランなどに限られるため、それ程大きな市場にはなっていない。ベトナム人のアッパーミドル 層などをターゲットに含めればより大きな市場にはなるが、その場合は、日本で流通している冷凍 食品がそのままの形でベトナムの市場に受け入れられるかどうかが課題になる。また、販売促進活 動も大きなカギとなる。

<輸入手続に関して>

食品の輸入に関しては、まず大前提として輸入会社が当該製品の輸入販売ライセンスを取得し ていなければならない。この輸入販売ライセンスは、食品といった大きな枠ではなくHSコード毎に 登録しなければいけないので、注意が必要である。輸入する商品に該当する HS コードが登録さ れていない場合、当該の製品を輸入することはできない。輸入販売用の HSコードに関しては、品 目によって難度が変わる可能性がある。実際の輸入手続に関しては、カテゴリーにより手続きが多 少変わってくるが、全てのカテゴリーにおいて、輸入する製品の輸入登録をベトナム保険省(MOH)

に対して行わなければならない。

この MOH からの登録許可が下りない限り、ベトナム国内で輸入した製品を流通させることはで

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49 きない。

MOH に申請する際に必要な書類には、成分分析表と製品仕様書がある。ベトナム政府の規定 により、成分分析表には製品中の重金属の有無を明記しなければならないことになっている。

この成分分析表は、2013 年からメーカーが作成するのではなく第三者機関が作成することが要 求され、専門の検査機関に作成を依頼しなければならない。また、製品のパッケージなどに記載さ れている製品情報もベトナム語に翻訳したものを提出する必要がある。

更に、水産品・水産加工品の場合は、ベトナム向け水産加工品製造施設登録を行い、登録証 明書の発行を受ける必要がある。日本側での製造施設登録が完了後、ベトナム側で施設登録を 行い、更に日本の厚生労働省に対して、当該施設で製造された商品の衛生証明書の発給申請を 行わなければならない。この衛生証明書は、上述の輸入登録手続きに必要な書類となる。また、輸 入業者は四半期ごとに輸入割当申請を行う必要がある。

一方、畜肉、畜肉加工品の場合、日本の農林水産省が発行する輸出検疫証明書の取得が必 要となる場合がある。

輸入製品登録申請は、申請する品目の数によって変わるが、数品であれば、必要な書類を全て 保健省に提出してから 2 週間から3 週間程度で完了する。輸入登録の有効期限は 3 年間で、3 年後には上記手続きを再度行う。

輸入した食品をベトナム国内で販売させるためには、全ての商品に商品の製造者、生産国、輸 入元、賞味期限、内容量、原材料などの情報がベトナム語で記載されたラベルを貼付する必要が ある。通常、これらの輸入手続を全て完了するまでには最低でも3,4ヵ月はかかる。

<ベトナムへ食品を輸入する上での課題>

ベトナムの食品輸入に関する法律の規定は新しいものが多く、内容の変更も頻繁に行われている が、そういった情報をタイムリーに入手することが難しいと感じている。

また、商品のホーチミン市内への配送に関しても、トラックの交通規制があるので、実質3,4時間 しか配送時間がなく、非常に効率が悪い。

<今後のベトナムへの日本食品の輸入に関して>

日本の食品、食材に対する価値観は、ベトナムに限らず諸外国で高まっているので、将来的に は、日本産食品の輸入需要は高まっていくことが予想される。

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(事例)ハノイのコールドチェーン

ハノイ市内では、数年前に比べて確実に日本食レストランの数は増加し、また日本食材(生 鮮食品・冷凍食品)を取り扱う店舗数が増加している。これらの食材はどのような手段で 輸送されているのか、日系物流業者や飲食店へのヒアリングを行った。

<コールドチェーンの需要はまだこれから>

ハノイに所在する日系物流企業A社へのヒアリングによれば、ハノイ市内の輸入業者が日本から 食品・食材を輸入する場合、海路はハイフォン港、空路はノイバイ空港を利用するのが一般的であ る。各港湾施設から消費地まで低温を保ち商品を輸送する物流の現状は以下の通り。

