(1) 受信側インタフェースのフロー検出条件
受信側インタフェースで指定できるフロー検出条件を次の表に示します。
表 3‒2 受信側インタフェースで指定できるフロー検出条件
種別 設定項目
MAC 条件 コンフィグレーション VLAN ID※1
MAC ヘッダ 送信元 MAC アドレス
宛先 MAC アドレス イーサネットタイプ ユーザ優先度※2 IPv4 条件 コンフィグレーション VLAN ID※1
MAC ヘッダ ユーザ優先度※2
IPv4 ヘッダ※3 上位プロトコル 送信元 IP アドレス 宛先 IP アドレス ToS
DSCP Precedence
IPv4-TCP ヘッダ 送信元ポート番号 単一指定(eq)
宛先ポート番号 単一指定(eq)
TCP 制御フラグ※4
IPv4-UDP ヘッダ 送信元ポート番号 単一指定(eq)
宛先ポート番号 単一指定(eq)
IPv4-ICMP ヘッダ ICMP タイプ値 ICMP コード値 注※1
本装置のフロー検出で検出できる VLAN ID は,VLAN コンフィグレーションで入力した VLAN に対して付与する 値です。受信フレームの属する VLAN ID を検出します。
注※2
次に示すフレームについてはユーザ優先度を検出できません。
・VLAN Tag なしのフレーム
VLAN Tag が複数あるフレームに対してユーザ優先度を検出する場合,MAC アドレス側から 1 段目の VLAN Tag にあるユーザ優先度が対象となります。次の図に VLAN Tag が複数あるフレームの例を示します。
注※3
ToS フィールドの指定についての補足
ToS :ToS フィールドの 3 ビット〜6 ビットの値です。
Precedence:ToS フィールドの上位 3 ビットの値です。
DSCP :ToS フィールドの上位 6 ビットの値です。
注※4
ack/fin/psh/rst/syn/urg フラグが 1 のパケットを検出します。
3.1.3 QoS フローリスト
QoS のフロー検出を実施するためにはコンフィグレーションで QoS フローリストを設定します。フロー 検出条件に応じて設定する QoS フローリストが異なります。また,フロー検出条件ごとに検出可能なフ レーム種別が異なります。フロー検出条件と対応する QoS フローリスト,および検出可能なフレーム種別 の関係を次の表に示します。
表 3‒3 フロー検出条件と対応する QoS フローリスト,検出可能なフレーム種別の関係
フロー検出条件 対応する QoS フローリスト
対応する フロー検出モード
検出可能な フレーム種別 非 IP IPv4 IPv6
MAC 条件 mac qos-flow-list layer2-1 ○ ○ ○
IPv4 条件 ip qos-flow-list layer2-2 − ○ −
(凡例)○:検出できる −:検出できない
QoS フローリストのインタフェースへの適用は,QoS フローグループコマンドで実施します。適用順序 は,QoS フローリストのパラメータであるシーケンス番号によって決定します。
(1) 複数のフロー検出条件を同時に設定した場合の動作
複数のフロー検出条件を設定して該当インタフェースの受信フレームに対して QoS フロー検出を実施し た場合,次の表に示す順序でフレームを検出します。複数の QoS エントリには一致しません。
表 3‒4 フロー検出順序
フロー検出順序 インタフェース
フロー検出順序 インタフェース
2 VLAN
3.1.4 フロー検出使用時の注意事項
(1) VLAN Tag 付きフレームに対する QoS フロー検出
2 段の VLAN Tag があるフレームに対して,MAC 条件のイーサネットタイプ,または IPv4 条件をフロー 検出条件とした QoS フロー検出を受信側で実施するためには,次の条件のどちらかを満たす必要がありま す。
• 本装置で VLAN トンネリング機能が動作していない
• 本装置で VLAN トンネリング機能が動作していて,フレームを受信したポートがトランクポートであ る
(2) IPv4 フラグメントパケットに対する QoS フロー検出
IPv4 フラグメントパケットに対して TCP/UDP ヘッダ・ICMP ヘッダをフロー検出条件とした QoS フ ロー検出を行った場合,2 番目以降のフラグメントパケットは TCP/UDP ヘッダ・ICMP ヘッダがフレー ム内にないため検出できません。フラグメントパケットを含めた QoS フロー検出を実施する場合は,フ ロー検出条件に MAC ヘッダ,IP ヘッダを指定してください。
(3) QoS エントリ適用時の動作
本装置では,インタフェースに対して QoS エントリを適用する※と,設定した QoS エントリが適用される までの間,ほかの QoS エントリで検出される場合があります。その場合,検出した QoS エントリの統計 情報が採られます。
注※
• 1 エントリ以上を設定した QoS フローリストを QoS フローグループコマンドでインタフェースに 適用する場合
• QoS フローリストを QoS フローグループコマンドで適用し,エントリを追加する場合
• 装置起動時,運用コマンド copy 実行時,または運用コマンド restart vlan 実行時に,QoS エント リを適用する場合
(4) QoS エントリ変更時の動作
本装置では,インタフェースに適用済みの QoS エントリを変更すると,変更が反映されるまでの間,検出 の対象となるフレームが検出されなくなります。そのため,一時的にほかの QoS エントリで検出される場 合があります。
(5) ほかの機能との同時動作
以下の場合フレームは廃棄しますが,受信側のインタフェースに対して QoS エントリを設定し一致した場 合,一致した QoS エントリの統計情報が採られます。
• VLAN のポートのデータ転送状態が Blocking(データ転送停止中)の状態で,該当ポートからフレー ムを受信した場合
• ポート間中継遮断機能で指定したポートからフレームを受信した場合
• ネイティブ VLAN をトランクポートで送受信する VLAN に設定しないで,VLAN Tag なしフレーム を受信した場合
• トランクポートで送受信する VLAN に設定していない VLAN Tag 付きフレームを受信した場合
• アクセスポート,プロトコルポートおよび MAC ポートで VLAN Tag 付きフレームを受信した場合
• 廃棄動作を指定したフィルタエントリ(暗黙の廃棄のエントリを含む)に一致するフレームを受信した 場合
• MAC アドレス学習機能によってフレームが廃棄された場合
• IGMP snooping および MLD snooping によってフレームが廃棄された場合
• ストームコントロールによってフレームが廃棄された場合
• IP レイヤ処理によってパケットが廃棄された場合