1) ハイフォン港の場合

日本からハイフォン港まではリーファー(冷凍)コンテナを利用。ハイフォン港に貨物到着 後、通関手続き中は、港湾施設内の電源にコンテナを接続することにより引き続き冷蔵・冷 凍が可能である。通関手続き後、ハイフォン港からハノイ市内までは概ね3時間程度で到着 できるため、コンテナ冷却用の電源が確保できなくてもコンテナ自体の保温能力で「低温」

を維持することが可能である。ヒアリングによると、外気温にもよるが、電源が失われても4時 間程度であれば保冷効果を維持できるという。

2) ノイバイ空港の場合

空港税関内にリーファーコンテナ(20ftサイズ)が2台備えられており、税関に依頼すればコ ンテナ内で貨物の保管が可能である。通関手続き後、ノイバイ空港からハノイ市内まで1時 間程度で到着できるため、「発泡スチロール製の保冷箱+保冷剤」を利用することで「低温」

を維持したまま輸送が可能である。

ハイフォン港またはノイバイ空港からハノイ市内への輸送時に冷蔵・冷凍機能付トラックを利用 することは一般的ではないようだ。上述の通り、保冷状態を概ね維持できる距離・時間であるため、

その需要がないことが理由と考えられる。

<国内物流におけるコールドチェーン>

ハノイ市内に所在する日本食レストランB社へのヒアリングによれば、店舗までの輸送につい て、問屋のようなものは存在せず、鮮度が重要な海産物についてはB社の場合は生産地に直接 買い付けを行い、保冷技術を指導、地場の物流会社を通して直接店舗まで輸送しているという。

また、ベトナム国内での冷蔵・冷凍用荷台付トラックを利用し、以下のような輸送が行われてい る。

1) 水産物の輸出

水産物の水揚げ港から積出し港(ハイフォン港)までの輸送に冷凍トラックを利用。

2) 野菜や果物の中越貿易

ベトナム南部のメコンデルタ地域で収穫した果物を陸路で中国に輸出。帰路、中国産の

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51 野菜を輸入。この際、冷蔵トラックを利用。

3) ケーキの市内配送

ケーキの製造小売業者が自前の冷蔵トラックを利用して市内各店舗への配送を行う。

こうした冷蔵・冷凍車による輸送の一方で、地方省からハノイ市への輸送の際、長距離旅客バス の貨物庫に載せて運搬するケース(同区間を走行する長距離バスを輸送手段として利用)もあり、

冷蔵・冷凍輸送を積極的に活用する状況にはないようだ。

日本からの輸入を想定した場合、冷蔵・冷凍輸送に対する需要が小さいこと、既存の輸送手段 で対応が可能なことから、コールドチェーンの構築には至っていないのがハノイの実情といえよう。

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(参考)食品安全基本法

第 3 章

食品の安全保障条件

第10条 食品の安全保障に関する一般規定

1. 病原菌、植物の残留農薬、動物用残留薬品、重金属、環境汚染を引き起こす物質、人体 の健康に被害を及ぼす物質に関する制限規定を遵守し、対応する技術基準を満たす。

2. 各食品ごとに本条第 1 項の規定に加え、以下の基準を一つまたは複数満たさなければな らない。

a) 食品の製造販売における食品添加物等の使用に関する規定 b) 食品の包装およびラベルに関する規定

c) 食品の保存に関する規定

第11条 生鮮食品の安全保障条件

1. 本法第10条の規定を順守すること

2. 本法第54条の規定に従い、食品の原産地追跡が可能であることを保障する

3.動物を原料とする生鮮食品は、動物の検疫に関する法律の規定に従い、所轄機関による検 疫証明書を取得する

第12条 加工食品に関する安全保障条件 1. 本法第10条の規定を順守すること

2. 食品の原材料は、安全性と本来の性質を維持し、原材料となる食材は相互に反応して人 体に有害な物質を発生させてはならない。

3. パッケージングされた加工済み食品は、市場に流通する前に所轄の政府機関に対して安 全基準適合登録を行わなければならない。

政府は、パッケージングされた加工食品に対する安全基準適合登録の具体的な手続きと期限 を規定する。

第13条 健康補助食品に対する安全保障条件 1. 本法第10条の規定を順守すること

2. 食品の原材料は、安全性と本来の性質を維持し、原材料となる食材は相互に反応して人 体に有害な物質を発生させてはならない。

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